③《最悪の偶然・・・》by 柳川隆一

大詰めの第3話です!

この回で完結ですね、ええ、きっと。

そして私事ですが、11月から働きに出る事にしました!

更新はもともと遅いのですが、ここ1年ほどは「書きたい!」って欲求が出ないと書いてなかったので、あんまり変わらない頻度と思います。

ただ最初、慣れるまでの 1、2ヶ月ほどはどんな風になるのか分からないので、一応ここでお断りをいれさせていただきました。


なにせ結婚してすぐに仕事を辞めてから早や12年が経ち、年齢も上がってる分、ついていけるかと、今はドキドキです。

頑張れ自分! ファイトだ自分!

お金を稼いで窪田くんのDVD&Blu-ray買うんだ!!!

生活費に半分は消えそうなんですが、お小遣いのない状態は辛くて。。。

なので、頑張ります!





「ビンゴ〜〜! いやぁ〜 俺の読みは当たるねぇ〜〜」

俺は柳川隆一、今なにしてんのかというとね〜〜・・・・・・
昨日、酷いこと言っちまった恋人に謝ろうと、朝から追いかけてんだけどね・・・・・・

ホテルから俺ソックリの男のバイクで去った恋人にちょっとさ、凹んじまってねぇ〜〜
目から鼻水なんか出てた俺だけど、もう1度アイツと話がしたくて追いかけたんだ。

摩利を後ろに乗っけたバイクはすでに見えなくなってたけどさ、そこで俺は考えたね!

摩利は着のみ着のままホテルに泊まった・・・・・・じゃあさ、着替えたいよな?
それに摩利も休みだからさ、単純に家に帰るだろう・・・・・そう読んだ俺は、摩利の家に向かったんだ。


そしてマンションの駐車場に止まってたバイクを見つけて、自分の読みが当たったことが分かった。

バイクというより側に立ってるヌリカベを見つけたんだけどね。

向こうも俺のこと見つけて睨みながら立ってるし、俺は朝の挨拶に手を振ってみたんだ。

「おはよう〜〜 日曜なのに早いねぇ〜〜・・・・・」
「・・・・・・・」

「あんたどんな仕事してんの? 今日は休み? なんでここで待ってんの?」
「・・・・・・・」

「もしかして・・・・・摩利が着替えたら出かけるとか?」
「コクン」

「頷いたって事はYesってことか・・・・・ あのさ、摩利と2人で話させてくんねぇーかな?」
「・・・・・・・」

「俺だってきちんと謝りたいし、何より摩利を傷つけたのは俺だろ? ちゃんと謝ることで摩利の傷をさ、少しでも償いたいんだ」
「・・・・・・・」

「だからさ、俺に摩利と話させてくれないかな・・・・・・」
「・・・・・・・(スマホ出して何か入力)」

「え? 読むの? なになに? ・・・・・・2人っきりは、ダメ・・・・・えええ〜〜〜!」
「フルフル(首をフル)」

「んーと、んーと、じゃあさ・・・こういうのはどう? 2人で話をさせてくれるけど、隣でヌリカベさんが待機しておく! 摩利が嫌がったら待機してたアンタが飛び込んでくる!」
「・・・・・・・」

「摩利だってさ・・・・・アイツだってさ、俺に恨み言の1つも言いたいと思うんだよね。 アイツ溜め込んじゃうから・・・・・吐き出さないと、いつか潰れちゃうような気がするんだ・・・・・・」
「・・・・・・・」

「一晩たって俺に腹が立ってると思うんだよ! 腹ん中にある何もかもブチまけた方が、摩利も気持ちが楽になるって! 絶対そうした方がいいって! な? アンタだってそう思わないか?」
「・・・・・・・」

「腕組みして考えてるみたいだけど、その苦みばしった顔いいねぇ〜〜! さぞかしモテんだろうねぇ〜〜・・・うんうん、俺と同じ顔だしイケメンだよねぇ〜〜」
「・・・・・・・(スマホで何処かにメール)」

「どこにメールしてんの? ああ、場所を探してくれてんだ! 決まったら教えてね〜〜」


グイッと差し出されたヌリカベのスマホにビックリするけど、そのスマホから声が聞こえる。

『隆一く〜〜ん、聞こえる? 出てよぉぉ〜〜』
「俺? もしもしお電話変わりました〜〜・・・・ああ、昨日の」

『ねぇ、摩利ちゃんと話がしたいんでしょ? だったら私達の職場まで来れば?』
「職場〜〜? それってどこっすか?」

『来るの? 来ないの? 来ない場合は2度と摩利さんとは話をさせないし、引越しもしてもらうし、黒崎さんを番犬につけるし・・・』
「うわわっ、分かった! 分かったから! で、どこに行けばいいのさ?」

摩利にヌリカベが番犬についたら、俺もう2度と会えないじゃん!
そんな事になるより、素直に従うよ・・・・・俺は何でもいい、摩利と話がしたいんだ!!!


「で? どこに行けばいいんだよっ! ・・・・・ って、電話 切れてんじゃん!」
「・・・・・・・警視庁だ」

ぼそっと聞こえたヌリカベの声は、俺には思いもよらない場所を示した。


「警視庁〜〜〜!!! 嘘でしょ? 俺、行きたくねぇ〜〜」

俺、元詐欺師だよ? 警察には行きたくねぇ〜〜・・・・・あ、言っとくけど今は、悪い事してないかんね?

摩利のさ、お日さまみたいな暖かい笑顔みてたら、仲間から巻き上げてた八百長の賭けゲームもしなくなったんだ。
だからね清廉潔白ってわけじゃあないけど、後ろ暗い事もしてないから・・・・・・ま、行きましょか!

差し出されたスマホには《 先に行け、警視庁のロビーで待ってろ 》なんて書いてあっからさ、車に戻って先に行ったんだ。




「ふへぇ〜〜・・・ 立派な建物だよなぁ〜・・・・・・・おしっ! 行くぞ!」
ドキドキしながら警視庁に入った俺は、受付に恐る恐る近づいてった。

「うわっ! スゴイ! 本当に黒崎さんソックリなんですね。 あ、僕は百合根友久と言います。青山さんから事情は聞いています。僕達のラボへ案内しますね」
「はぁ・・・・・お願い・・・します」

また新しい男が出てきたんだけど・・・・・・

鳥の巣みたいなワシャワシャした髪の毛のスーツ姿の男は、いかにも人の良さそうな感じで立っていた。

「えっと聞いてもいいっすか? 皆さんはどういった感じなんすか?」
「どういったとは?」

「いや、ほら警察って色々あんでしょ? 暴力とか殺人とか扱ってんのかなぁ〜〜って」

「ああ、僕達はSCIENTIFIC TASK FORCE 通称STと言います。分かりやすく言うと科学特捜班・・・科学の方面から捜査をするんです!」
「へぇ〜〜・・・スゴイですね」

それからラボに着くまでの間、百合根さんからヌリカベの事や昨日の女性達のことを聞いてたんだ。

へぇ〜あの黒崎って人、ノーベル賞狙えるほどの科学者なのか・・・・・・俺と違って頭、良いんだな〜

なんて感心してたら磨りガラスのドアに囲まれた所に着いてさ、どうぞ・・・なんて中に入ったんだ。




「・・・・・・ふぅ〜ん、柳川隆一には前科があるんだねぇ〜」
「え? そうなの? あら、詐欺罪? まあ、口から先に生まれたって感じだったわね、彼・・・ 」

「えっとぉ〜今は、ドリームフラワーサービスって所で働いてんだ〜」
「お花屋さんなんだ〜」

僕達は摩利さんが来る前に相手の事を調べたんだ。
翠さんにかかれば簡単だからね〜〜・・・・・・とはいえ、まさか前科持ちとは。

摩利さん、知ってんのかな?


・・・・・・夜景を見ながら泣いてた、摩利さん。

翠さんの地獄耳で、小さく呟いてた彼女の独り言は僕らに聞こえてさ・・・・・たまんなくなったんだ。

本心から好きだった恋人に貶められて、傷ついた摩利さんの涙が胸に迫ったんだ。

それに黒崎さんに聞いた公園でのことも、僕が力を貸そうと思えたし、天邪鬼な翠さんさえ動いてるし・・・

・・・・・・あの柳川って彼も、本当は摩利さんのこと好きなんだよね。

摩利さんだってさ、きっと・・・・・・・あ〜〜あ、大人って複雑すぎて僕には分かんないよ!!!


この話し合いでさ、摩利さんが納得できる答えが出るといいな・・・・・・最後は山吹さんに摩利さんを慰めてもらおう!

坊主に任しとけば、なんとかなるだろう!!!


その時、ラボのドアが開いて摩利さんがきたからさ、僕は歓迎のハグをしたんだ!


・・・・・・・摩利さん、良い匂いするんだもん! ずっと抱きついてたい!

横にいる黒崎さんがジッと見てくるから、仕方ない離れたんだけど・・・・・・・あれ? もしかして黒崎さんて摩利さんを???


ますます僕には分からない、大人の世界だぁぁ〜〜〜・・・・・・・
楽しそうに微笑んでる翠さんが、僕には不気味なんだけどね。


さて、色々仕掛けといたから・・・・・・ワクワクするなぁ〜

柳川くんが待ち遠しいよ!






キャップが連れてきた柳川を、そのままラボの隣の会議室へと案内してもらってから俺は彼女を連れて行った。

「・・・・・・・隣にいるから」
俺がそういえば彼女はニッコリと笑って「心配いらない」と言うんだ。

「大丈夫です!」
「・・・・・・」

そうして彼女を送り出した俺は、ラボに戻れば青山が喜々としてモニターに隣の部屋を映し出していた。


「さぁーて、何を話すかなぁ〜・・・・・あの元詐欺師さんは!」
「・・・・・・?」

「彼の経歴がヒットしたの、詐欺罪で前科あるんだ。 今は真面目に仕事してるみたいだけどね〜」

詐欺罪・・・・・・俺と違って口はよく回ってたな。

「詐欺師でも私には関係ないわ・・・ 私の耳で真実を聞いてやるわ・・・・・」
翠さんが声を判定するなら、心配いらないな。

そう思い俺はモニターの中の2人を見つめたんだ。。。




「摩利・・・・・・」
「隆一くん、おはよう・・・」

まるで何も無かったみたいに微笑むお前は、俺にコーヒーを差し出した。
たぶん、隣で淹れたんだろう紙コップのソレを受け取れば、温かくてホッとしたんだ。

コクッと一口飲んでみれば、ははは・・・・・・俺、緊張してるわ。
コーヒーを持った手が、少し震えてる。

摩利も同じようにコーヒーを飲んで、空いてる椅子に座ったんだ。

「座ろうよ」
「・・・・・・・」

俺はコーヒーをテーブルに置いて、摩利の前に立った。
椅子に座ってるから俺を見上げてる摩利は、きょとんと見てるけど・・・・・俺さ、俺!!!


俺は摩利の足元に、ガバッと土下座したんだ。


「隆一くん!?」
「ごめん! 酷いこと言って・・・・・ごめん! 俺さ、謝りたくて・・・・・お前のこと、傷つけちまった・・・・・申し訳ありませんでした!!! 」

「うん、すごくショックだった。 賄いのオバさん・・・・・なんて呼ばれてたんだって」
「それもだけど、お前がいるのにナンパ行って、ごめん!」

「・・・・・・・初めから話してくれるかな? 昨日はパニックになってて、覚えてないの」
「ああ・・・・・」

それから俺は、土下座したまま昨日のことを話したんだ。


仕事が早く終わったから、ちょっと出かけようとしてた俺を、同じように仕事終えて暇してた班長・・・・・あの体のデカい人な!・・・・班長が「ナンパ行くぞ!」つって神田と波多に拉致られてさ・・・

あいつらすぐ手が出てくっから、俺も摩利に悪いとは思ったけど・・・・・ついて行っちまったんだ。

いつもそんな成功しないんだけどさ、たまたま上手くいってカラオケしてて・・・・・つい、ポロっと彼女がいるとかバレちゃってさ・・・・・・

班長達にも言ってなかったから、からかわれてさ・・・・・・皆がヤイヤイ言い始めて、俺・・・カァーって頭に血が昇っちゃって・・・・・

誤魔化そうとしてつい、年上のオバちゃんだの、行けば美味い料理出してくれるとか言っちゃってさ・・・・・班長が「賄いかよ!」とか言い出して。

それに・・・・・・悪ノリした俺が、賄いのオバちゃんだって、言っちまったんだ。


「だけどさ、俺! そんな風に思ったこと一度もねぇーから! いつもお前が美味いもん作ってくれてさ、感謝してても悪いふうには思ったことねぇーから!」

エリカちゃんの事もさ、ちょっとフラついてトイレ行ったから大丈夫かなぁ〜〜って前で待ってたんだ。

出てきてすぐにキスしてくっから、俺の方がビックリだぜ?

そりゃ・・・まあ、上手くいけば上手くいくかな?なんてチラッと思ったけどさ、それはほら、男の性ってやつで・・・・・・さすがにお前がいるのに、体の関係まではいかねぇーよ!

俺っ! 俺さ! もしお前が許してくれんなら、このまま付き合いてぇーんだ。

大事にする! もうナンパなんかしない! 俺はお前が・・・・・・摩利が好きなんだ。


「私・・・・・年上だよ? それに男の人と付き合ったのだって隆一くんが初めてだし・・・・・・」
「うん、そうだな・・・・・俺が初めてだよな!」

「女の子に慣れてる隆一くんには、私なんて面倒だし、つまんないだろうし、他のもっとモテる子がお似合いなんじゃないかな・・・・・・・」
「摩利・・・・・・」

俺は正座してて椅子に座る摩利を見上げてんだけど、その摩利が、ポロポロ泣きだしちまったんだ。

「わたしっ・・・ いつも不安だった・・・・ 摩利って呼んでくれなくなって・・・・ご飯食べに来てるけど、好きって言われなくなって・・・・・でも、不安だなんて言ったら、隆一くんに鬱陶しいやつだって思われるかなって・・・・・」
「摩利・・・・・」

「わたし・・・・いつ隆一くんが・・・・・私に飽きて・・・・・捨てられるかって・・・・・そればっかり気になって・・・・・・・・そんなとき、賄いのオバちゃんって聞いて・・・・・・ああ、やっぱりって納得したの」

お前・・・・・そんな不安になってたのか? そんな不安にさせちまってたのか?

「俺、摩利のこと好きだ・・・ 大好きだ・・・」
「うれしいよ・・・・・・でもね、もう無理だと思う・・・・・」

「え?」
俺は耳を疑った・・・・・・無理って? 摩利?

「隆一くんは私なんかより・・・・・もっと若くてキレイな娘が、似合うと思うの」
「摩利・・・・・」

涙を流しながら俺には自分より他の女がいいという摩利に、俺はそれだけ不安にさせてたんだと愕然としたんだ。

「俺は摩利がいいんだ・・・・・なあ、摩利・・・・・ごめんな・・・・・ごめん・・・ 」

俺、何度でも謝るから・・・・・・なあ、嘘だって言ってくれよ・・・・・んな、悲しい顔で笑ってねぇーでさ・・・・・・




「・・・・・・隆一くん、さよなら・・・・・」
「摩利っ!!!」

俺は去ってこうとする摩利を止めようと、二の腕を掴んで俺の方に向かせて・・・・・・抱きしめた。

「イヤだ、別れるなんてイヤだかんな! 摩利が大事なんだ・・・摩利が大好きなんだ・・・・・・摩利、惚れてんだよ・・・・・心底、惚れてんだ・・・・・」
「隆一くん・・・」

俺を見上げる摩利の顔に近づいて、そのままキス・・・・・・・・・・




「うわっ! これってNHKだぁぁ〜〜!」
青山の叫び声に翠さんが耳を押さえているけど、NHKって何???

「ああ、今ね流行ってんだって〜〜 Nは二の腕のN、HはハグのH、そしてKはキスのK〜〜!!!」

俺はラボを飛び出して隣の会議室のドアを開けて、中に飛び込んだ。

顔を近づけてた柳川が、動きを止めて俺を見てたから、そのまま彼女から引き剥がしておいた。

「あのさっ、邪魔しないでくんないかな!!! いま大事なとこなんだ!」
「・・・・・・・」

黙ったまま彼女を背中に隠して、柳川と向き合う。

ピリッとした空気が漂うなか、急に部屋の中に青山の声が流れ始めた。



『ピッ! あーあー、テスト! もしもしーし、聞こえるかな? ではテレビ画面に注目〜〜!』

青山の声が合図なのか、会議室のテレビ画面がパッとついた。

そこには今より少し若い柳川が映っていた。


「はあ? 俺?? なんで映ってんだよ!」
「いくつの時なの?」

ちょっと待て、この写真は・・・・・・・逮捕された時に撮った写真か!?
ヤベッ! 摩利にまだ前科あるって言ってねぇーし、この状況でバラされたら、俺ほんとに終わりだろ???

『柳川隆一くん、まだ20才前に口先三寸で周りからお金を騙し取って、詐欺罪で逮捕されたんだよね〜〜。 少年院に入って出所したところを現在の職場のドリームフラワーサービスの竹部社長に引き取られ働いて、今に至る。それで間違いないよね』

「・・・・・・・ああ」

・・・・・・・終わったな、誰がこんな前科者の俺と縁りを戻す?

摩利はさ 普通のOLじゃん! 引くよ、引くよな? 恋人が前科者なんて、俺が女だったらドン引きだよ!
ましてや「さよなら」されたんだぜ、俺・・・・・・

もう完全に、アウトだわ! 微塵も可能性なくなったわ・・・・・



「・・・・・・・俺、帰るわ」
青ざめた顔した隆一くんが、ふらつきながら出口に向かうのを私は、追いかけて腕を掴んで引き止めたの。

「・・・・・・なに?」
「隆一くん、大丈夫?」

「・・・・・・・お前、自分の方が苦しんだのに、俺の心配してんの? 俺は大丈夫だ」
「・・・・・大丈夫に見えないよ?」

心配だよ・・・・・・そんな苦しそうな顔してる隆一くん、初めて見るんだもん、心配になるよ!

「・・・・・前科者だってバレちまったな。 もう俺たち終わりだ・・・・・誰が俺なんかに本気になるかよ・・・」

『君は摩利さんに隠してたんだね、それって何? 前科者だとバレると女は離れちゃうから? それとも都合良く使うのに邪魔になる? ・・・・・まさか、嫌われるのが怖くて言い出せなかったなんて言わないよね? 君は詐欺師なんだから、そんなのどうとでも言いくるめられるでしょ?』

翔ちゃんの声がスピーカーから流れて、隆一くんを追い詰めていく。

俯いて立ってる彼の腕を掴んだままの私の手に、細かく震えが伝わってくる・・・・・・

『あれ〜〜黙り〜〜? 詐欺師と遭遇するなんて滅多にないからさぁ〜〜僕が面白くなるような言い訳して欲しいんだけど、どうしたぁ〜〜? ねえ、どうしたのさぁ〜〜・・・・・・なんか言いなよ!』


「・・・・・・出所してさ、働きはじめて・・・・近くのコンビニの店員にさ、可愛い子が居たんだよねぇ〜〜。 毎日通って話しかけて、いい感じになって2人で出かけたいって言ったんだわ・・・・・・」

「2、3度出かけてさ、付き合いたいって言ったらさ・・・・・・・『前科者となんか付き合う気ない』ってハッキリ言われたんだ」

隆一くん・・・・・声が、震えてるよ? そのときの彼の気持ちを考えたら、私、悔しくなった。

「俺さ、そんとき思ったんだ・・・ もう女に惚れるの止めようって! ナンパして遊んで上手くいったらエッチして、そんな一晩くらいの関係がいいんだなって・・・・・」

『へぇ〜・・・で? そんな軽い柳川くんがさ、どうして摩利さんには執着したのさ? どうして前科が話せなかったのさ? どうして別れたくないって言ってるのさ?』


隆一くんは、天井にあるカメラを真っ直ぐに見上げた。


「そんなの・・・・・摩利に、コイツに、どうしようもなく惚れてるからに決まってっしょ!」

私に視線を移した隆一くんは、その大きな手で頭を撫でてくれた。

「惚れてるから、どんなに無様でも別れたくないって縋るし、離したくないし、他の男に渡したくもねぇ〜・・・・・前科があるっていつかは言わなきゃいけないって思っててもさ・・・・・・」

隆一くんが私を撫でながら・・・・・・・泣いてる。。。

「思っててもさ、前科者っていったら摩利が・・・・・・摩利が離れてくだろ? 俺、悪いって思いながら言えなかったんだ・・・・・どうしても、言えなかった・・・・・・」

私をジッと見つめた隆一くんが、笑ったの・・・・・・・寂しそうな笑顔で・・・・・

「悪かったな・・・ もう連絡しねぇーから・・・・・幸せになれよ・・・・」
「隆一くん・・・・・」

ドアに2、3歩すすんだ隆一くんが、クルって振り向いたと思ったら私を、ぎゅう〜〜っと抱きしめてた・・・・

「摩利・・・・ 摩利・・・・・ 摩利・・・・・・」

そしてパッと私を離した隆一くんが、「そいじゃ・・・」って背中を見せて歩いていった。。。






私は自分が年上だってことを、引け目に思いすぎて・・・・そして、彼が苦しんでた事を見ていなかった。

隆一くんだって引け目に思って苦しんでたんだ・・・・・・・・

そうして少し歯車が狂ってたところに、昨日の・・・・・最悪の偶然が重なって、こじれてしまった。


このまま彼を行かせていいの? 1歩、1歩、遠ざかっていく彼を、このまま行かせても???


いいわけない!!! さっきは自分から離れようとしたけど、だけど、私は彼が好き!!!


「隆一くん!!!」
「おわっ!!!」

《 バンッ!!! 》


私は少し開いた距離を走って、彼の背中に飛びついた! ・・・・・・ のはいいんだけど、勢いがありすぎて隆一くんを、ドアにぶつけてしまったの。

「いって!!! 鼻ぶつけた!!! イテェ〜〜・・・・・摩利ちゃん何すんのよぉ〜〜 」
「・・・・・・言ってなかった事があるの」

「へ? いて・・・・・腹もぶつけてイテェ・・・・・え? 何を言ってなかったのさ」

鼻とお腹をさすりながら私を見た彼を、真っ直ぐに見つめて私は、自分の想いを話すの。


「私ね、隆一くんに前科があるの知ってた・・・・・・・・知ってたの」
「へ? え? 知ってた? なんで? どうして?」

「・・・・・・私の親が、昔から竹部社長のこと知ってたの。 だから隆一くんがドリームフラワーサービスに勤めてるって言ったとき、分かったの。 竹部さん、ボランティアで従業員の人は皆、訳ありだって・・・・・ 」
「は・・・はは・・・・ 知ってたのか・・・・・」

「私ね、隆一くんと知りあってから、笑ってる自分に気づいたの。 大人しくていつも黙ってる私が、ケタケタ笑ってる・・・・・・そんな自分が好きになれたんだ。 それは隆一くんのおかげなんだよ?」
「よく笑うもんな、摩利は」

「私はちゃんと罪を償った隆一くんが、大好きだよ。 たとえ前科があっても気持ちは変わらなかった」
「・・・・・・俺はさ、摩利が年上とかって気にしてねぇーから! ってか精神年齢は俺のが上じゃん!」

「・・・・・・初めからやり直さねぇーか、俺たち」
「隆一くん・・・・・」



俺は、摩利にやり直したいと言って、摩利も頷いたんだ。

『ああ〜〜〜やっとくっ付いたぁぁ〜〜・・・・・疲れたよ、僕!』
スピーカーから流れる声は俺たちがこうなること、分かってたみたいだった。

『僕を誰だと思ってるの? プロファイリングで2人とも、やり直したいと思ってるの分かったからね! 手を貸しただけ』
「黒崎さんも、手伝ってくれたの」

え〜〜・・・このヌリカベは摩利のこと狙ってたでしょ?
え?? 可愛い恋人がいるから、そんな事ないって? あ、本当なんだ・・・・・写メ見せてきたわ、この人。

「うわっ、檄カワ! 嘘だろ、こんな可愛い子がヌリカベの恋人なんだ〜〜 ・・・・・・ま、俺の摩利の方が可愛いけどな!」

でもさ、でも・・・・最初は摩利、俺と別れたいって言ってたのはどうしてだ?

「・・・・・・不安だったのは本当なの。 それを隆一くんにぶつけてみたらって翠さんがアドバイスくれたの」

ああ・・・・・ほんで別れるってなったときの俺の反応を見てたんだ。

「ごめんね・・・・でも、本心から私のこと好きでいてくれてるって分かって、嬉しかったの・・・・」
「ばっ!バカ! 泣くなよ・・・・・な? 俺が悪かったから、な? 」


それから俺たちはSTの皆さんに深々と頭下げて、お礼して帰ったんだ。


もちろん、摩利のマンションに帰った俺たちは、それから仲直りのハグやキスをたくさんして・・・・・・


「もちろん、エッチもしようぜ? たぁーんと、愛されてるって分からせてやっからな!」
「・・・・・・いっぱい、愛して?」

んなこと聞くの初めてだからさ、俺・・・・・マジマジと摩利のこと見つめたよ。

そうしたらポッと頬染めて、恥ずかしそうにモジモジし始めるから、たまんなくて抱きしめたんだ。

「・・・・・私も変わろうと思って・・・・あのね、素直に思ってること言おうと思ったの・・・・・」
「ああ、幾らでも言っていいから! 俺もちゃんと言うよ、摩利のこと大好きだって! 愛してるって・・・・」


まだ外は明るいけど、俺たちは重なってベットで・・・・・・愛を確かめあったんだ。。。



ベットからテレビをつけて時間を見れば、夕方のニュースをしてて・・・・・ぼう〜っと見てた俺の横で寝てた摩利が、起きたんだ。

そうしたらリモコンでテレビを消して・・・・

「私を見て?」
なんて可愛いこと言い出してさ、モゾモゾ身体を動かして俺にくっ付いてくるんだぜ?

「可愛い・・・・摩利・・・・・・」
腕枕してやると嬉しそうに笑ってさ、そっと頭を乗せてくるんだ。

そのまま抱き寄せて、ピッタリと肌を合わせて・・・・・疲れた身体を休めるんだ。




へへへ、すぐに復活した僕ちゃんは、また摩利を抱いて・・・・・混じり合うくらい抱いたんだ。


「摩利・・・・好きだ」
「私も・・・・・隆一くん・・・・・・」

そうして夜がやってきたんだ。。。





なんとか終われました!

これで完了です!

・・・・・・来月、アルジャーノンのDVD&Blu-rayが発売になりますので、また買えたら柳川くんのお話が増えそうです(笑)

では来月からパート、頑張ります!!!

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コメント

☆ほっちさんへ☆

ほっちさん、おはようございます!

いつも訪問&コメントありがとうございます。

そうなんです、明日から仕事なんです!
ドキドキですが、長く勤められたらいいな・・・と、思ってます。

人間関係とかストレスが出てくるかもですが、まずは仕事を覚えないと!
年だし覚えられるかが不安です(笑)

季節の変わり目ですから体調に気をつけて、元気で過ごしたいと思いつつ、旦那が風邪っぴきです。
移すなよ・・・・・(ーー;)って感じです。

覚えて下さってて、嬉しいです。
30日で47才になりました。

バリバリ稼いで窪田くんの作品を買い揃えていくのが、今の大きな私の目標です(笑)

コメントありがとうございました!

すーさんへ

すーさん、こんばんはー!ほっちです。
いつもご訪問ありがとうございます。
来月からお仕事始められるんですねー!
慣れるまでは何でも大変ですよねー…。
お体に気をつけて頑張ってください♪
すーさん、お誕生日でした?昨日だったかなー(すみません)
遅れちゃったけどお誕生日おめでとうございま~す♪♪

ほっち
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プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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