《映画小ネタの黒王子》by 黒崎勇治

届いたSTの映画を見てて、ちょこちょこある小ネタからの妄想です。

映画を観ていない方でも大丈夫なように、書きますがバレてたら、申し訳ないです。

1シーンで引っかかって書いちゃうので、たぶんストーリーは関係ありません(笑)





くんくん・・・・・

監視カメラの映像を見せてもらいに来た所轄では、俺たちにはダメだと門前払いだ。

そんな中、俺は匂いを嗅いでいる。

くんくん・・・・・分かった!

「2人とも同じボディソープの、香りがする」

目の前に立って規則ですからと突っぱねる女性と、奥に座る男が同じボディソープの匂いがする。

・・・・・・不倫だなどと、乱れている。


映像を提供してもらった帰り道、俺が運転する横で透子が『くんくん』と自分の腕を嗅いで、赤信号で止まったときに、俺の腕にも鼻を寄せて『くんくん』している。

「???」
目で尋ねれば、ハッと我に返った顔した透子が恥ずかしそうに、小声で答えてくれたんだが。

「・・・・・私達も同じ匂いなのかな?って思って・・・」
なんだ、さっきの事で俺たちの事を気にしていたのか。

俺と透子は恋人同士で、毎晩、互いの家に泊まりあっているから、当然ボディソープも同じ物を使っている。

だが、丸っきり同じ匂いにはならないのが、不思議だ。

透子は自身が香ることを知らない。

ボディソープの匂いに+αされて、別物になってしまうんだ。

たまにそれが寂しくもあるんだが・・・・・・同じ匂いの方が、なんと言うか【 お揃い 】という感じがしていいんだが。


「別物に・・・・・」
そう話せば何か考えている透子。

「ああああのっ! もしかして+αで臭かったり、しませんか? やだ、どうしよう!」
助手席で焦り始める透子が、くんくん、自分の身体のあちこちを嗅いでる様子が可笑しくて、俺の頬が緩んでくる。

くすくす・・・・・・あとで、教えてあげる。

「後でって・・・・・今知りたいのに・・・・」
「今は、ダメ。 運転してるから」

「じゃあ、ラボに着いたら?」
「それもダメ、映像解析しなきゃ、だから」

「・・・・・・いつなら、教えてくれますか?」

その後なら大丈夫・・・・・・じっくり、たっぷり、教えてあげるから。


映像解析のあと、使ってない会議室に透子と入って、鍵をかけて教えてあげたんだ。

くん! すぅ〜〜っと透子の首の匂いを吸い込んだ俺が、透子の香りのイメージを伝え、透子が俺の胸元の匂いを嗅いで・・・・・・・・首をひねる。

「黒崎さんの匂いしかしないですよ? ボディソープの匂いがしません・・・」

くんくん・・・・・すんすん・・・・・ああ、良い匂いだ・・・・・・・くんかくんか・・・・・

「ちょっと黒崎さん!? 離れて下さい」
俺は透子の匂いを吸い込みながら、透子独特の匂いに夢中になった。

腰を両腕で抱きしめ、前のめりで透子の首と髪に鼻を突っ込み、嗅ぎ続けた。


花のような、柑橘系のような、その匂いは俺を安心させ興奮させ、欲望を昂らせ・・・・・・そして愛しいと心の底から思うんだ。


ゆっくりしていたいが時間がない・・・・・・それにこれ以上密着してると、止まれなくなる。

彼女を離したが、キスは・・・・・・せめて彼女の口に、触れて終わらせた。


続きは、部屋で・・・・・・・・ね。






「我々は、あなたを、歓迎すると申しています」
山吹さんに通訳してもらって、俺の【 歓迎 】 は、終わった。

だが、池田管理官はお気に召さなかったみたいだな・・・・・小さく「アイツ、よくこんな所にいられたな」などと、呟いてる。


コトッ・・・・・くん! コーヒーの良い匂いが池田管理官愛用の、ステンレスのマグカップから立ち昇る。

もちろん、それを淹れたのは透子で・・・・・・他のメンバーにも、俺にも用意してくれる。


「ま、ここに来て唯一の救いは、お前が居ることだな・・・・・藤代」
「くすっ・・・コーヒーくらい、いつでも淹れますよ!」
「よろしく・・・・」
「そうだ、池田管理官! あとで書類に判子お願いします」

・・・・・・・2人は、親しいのか?

「管理官は止めてくれ・・・・・前の通りでいい」
「草介先輩で、いいんですか?」
「ああ・・・ お前に管理官て呼ばれるの嫌なんだ」

・・・・・・・・・待て、待て待て、待て!!!

草介先輩??? それは、なに?


「透子ちゃん、池田管理官と親しいのかしら?」
「私の指導官をして下さったんです! 右も左も分からない私を鍛えて下さいました!」
「お前は優秀だし、根性もあった。 STに藤代が来てから書類の不備が無くなった」

「草介先輩に鍛えられましたからねぇ〜〜・・・・書類作成には自信がつきました」
「ははは・・・ もう1つ自信もっていいのは・・・・・」

「「コーヒーの淹れ方!」」

2人、声を揃えて言うのに、俺はドス黒い嫉妬心が湧き上がるのを止められなかった。


「あらぁ〜〜・・・透子ちゃんの王子様が嫉妬で真っ黒になってきちゃってるわよ♡」
「これは一悶着ありそうだね〜〜〜! くぅぅ〜〜面白くなってきたぁぁ〜〜」


結城と青山の言葉は、微笑みあう池田管理官と透子の2人を見ている俺には、聞こえなかった。。。



「透子、帰ろう・・・」
「ごめんなさい黒崎さん、草介先輩の引き継ぎを手伝いたいので、先に帰って下さい」
「・・・・・・待ってる」
「たぶん遅くなるので、今夜は自分の家に帰ります」

・・・・・・・嫌だ。

遅くまで他の男と一緒にいて、俺とは会えないなんて・・・・・・


そんなの、そんなの・・・・・・・許せない!!!

「黒崎さん?」
「・・・・・嫌だ」

俺は透子を抱きしめた。

「イヤ・・・・透子が他の男といるの、我慢できない」
「あ・・・・・」

「すまない」
束縛してしまう俺、嫉妬してしまう俺、透子の事になると止められなくなる・・・・・・

それなのに、透子は・・・・・・微笑んでくれるんだ。


「ごめんなさい、私の考えが足りませんでした。 8時には切り上げます、だから・・・・・」
「・・・・・・だから?」

俺の腕の中、透子がコツンと俺の胸に額をつけて・・・・・シャツの隙間に「チュッ」と、口付けた!

「透子?」
「だから、待ってて?」

俺を見上げる透子が、可愛らしくそう言ってくれるんだ。

「・・・・・・ね、キスしていい?」
「黒崎さん・・・・・聞かなくても、いいのに」

「透子・・・・大好き」
「勇治さん・・・大好き」

俺は透子に深くキスをしながら、強く抱きしめてしまうんだ・・・・・・この胸の独占欲の、ままに。

透子の事になると子供のように我が儘になってしまう、俺を彼女はどう思ってるんだろうか?

結城の「束縛する男なんて、ゾッとするだけよ!」なんて言葉を聞いているから、透子に嫌われないかと内心ビクビクしてるんだ。

青山にだって「カップルが別れる理由の3位以内に、束縛が強すぎるってあるんだよ! 黒崎さんも気をつけないと!」なんて言われている。


「じゃ、私行きますね」
スッと透子が俺の腕の中から離れていく・・・・・なんの憂いもなく、後ろ髪を引かれるような事もなく。

俺だけなんだろうか?

強すぎる独占欲を必死で抑えて、透子に嫌われないよう・・・・・・俺を好きでいて欲しいから。

そんな葛藤をしているのは、俺だけなんだろうな・・・・・・


透子はモテるから・・・・・その優しい内面でこの頃はメガネをかけていても、人気があるんだ。

だから・・・・・俺から離れても、透子は他の男と恋ができる。

でも俺は?
人の言葉の中の棘にも怯えて、話せなくなったような情けない俺は?

透子のように心も言葉も、柔らかく温かい女性が他にそういるとも思えないし、何より透子以外の女性を俺は、愛せない・・・・・・

だから、強すぎる束縛を俺は見せないよう抑えて、胸の中に封印しているんだ。


会議室のドアを開ける前に振り返った透子が、ん? どうしたんだろう?

俺を見た透子の顔が、なんで? なんで、そんなに苦しそう?


タタタッと走り寄ってきた透子が俺の首に腕を回して抱きついてきて・・・・・んんっ・・・・・・

透子からの激しいキスに俺は嬉しさを隠せない。


「あんな目で見られたら、行けなくなります・・・・・」
「どんな?」
「・・・・・・そばに居て、俺のそばに、居て欲しいって・・・・・」

「すまない」
「どうして謝るんですか?」

「だって・・・・・束縛されるの、嫌いでしょ?」
「それ・・・翠さんの意見ですよね・・・・私は、ちょっと違うんです」

「???」
ちょっと違う? 何が違うんだろう?

「私、男の人と付き合うのって勇治さんが初めてです」
それは俺がよく分かっている・・・・・・透子は俺と付き合うのが初めてで、その唇に、その肌に触れた男は、俺が初めてだ。


「憧れてました、誰かと恋人になって・・・想い想われる関係を。 友達が恋話してるのが、羨ましかった・・・でも、私にも勇治さんて素敵な・・・私には勿体ないほど素敵な人が恋人になってくれた」

透子・・・・・嬉しさ満開な笑顔で俺を見てくれる、君の方が俺には勿体ないほどの女性なんだ。

「・・・・・たまに、たまにね。 勇治さんが私から離れたら?なんて考えちゃって・・・・・スゴく不安になっちゃって・・・・・でも、今みたいに見られたら・・・・私を求めてくれてるって感じられて、嬉しいです」

今みたいに? 今みたいに透子を求めてもいいってこと?
俺の醜い心のまま・・・・・嫉妬している事を隠さなくても、いいのか?

「私、もしかして・・・・・・嫉妬されたり、束縛される方が愛されてるって感じられて、嬉しいのかもしれ・・・・・きゃっ」
「透子・・・透子・・・・行かないで、ラボに他の男と2人きりなんて、俺・・・嫉妬で気が狂いそう」

ぎゅうぎゅう抱きしめて俺の思うままに伝えれば、透子がぎゅうーっと抱きしめ返してくれる。

「嬉しい・・・・・・」
「なら・・・・・」

部屋へ帰ろう?

「それとこれとは別です。 そうだ私が草介先輩と一緒なのが不安なら、勇治さんも手伝って下さい!ね、決まり!」
「・・・・・・・・どうして」


どうしてこうなったんだろう。。。


池田管理官の引き継ぎの書類を、俺も手伝いながら頭をひねるが、まあ・・・いい。

俺以外の男と2人きりでの残業は、阻止できたんだから。

8時ぴったりに終わらせて、俺は透子と帰ったんだ。


部屋について食事を作る透子がキッチンに立っているが、俺は後ろから貼りつくように抱きしめて、離れないんだ。

「やり難いです・・・」
「もう、隠さなくていいんでしょ? じゃあ、離さない・・・」

結局、夕食のパスタとサラダを作り終えるまで、俺は透子を離さなかった。


そして。。。

「勇治さん・・・・・食べにくいです」
「ダメ、今日は離さないから・・・」

ソファーに透子を座らせ、俺がその後に座り二人羽織のようにパスタを食べていると、食べにくいんだろう・・・困った声が聞こえる。


クスクス・・・・・・もう、隠さない俺の嫉妬心は、可愛らしい恋人が受け取ってくれるから。

だからもう、君を離さない・・・・・・ね、透子。。。





映画の小ネタからの妄想でございます!

ネタバレ全開での小ネタ妄想が書きたいので、今度は映画を未見の方はスルーして下さいね〜!!!


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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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