①【君が僕に、愛を教えてくれたんだ】

このお話は相棒シーズン8のお正月スペシャルの《特命係、西へ》に沿って・・・・・
もしくは壊しながら進んでいきます。

神戸さんの元カノ話なので、陽子ちゃん・・・ちょっと複雑です。
しかも、小野田くんも絡んできますし(笑)

切ないんだか、ギャグなのか、それともラブなのか・・・・ごちゃ混ぜ話になると思いますが、お付き合い下さい。

最初は、事件のない甘〜い2人を。。。



街がXmasの色に染まり始めたころ、僕は恋人の陽子ちゃんへのプレゼントを考えていた。
プレゼント・・・いっそ、Xmasとプロポーズを一緒にしようかな?

僕は気に入ってる宝石店に入って、指輪を眺めては悦にいってるんだ。

婚約指輪に、愛を贈りませんか?

そんな言葉の下の指輪を見ると、なになに? 申し込んでから作るんだ・・・・・・へぇ〜

あ、ふぅん、大きなダイヤモンドが♡型になってるんだ。
陽子が指に付けたところや、コレを見て喜ぶ顔を想像する僕。

・・・・・・可愛い。
すっごく、可愛い!

指輪じゃなくて、陽子だけどね!

値段は・・・・・200万!えっ、200万するのコレ?

ん〜・・・サプライズするのはいいけど、もし陽子が気に入らないと返品は不可だし。
これは参考にして、もっとカジュアルなものにしようかな。

あ、コレこれ!このブランドのXmasシリーズって可愛くて人気なんだよね。
すぐに売り切れちゃうからって、今日見にきたんだった。

ネックレスと指輪、ピアスに、ブレスレットで展開してる・・・けど、陽子はピアスホール開けてないからな。

あの200万の指輪を見ちゃうとな・・・ 可愛いんだけど物足りなく見えちゃうな。

「何かお探しですか?」
「ええ、可愛い恋人に何か特別な物をと思って・・・」
「それなら、こちらなど如何でしょうか?」
「あっ、それ・・・・いいですね〜」
それから色々と見せてもらって、僕が気に入った物を購入!

綺麗にラッピングされたのを紙バッグに入れて、僕は店を出た。
もうすく陽子を迎えに行く時間だから・・・・・

今日は僕だけが休日で陽子は仕事!
メールを見れば定時すぎに帰れるとは書いてあったけど・・・・

車に戻りプレゼントを仕舞って、エンジンを掛けた僕は警視庁まで走らせて彼女と合流。
そのままデートに出かけたんだ。

「陽子・・・Xmasどうしようか?」
「Xmasですか? 」
「そ、どこかに食べに行こうか?夜景の綺麗なレストランとかさ」
「私・・・どうすればいいか、分からなくて」

「じゃあさ、僕に任せてくれるかな?」
「はい、お願いします」
ふっふ〜ん、お任せされちゃったからね! 陽子が素敵〜ってキラキラになるような夜にしようっと!

まあ、それはそれとして・・・・・・

「今夜はドライブしようか?」
「はい」
「ねえ、陽子・・・」
「はい?」
「明日は陽子がお休みなんだよね?」
「はい」

車を走らせて辿り着いたレストランの駐車場で、陽子に囁く。

「食事のあとは俺の部屋でいい? 陽子にお願いがあるんだ」
「神戸さんのお家でいいですけど、お願いって何でしょう?」
「慰めてほしいんだ」
「何かあったんですか?」
急に心配する陽子が、眉を下げるのを見て僕は胸の中が暖かくなる。

僕のことを最優先する君が、心配そうに僕を見上げている・・・・
そっと彼女の顎を持って顔を近づけて・・・・

「今日は僕が休みだけど陽子がいなかったでしょ?・・・・・・寂しかったんだ」
「神戸さん・・・・それなら、私だって!」

え?陽子も?・・・・・・寂しかったの?

「早く仕事を終わらせて、神戸さんと逢いたくて・・・・私も、寂しかったです」
「ね、キスしていい?」

答えは聞いてないけどね☆
・・・・・ 塞いだ唇に熱くなりそうで、軽めで終わらせたキス。

食事を終えた僕たちは、そのまま僕の家に帰って・・・・・・熱い夜を過ごしたんだ。

陽子の声が・・・・俺に感じてあげる声が、俺を煽って・・・・・

何度も、何度も、求めてしまうんだ。

朝陽の中、ベットに寝てる君を残して僕は仕事に行く支度をして、家を出た。

そうして暇な特命係でパソコンを使って、僕はXmasの予定を考えるんだ。


・・・・・・事件は、そんなある日に始まった。




ある男が歩道橋から転落した。
最初はただの事故死に向かっていたんだけど、米沢さんの話や、陽子が集めた証拠で他殺だと分かった。

被害者、高村が最後に電話をかけた所はホテルだった。
そのホテルで僕は、遠い昔に封印した過去に、再開した。

大学時代、付き合っていた・・・・・細野 唯子。

突然、僕の前からいなくなってしまった・・・・・・恋人。
君は、変わらず・・・・・綺麗なんだね。

僕は複雑な胸の中を隠すように、話しかけたんだけど。

受付で呼ばれた君の名前が変わっていて、ああ・・・結婚したのか、と思えばそれは偽名で。

偽名でホテルに泊まるなんて、何が君に起こってるんだ。

話を聞こうと部屋にまで行けば、僕達を交わしてホテルを去る君。

そして死んだ高村は、君を名指ししてホテルに電話をかけていた。

・・・・・・本当に何が起こってるんだよ、唯子。


「先輩〜〜、あの人!綺麗な人でしたね」
「ああん? 誰だよ!」
「ほらぁ〜・・・あの神戸警部補が大学の時に付き合ってたっていう恋人ですよ!」
聞き込みから帰った芹沢が、世間話で出した話は、ホテルであった細野唯子のことだった。

聞き込みで疲れた芹沢が、何か盛り上がれる話をと思い口に出したのだ。
陽子は鑑識に行っていて留守だから、話ができると思ったのだろう。

「ほぉ〜・・・そんな綺麗な人だったのか?芹沢」
「ええ!あんな美人、滅多にお目にかかれませんよ!」
「おいバカ芹!・・・・・・モグラの前でその話はすんじゃねーぞ!」
「分かってますよ〜、僕だってそんくらい!」

「でも、どうなんですかね? 大学時代の恋人と偶然会って・・・・焼けぼっくいに火がついたりして!《いてっ!》」
「言うな、バカ!」
スパン!と伊丹に叩かれた芹沢が、頭を摩りながらふと入口を見れば・・・・・・

「よよよよよよよ・・・・・・」
「お前何言ってんだよ」
「陽子ちゃん!」
「戻りました。伊丹さん、証拠品の中から分かった事は・・・・・ 」
何事もなかったように伊丹に話しかける陽子の後ろで・・・・芹沢が青くなりながら三浦に小声で話しかける。

「きっ聞こえなかったですかね?」
「・・・・・・どうだろうな」
だが陽子はいつも通りに仕事をしている。

ホッと胸を撫で下ろす芹沢なのだが・・・・・・実は陽子には聞こえていたのだった。

えっと、神戸さんの大学時代の恋人なんだよね・・・・・
私が出会う前のことだもん、気にしない、気にしないんだ。

夜に電話で神戸さんから話を聞けばいいし・・・・・今は仕事中だから、集中!

しかし、陽子が夜・・・自宅に戻っても神戸からの電話もメールも無く、寝る前に陽子から《おやすみなさい》とメールしたのだった。

・・・・・・・・どうしたのかな?神戸さん。
・・・・・・・・恋人同士になってからは、まめに連絡してくれてたのに。

ううん、仕事で忙しいんだよ。きっと!

暗い考えに向いてしまう自分を叱りつつ、私はベットに入り目をつぶった。
いつでも神戸さんからのメールが取れるように、枕元に携帯を置いて。

30分ほどしてから、神戸さんから返事のメールがあって、読んだんだけどそこには・・・・

『おやすみ』
それだけが、書いてあった。

翌日、私は鑑識で証拠品の鑑定をしていると組対5課の角田課長が入ってきた。

私は奥の部屋のいたから課長の声だけ聞こえてるんだけど、課長は米沢さんに話したくてウズウズしてる。

「なあ聞いたか特命係のこと! 内村の奴、特命係に手出しされたくなくて、あいつらの部屋を改修工事してやるから休めだとよ!」
「では杉下警部は?」
「明日っからしばらく休みだって、かぁ〜〜いいねぇ! 神戸もだよ!」
「・・・・まとまった休みなど、いつ取ったかな〜」

「そういや神戸の奴さ、大学時代の彼女とバッタリ会ったんだってな!それが、すこぶる美人だって噂だぜ〜」
「角田課長、その話は・・・」
「それでさ、俺・・・今朝聞いたんだよ、神戸に!そしたらさ、大学時代に付き合ってたけど、卒業前に別れてそれっきり!連絡先もしらないんだってよ!」

「角田課長!鈴木さんが奥の部屋にいるんですっ!」
「え? あの子が?おい、早く言えよ!」
「早く言えよって、止める間も無くアンタがべらべら話すからでしょう!!!」
「でも別にそれだけだからさ、気にすることないからね〜」

ひょこっと出て行ったら課長さんが、謝ってくれて・・・・私は別に、大丈夫ですよ!
あんなに素敵な人ですから、今まで恋人がいないなんてことあるわけないですから・・・・

「ごめんな、変なこと話しちゃって」
「大丈夫ですよ! じゃ、私・・・戻りますね」

大丈夫、大丈夫!
神戸さんの今の恋人は私なんだから・・・・・だから、大丈夫!

その夜、大河内さんと飲んだという神戸さんから夜に電話があったんだ。

刑事部長に休暇を言い渡されたこと、事件の為に杉下さんと明日から京都に行くこと。

・・・・・・しばらく会えなくなること。

『しばらく京都だから、陽子と逢えなくて寂しいな』
「私も・・・・・寂しいです」
『今から、逢おうか?迎えに行ってもいい?』
「でも、明日朝早い新幹線ですよね? ・・・・・このまま寝た方がいいんじゃぁ・・・」
『それもそうか、じゃ・・・・・おやすみ陽子』
「・・・・・おやすみなさい」

電話を切ってから、心に浮かぶ疑問がある。
どうして、言ってはくれないんだろう?

昔の恋人と、再会したこと。。。

・・・・・・か、考えすぎなんだよね。
きっと神戸さんにとっては、たいしたことないんだよ!

私の方から聞けばよかったのに、聞けなかったくせに・・・・・気にするのはズルイよね、私。

ベットの中に入って、目を瞑っても・・・・・・私は、眠れなくて・・・・・

う〜〜〜・・・こういう時は、他の事に没頭すればいいんだぃ!

私は本棚から大学時代に研究していたテーマの本を取り、夢中で読み進めていった。
警察に入る時に研究は辞めたけれど、自分が書いた卒論をもう1度考え直して・・・・なんてしていたら、あっという間に朝になっちゃった。

パソコンに取って置いたデータを元に、論理を組み立て直していたらアラームが鳴って。
結局、徹夜しちゃった・・・・・・

何やってんだろ、私。。。




「へぇ〜・・・神戸さんの元カノね」
報告書に目を通して、これは面白くなったと笑う。

「で、2人は?」
「それぞれ別に京都に向かったそうです」
「調べにいったんだ・・・・休暇ももらってるんだから、そうするよね・・・」

「ねえ、それであのコは、どうしてるの?」
「捜査一課にて、いつも通りにしてるそうです」

「ねえ、確か京都の公安部で追い込みかけてる事案、あったよね?」
「はい、そう報告を受けておりますが」
「大変だよね〜・・・もしかしたら年末も正月も返上しちゃう事になるかもねぇ〜」
「はぁ・・・そうですね」

「じゃあさ、私が行ったら・・・励ましになるかな?」
「それは、向こうの部署も歓迎しますでしょうが室長!」
「ん〜・・・なに?」
にっこりと笑う小野田の、笑わない目が、親子ほど年上の部下は何より怖かった。

「手配いたします」
「そ、お願いね・・・・・ああ、あのコも連れていくから」
「・・・・はい」

やがて切符の手配から、向こうでの滞在先、そして京都府警への連絡、内村刑事部長に陽子を借りる旨の通達など全ての手配を終わらせた部下から小野田に報告があった。

すでに小野田は警視庁の捜査一課の部屋の前で。。。

「久しぶり〜」
「・・・・・・小野田さん?」
「公尭(きみたか)君でいいのにぃ〜〜」
スタスタと陽子の前まで来た小野田が、挨拶をし、徐に陽子の手首を握る。

「さ、行くよ!」
「はぁ?どっどっどこにですか?」
「京都! 駅に行く前に陽子ちゃんの家に寄ってあげるから3日分の服の用意してきてね」
「京都?なんで私が?」

「気になるんでしょ?僕も気になるから行こうよ」
そのまま強引に引きづられて行く陽子を、伊丹たちも呆気に取られつつ見ていた。

あれよあれよと押し切られ、陽子は言われるがままに旅行の用意をし黒塗りの公用車で東京駅に向かった。

小野田と彼の部下が2人、そして陽子の4人組は新幹線で京都に向かい、昼頃にはついたのだった。

「あふぅ・・・・ん〜〜〜よく寝たぁ〜」
思いっきり伸びをした無邪気な陽子に、黒服の2人も頬が緩んでいる。

昨日、徹夜になってしまった陽子は、新幹線に乗ってはしゃいだ後、コテン!と寝てしまったのだ。
・・・・・・小野田の肩に頭を置いて、スヤスヤと眠る陽子の寝顔は、幼い子供のように無垢な可愛らしさで・・・・・

少し離れて座っているイカツイ黒服2人でさえ、なぜか庇護欲を刺激されてしまうのだ。

もっとも、すぐ隣に座り、肩にかかる陽子の重みが好ましい小野田は、ますます陽子に関心を持ってしまった。

「くすっ・・・君の恋人が余所見をしたら、僕がもらっちゃうからね」

すっ・・・・・小野田の指が陽子の白い頬をなぞる。

「んーん、いい手触り・・・・すべすべ〜・・・」
くすくす・・・・・楽しくなるね。

どうぞ、神戸さん・・・大学時代の恋人と依りを戻してください。
陽子ちゃんは僕が、大事にしますから・・・・安心してくださいね〜・・・くすくす

小野田の上機嫌な微笑みに、他の乗客の女性達から溜め息がもれている。

何事か企む様に妖しい微笑みは、小野田を魅力的に見せているのだった。

京都に着いた小野田と陽子は、滑り込む様に近づいた黒塗りの高級車に乗り込み京都府警へ。

「僕ね、こっちの部下の慰問にきたのよ。陽子ちゃん付き合ってね」
「はぁ・・・」
さっぱり自分がここに居る理由が見出せない陽子は、生返事で答えていた。

「陽子ちゃんもこっちの鑑識とか顔出しといたら? 知り合いがいるから紹介してあげるよ」
「はぁ・・・」

「くすっ・・・まだピンとこない?」
「・・・・・・まだ眠くて」
「着いたら起こしてあげる。寝てていいよ」

その言葉に瞼を閉じる陽子に、小野田は自分の体に寄りかからせた。

「ね、30分ほど着くの遅らせて」
運転手にそう声をかけた小野田は、いつもになく上機嫌だった。




「ん・・・」
あれ・・・私・・・・何だろう、ふわふわしてる・・・・・

ぼうっとした頭で揺れている自分を感じるんだけど、薄く目を開けるとそこには小野田さん?

「昨日は徹夜でもしたの? 眠り姫・・・」
カチャ・・・・ドアをくぐって、私は寝かせられて・・・・・・眠くて仕方ないよ・・・

「寝てていいから・・・・・夕食は一緒に食べようか、眠り姫」
優しくふかふかなベットに寝かせられた私は、もう意識が保てなくて一気に深い眠りに落ちてしまった。

それから・・・・自然に目が開いたのは夕方で、私は事情が飲み込めずベットの中で目を白黒させていた。

テーブルの上に置いてある紙に気がついて、書いてあることを読んで事情が分かった私は一先ず安心して・・・

えーーっと、これからどうしよう。。。

鞄から携帯を取り出して見て見れば、幾つかの着信があって、私はそれに電話をかけて連絡した。
伊丹さんや芹沢さん、それに米沢さんからの着信で訳が分からないまま京都に来ていると答えていた。

幾つも電話やメールがきているけど、神戸さんからの連絡は1つもなくて・・・・・

ダメッ! ダメダメ! 事件を追っているんだから、私に連絡する暇なんかないの!
ただ、それだけだから・・・・・それだけ・・・・・なんだから。

もう!気にしすぎなんだよ私は! 元カノさんのことで不安になる自分を振り払いたくて、頭をブンブン振った私は・・・・・・

目が回っちゃった。。。

クラクラする私はベットにコテンと横になって、丸まって・・・・・だぁあああ!!!

旅行鞄から替えの洋服を出し、私はシャワーを浴びに風呂場に向かった。

シャワーを浴びて気分を変えた私は、お気に入りのワンピースを着て薄く化粧をしてホテルの中を歩こうと部屋を出た。

まさか夕方から京都府警に行くわけにも行かないし、きっと小野田さんが来るまで外出も出来ないだろうし。
なら、この素敵なホテルの中を見て歩くのも、いいよね!

・・・・・・・ 現実逃避なのは、分かってる。

元カノさんとの再会で、神戸さんは・・・・・・どうするんだろう。
きっと大人で、素敵な女性なんだろうな。

私みたいな子供と違って・・・・・・

名前も知らないその人に、嫉妬している自分が・・・・嫌になっちゃう。

神戸さんの心に刺さったままの棘。
ふとした時に感じた神戸さんのトラウマ。

・・・・・・・・それは彼女と関係があると、私の頭の中で声がする。

何があったのか、私は知らない。
神戸さんの心に刺さったまんまの棘は、今も彼の心をチクチクと苛めてる。

たまに、私を苦しそうに見る神戸さんに、胸が苦しくなってしまう。
神戸さんの心の棘を、抜いてあげたい・・・・

私なんかに何が出来るのかは、分からないけど・・・・・出来ることがあるのかも、分からないけど。

でも、それでも・・・・・私は!神戸さんの痛みを、取ってあげたい。


・・・・・・・・それが、私と別れて元カノさんに戻ることになっても。

・・・・・・・・神戸さんが、そうしたいのなら

私は、受け入れよう・・・・・

もともと奇跡みたいなもんだもん!
私を神戸さんが、愛してくれたなんて・・・・・一生分の幸福を使ったんだよ。

・・・・・・その幸福も、切れちゃったんだよ。

ただ、それだけ・・・・・
じゃあ、今度は私が神戸さんにお返しする番なんだ!

何が出来るのかな・・・・・

私の全部で、神戸さんの為に・・・・・・・

私は携帯を取り出し、神戸さんの番号を押した。



プルル・・・・・
携帯が鳴って画面を見て、出てみれば。。。

『神戸、知らせたいことがある』
「大河内さん、いきなりなんですか?」
『鈴木さんがまた、小野田室長に連れ出された』
「え? 陽子がっ! ・・・・・あの野郎!」

『行き先を調べてみたんだが、分からない。公安部は秘密裏に動いてる部署だからな』
「行き先が分からない? 陽子をどこへ連れて行ったんだ」
『特殊対策室は公安の中でも秘密で、動きが分からないんだ』
「・・・・・陽子」

『すまない神戸。・・・・それとだが、お前・・・鈴木さんに言ってあるのか?』
「・・・・・何をですか?」

『細野唯子のことだ。角田課長が話してしまったらしい』
「ちっ! 余計なことを」
『・・・・・・不安にさせるな、彼女を』
「大河内さん」

『いいな、知らせたぞ!』
電話を切った僕はすぐに陽子にかけたんだ。

『もしもし・・・』
「陽子! 今どこにいるの?また小野田に連れてかれたって聞いたんだ 」
『いま、きゃっ・・・』

『もしもし神戸さん?』
「・・・・・・小野田っ!」
『陽子ちゃんは僕が丁重に預かってるから心配しないでねぇ〜』
「するよっ!今どこにいるんだ!陽子を返せっ!」
『返さないよ。神戸さんさぁ〜・・・細野唯子と依りを戻せば?僕が陽子ちゃんをもらうから』
「なんだと!」
『じゃあねぇ〜』
プツッと切られた電話は、そのあと何度かけ直しても電源が切られていた。

「陽子・・・・・・」
僕は探す術のない陽子を気にしつつも、事件の捜査に戻ったんだ。

まあ、小野田も警察の上層部だから陽子の嫌がることはしないだろうし。

僕の関心は再会した唯子が、得体の知れないものに囲まれていることで・・・・・
謎の男達に監視されている唯子、その訳が知りたいんだ。


その選択が、陽子を不安に陥れてしまうとは、気がつかずに。。。




またまた神戸さん、やっちゃいました。

元カノとの別れに、心の中で決着がついてないから話さない。
周りから聞かされるのと、直接、聞けるのと、どちらがいいですか?

神戸さんの葛藤と、小野田君のチャチャと、大河内さん&イタミンを絡ませて続けようと思ってます。
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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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