《それいけ、黒王子 》by 黒崎勇治

現場で匂いの捜査をする黒崎さんですが、耳打ちして報告するのは山吹さんとヒロインぐらい。

他の人から捜査しろ!なんて言われても、知らんぷり!

ワンコのような黒崎さんが、書きたくて。。。

愛しい透子の最強の番犬な黒崎さんのお話です。




私達は、事件現場にやって来ています。

“ 私達 ” とは、私と黒崎さんなんです。

赤城さんからの連絡でとにかく早く現場に来い!と、メッセージが来た私達は、他の物証を検査している山吹さんを置いて黒崎さんのバイクで来たんです。

私が警察手帳を出して現場に入れば、菊川さんが寄ってきて、赤城さんの伝言を言ってくる。

「この部屋の匂いを調べて欲しい、黒崎、頼むぞ!」
菊川さんの言葉が聞こえてるはずなんですが、黒崎さんは腕組みして動こうとしないんです・

「おい! なんとかしろ!」
「黒崎さん、お願いします!」
「・・・・・・コクン」

私がお願いすると途端に、クンクンし始める黒崎さんを頼もしく見ながら、私の方は菊川さんや現場で顔見知りの鑑識の方から情報を聞いてメモします。


・・・・・・赤城さんの毒舌に、現場の方のST嫌いはマックスなんですが・・・・そこは顔見知り、私には教えてくれたりするんです。

そうやって聞き込んでいると、黒崎さんが戻ってきます。

「何か分かりましたか?」
「・・・・・コクン」

私の耳に囁かれる黒崎さんの言葉を、メモして・・・・・カキカキっと!

「おい! 分かったのか!!! 俺にも教えろ!」
菊川さんが教えろと迫ってくるので、後ろに後退ると、黒崎さんがグイっと間に入ってきてくれて庇ってくれるんです。

大きな背中にドキン!としながらも、ヒョコッと顔を出して報告する私。

「この現場には被害者の汗の匂いと緊張した時にでるアドレナリンと、香水とタバコの匂いがすると黒崎さんが・・・ラボに戻って香水やタバコの銘柄を割り出すそうです」
「香水とタバコ・・・・被害者は女だ。 きっと犯人は男だな!」

「あの菊川さん、今の段階で断定するのは、早いのでは?」
「ふん! 俺の刑事の勘が言っている! 犯人は男だ! 男だったら、男だぁぁ〜〜〜」

ズンズンと近過ぎるほど近づく菊川さんから逃げようとして、さっと黒崎さんの腕が私を自分の背中へと隠してくれる。

そうして腕を組んで、黙って立つ彼は眉を寄せて睨んでるし・・・・・・この迫力に菊川さんも突進を止めちゃった。


菊川さんがこれだけヒートアップしてるのは、きっと赤城さんの毒舌を浴びせられたからだろうなぁ〜。

ほんと、申し訳ないです。。。


「それにしても、黒崎は藤代の番犬みたいだな・・・」
「何ですかソレ? 黒崎さんは犬じゃないですよ!」
「でもよ、お前を守る様子は丸っきり、番犬じゃねぇーか!な、筒井!」

菊川さんに聞かれた筒井さんも大きく頷くから、私は複雑です。


「番犬だなんて、失礼です!!!」
「・・・・・・・番犬、くくっ 」

ラボに戻るまで2人で歩いているときに、さっきの菊川さんの言葉を彼に聞かせれば・・・・・・笑ってるし。。。

「俺は、透子の、番犬」
「もう! 笑い事じゃないですよ? 勇治さん、嫌じゃないんですか?」

「嫌じゃない・・・・・・俺は、透子を守る」
「え〜・・・犬扱いなんですよ? 本当に嫌じゃないんですか?」

「くすくす・・・・・透子、嫌? 俺が透子の、犬なの」

黒崎さんが私の・・・・・・愛犬? 彼が楽しそうにそう言うから、 ん〜・・・・・それなら!

私は黒崎さんの前に回り込んで、背伸びして手を伸ばすんです。

「透子?」
私は勇治さんの頭を、さわさわと撫でてます。

「いい子ね〜・・・・よしよし 」
「・・・・・・」

サラサラな彼の髪の手触りが気持ちよくて、撫でてると・・・あれ? 勇治さんが気持ち良さそうに目を瞑った。。。



アレは、冗談のつもりだったんです。
いくらなんでも恋人を犬扱いなんて、しませんよ〜!!!

それなのに当の本人が、気に入っちゃって。。。


解析が終わって赤城さんに報告した黒崎さんが、私の前に立ったかと思えば、黙って頭を差し出すんです。

「黒崎さん?」
「解析した・・・・褒めて」
「えっと、もしかして・・・・・コレですか?」

そっと手をやって頭を撫で撫で・・・・・すると、満足そうな黒崎さん。

赤城さんと百合根キャップの危機に駆けつけた黒崎さんが、容疑者を確保した後、私の前に来て頭を差し出す・・・・・

「確保した・・・・褒めて」
「・・・・・はい」

私は彼の頭を撫で撫で・・・・・・・場所を考えずに「褒めて」と言われ、彼の頭を撫でていたら青山さんや翠さんにからかわれちゃうし〜


でも、彼のサラサラな髪を撫でるのって、すごく好きだから・・・ 撫でるのはいいんだけど、他の人が居るときは勘弁してほしいなぁ〜〜〜

「ねえ黒崎さん、頭を撫でるのはいいんですけど、他の人がいない時にしませんか?」
「どうして?」
「どうしてって、あの・・・・・からかわれるのが恥ずかしいです」
「俺は、恥ずかしくない」

「えっと・・・・・・」
「透子に、褒めてもらえるの、好き・・・」

私の耳元で囁かれる彼の声に、もう反論なんかできなくなって・・・・・・受け入れちゃいました!





「よしっ、藤代! 黒崎を呼べ! いいか、この絨毯の滲み、この壁、よく調べるように言っておけ!」
「はい」

現場に来た黒崎さんは辺りを見回しながら私の横に立った。
私は赤城さんの指示を伝え、黒崎さんに嗅いでもらったの。

菊川さんがそばに来て、結果はどうかと聞いてくるんだけど、黒崎さんたら・・・そっぽ向いちゃってて。。。


「おい藤代! どんな匂いなんだ? 黒崎、教えろ!」

「・・・・・・・」
「えっと・・・絨毯の滲みは薬物の匂いがしてます。 毒の匂いがするそうです。 壁には被害者の緊張したアドレナリンの匂いがするそうです」

私の耳に囁く黒崎さんの言葉を、私が茎川さんに伝えていきました。

すると頭を差し出す彼に撫でていると、菊川さんが感心した様に「へぇ〜」とか言ってて。

「ますます番犬だな、黒崎! ・・・・・せいぜい御主人様を守るんだぞー!はははっ・・・」

なんて言っちゃってくれるもんだから、黒崎さんたらすっかりその気で。。。


ある日、彼の家でゆったり過ごしていたら、勇治さんたら私のことを。

「お茶淹れようか、御主人様」
「勇治さん!」
「肩でも揉む? 御主人様」
「勇治さんっ!」

この『御主人様』ってフレーズが気に入っちゃって、私のことずっとこう呼ぶんです。

「御主人様なんて呼ばないで下さい!」
「透子、イヤ?」

だって、御主人様って・・・・・・・私は勇治さんの声で、自分の名前を呼ばれるのが好きなんです!

透子って、大好きな勇治さん声で、いつもの様に・・・・優しく呼ばれるのが大好きなんです!

「だからお願い・・・・・名前で呼んで?」
「透子・・・・・」


涙目の上目遣いで俺を見る透子に、クラクラしながら、悪ふざけが過ぎた事がわかった。

現場で菊川さんに言われた『御主人様』、気に入って透子をそう呼んでいたんだけど、透子は嫌だったんだな。

『御主人様』・・・・・・この言葉を言う事は初めてだったけど、何か特別な感じが好きで、大好きな透子に使ってたんだ。

だけど、君を泣かせるなんて嫌だから、もうしないね。


その変わり・・・・・・・俺は透子の涙を唇で吸って、キスをしたんだ。





短いですが、アップします!

次は柳川くんかな?

需要がないのに、つい書いちゃうんですよね〜〜
よろしかったら拍手などお願いします。
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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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