①《嫉妬する黒王子》by 黒崎勇治

黒王子シリーズです!(かってにシリーズ化してますが)

透子ちゃんは、いつもの黒縁メガネに髪の毛も後ろに束ねたスタイルに戻ってます。
恋人の黒崎さんのたっての願いという事で(笑)

そこに研修にきた新人刑事に、黒崎さん嫉妬するの巻〜〜です。

ラストコップを見ていると、どうしてかSTの黒崎さんが書きたくなって仕方ないという私です。




「横浜中央署から参りました、望月亮太です。よろしくお願いします」
警視庁捜査一課にきた僕は、菊川さんという主任刑事さんに挨拶しています。

あ、僕はですね、横浜中央署からサイバー犯罪の研修にきた望月 亮太と言います。

「おーい、藤代! こいつをSTに連れてって、結城にコンピューターのこと教えてくれって頼んでくれ!」
「え? サイバー犯罪課じゃないんですか?」
「あいつら今、てんやわんやなの知ってるだろ? どうせSTなら暇だろうしってお鉢が回ったんだとよ!」

えっと? もしかして僕ってたらい回しですか?

「それとST関係ならお前がコイツの担当の方が何かといいだろう! って訳で、よ・ろ・し・く!」
「菊川さん! ・・・・・んもう! 真面目に研修に来られてるのに、いい加減ですよ!」
「あの〜・・・それで僕はどうしたらいいんでしょうか?」

菊川さんから変わった担当の藤代さんに聞くんだけど、だけど・・・・・なんかこの人、えらい地味な人だなぁ〜

髪は後ろに無造作に束ねて、いつの時代ですか?って黒縁メガネかけて、グレーのスーツも大人しいっていうか野暮ったいし。

本庁の刑事さんってオシャレな人が多いのかと思ってたんだけどな〜・・・・・あ〜あ、ダサダサ。

「それじゃ案内しますね、ついてきて下さい」
「あっ、はい! お願いします!」

僕は彼女の横を歩きながら、そのSTについて聞いてみたんだ。

「STは、警視庁科学特捜班といってその道のスペシャリストが集まってるんですよ!」
「スペシャリストですか」
「はい、サイバーテロなどの犯罪を防ぐ或いは、発信元を割り出したりなどは物理学のスペシャリストの結城さんや、犯罪プロファイリングの青山さんとかに教えて貰うといいと思います」
「はぁ・・・・」

大丈夫かなぁ〜〜〜???

そこで連れてこられた部屋はガラスの扉で、捜査一課と全然違う部屋だった。

「おはようございます!」
「透子、おはよう♡」

うわっうわっ、うわわっ! なにこのセクシーな美女! 肩や脚や露出が多いんですけどぉ〜!!!

「翠さん、お話はいってますか? サイバー犯罪について、この方を指導していただきたいのですが」
「う〜ん、聞いてはいるけどぉ〜〜・・・ しなきゃダメ? 」

え? 拒否られてますか? 僕って嫌がれてますか? 地味に傷つくんですけど・・・

しかもこの結城さんて、言い方が全部色っぽいんだよなぁ〜・・・・指導されたいな、なんて!!!

「お願いします、サイバー犯罪は今後増えていくはずです! そのとき対応できる刑事が、警視庁のサイバー犯罪課だけなんて無理がありますから。 育成に翠さんの力を貸して下さい!」

そう言って深々と頭を下げる藤代さんに、結城さんがニコッと笑って抱きついちゃったよ。

「んもう〜〜・・・真面目な透子ちゃんが、大好きよ! いいわ、教えてあげる・・・でも、私スパルタよ♡」
「あ、ありがとうございます!」
「透子の頼みだから、引き受けてあげるのよ・・・・・で、君は何くんかな? 」
「僕は望月亮太と言います! よろしくお願いします!」

「机と椅子! 用意しますね!」
「僕も手伝います」
そう言って部屋を出て行った藤代さんの後を追ってラボを出た僕は、正面から来る真っ黒な服の人をみたんだ。

「おはようございます、黒崎さん!」
「・・・・・」
「彼はサイバー犯罪の研修にきた望月亮太さんです。 翠さんに教えていただくんで、しばらくラボに出入りされます」
「・・・・・」
「急な話で彼の机と椅子がまだなんで、取りに行く所なんです」
「・・・・・」
「え? 手伝って下さるんですか? ありがとうございます!」

ちょっと、ちょっと、ちょっとぉぉ〜〜〜!!!
藤代さん、普通に会話してるけどその人、一言も話してないですよね!

・・・・・・って、点ばっかりじゃないですか? これで会話が成立してるのが、凄いんですけど!!!

黒崎さんって男性は、一言も話さずにただジッと藤代さんを見つめてるだけですよね?

なんかエスパーみたいなんですけど・・・・・

少し離れた場所にあるからと歩いてく僕たちに、黒崎さんも黙ってついてくる。

「あった、コレです! 望月さんそっち持って下さい!」
「はい! ありゃ、けっこう重いですね」
藤代さんと僕とで机を持とうとしたら、けっこう重くて・・・台車か何かで運んだ方がいいんじゃないですか?

そんなこと話してたら黒崎さんが、黙って(っていうか、さっきから一言も話さないけど)その机を持ち上げたんだ。

「黒崎さん、幾らなんでも重いですよ! 台車取ってきますから降ろして下さい!」
「・・・・・・」
「はあ???」

止める藤代さんに見せつけるように黒崎さん、軽々と机の真ん中の下に片手と肩を入れて持ち上げてるし!

そのままスタスタとラボの方へ歩き始めたから、僕は椅子を持って後を追いかける始末。

いや、椅子でも少し重いんですけど〜〜〜!!!

しかも歩くの早いですからぁぁ〜〜〜!!!

ラボに着けば涼しい顔した黒崎さんが、結城さんの近くに机を降ろして腕組みしてるし。
僕は少し息切れしながら椅子を机の前に置いて、はぁ〜〜〜疲れた!

「若いのに少しダラシないんじゃないの? 望月くん♡」
「いや、黒崎さん歩くの早いですよ〜」
「これどうぞ」
「へ?」
目の前に差し出されたのは藤代さんの手で、その手には水のペットボトルが・・・・・ありがたく頂きました。

「黒崎さん、ありがとうございました。 助かりました!」
「・・・・・・・」

ん? あれ? 黒崎さんが、藤代さんに耳打ちしてる・・・・・・じゃあ、話せるんだ、彼。

「くすくす・・・・・黒崎くんも、言うわねぇ〜・・・透子が照れて真っ赤じゃない♡」
「翠さん、黒崎さんなんて? 僕にも教えてよ〜」

えっと、また知らない方が居るんですけど、結城さんに教えてと近づいて来て・・・あ、僕は結城さんの隣に机があるんで彼女達の話も丸聞こえです、はい。

「うふっ! 『透子を抱き上げてするより楽だ』ですって! どんなので楽しんでいるのかしらぁ〜・・・お熱いわね♡」
「くぅーーー! 黒崎さんどんどん大胆になってるね! 透子が来るまで朴念仁だと思ってたよ、僕!」
「そうよね、古武道に精通して最強で、無口で、無骨、おおよそ恋愛するなんてイメージなかったものね〜」

「それが透子には! メッロメロの、デッロデロだもんねぇ〜・・・人って分からないよ!」
「恋する男なのよ♡」

えーっと、彼女達の話を整理すると・・・・・藤代さんて黒崎さんと付き合ってるんですね。

「え〜・・・・・でも意外だなぁ〜、藤代さんて地味だし、恋人がいる様には見えなかったなぁ〜」
つい、本音がポロリと出ちゃった僕を、女子2人が見逃さず・・・・・

「それはどういう意味かしら、望月くん?」
「そのままですねぇ〜・・・ 藤代さんに、男っ気があるようには見えませんでした!」
「ねぇねぇ、それって透子は地味でダサいから、男なんかがいる様には見えなかったってこと?」

「ハッキリ言うと、そうですね! 黒崎さんて話さないけど、見た目はイケメンですよね? 彼だったらもっと・・・」
「もっと美人でスタイルの良い女を彼女にできるはずなのに、よりにもよって透子とだなんて信じられないなぁー! あのダサダサ眼鏡はいつの時代だよ! もしかして黒崎さん、彼女に脅されてる!?なんて、思ってないよね」

・・・・・・なんで考えてたの分かるんだよ! まるで頭の中を覗かれたみたいで、気持ちが悪いっっ!!!

「なんでこんなに頭の中を当てられるんだ! コイツ、気持ち悪っっ!!!なんて考えてるんでしょ〜〜」
「・・・・・いえ、別に」

「僕は青山 翔、特技はプロファイリング・・・・・・だから君の中をちょこっとプロファイリングしたんだ」

プロファイリングって、こんなに自分のこと見られるんだ・・・・・気をつけなきゃ。

「気持ち悪い・・・それが普通の反応! でもさ、透子は違うんだ。 自分の中を言い当てられても凄い凄いと拍手してるんだ。・・・・・よくて戸惑うか、気持ち悪いって反応なのにさ!」

「本心から褒めてくれたのって、透子が初めてなんだよねぇ〜」

「私も、この地獄耳を嫌がられたりするのが普通、だけど透子は聞きたくない事でも耳に入るのって大変ですよねって、本心から憂いてくれた・・・・・・そんな子、初めてだったわ」

・・・・・・・すごく優しい人なんだな、藤代さんて。

「そ・れ・に、透子はもの凄〜く美人なのよ!」
「そ! 君の目が節穴なだけぇぇ〜〜〜!!!」

ん〜〜〜それは信じられませんが、藤代さんが優しい方で皆さんに愛されてる人だとは、分かりました。


「んふっ、そ・れ・に! 黒崎くんが何故あんなこと言ったのか、分からない? いくら耳打ちしたって私が同じ部屋に居れば君にも筒抜けなの、予想できるはずなのにね♡」
「黒崎さん、君を警戒してるんだよ・・・・・透子に近づく男は、許さないからね」

「これから楽しくなりそう〜〜・・・黒崎くんの暴走が見られるかも♡」
「うききき・・・・・楽しそう〜〜〜!!!」

えーっと、お2人が楽しそうなのはいいんですが、そろそろ僕に教えていただいても・・・・・よろしいでしょうか?

「いいわよ! じゃ、始めましょう!」






研修が3日が過ぎて、僕は自分の実力を思い知りました。
ええ、ええ、しょせん僕なんて・・・・・・くすん。。。

「これっくらいも分からないの? もう、冗談じゃないわ! 昨日教えた中に入ってたでしょう? 今日のはそれを細分化して話してるだけ! あああん、もう! やってられない!!!」

何回目でしょうか? 翠さんに罵られ、罵倒され、席を立たれるのは・・・・・・・くすん。

警察寮の官舎を借りてる部屋で、毎晩復習してるのに、ちっとも進まなくて。

「ちょっと休憩ね! あ〜・・・やってらんない!」
カツカツとハイヒールを鳴らしてラボを出て行く翠さん。


「どうしました?」
がっつり凹んでると藤代さんが声をかけてくれる、いつもいつも・・・・・・

「あの・・・また僕がヘマしちゃって・・・」
「どこでつまずきました? ・・・・・・ああ、ここですか」

藤代さんは、画面を見てヒントを出してくれるんだ。
直接答えを教えるんじゃなくて、ヒントをくれて僕に考えることをさせる・・・そうして答えを見つけさせてくれるんだ。

「あの・・・僕は署を代表して来てるんですけど、他の人の方が良かったと思いますか?」

こんな甘えた質問、彼女に言うなんて僕は・・・・・・きっと彼女に『違う、あなたがいいんです』とか慰めの言葉を言って欲しいんだ。

画面を見ていた彼女が僕を見て、ニッコリと微笑んだ。

「研修にきてまだ3日、根をあげるの早くないですか?」
「え?」
「あなたは署を代表して来ていると言いましたね、横浜中央署はそんなに人材が乏しいのですか?」
「なっ! バカにしないで下さいっ!」

僕は立ち上がって彼女に怒鳴ったんだけど、彼女は僕を見上げながらも笑顔だった。

「バカになんてしてません。 あなたは署の皆さんが選んだ代表です。 根を上げている暇なんてないんじゃないですか?」
「・・・・・・それはそうだけど! でも僕、翠さんに全然ついていけなくて、パソコン得意だったのに、こんな出来なくて・・・・・だからだから・・・・」

「ついていけなくて当然です! 翠さんはサイバー犯罪対策課の人でも、ついていけない程、優秀なんですから!」
「は? サイバー犯罪対策課の人でも???」

「はい! 彼女は・・・いえ、ここSTの方々は皆さんが天才です。 凡人の自分が酷く滑稽に思えるほど・・・・・・あ、座って下さい、コーヒー淹れましょうね!」

そう言って藤代さんはコーヒーサーバーに新しくコーヒーを落としながら、自分もここに来た最初は落ち込んで凹んでいたと話してくれた。

「山吹さんと黒崎さんの化学コンビは、警察に入らなければノーベル賞確実と言われた化学者なんですよ! 赤城さんは法医学と推理力の天才ですし、青山さんもプロファイリングの天才だし。 百合根警部だってお人好しでおっちょこちょいだけどキャリア組みなんですよ!」
「いつも赤城さんにバカって言われてますね、あの人」

「そんな天才達のなかで、凡庸な私は何ができるんだろう?って考えました・・・・・考えても考えても皆さんの足元にも及ばない自分を自覚して、そして決めたんです!」
「なっ、何をですか?」

「私は自分自身より、STのメンバーを信じようって! もし、世界中が皆んなを信じなくても、私は信じようって!」

「私、思いこみと頑固さなら誰にも負けないから! それに少しでもお役に立ちたいから、パソコンを習おうって翠さんに教えてもらったんです! 今の望月さんみたいに、凹んでました!」

差し出されたマグカップからコーヒーの良い匂いがする・・・・・・

「でも、凹んだり落ち込んだりしてる時間が、勿体無くないですか? そう思って翠さんに食らいついて教えてもらって、望月さんの解らない所が解るくらいには、力がついたんですよ?」

相変わらずダサいメガネの藤代さんだけど、一生懸命に僕を励ましてくれてることに、僕は・・・・・・僕は・・・・・

また頑張ろうと、思えたんだ。


「翠さん、聞こえてますか? 望月さんのこと、よろしくお願いします」
「え? 藤代さん? 翠さんいませんよ? 」
「そうだ、今夜・・・翠さんと望月さんと私で、食事に行きませんか? 望月さんが頑張れるようにと、翠さんへの御礼を兼ねて・・・・・・私が奢ります!!!」
「藤代さん、普通に話されてますけど、翠さんいらっしゃいませんよ???」

部屋にいない翠さんが、そこのいるように話す藤代さんにちょっと引いてると、廊下からコツコツいうハイヒールの音がしだして、ラボのドアを開けた翠さん。

「その話、乗ったわ! 行きたいレストランがあったの、さっそく予約しておくわね♡」
「わっっ!!!」
「ご機嫌が直って良かったです!」

びっ・・・ビックリしたぁぁ〜〜〜!
ラボに戻ってきた翠さんが開口一番、僕達が話してた返事を言うからビックリします!!!

「あら、私の耳が良いこと、言っておいたわよね?」
「まさか部屋を出ても聴こえてるなんて、想像もしてませんでした」
「若いのに、想像力が枯れてるのよ♡」

それから僕は、翠さんを怒らせても凹まずに彼女の優秀さを吸収しようと、必死に頑張ったんだ!


その夜、翠さんが予約したお店は落ち着いた広い店内のレストランでした。

案内されたテーブルは3人には大き過ぎるなと、考えてたら青山さんが合流してきたんだ。

「さ、お肉がくるまで親睦を深めましょう? ね、ゲームしない?」
「ゲームですか???」

「そ、簡単なゲームよ! この棒を選んで先に付いてる印を覚えてね♡」
「中には赤マルが1つと数字が3個、印として付いてるんだ・・・・さ、透子から引いて! 数字は他の人に見せないように注意すること!!!」
素直に箱の中から出ている棒を引いた藤代さんは、その先っぽを手の中に隠して、そぉ〜っと見ていた。

「次は亮太!」
「呼び捨て? まあ、いいですけど・・・」
僕も同じように棒を引いて、手の中に隠して番号を確認した・・・・・・2番か。

「次は僕〜〜〜」
「最後は私ね・・・・・あら!」

翠さんが引いたのは真っ赤な丸で・・・・・で、なんなんですか?

「この赤マルが王様なの! 王様の命令は絶対だから・・・・・命令!! 2番が3番のモノを1つ脱がして!」
「え?え?え? 脱がす? こんなトコで!? セクハラになりますよ!」
「モノって言ったの! 誰も服なんて言ってないわよ! 時計でも指輪でも、ネクタイでも何でもいいのよ♡」

「それなら安心ですが・・・・・・3番は誰ですか?」
僕の問いかけに手を挙げたのは、藤代さんで・・・・・・・じゃあ、僕が脱がしたいのは1つだなぁ〜!

「失礼しまぁーす!」
僕は隣の席の藤代さんのメガネを、自分の手で外したんだ・・・・・・・え? なにコレ???

昭和くさいデカいメガネを、僕の手でそっと外してみれば、現れたのは・・・・・・見たことないほど綺麗な顔だった。

大きな瞳、長い睫毛、通った鼻すじ、プルンとしたキスしたい唇、柔らかそうな頬・・・・・・あなた、誰ですか???

メガネを外すために近づいた距離に、目の前の美貌で頭がボウっとしてくる。


「こんなに綺麗だったなんて・・・・・・」
「ね、君の目は節穴だったでしょ?」
「んふふ・・・ 透子は美人でしょう♡」

本当に僕の目は節穴でしたっ!
藤代さんがこんな・・・・・美人だったなんて、分かりませんでした!!!

僕は彼女のメガネを持ったまま、ただただ、見惚れていたんだけど・・・・・・手の中のメガネが、スッとなくなったんだ。

それにも気づかずにいた僕だけど、横から寒気を伴う殺気を感じて、恐る恐る見上げればそこに居たのは黒崎さんだった。



・・・・・・・最近、俺は不満だ。。。

この間からサイバー犯罪対策として来ている若い男の面倒を、透子が担当しているからだけど。

自分の仕事をしつつ、結城と望月との様子も気にかけて・・・・・休憩だって満足に取らずに、2人が上手くいくよう常に気を張っている透子が、心配だ。

結城の教える内容についていけない望月に、結城が怒ってラボを出たり、帰った後に教えている透子は帰りも遅い。

帰りが遅いという理由で俺は、透子の部屋にも行けない。
ラボで会うしかないここ数日は、一人寝の淋しさが身につまされる。

いつもある温もりが、側にいない・・・・・・たったそれだけなのに虚しくなるほど淋しくて、焦がれて狂うほどに恋しくて。。。

いつもソファーで透子が抱っこしてるモフモフのクッション、それに鼻を近づけ 透子の残り香を嗅いで・・・・・・そのクッションを抱いて寝た。

はぁ〜・・・・・・透子の側に居たい。

透子の匂いを胸いっぱいに吸い込んで、温かな身体を抱きしめて眠りたい。

すんすん・・・・・・クッションの匂いも薄くなってきて、もう耐えられなくなる。

そして、今夜・・・・・・青山から俺は結城と望月との橋渡しに、透子がレストランで食事会をすると聞いた。

「僕も今から合流するんだ! 黒崎さんも行く?」
「・・・・コクン!」
「じゃレストランの名前と場所ね!」

そうしてバイクで向かった先で、俺が見たのは望月が透子のメガネをそっと外していく様子で。

ダサいメガネだの言っていた望月の顔が、驚き、そして・・・・・頬を染めて透子を見つめる様に、俺は耐えていた何かがプツンと切れた。

俺はすぐに望月の横に立ち、彼の手からメガネを抜き取った。
それでも透子に見惚れている彼に、胸の中がドス黒い物が湧いてくる。

隠すこともせず嫉妬心のまま、彼を睨んでいると・・・・・・そっと腕に触れてくる感触と、近くなる香り・・・・・俺の大好きな香りが、する。

「黒崎さん」
「・・・・・・」
俺は透子をみた・・・・・・側にいて欲しいと、訴えるように。。。

「翠さん、ごめんなさい・・・・・」
「いいわよ透子! 行きなさい」
「くすくす、ごゆっくり〜〜〜」
「は?」

キョトンとしている彼を放って、透子は俺の腕を掴んでニッコリと笑う。

「行きましょう?」
「・・・・・いいのか?」
今更だが、そう尋ねる俺に透子が頷いて歩き出した。



透子の邪魔をするつもりはなかった・・・・・本当だ、そんなつもりはなかった。

だが、どうしても淋しくて・・・・・透子を知る前は1人だったのに、俺はこんなにも弱くなってしまった。

そしてあの光景だ。

若い望月が透子のメガネを外す・・・・・その抱きしめられる距離感に、ドクンと嫌な音がした。
外して現れた透子の美しさに、彼の目が見開かれ、見惚れて・・・・・・もう、俺の頭は嫉妬で真っ黒になった。

バイクで俺の部屋に来てすぐに噛み付くようにキスをして、力いっぱい抱きしめた。

透子の首に鼻を埋めて透子の香りを吸いこんで、ギュウギュウとさらに抱きしめた。

「うっ・・・・勇治さ・・・・・くるし・・・・・むぎゅううう・・・・・・」
「・・・・・ハッ!」

慌てて力をゆるめたが、腕の中で透子がくたりと気を失っていた。

「透子!!!!!」

慌ててソファーに寝かせれば直ぐに目を開けてくれたけど・・・・・すまない、透子。

「だいじょうぶ・・・ ふぅ〜・・・・うふふ」
「どうして、笑う?」
「勇治さんに抱きしめて欲しかったの、だから満足しました」

「俺は、まだだ」
ソファーに寝てる透子を、今度は力加減に気をつけて、そっと抱きしめれば透子の腕が俺の背中にまわって、抱きしめてくれる。

「勇治さん・・・ 大好き♡」
「透子、大好き・・・ だから、いい?」

そう聞けばポッと頬を染める透子が、コクリと頷いて・・・・・・俺は透子を横抱きにして寝室へと向かう。


・・・・・・・久しぶりに触れた透子は、何処もかしこも甘くて、イイ声で俺を煽るように鳴いて、止まれなくなる。

「勇治さぁぁ・・・・・あああ・・・・・」
「透子・・・・・透子・・・・・」

そうして2人で、溶けあって過ごした夜。

腕の中にある愛しい透子の身体から、俺の匂いがしてやっと・・・・・俺は満足した。

そうして透子を抱きしめて、俺は久しぶりに安らかに眠るんだ。。。


望月・・・彼の研修は、まだまだある。
何事もなく、過ぎてほしい・・・・・




はい、嫉妬する黒崎さんが書きたくてラストコップから亮太くんを引っ張ってしまいました。

これで亮太くんが書ければ、ラストコップにも手を出そうかと思いつつ・・・・・まだ続きます。

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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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