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② 《俺の女だ! バカ野郎!》by 黒永勇人

続きになります。

タッちゃんが、衣笠高校に口説きにきます・・・・・・・ド派手に(笑)




衣笠高校の職員用駐車場に、1台の黒塗りの高級車が入ってきた。

ヤンキー高校として名高い衣笠だが、自分達が普段目にすることのない高級車にザワつくどころか歓喜の “ 叫び ” が上がっていた。


黒塗りのぬらぬらと光るボディは、車というよりもまるで戦闘機の様なフォルム。

3秒で100㌔に到達するバケモノみたいな車に、男子高校生が騒がないはずがない!

校舎から出てくる生徒は後を絶たず、屋上に居た衣笠の番長、森 紋児も騒ぎを聞きつけ降りてきた。


「うわっ! 何これスゲェー車! えっと、名前なんだっけ?」
「番長、知らないんですか? ライカンですよ、ライカン ハイパースポーツ! 」

「ライカン???」
「ほら、映画に出てた車っすよ! ワイ◯ド・スピードってのに!」

カッコイイと目を輝かす紋児だが、それほど詳しくはないのを、後輩の松田が教えていた。

「へぇ〜〜〜」
「まだピンときてないっすよね・・・番長」

「高そうな車だけどよ、しょせん車は車だろ?」
「あれ・・・・3億5千万しますよ」

紋児は松田の顔を口を開けて見つめた。

「嘘・・・だろ? さんおく??? 」
「確か作られた数も限定で、手に入れたくても入んないってネットに書いてありました」

「さんおくごせんまん??? 宝クジにでも当たったかって金額じゃねぇーか!」
「俺に当たらないで下さいよ〜〜」

べらぼうな金額に興奮した紋児が、松田の胸ぐらをつかんで叫んでいるが、そこで彼ははたと気がついた。。。


「で? そんな高級車が衣笠に何の用だ?」

紋児が頭を傾げている間に、もう1台・・・・・真っ赤なスポーツカーが駐車場に入ろうとしていた。




「なに? 入れないんですけど〜・・・」

私は駐車場に車で来てるんだけど、うちの生徒の群れに入れないの。

窓を下げて近くの生徒に聞いたら、なんかスゴイ興奮してるんだけど・・・・なになに? スッゴい車が停まってるって?

「先生も早く見て下さいよ! とにかくスゲェーから!!!」
「いや、私はね、駐車場に車を入れたいだけなのよ・・・」

はぁ〜〜〜・・・生徒が邪魔で駐車場に入れない私は、彼らを落ち着かせようと車を降りて中心へと向かったの。

そこで見たのは、見た事もない車で・・・・・・他の先生の誰かが新車でも買ったのかしら?

私は車より生徒を校舎に戻そうと車の前に立って、生徒の方を向いたのね。

・・・・・つまり、車は軽くスルーして、なおかつお尻を向けて生徒を正面から見てたの。

「先生! あの車さ、ライカンって言うんだとよ! 幾らだと思う?」
「え? 知らないわよ〜〜・・・私、そんなに車に詳しくないもん!」

紋児くんが興奮してるんだけど、なんだか・・・・・くすっ、カッコイイ車に目を輝かせてるなんて、“ 男の子 ” してるよね〜。

他の生徒もみんな、“ 男の子 ” してる良い顔してるし、注意するのはしばらく止めとこうかしら?


そんな事を考えていた私は、いきなり『 おお〜〜〜!!!』と生徒が声を出すのにちょっとビックリして、彼らの視線の先・・・・・つまり、ライカンっていう車を振り返って見たの。


ゆっくりと開く運転席のドアは、横ではなく縦に上がって開いていって、まるで車に翼が生えた様に見えた。


まず出てきたのは、ピカピカに手入れされた革靴で・・・・・スラリとした長い足が地面に着いた。

スラックスは私でも仕立てが良いと分かるほど高級で、この時点で私の頭にはこの前見た男性が浮かんだ。

そこからゆっくりと降りてくる男性は、上等のスーツを着こなし銀縁眼鏡の美形、段野龍也だった。


そして彼は、何十本あるか分からないほど大きな花束を、助手席からだし気怠げに肩に置いた。

その動作の1つ1つが流れるように綺麗で、しかも・・・・・・気怠げな表情が、色っぽい。


私の方が色気で負けてるかも・・・・・・・やだ、女子力低下したかな!?

その段野さんが、まっすぐ私の前にきて・・・・・

「手ぇ〜出せ・・・・」
「え???」
そう言われて素直に両手を出したら・・・・・

【 バサッ・・・ 】

「バサッ???」

「やるよ、真紅の薔薇の花束・・・・・・女ってさ、こういうの好きだろ?」
「わぁ〜〜薔薇が綺麗〜〜・・・・・んーー・・・いい匂い!」

思わず受け取った私は、 腕の中の薔薇の香りに包まれていた。


「なあ、ガッコ終わったらさ、迎えに来るからメシでもいかねぇ〜〜か?」
「無理です、勇人のご飯作ってあげたいし、一緒に食べたいから♡」

「この車、良くねぇか? お前なら助手席に座らせてやるよ」
「ん〜〜・・・・・実は車には興味ないんだ。 自分のあるし」

「車に興味ねぇ〜のかよ・・・・・ったく、喜ぶかと思って手に入れたのによ」
「すごい車なんでしょ? 知らないけど!」

「お前が釣れなきゃ、意味ねぇ〜んだよ」
「お花は・・・・・ありがとう! ん〜〜いい匂い♡」

「花・・・・・好きか?」
「好きよ〜・・・ だって花って一輪でもそこにいると、気分が変わるじゃない」



「花は喜ぶんだな・・・・・」

俺の渡した花束に顔を突っ込むくらいに匂いを嗅いでる女は、満面の笑顔で俺を見上げてきた。

そう・・・・・・その色気もへったくれもねぇ〜〜笑顔、そいつが・・・・・・欲しかったんだ。

「でもさ、こんな良いバラ・・・高かったんじゃない? 本当に私がもらってもいいの?」
「ああ・・・・・あんたに買ったんだ、要らなきゃ捨ててくれ」

「捨てないわよ! もったいない! 少し保健室に飾って、半分は部屋に飾って、残りは・・・・・・バラ風呂にするんだぁ〜〜・・・」
「・・・・・・一緒に入っていいか?」

「う・・・・・・ううん! ダメ!」
「お前、一瞬『うん』って言いかけただろ?」

「違うもん!(危なぁ〜い、ほんとは言いかけてたわ・・・)」

「・・・・・礼、くれよ。 ほっぺにチューとか」
「うーん・・・・・恋人がいるからチューはダメ! あ、そうだ! これあげる!」

「んあ?」

ズイッと渡されたのは弁当箱。。。

「私のお昼だけど、良かったらどうぞ・・・」
「お前のチューの方がいいんだけど・・・・・・・中身は?」

「オムライスなんだけど・・・・・要らないか・・・・」

オムライス・・・・・・・その単語に引っ込めかけたユカリの手を取って、弁当箱を受け取った。

「これでいい・・・・・」
「よかった! 良い物食べてるだろうから、私の作ったオムライスなんて、受け取らないかと思った」

「・・・・・・・食っていいか?」
「え?ここで? ちょっと、待って! えっと保健室に来ない?」

そう言われて俺は素直に頷いた。


ライカンを見てる生徒を蹴散らし、ユカリの車を駐車場に停めた俺は衣笠高校の中へと入っていった。

ユカリは先にお茶の用意をすると言ってたからな、今から食べるオムライスが楽しみだ。


・・・・・・・本当に似てやがる。

さっきの笑顔なんか、結子そのまんまだしな・・・・・・ますます手に入れたくなっていた。



「・・・・・・・うめぇ〜」
「ちょっと、そんな一気に食べなくても・・・ 胸がつまっちゃうよ? お茶置いとくね」

どうしたんだろ? オムライスを一口食べたとたん、段野さんたら目を瞠って動きが止まったと思ったら・・・次はもう息つく間もなく食べ始めて・・・

だ・・・大丈夫かな?

私用のお弁当だから小さめだし、あっという間に食べ終わっちゃった・・・・・・・


「・・・・・・美味かった」
「お粗末さまでした・・・」

「・・・・・・・懐かしい味だった」
「そう? 口にあったのなら何よりね」

「ますます・・・・・欲しくなった」
「え?」

気がついたら抱き上げられて、保健室のベットに寝かせられて・・・・・・段野さんの顔が真上にあって・・・・・あれ?

「色気も何もねぇ〜所だけどよ、天国に・・・・・・イカせてやるよ」
「やだ・・・・え? やだぁ〜〜」

「あんな若いのより、俺にしとけ・・・・・・」
「やだ・・・・やだ・・・・・・勇人・・・・・」

真剣な段野さんの目に “ 男の欲望 ” を感じた私は、ガタガタと震えはじめて・・・・・・・【 あのとき 】 が頭の中で蘇って・・・・・・・・



「いやぁあああ〜〜〜・・・・・・ひぃ・・・・ 」
「・・・・っ! おい! どうした!」

ガタガタと震えてるユカリの反応が、尋常じゃなくて俺は手が止まった。

もとからこんな所で、おっ始めるつもりはねぇーけど、少しはこっちも真剣だってみせたかっただけなんだ。

だが、コイツの反応は・・・・・・・・・お前、もしかしてレイプされた事があんのか???

パニックになったコイツは、ベットの上で小さく小さく手足を縮めてガタガタ震えてんだ・・・・・・


「やめて・・・・・いや・・・・たすけて・・・パパ・・・・ママ・・・・・やだ・・・いたいよ・・・・いたいよ・・・・たすけて・・・・・・はやと・・・・・はやと・・・・」
「・・・・・・すまねぇ〜・・・」

俺はユカリを抱きしめた。

「ひっ・・・やぁ・・・・」
「何もしねぇ〜・・・何もしねぇ〜から!」

ガタガタ震えるコイツが暴れるのも構わずに、抱きしめ続けていた俺の耳にドアの開く音が突き刺さった。






【 バァァァーーーンッッ!!! 】

紋児からの電話で叩き起こされた俺は、「スゲェー車があるからって来い」ってガッコに来たんだけどよ。

車見てるときに、ユカリの声が聞こえた気がしたんだ。

「???」

自然に早足になり、駆け出した俺が保健室のドアを開けて見たのは、前に来た段野とかいう男と・・・・・・・小さく縮こまってガタガタ震えてるユカリ・・・・・・


「お前、ユカリになにしたぁぁ〜〜〜」

ユカリを抱きしめてるソイツを引き剥がし、殴ろうとして・・・・・・止めた。

コイツよりユカリが先だ! 俺はユカリを、そっと抱きしめた・・・・・

「ユカリ・・・・分かるか? 俺だ・・・・」
「はや・・・はやと? ・・・・はやと? 」

「ああ・・・・俺だ」
「はやとぉぉ〜〜〜」

自分で自分を抱きしめて、固く目をつぶってたユカリが俺を見て・・・・・そして、しがみついてきた。

受け止めて、強く抱きしめながら・・・・・・背中をポンポンと、子供をあやすようにしてやると安心するのか、コトンと寝てしまうユカリ。

ベットに寝かせ、布団をかぶせてやって・・・・・俺は、段野を見た。


「・・・・・・・外に出ろ」
「・・・・・・ああ」


保健室の廊下に出れば、ユカリの悲鳴が聞こえたのか紋児も突っ立ってた。

「あんた・・・・・ユカリに何した? 襲ったんだろう?」
「・・・・・・・コイツ、襲われた事、あるんだな」

キラリ・・・・・段野の眼鏡が白く光って、纏う雰囲気が・・・・・・変わる。

コイツ・・・・・・極道か!?

ユカリに聞いてねぇーけど、堅気じゃねぇ〜・・・・・


「ああ・・・ユカリが中坊のころ、番長だった奴にヤられたんだ。 殴って殴って、鼻血まみれにして犯されたんだ」
「・・・・・・ひでぇーな」

「もっと酷ぇーのは、ソイツの親が大金積んでユカリの親を黙らせたってことだ。 ユカリ、それがショックで自殺しようとしたんだ」
「・・・・・・金? 娘をヤられて金で済ましたのか?」

なんで俺、コイツに話してんのかな?
でもコイツ、ユカリのために本気で怒ってやがる・・・・・殺気がハンパねぇ〜〜し。

「でもよユカリは助かった。 そんとき親身になってくれた医者や看護師に憧れて、自分も医者になったんだ」

「相手は? 今はどうしてる?」
「さあ・・・・・しらねぇ〜〜。 俺と出会ったころストーカーしてたけど、潰したから・・・・・その後は、知らねぇ〜〜な」

「・・・・・・・・・悪かった」
「はあ?」

ボソッと呟いた段野が保健室を見てた。

「・・・・・・・怖がらせちまった・・・・・」
「・・・・・大丈夫だ」


そう俺が言えば、クスって笑って段野が帰って行った。


俺はユカリが気がつくまでベットのそばに座って、手・・・・・・握ってたんだ。




「龍也さん、分かりました。 相手は代議士の息子で、親の金で徒党を組んで悪さしてたみてぇーです」
「・・・・・・」

「黒永勇人に潰されて一時は大人しくしてましたが、また歌舞伎町で大きな顔してるそうです」
「懲りねぇ〜〜のな・・・・」

「・・・・・・どうしますか? コイツ・・・沈めますか?」
「親の方はどうなんだ?」

「一人息子で甘やかし放題のバカ親ですが、地元では名士で通ってるそうです」
「ふぅ〜〜ん・・・」

「ただ無類の女好きで、複数の女とホテルで密会してます。 これが証拠です」
「分かった、深町・・・・・ご苦労さん」

龍也の前に並べられた写真には、初老の男と若い女がホテルの部屋の中でベットに入っている様子が写されていた。

「・・・・・・親の金で悪さしてるバカに、好き放題させてるバカ親ね・・・・・・」


数日後、ある代議士と若い女性との不埒な写真が、週刊誌に載り世間を騒がせた。

息子の悪事も暴かれ、警察と検察が動き、息子も父親も逮捕されたのだった。

息子の余罪も多数出て刑務所に入るのは逃れられないようだ。

父親も収賄で逮捕されている。


その様子を伝える新聞を読んでいたユカリが、なんだかスッキリした顔をしていた。

「どうした、ユカリ? なんか嬉しいことでもあったか?」
「うん! あったの・・・・」

ユカリの笑顔が、俺は嬉しくて・・・・・引き寄せてキスをした。


お前は笑ってるのが、1番いいんだ・・・・・・


まさかこの騒動を裏で仕組んだのが、段野だなんて・・・・・・知りもしない俺は、ただユカリが笑ってるのが嬉しかったんだ。


俺の1番大事なもの・・・・・・・

それが、ユカリなんだ。





龍也とユカリちゃんが楽しくて、今回は勇人の出番が少なかったです。

薔薇の花束を肩に担いだ龍也を書きたくて、書いちゃいました。

ちょこちょこユカリにちょっかいかけに、龍也さん出てきます。

次は何をさせようかしら??? (笑)

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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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