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後編《 黒の王子様 》by 黒崎さん

キャップとの恋バトルに、黒崎さん暴走はじめます(笑)

黒崎さんのヒロインの求めっぷりを、書きたいです!

ちょっと今回のヒロイン、大学時代の『罰ゲーム』されたトラウマで暗いです。



「あの、あなたはどなたでしょうか?」

キャップが聞いてきたのも、無理はないと思う。
それほど透子は、変わったんだ。

女性の事はよく分からないが、髪を解いてメガネをコンタクトに変え、薄く化粧をしているのは分かる。

だが、たったそれだけなのに・・・・・とびきり綺麗になった彼女は、別人に見えるんだ。

「あなたのお名前を僕に、教えて下さい」
そう言って近づくキャップに、俺は彼女を背に庇うように前に立った。

「あなたの事を、僕に教えて下さい・・・」
どうしたんだ、キャップは? 頬を赤らめ、透子を見据えて「教えてくれ」と懇願するなんて・・・・・初めてみるキャップの顔は、見た事のない『男』の顔だった。


ジリジリと近づくキャップに、俺はますます彼女を自分の背の後ろに庇う。

「黒崎さんどいて下さい。僕はその方に用があるんです!」
「・・・・・・」
「黒崎さん!」

退かない! 俺は意思を込めてキャップを見返した・・・・・けど、透子自身がヒョッコリ後ろから出てきてしまう。

「おはようございます、百合根警部! 私、捜査一課の方に戻ります」
真っ赤な顔した透子は、きっとキスしてる所を見られて恥ずかしいんだろう、逃げるように出て行ってしまった。

「おはようございます・・・・・って、結局あなた誰ですか〜〜〜?」

「キャップ、うるさい!」
「なに朝っぱらから騒いでるのさ〜・・・廊下まで聞こえたよ」
「少々落ち着きがないように思えますが・・・南無阿弥陀仏」

透子と入れ違いに入ってきた結城・青山・師匠の3人が、思い思いの事をキャップに言っている。

「それにしても、あの人は誰なんだろう?」
ウットリと夢見るように呟くキャップを見て、結城と青山がニヤリ・・・と笑っている。

2人が何か企んだんだろう。
透子の変身も、きっと2人が・・・・・

「くすっ、キャップ惚れちゃったんじゃない?」
「青山ちゃんのプロファイリングで、キャップの好みの服装を透子に着せてるから、一目惚れしても仕方ないんじゃない?」
「考えられないなどと言い切った相手が、実は自分の理想通りだったとは、運命とは皮肉なものですな・・・合掌。」

「え? え? 透子? ・・・・・・・まさか藤代さんですか? さっきの方は藤代さんっっ!!! えええええ〜〜〜」
「だから、うるさいわよ! もっと静かに驚きなさい!」
結城が聞こえすぎる耳を押さえて、キャップを睨んでいるが、当のキャップは自分の考えに夢中で聞こえてはいない。

「藤代さん!? あのメガネの藤代さんが、さっきの僕の理想の人!? なんか信じられない・・・」
ブツブツ言っているキャップに、赤城さんが自分のパソコンを赤城さん専用のブースから持ってきた。

「キャップ、お前は馬鹿か! ・・・・・これを見ろ! 先ほどの美人と藤代との骨格の比較だ。 ほら重なった。つまり先ほどの美人と藤代は同一人物だ、分かったか!」

ご丁寧に赤城さんは、パソコンの画面で比較しキャップに見せている。

その画面でようやく腑に落ちたのか、キャップがメモに何かを書いていた。

「えっと、僕の理想の女性は藤代さんでした」
「・・・・・・渡さない」

俺はキャップが座るデスクの前に行って、そう宣言した。

渡さない・・・・・彼女の事は、渡さない。

「・・・・・でも、彼女はまだ誰のものでもないですよね?」
挑戦的な目をしたキャップに、俺は正々堂々受けて立つと、その視線を真正面から見つめ返したんだ。



そして事件が起こり、STのメンバーも臨場することになった。


「おい藤代、この匂いが何か知りたい、黒崎を直ぐに呼べ」
「はい!」
私は黒崎さんに電話をかけて、現場に来てくれるように話した。

『近くにいるから・・・すぐに着く』
「お待ちしてます」

私は現場の外にでて黒崎さんを待った。
バイクの音がして、すぐに現れた黒崎さんに手を振って此処にいると示せば、駆け寄ってくれる。

「赤城さんが現場の部屋の中に香る、匂いの分析をして欲しいそうなんです」
「わかった」

現場の中に入っていく黒崎さんが、何を思ったのかまた玄関の外に出てきて、私の耳に囁いて、中へと戻っていった。

「藤代? なんであんた真っ赤なの?」
「な、な、なんでもありません」
筒井先輩に突っ込まれたけど、言えるわけないじゃないですか!!!

黒崎さんの少し高いような、独特のあの声で・・・・・・耳元に。

『透子が、好き。』って。

ラボの中で抱きしめられてキスをされた、あの日から・・・・・黒崎さんは毎日私の耳元でこうやって囁いてくるの。

その度に私は真っ赤になって、動けなくなって、胸が・・・・・・・ドキドキとしてしまう。

私は百合根さんが好きだったはずなのに、黒崎さんからの熱い言葉や過剰なスキンシップで、ドキドキが止まらなくて。。。


ドキドキするって事は、私・・・・・・黒崎さんのことを、好きに?

不意に頭に蘇る『お前とは罰ゲーム』『考えられない・・・』その言葉が、私の心を縛りつける。


そう、そうだよ・・・・・私が男の人に愛されるわけがないんだ・・・・・・
信じちゃダメ、期待しちゃダメ、きっと間違いだから。

黒崎さんはきっと、誰かと間違ってるか、同情してくれてるだけなんだから。

それに百合根さんまで、おかしいから・・・・・



「藤代さん、おはようございます!」
たとえ会うのが事件現場であろうと、僕は彼女の顔を見て挨拶することにしたんだ。

あのデッカいメガネの奥にあんな綺麗な瞳が隠れていたなんて!
僕は一目惚れをしてしまったんです。

ですが彼女は黒崎さんの想い人。

無口な彼が態度で気持ちを表している所に、僕が入ってしまって・・・・・彼女にキスしている黒崎さんを見てしまったんです。

うっとりと彼女と唇をあわせている彼の横顔は、とても幸せそうで・・・・・でも、僕だって負けないですからね!

一目惚れなんです、理想の人なんです、これは、そう!


運命なんです!!!


ですから今後、恋人関係でもない黒崎さんは、彼女には触れないようにお願いします!
もちろん、キスなんてもっての外です!!!

それに・・・・・黒崎さんは彼女にキスをしたんです、僕だってチャンスがあれば、シテもいいですよね!

「藤代さんも一緒に来てください!」
そう言って僕は赤城さんとの聞き込みに彼女を同伴するようにしているんだ。

彼女も捜査一課、しかもSTと連携するための連絡係、否とは言えない立場なんだ。

「はい!」
気持ちいい返事で僕と赤城さんの後ろを歩く彼女を、黒崎さんが見送っている。

僕と黒崎さんは一瞬、目があったけど・・・・・彼の黒い瞳には何も浮かんではいないんだ。
漆黒の瞳は一瞬僕に向けられたけど、すぐに藤代さんに向かっている。

後ろを見れば藤代さんが、チラッと黒崎さんを見てて、彼がその瞬間にグッと親指を立てて拳を突き出すのに、彼女が小さく手を振っていた。

・・・・・・まるで恋人同士のやり取りみたいで、僕は一歩どころか二歩も三歩も出遅れている事が分かった。


「黒崎を呼べ」
赤城さんの指示に機敏に動く彼女、仕事熱心なのは僕も前から知ってる。

ほどなくして黒崎さんが現れたけれど・・・・・あれ? 彼女は?

僕は彼女を探して玄関の外まで出て、彼女の後ろ姿を見つけた!

「藤代? なんであんた真っ赤なの?」
「な、な、なんでもありません」

彼女が真っ赤??? きっと黒崎さんだ。
彼女に何かしたんだ・・・・・・ここは現場なのに、不謹慎な!

僕が中に戻って黒崎さんに文句を言おうとしたら、赤城さんが出てきて僕の腕を掴んでラボに戻ると言いだした。

「ちょっと、僕用事が!」
「事件解決以外の用事は認めない! ほら、来い! バカキャップ!」
「ちょっと、赤城さぁぁ〜〜〜ん!」

「藤代、お前は黒崎が分析したら結果を俺に報告しろ! 直ぐにだ! 分かったな!」
「は、は、はい!!!」

玄関を出た所にいた彼女にそう指示をする赤城さん・・・・・って、ますます彼女が黒崎さんと接近しちゃうよぉぉ〜〜〜!

僕は恋路を邪魔する赤城さんを、ジトッと見つめながら車の運転手をしたんだ。

ああ、僕が藤代さんに近づく事が出来るのは、いったいいつになるんでしょうか〜・・・





「黒崎さん、匂いは分かったんですか?」
「コクン」
「赤城さんから黒崎さんの分析結果を報告しろ、と言われていますので、結果がでしだい連絡してください」
「・・・・・・」

あれ? どうしたんだろう?
黒崎さんが頷いてくれない・・・・・と思ったら、腕を掴まれて黒崎さんの乗って来たバイクに連れて行かれた私は、ヘルメットを渡された。

「・・・・・ラボに、もどる」
「えっと、一緒にってことですか?」
「コクン」

そっか、それなら・・・とヘルメットを被った私は初めてバイクに・・・・・・黒崎さんの後ろに座った。
どこに捕まればいいんだろう・・・・・?

「・・・手は、ここ」
「え? ここですか?」
「・・・捕まらないと、危ない」

ぐいっと腕を掴まれて引っ張られて、私は黒崎さんの腰に両腕を回して捕まってて。
彼の背中に密着する自分の身体が、ドキドキで熱くなってしまう。

軽快なエンジン音を轟かせて走り出したバイクに、車とは違う景色と、捕まる彼の身体を感じて・・・・・・ドキドキするけど、楽しい・・・・・

真っ赤になる顔もヘルメットで見えないし、危険だからという建前で思いきり彼に抱きつく事ができる。
男の人に自分から密着するなんて、初めてだけど・・・・・黒崎さんだから。

そう、もう私は自分で気がついていた。

私は黒崎さんが、好きです。

きっと気がついてない頃から、彼が好き・・・・・百合根さんへの気持ちは憧れだったと、今では分かったけれど。

でも・・・・・・でも・・・・・・私は、怖い。

恋するとまではいかなくても、好意を持った相手に否定をされたあの瞬間が、私の気持ちにブレーキをかける。

恋した黒崎さんに、もし・・・もし・・・否定されたら? そんな事に囚われてしまった私は、もうどうすればいいのか分からない・・・・・

・・・・・・背中なら素直になれる。

私は彼に見られないままのこの場所が、すごく居心地が良くて腕に力を込めてギュッと抱きついた。

ヘルメットの中で聞こえないように、私は言うの。

「黒崎さんが、好きです・・・」
決して本人には言えない告白。

なんてズルいんだろう、私は・・・・・
この優しい人のそばに居る資格なんか、ズルい私にはないのに・・・・・・

ごめんなさい・・・・・もう少しだけ、そばに居てもいいですか?

ごめんなさい・・・・・もう少しだけ・・・・・・・



透子の様子がいつもと違う・・・・・・

バイクの後ろに乗っけて警視庁に向かっているとき、最初はおずおずと捕まっていたのに途中で急に、ギュウと捕まってきた。

俺は嬉しいけど、なんだろう・・・・・・その切羽詰まった腕の動きに、俺の胸には不安が広がる。

綺麗になった透子・・・メガネを止めて間もないのに、他の部署の男から誘われそうになっていた。

男は勝手だ・・・地味なときは目にもかけなかったくせに、綺麗になったとたんに寄ってくる。
今まで透子の事を「地味子」だなどと嗤っていたくせに、素知らぬ顔で誘ってくる男達。

その度に俺が側で睨みを利かせて、透子を誘う前に蹴散らしていたんだが・・・ 。


メガネの時から透子は変わらず綺麗で、可愛らしいのに・・・・・・それは俺だけが知っていればいい。

・・・・・・早く、俺のものになって? そう願う愚かな俺を、君は嫌わないだろうか?

子供染みた独占欲は、だけど確かに君に恋してる俺の正直な気持ちなんだ。

「透子が、好きだ」
ヘルメットの中でも、言ってしまう俺は・・・・・・君に恋する、ただの愚かな男なんだ。


ラボに戻った俺だが、研究室で匂いの元を判別していた。

その匂いの元となる物質も採取していた俺は、山吹さんとともに解析し・・・・・やがて判明したそれは、とても特殊な植物で温室よりも研究室でしか咲かないほどデリケートなものだった。

事件はその植物が決め手となり、無事に解決したのだが。


「さあ、今夜は事件解決できたお祝いに、皆さんで食事会をしましょう!」
キャップが張り切っている。

珍しく他のメンバーも頷いて急遽、食事会となった。

「もちろん捜査一課から藤代さん、筒井さんをお呼びしますね!

透子も来るのか・・・・・・俺はその名前で食事会も楽しみになった。


落ち着いた和食の店の広間で始まったST初の食事会。

畳敷きの座敷のなか、まだ透子がこない・・・・・・と思いきや、襖が開いて透子と筒井が顔を出した。

「お邪魔します・・・・・あの、人数が増えたんですけど、いいですか?」
「ごめんなさい、バレちゃって」
透子も筒井も申し訳ない顔をして入って来たが、その後ろから菊川さんや牧村も顔を出した。

「こんないい店で食事会か? 筒井や藤代だけじゃなくて、俺たちも呼べよ百合根!!!」
「呼ばなくても来てるじゃないですか〜」
菊川がキャップの隣に座り、俺は透子を迎えに立ち上がり彼女の腕を掴んで俺の隣に座らせた。



「あ! 黒崎さん、ズルい! 僕も藤代さんの隣にっっ!!!」
「え? あの? 百合根警部?」

私はSTの食事会に誘われて、筒井先輩と来たのはいいけれど・・・・・気がついたら黒崎さんに腕を掴まれて、隣に座らされた。

うん、嬉しいな・・・・・・素直になれない私だけど、自覚した黒崎さんへの恋心が彼を近くに感じて嬉しく震えてる。

私が端の席だから、黒崎さんだけがお隣同士・・・と思ったら、長方形の長机の短い方に百合根警部が座ったの。

これにはちょっとビックリで・・・・・だって今まで、私の隣に彼から来るなんて無かった事だから。。。

菊川さんを放っておいてもいいんでしょうか?

赤城さんに絡んで筒井先輩に止められてる菊川さん・・・・・・もうお酒が入ってるみたい・・・・

食事も並び始め、さて乾杯!

私はコップにビールをもらい、黒崎さんと百合根警部とコツン!とグラスを触れあわせ、一口。
あとはウーロン茶にします!

私、お酒に弱くて・・・・すぐに酔っちゃうんです。

「藤代さん、飲んでますか? こんな席でウーロン茶は止めましょうよ! さ、ビールでも酎ハイでも、あ!このライム割りは如何ですか? 美味しいですよ」
「あの・・・百合根警部、私・・・お酒に弱くて、申し訳ないですがウーロン茶で・・・」
「大丈夫です! 藤代さんが酔ったら僕が介抱しますから! こういう付き合いも捜査一課だとあるでしょう? 少しはお酒に慣れた方がいいですから・・・」

そう言われれば、断れなくなって・・・・・・ライム割りを受け取って、一口。。。

ライムの爽やかな味で、うん! これは少し飲めそうです。

もう一口・・・とグラスを持てば横から大きな手が伸びてきた・・・・あ、黒崎さん!

「無理、しないで」
「でもせっかく百合根警部が勧めて下さったので、この1杯は飲んでみます」

「心配して下さって、ありがとうございます」
「・・・・・・」
優しいなぁ〜・・・お酒が苦手な私を気遣ってくれる。

チビチビとジョッキのライム割りを飲んで、食事に手をつけていく・・・・お刺身、美味しい♡

「・・・・・」
「このお刺身、美味しいですよ!」
「・・・・・」
「私、茶碗蒸し好きなんです♡」
「・・・・・」
「黒崎さんもお好きなんですか? 同じですね〜」

「・・・・・」
「・・・ビールで良かったですか? お注ぎします」

うまい・・・ 透子に注いでもらったビールが、うまい。
俺の視線や、ちょっとした仕草で何が言いたいか汲み取ってくれる透子。

俺は一言も言葉を発してないのに楽しそうに会話してくれる透子が、好きだと再確認してしまう。

そしてビールを注いでくれるこの感じが、まるで恋人同士のようで、俺の気分は右肩上がりだ。

だが、キャップは何を考えているんだ?
やけに透子に酒を勧めている・・・・・・俺の隣に座っている限り、酔い過ぎないよう止めるつもりだが。

「透子! ちょっとこっちにも いらっしゃいな」
「透子〜〜 僕たちとも飲もうよ〜」
「はい!」
結城と青山に呼ばれて向こうへと行ってしまった・・・・・大丈夫だろうか?



「はい、透子」
「??? 何ですか?」
「カクテルだよ! すっごく美味しいから、飲んでみなよ!」

そう勧めて飲ませたカクテルは、アルコールがたっぷりと入った特製カクテルなんだ。
飲み口はあくまで爽やか柑橘系で、1杯飲み干せばお酒に弱い透子なら立てないかも!?

え? どうして僕が透子にそんな物飲ませるかって?
そりゃ全部、透子のためなんだ!

僕がプロファイリングし直した透子は、過去のトラウマに心を縛られて黒崎さんが好きなのに、応えられなくて悩んでいるんだ。

翠さんと相談した結果、酒の力を借りて透子の心の膿を全部ぶちまけさせてあげようって結論に至ったんだ。

だってさ、黒崎さんは話さないのに透子ったら、本当に楽しそうに相手してるんだよ?
翠さんが言うには、透子も黒崎さんへの思いを自覚したらしいって・・・・・心拍が上がるから耳のいい翠さんにはすぐに分かるんだ。

飲みやすいからか、渡したカクテルを飲み干した透子・・・・・・さて、ここからが僕の腕の見せどころ・・・・だね。




「透子・・・僕の質問に正直に答えてね」
「しつもん? いいですよぉ〜・・・なんっでも答えますよ!」

透子!? 向かいの端の青山と結城に挟まれた透子が、イキナリ手を上げて「答えますよ! キャハハ」なんて!
真っ赤な顔して酔っ払ってるじゃないか!

「ねぇ透子・・・透子はキャップと黒崎さん、どっちが好きなの?」
そんな質問!? おい、青山!!!

「2人とも気になってるでしょ? いい加減、ハッキリさせようよ」
それはそうだが・・・・・ハッキリして、キャップが良いと言われたら、俺はどうするんだろうか。。。

「・・・・・ダメだよ青山さん、私なんて男の人には『罰ゲーム』で『考えられない』んだから・・・恋しても、辛いだけなんだよ?」
「その言い方だと、今・・・恋してるのね?」

恋しているのか? 透子・・・・誰に! 誰にだ!!!
隣でキャップの喉がゴクリと鳴った。

「翠さん・・・・はい、恋してます! でも・・・その人の事を考えると、頭の中に声がするんです・・・『お前に好きと言ったのは罰ゲームだからだ!』とか『僕、面食いなんです。だから考えられません』って、グルグルグルグル回ってるんです」

「好きな人に好きと何度も言われたのに、応えるのが怖いんです・・・・・応えてもし、捨てられたら? やっぱり間違いだったって、彼が離れて行ったら? 抱きしめられた温もりが、キスされて夢みたいに幸せで・・・・・」

「でもそれが、全部間違いだったら? そのとき私・・・・・生きていける気がしないんです。 信じたいのに信じられなくて、好きすぎて応えた後の事を考えすぎて何も行動がおこせなくなっ・・・・・・」
「もう、いい・・・」

俺のことだね、透子?
君を抱きしめたのも、その唇にキスをしたのも、俺だよね。

過去の心の傷に囚われてしまうのは、俺にも分かるよ透子・・・・・

だから俺は怖いと言う君の後ろから、そっと抱きしめた。

俺が離れたら、君は・・・・・生きていけないと恐れるほど、俺を好きなんだね。

そんな嬉しすぎる告白を聞いて、じっとしていられないよ?


だから俺は、君を抱きしめる腕をギュッと、ギュッと、強くしていくんだ。

「離れないから・・・・・透子のそばから、離れないから」
「黒崎さん・・・・・・」
「俺と、付き合おう? 俺と、生きていこう?」
「ほんとに私なんかで、いいんですか?」

「透子だから、いいんだ」
この言葉に透子が後ろを向いて俺を見上げて・・・・・・コクンと頷いたんだ。

その真っ赤な顔と潤んだ瞳、そして流れるキレイな涙。。。

「透子、好き・・・俺と付き合って?」
「・・・・・はい」

「透子!!!」
俺は、たまらなくなって透子を抱きしめたんだ。

ん? 透子? 急に力の抜けた透子の体を支え、顔を見れば・・・・・スヤスヤと眠っている。

くすっ・・・・・青山に飲ませられたんだろう。

俺は彼女を抱き上げ、帰ると山吹さんを見れば、師匠は透子のカバンを俺に持たせてくれた。

そのまま店を出てタクシーに乗って、俺は帰る。
とりあえず俺の部屋に・・・・・彼女を連れて行こう。

もう、離さないよ透子。
君が不安を感じないよう、俺が不安にならないよう、2人で一緒にいよう?


ずっと、ずっと・・・・・・これから、ずっと。。。

すやすや眠る俺のお姫様を起こさないよう、そっと額に口ずけて・・・・・・誓うよ。





「藤代さぁぁ〜〜〜ん!!!」

「うるっさいなぁ〜・・・・私、帰る!」
「僕も帰るねぇ〜・・・菊川さん、慰めて上げて?」

店の外に出た僕と翠さんは、ニンマリと笑うんだ。

これで透子は愛しい王子様と末長く幸せになったし、キャップにはまあ、いい薬じゃない?

だってさ、キャップ・・・透子が自分に憧れてるの薄々気がついてたよね?

気がついててさ、あの発言はないよねぇ〜・・・

収まるところに収まったね。


さ、今夜はぐっすり眠れるぞぉ〜・・・・・




後編、書き上げました!

最後ちょっとキャップが可愛そうなんですが、赤城さんに慰めてもらって下さい。

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プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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