1/27☆加筆修正あり☆【混沌とした霧の中で……】

今日が最終回となるBS版「善徳女王」での記念に・・・・・・加筆修正します

******

☆柚牡丹さまへのコメントの返事でふと思いついた妄想……

最終回で先に死んだピダムは絶対トンマンの周りに居たと思ってます!

ほんで、絶対トンマンが亡くなったとき一緒につきまとい……じゃなくて一緒に逝ったと思うので……

黄泉路でラブラブな展開にします(笑)

ドラマの中で是非!見たかったラブっぷりへの思いを込めて……

※※※

深い、霧のかかった森の中の道をゆっくりと歩くトンマン……

「ピダァ~ム!」
不意に虚空に向けて叫んだトンマンは、かつての臣下を呼んだ。

僅かな気配がする……その気配は彼が血の涙を流しながら息絶えた時からトンマンの傍にあった気配だった。

「……」
気配が僅かに動いている・・・・・・


「ピダム!居るのだろう」
「……」

「ピダム!早く出てこないか!」
「・・・・・・」

「ピダァ~~ム!!!」
「……陛下」

木の影から出てきた長身のすらりとした男……ピダムは苦しそうな顔をしたままトンマンの前に出てきた。

「居たか……そこに座りなさい」

大人しく座るピダムの前に立ったトンマンが知らず仁王立ちになっていた。

病のあった体から抜け出て魂だけになった為か……すこぶる軽い体が楽しいトンマンであった。

大人しく土の上に膝をついたピダムは最後に見たときの格好のままだった。

もちろん、血や傷などもなく服もきれいなままだ……が、相変わらず瞳をうるうると潤ませトンマンを見上げている。

「陛下、申し訳ありません……最後まで信じることができなかった……私の、私のせいで……」

「もうよいピダム……あれが私の寿命だ」
「そんな……」
「それより……これを」

トンマンの差し出す手に誘われてピダムが手を出すと……掌に乗せられたのは……

あの《指輪》だった。

「ピダム……お前が最後に言った言葉は何だったんだ?」
照れくさいのか、そっぽを向いたまま聞くトンマンは・・・・・・ユシンにも聞いたが直接ピダムの口から聞きたかった。

じっ……と掌に戻ってきた指輪を見つめていたピダムがトンマンの顔を見上げる。

「……トンマン……私のトンマン……」
「そう言ったのか……」
「はい……」


「お前と二人で……退位してのんびりと暮らしたかったな」
「陛下……」
「もう王ではない……ただのトンマンだ」
にこりと笑うトンマンにピダムの鼓動が跳ねた。

「許していただけますか?」
「昔のように話せばよい」
「そうではなくて……」
「なんだ?」

ふと傍らのピダムを見たトンマンが……次の瞬間、抱きしめられていた。

男の鍛えてある逞しい腕が自身を包み込み、広い胸に頬を寄せられ……その感触と熱さがトンマンには不思議だった

《死んで体の無い私が感触を感じるとは……摩訶不思議だな》

ピダムも腕の中のトンマンの華奢な躯を感じて戸惑ってはいた。

が、戸惑いもへったくれも……腕から胸から伝わる暖かな感触とトンマンの髪の匂いに夢中になり細かい事はもうどうでもいい

「ピ……ピダム」
「私のトンマン……」
「今から『あの世』というのに行くのだろ」
「急ぐほどじゃない……トンマン!」
「ぴ……んっ…」

熱い……口付け……
切望と熱情のままに……貪る激しさでトンマンの柔かな唇を吸い込み味わうピダム

「な…な…なにをする」
口を離した僅かな隙を逃さずにトンマンが否やを言うがピダムは口の端を上げて笑うだけだ。

「ピダム!」

「トンマン……『あの世』とやらへ行けばきっと私は貴女とは離れてしまうだろう……どうせ私の行く処は地獄だろうから」
「……」

「ならば私は……俺は……いま貴女を感じたい、貴女が・・・・・・欲しい」

腕の中の愛しい女に熱い眼と声で囁くピダムをトンマンは、じっと見つめていた。

「お前と一緒には逝けないのか?」
ぽつり……と言ったトンマンの呟きをどうとればいいのかピダムは迷っていた。

「トンマン…」

「お前が傍にいないと……寂しいな」

トンマンの微笑みが透き通って……ピダムの胸に溢れてくるものが何なのか……
分からないままに、胸が潰されるほどの感情の激しさに・・・・・・飲み込まれ、潰されるピダム

「愛しています、トンマン……愛し方の分からない俺が愛したから……貴女は命を縮めた……」

悔恨……その思いに崩れ落ちるピダムはトンマンの体を離し地面に座り込んでいる。

「俺が!俺なんかが貴女を愛したから……貴女を殺したのだ……」
胸が苦しくて……自分の拳で、どん!どん!と叩いた。

「誰より、何より、大事だったのに。  私のたった一つの宝物だったのにーーー」
悲痛な叫びが、ピダムの今の感情を迸らせて・・・・・・トンマンにも伝わった

「ピダム……自分を卑下する言い方はするな」
「……」
「確かにお前は愛し方を知らない……だがな」

言葉を切ったトンマンがピダムの目の前に座り込む。


「そんなお前が……愛しいのだ」
「あ……」

にっこりと微笑むトンマンを見つめるピダムの顔が『ぐしゃり』と歪んだ。

涙を溢れさせ下唇をわなわなと震えさせるピダムの……僅かに震える体をトンマンは抱きしめた。

「トンマン……トンマン!」
幼子が母の膝に突っ伏して抱きつくように……座り込んだトンマンの太股の上に顔を埋め、両腕ですがりついたピダムはそのまま泣いた。

※※※

「ここはどういう処なのだろうな……」

鬱蒼とした森の中、だが歩きやすく拓けた道を歩きながらトンマンが後ろのピダムに尋ねると……

「陛下、私が見て参りますから此方でお待ちください」
トンマンを倒れた木の上に腰かけさせ跳ぶように駆けていった。

しばらくして戻ったピダムがトンマンを案内した先には屋敷があった……

中に入れば無人だが掃除の行き届いた部屋につい、腰を下ろした。

中を見て回っていたピダムが茶器を持ち現れ、暖かな茶を二人で飲んでいた。

「体の無い私達が茶を飲むのも可笑しな話だな」

くすり……と笑いあう二人に穏やかな時間がすぎる

「それにしても……誰の屋敷だろうな」
「私の屋敷に似ていて……造りも家具も配置も……瓜二つです」
「ふむ……そうか」

最初は戸惑っていた二人も他の存在の気配すらない《この世界》の屋敷にしばらく逗留することにした。

夜になり月が冴え々と光の橋をいくつも投げかける
屋敷の庭に長椅子を出したピダムがトンマンを座らせ、月を見ていた。

「ここの月も綺麗だな」
「陛下の方が綺麗です」
「な…な…何を言うか」

どぎまぎと横を見れば……ピダムの黒曜石のような目に、真摯な熱意を浮かべた瞳にぶつかった。

「ピダム……」
「触れてもいいですか?」
「……陛下と呼ぶな」
トンマンがそっぽを向いて口を尖らす様をピダムは顔を笑顔に崩して見つめていた

《可愛い……可愛い陛下……いや、トンマン》

「はい」
「口調も昔のように話せばよいと先程も言ったぞ」
「はい」
「それに……」

「まだあるの?」
ガラリと口調の変わったピダムが注文の多い恋人に向き直る

「……寝室じゃないと嫌だ」
「!!!」

自分の言葉に照れて頬を染め口を尖らす様に、トンマンのその愛くるしさにピダムの脳は一気に沸騰した。

身体中を熱い激情が逆巻き渦を巻いて激しさを増す。

長椅子からトンマンを抱き上げたピダムはそのまま寝室に入り寝台に……愛しい人をそっと寝かせそのまま覆い被さった。

「んっ…ぴだ……」
口付け…とは…こんなにも……熱いのか……

ピダムは今度は躊躇わずに舌を差し入れる……深く、顔の角度を変え更に深く……絡ませて蠢かせ、熱い吐息さえ漏らさぬような深い口付け……

トンマンが息もできぬほど……その熱さに頭の芯がくらくらと目眩をおこすほどになって、やっとピダムは僅かに唇を離した。

「トンマン…もう止まらない……欲しくて堪らない」

低く掠れた声と星を散りばめたような瞳にトンマンの頬も僅かに染まりはじめる……

頷いたトンマンを見たピダムが子供のような笑顔で微笑むと……トンマンが自ら唇を重ねた。

……ちゅっ……

唇が触れるだけの口付けだがピダムにとって我を忘れるには十分だった……


優しく激しく、やっと手にできた愛しい女に溺れる男と……

熱い愛撫に震えつつも自らも求めはじめる女に……


月明かりの中、解き放たれた二人はその想いのままに求めあい高まりあい……やがて一つに混じりあい……溶けていく・・・・・・何度も、何度も、身体も心も一つに溶け合いたいかのように・・・・・・・・

やがて、二人はしっかりと抱き合いながら、初めて穏やかに眠れたのだった。

トンマンは砂漠を出てから・・・・・・

ピダムは師匠とはぐれてから、初めて・・・・・・・


月明かりがまどろむ二人の寝顔に優しく降り注ぐ・・・・・・何にも邪魔をさせないように、二人の眠りを包んでいた

※※※

「よろしいのですか?」
「何だ……文句か?」

とある場所の、とある執務室。。。

書類を処理しながら傍らに控えている者が主に話しかけた。

「あの二人に貴女の御力で《場所》を与えられても……」
「ふふ……構わぬだろう?……魂二つくらい《カオス》にやらなくとも……兄上も許してくれるさ」

「ですが……」

主を心配気に見つめる眼にニヤリと笑いかけた当の御方は……月の化身のような美貌の持ち主だった

「あの《場所》は時が無い、本人達が何十年、何百年たったと思おうが……此方では今のままさ」


「それに……」
「どうされました?」
「遂げさせてやりたくなったのだ、あの孤独と孤高の魂達に……愛を伝え合うことを」

やれやれと溜め息をついた者は主をみて言った
「私は貴女の御心に添うまでです」
「ふふ……」

月の化身のような玲瓏とした美貌の主が微笑んで傍らに控えている情人を抱きしめた。


「さ、書類を処理しないとな……閨に行けぬぞ、お前と……」
「!!」

赤くなる情人を見て、くつくつと笑う声が響いていた。

※※※※※

きゃー こんなんなりました(笑)

でも、せめて……

《狭間》の空間で二人が思う存分、気持ちを通じあわせてほしくて……

ああ……ドラマの最後もハッピーエンドだったら……

管理人すーさんのトンマン&ピダム熱はまだまだ冷めそうにありません(笑)

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コメント

りば様こんばんわー

ピダムを呼ぶ時のトンマンはまだ女王様で(笑)
さっさか出てこない愛犬に焦れて「お座り」させてます。

ついでに指輪=首輪(笑)をはめて名札つけて迷子防止してたり(悪ノリですね)

でも二人っきりで、何のしがらみも無く……愛し合って欲しくて。
ただそれだけで書いた短編です。

ピダムって最終回の最後の最後でトンマンが信じてくれたって事を実感して……愛されてたって思えたような……

実はまだ書ききれて無い感があるので続きか別バージョンかで……とも考えてます(いつになるかは分かりませんが)

りば様、名前を出してくれれば大丈夫です、使って下さいませ(嬉しいです)

では おやすみなさぁ~い

すーさん様今晩はー。

すーさん様の考える死後の二人、てのはこんな風なんですね~。癒しに満ちています。どなたのはからいだか分かりませんが、ただのピダムとトンマンにかえってる二人に、どんだけ愚かで無茶だろうがだからこそ愛しい、とピダムを抱きとめるトンマンにほっとします。そもそも一緒になる時がおいで!お座り!みたいですけど(笑)。

ピダムの「愛し方が分からない」という言葉に、私はピダムって愛され方も知らないんじゃ?と思いました。いつかこの二人を語る時にこのフレーズを用いたいですが、その時すーさん様のSSでこういう言葉を読んで、という風に引用させて頂いても構わないでしょうか?
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プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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