《ビタブラin羽化した蝶・・・》

ビタブラで、鍵山課長が刺された回がありました。
そこで、呼ばれたのが警視庁捜査一課の伊丹班だったとしたら・・・・・・という妄想です。

当然、右京さんや神戸さんも絡んでくるはずです(笑)
ドラマとは違い、解決するのは杉下さんになりますがそこは・・・すーさんワールドということで。
よろしくお願いします。

神戸さんとは恋人になってます。

ではでは・・・



「おい、モグラ! なんか分かったのかよ!」
伊丹さんの言葉で、私は顔を上げるんだけど。

捜査の主導権を握ってる木暮さんが、ジロリと私達を睨んでる。

今の時間は午前6時過ぎ・・・ 銀座署の中で刑事課長が刺されたという事件が、起こった。
場所が場所なだけに内部犯行とみた上層部が、銀座署の鑑識ではなくわざわざ警視庁の鑑識に臨場させることになった。

人手が足りないため、私は鑑識の助っ人として銀座署に来たんだけど・・・・・・
鍵山さんの事を知ってる伊丹さんが、刑事部長にかけあって伊丹班としての臨場に持ち込んだのよね。

それが、木暮さんには面白くなかったみたいで・・・・・・・自分達とは一線を引いて、私達の動向まで見張ってるみたいなんだよね。

警視庁警務部人事一課の木暮さん。
白髪混じりの彼は、警務部でもやり手だそうで・・・上層部の覚えも良いいから、この現場に来たみたい。

でも、私はなんだか・・・・・

「鈴木! 何か分かったのなら直ぐに私に報告しなさい!」
真っ先にこう言われて・・・・・・カチン!ときたんだよね。

私は伊丹班なんだから、伊丹さんに報告するのが筋ってもんでしょう!

「確証が得られてから報告します」
それから伊丹さんに目配せして、隅の方でこっそり。。。

「鍵山さん、ほとんど抵抗されてないですね。 顔見知りなのは間違いないです」
「そうか、やっぱり内部の人間か?」
「木暮さんは鍵山さんの部下を疑ってるみたいですね。 私は物証を調べます」
「おお」

「おい伊丹、そろそろここの連中が出てくる時間だな」
「警察官を取り調べるんすかね? ・・・・気が進まないっすね〜」
「気が進まないと言やぁ〜、あいつらは何だよ。警務部? なんで警務部がしゃしゃり出てくるんだよ!」

「伊丹さん、声が大きいですよ!」
顔を合わせてからの木暮さんの、此方をバカにしたような態度に伊丹さんの嫌味の声が大きくなってる。

ほらぁ〜〜・・・こっち見てるからぁぁ〜〜〜

「警察官の不祥事は警務部が調べる。 文句があるようなら帰ってもらって一向に構わない! 此方が頼んだわけでもないんだからな」
「分かったよ! 退散してやらぁぁ〜〜〜」
「ああ、そのモグラ君は置いて行ってくれたまえ。 聞けば、なかなか役に立つと評判だからな」
「レンタル料は高ぇぇ〜〜〜ぞ」

え? なんで? 私は?
でも、一旦関わった現場を途中で放り出すことはしたくないから、私は私で頑張ろう!!!

「何かあったら電話で報告しろ。 どうもあの木暮って奴、胡散臭ぇーからな。俺らは外から調べる」
「はい!」
やっぱり調べるんだ・・・・・ ここからだと見えないことも、外からなら分かるかもしれないものね。

「こっちの事は随時、報告しますね」
「ああ、たのむ」

そうして伊丹さん、三浦さん、芹沢さんが帰って行ったんだけど。

入れ替わりにここの人達が、署に続々と出勤してきたんです。




「おはようございます。 あれ? 陽子ちゃんは居ないんですか?」

朝早く呼び出されて登庁したと陽子ちゃんからメールがあった。
だから僕は早目に登庁して、真っ直ぐに捜査一課に来たんだけど・・・お目当ての人が、居ないんだよね・・・

「モグラは貸し出し中だ!」
「貸し出しって・・・・どこに!」
「銀座署で刑事課長が刺されてな、そこに俺らも行ったんだが指揮をとってる警務部の奴に帰れっていわれたんだよ」
「・・・・・・で、陽子ちゃんは?」
「アイツは腕を見込まれて、貸してほしいと言われて置いて来た」
「そう・・・ですか」

物証を見つける能力はピカイチだからなぁ〜・・・陽子ちゃん。
仕方ない、朝の挨拶はメールですませるか・・・・・・

はぁ〜〜〜、朝一の陽子ちゃんの笑顔が見たかったなぁ〜〜〜

ガッカリしたまま特命の部屋に入った僕は、そこに上司がいないことに鑑識に足を向けた。
訪れた鑑識では、杉下さんのレーダーが反応したみたいだ。

「行きましょうか、神戸くん」
「あ。はい・・・・っていうか、何処へ?」
「銀座署です」
「銀座署? それは・・・刑事課長が刺された事件ですか?」

「おや? お耳が早いですね〜・・・2、3聞きたいことがあるので、では、参りましょう」
「はい」
と、いうわけで・・・ 僕も銀座署に・・・・・・陽子ちゃん、ビックリするかな?



「あれ? 」
私はガラステーブルの上の指紋を調べてたんだけど・・・・・・これは。

「何か分かりましたか?」
この人は確か、前田さん・・・この刑事課の唯一の女性で、私よりも2、3歳若いのかな?
今年入った新人さんって事で、話しやすいからさっきから色々聞いちゃってるんです。

「・・・・・指紋が潰れてるんですよね。 不自然に・・・・・ 」
「指紋が・・・」

「不自然にというのは、どういうことかな?」
タブレット片手に話しかけてきたのは、チェイサーさん。

「この机、普段は鍵山課長しか使ってないですよね?」
「ああ、そうだが。 課長以外の指紋でも出たのか?」
「いえ、出ません。が、指紋の潰れ方がおかしいんですよね〜。 まるで慌ててテーブルの上の物を取ったような・・・ 」

テーブルに何かをのせて、それを・・・・・・
私は熱心にテーブルの表も裏も、足も床も、調べて・・・・・・・

「分かった!」
「「「「何が分かった!!!!」」」」
「ひゃあ〜」

気がついたら周り中に鍵山さんの部下の方達が、私を取り囲んでた。
ひ・・・ひ・・・人見知りが、爆発しそうぉぉ〜〜〜

持ってたバインダーで顔を隠しながら、初対面な方々に頭の中がパニック寸前です。

「あのっ・・・テーブルの上にはお札が積まれてたんです。最初は鍵山さんが積んで、そして次は手袋をはめた犯人がそれを鞄に入れたんです」
「どうしてわかるんだ」
冷静なチェイサーさんの声がする。

「鍵山さんの指紋が犯人の手袋で消えてるんです」

「どれ位の金額か分かるか?」
この声は、ジェントルさんかな?

「え〜っと、百万円の束がこういう感じで並べられてるから・・・・・少なく見積もっても数千万です」

「すげーな、姉ちゃん! さすが本庁の鑑識さんだな!」
うぷっ、この人・・・・息が・・・ これってスカンクさんって人かな?

思わず顔をそらせたら、チェイサーさんが察してくれて男の人をどかしてくれた。

「ではもしや犯人は、横領をしているのかもしれませんねぇ〜」
へ? この声は・・・・・・えっ! でも???

周りをここの刑事さん達で囲まれている私には、見えないけれど・・・・・でもこの声は。。。

「杉下さん?」
「はい」
「神戸もいまぁーす☆」

特命の2人が、来たの?
ざざざ〜〜〜っと、人垣が割れて私にも2人の姿が見えたんだけど・・・神戸さんにウィンクされちゃった。




『お前は引き続き調べてろ! 俺らは横領について調べてみる』
「はい、また報告しますね」

杉下さんにも 伊丹さんにも報告したし、木暮さんにもしたし・・・・・
私はまた刑事課の奥の現場に戻って、床を這いつくばって調べるんだけど。

杉下さん、木暮さんに見つからないといいけど・・・・・

「お前達は何だ!!!」
あちゃ〜〜〜・・・・・さっそく、見つかってるし。

「僕達は鈴木さんの助手なんです」
「調べるのに必要な物を色々と手配したり、彼女が動きやすいようサポートするのに必要なんですよ」

へ? よりにもよってそんなこと言ったら・・・・・ほらぁ〜〜〜、木暮さん睨んでますよ。
ジロリ・・・木暮さんの睨みにバインダーで隠れて避ける私、話しを合わせなきゃ〜〜〜

「本当かね?」
「事実です。 この署にはない機材や薬品などを科捜研から届けてもらう為の助手です。私は調べに専念したいので 」
「・・・・・・さきほどの報告は見事だった。 よかろう、お前の助手として認めてやろう」
「ありがとうございます」

ふぃ〜・・・ ひとまずこれで杉下さん達が署内をうろうろしてても言い訳はたつ・・・・・よね?

木暮さんが部屋を出て行ったとたん、ワッ!と再び取り囲まれちゃった。

「姉ちゃん、他には?他にはなんか分かったか?」
うぷっ・・・・・・お願いだから近づいて話さないでぇ〜・・・・・口臭が。。。

「あのさぁ〜君、彼氏いるの? って言ってもそんなんじゃ、いないよね〜」
いきなり何? しかも『そんなんじゃ』って・・・・・失礼じゃないですか!

確かこの人は、そう! バチュラーさん!

「あのさ、警視庁と銀座署で合コンしません? お互いに相手を見つけるために!」
「合コンって・・・・仕事中ですから」
「君だって将来のこと考えたら今から相手を見つけといた方がいんじゃないのぉ〜?」
「どういう意味ですか!」
なんなんだこの人、失礼すぎるぅぅ〜〜〜!!!

「だって・・・悪いんだけど君さ、見た目もアレだし・・・20代のうちに結婚相手見つけないと、一生無理だよ」
「何てこと言うんですか! ・・・・・・あなた失礼です!」
ビシッと、黒縁メガネの失礼な人に指差して怒る私に、周りからも援護の声が上がる。

「そうだぞバチュラー!! 女性に言う言葉じゃないぞ」
「バチュラーさん言い過ぎです! 女の子の気持ちが分からないから結婚できないんですよ!」
「そう言う発言をすることで、自分の婚期を逃していることに気がつかないのは、哀れだな」
「そうですよ、それにデッカいメガネかけて可愛いじゃないですか!」

えーっと、上からジェントルさん、タカさん、チェイサーさん、ジュニアさんになります。
ただ、ジュニアさんの『可愛い』発言に今度は・・・・・

「え?あれ? ジュニア君・・・・・もしかしてタイプ?」
「可愛いだなんて、よく言うよなぁ〜」
「社交辞令でも俺、言えなかったのに」
「ジュニアはモグラに、あっちっち〜〜〜!」

「止めてください、彼女に失礼じゃないですか!」
ジュニアさんが庇ってくれたんだけど、その言葉にも反応しちゃって・・・・・

「「「彼女〜〜〜」」」
「さっそく交際宣言か?」

はぁ〜〜〜・・・ こんなの放っておいて、私は調べに戻ろう・・・・・・
バカバカしくなった私が調べに戻ろうと動く前に、肩に腕を回されていて。

ふわり・・・鼻をくすぐる匂いで、それが神戸さんだと分かった私は、隣にいる彼を見上げた。

「止めてくんないかな、陽子ちゃんのこと、からかうの」
「へ? なんだ? このホストみたいな兄ちゃんは」
「おいタカ! お前の友達か?」

「さっきから聞いてれば彼女を侮辱する言葉の数々、あげくに小学生みたいにからかって。あんたら大人として、どうなんだよ!」

神戸さん・・・・・・怒ってます?
私は神戸さんの上着の裾を、クイクイと引っ張って彼の視線を私に向けさせた。

「あの神戸さん、私は平気ですから・・・」
「・・・・・・」
神戸さんの目が、まだ怒りを含んでる・・・・・

「皆さん、鍵山さんが刺されてショックを受けてて、何かで気を紛らわせたいんです、きっと。 私をからかう事で、それが叶うなら・・・私は、大丈夫ですから」
「陽子ちゃん・・・・・君は」
あ、良かった! 神戸さんの目から怒りが消えた〜

「それより私のことは、ちゃんと神戸さんが知っててくれるから。だから大丈夫なんです!」
「そっか・・・ 陽子ちゃんの事は僕が知ってるからね。君がどれだけ素敵な女の子なのか、僕はちゃんと分かってるよ 」
「へへへ・・・・・・照れますね。 では、調査に戻ります」

私はその場を神戸さんに任せて、ガラステーブルから周りに範囲を広げつつ、ルーペで調査を再開させたの。
その後ろで、怒りが収まったと思ってた神戸さんが、静かにドロドロのマグマを噴火させてたなんて・・・・・・・知らなかった。




「彼女の言葉を、聞いてたよな・・・・あんたら」
俺は、ふつふつと沸き上がる怒りに、腕を組んで仁王立ちしたまま、銀座署の刑事課の面子を見回した。

「・・・・・・・」

「黙りかよ。 いいさ、俺は彼女の助手なんだ。彼女が仕事しやすいよう、ここから誰も入れないようにするからな」

「彼女は人の痛みを自分の事の様に感じて、相手を思いやれる・・・優しい人なんだ。面識もなかったあんたらの、捌け口にいい様に言われても許してる・・・・そんな優しい人なんだ」

俺の言葉に最初に発言したバチュラーだっけ? 黒縁メガネの男が、罰が悪そうに頭を掻いてる。

「俺、言い過ぎたよ。 朝から課長が刺されただの、ここから出してもらえないとか、色々あって・・・彼女に酷いこと言っちゃった」
バチュラーが言い出したことで、反省した面々から次々と言葉が出てくる。

「彼女は俺たちが来る前から、何か手掛かりになるよう真剣に調べてくれていたのにな・・・私も、悪いことをした」
タブレットを置いて、静かに言うのはチェイサーって人か。

「俺もよ〜・・・からかって悪いことしちゃったよぉ〜」
スカンクだっけ? 彼が話すと離れてるのに、何か匂う気配がする。

「俺も・・・ お詫びに今度、デートに誘おうかな」
この発言は茶髪のタカって軽そうな男からか・・・・・

「それは、要りません。 彼女には、ちゃんとデートに誘ってくれる恋人がいますから」
あんまりチャラっと言うタカに、思わず言っちゃったけど・・・・・・・マズかったかな。


「「「「「えええ〜〜〜」」」」」


その場の皆が、驚いてるのって失礼すぎるな・・・・・

ちなみに、僕が陽子ちゃんの前で仁王立ちする少し前、杉下さんは「少し、気になることがあります」と例の如く調べに行きました。

「え?誰? そんな物好き誰?」
「あの子に恋人がいて、どうして俺は結婚できないんだよ!」

「ここに居ます、それが何か?」
僕は満面の笑顔を貼り付けて、片手を顔の横に上げ、陽子ちゃんの相手は僕だと宣言した。

「・・・・・・・物好き」
「モテすぎて普通の女じゃ物足りなくなったとか?」
タカっていうのと、バチュラーが騒いでるけど彼女の良さに気がつかない節穴な目でよく刑事とかやってられるよね!!!

「彼女は科学的手腕も凄いし、先程のことからも優しい女性だと分かった。恋人がいても何らおかしくはない、そう私は思うのだが」
チェイサーって人は、分かってるみたいだな。

「私、今日初めて鈴木さんに会いましたけど、彼女・・・『皆さんの課長を刺した犯人、絶対捕まえれるよう私頑張りますね』って一生懸命調べてくれてるんですよ!」
ええーっと、彼女は前田さん、そう前田 瞳さんだ。

「聞けば午前6時前にここに着いて、それからずっと! 休憩をすすめても逆に私の事、気遣ってくれて・・・・あんな良い人、いませんから! 」

ピリピリした空気の中、僕の後ろじゃ陽子ちゃんが携帯で誰かと話しをしてるんだけど・・・・
こっちの刑事課にも電話がかかって、前田さんが出たんだけどね。

鍵山課長の手術、上手くいって助かったって! 良かったね。

一気にムードが変わった刑事課だけど、その中でジェントルこと島尾刑事が逮捕された。




「杉下さんですか? 実は・・・」
伊丹さんに定期的にする連絡の最中、鍵山課長が助かったと、こちらに連絡が入り、杉下さんに連絡したんだった。

私は杉下さんに鍵山課長が助かった事を伝えると、何かを感じたのだろう杉下さんが伊丹さん達に病院で【ある事】をするように指示してくれと言われ慌てて電話したんだけど。

間に合ったのかな?

急いで病院に向かって、絶対安静の鍵山課長と入れ替わっていてほしい。
犯人は助かった課長の息の根を、今度こそ止めに行くだろうから・・・

今、木暮さんが島尾刑事を捕まえたけど、彼は犯人じゃない。
だって、いち刑事が横領なんてできないし、それが出来るのは・・・ある程度、地位のある人物。

鋭い杉下さんの読みの通り、ベットに寝ていた芹沢さんを襲ったのは、ここの生活安全課の課長だった。
ジュニアさんも気づいて病院に行ったみたいで、伊丹さん達と犯人を木暮さんに引き渡してた。

めでたく放免になったジェントルさん交え、皆さんがホッとされた顔で・・・
私も、嬉しいです。

刑事課に戻って帰り支度をしている私に、島尾さんが手錠の鍵を開けてくれと腕を突き出したから、開けてあげると。

「女神だ! 君は女神だよ! ひゃっほぉー!」
なんて喜んでくれました。

「良かったです」
ニコッと笑った私を、ジェントルさんがじっと見て・・・・・・・きゃぁああああああ〜〜〜

「君さ、この眼鏡・・・度が入ってないヤツだよね? 外しなさい。 外しちゃおうよ」
「ダメです。やめてください。ダメなんですぅぅ〜〜〜」
「いや、君さ眼鏡ない方が絶対可愛いから!うん、外しちゃおう!」

「私コレがないと人見知りが酷いから、仕事できないんです〜〜〜」
「仕事って、事件解決したんだから、もう良いわけでしょ? ほぉーら、外しちゃった!」

「やめてくださぁぁーーーい。 神戸さぁーん」



ん? 陽子ちゃんが、呼んでる?
彼女と一緒に帰ろうと、僕も刑事課のフロアに来たんだけど、来たとたん陽子ちゃんの僕を呼ぶ声が!!!

どこだ! エレベーターから部屋に入れば、島尾刑事が陽子ちゃんに迫ってて・・・・・
その光景に、頭に血が上った俺は走りより、彼の腕を掴んで捻じりあげる。

「いたっ! 痛いよ、痛いからっ」
「陽子に何をしてたんだ! 彼女から離れろよっ!」
「ちょっ・・・俺はね、伊達眼鏡をかけてるから、外したら可愛いと思ってさ・・・いわば、親切なんだよ」

陽子は眼鏡を取られたからか、たぶん偶然手に持ってたタオルを頭からかぶってる。
人見知りが激しい彼女は、眼鏡をかけてるという1クッションが必要なんだ。

「神戸さん、私は大丈夫です。 あの・・・ ジェントルさんを離してください」
「・・・・・分かった」

「ふぅ〜・・・君、刑事の腕を捩じあげるなんてなかなか、やるもんだね〜」
「俺、警備部出身なんで・・・」

「すみません、私が、こんなだから・・・・・ もっと普通にできたらいいのに・・・」
陽子ちゃん・・・・・凹んじゃった? いつも『普通にできたらいいのに』って言ってるものね。

「大丈夫だよ、少しづつ慣れてきてるんだもん、ね」
「・・・・・・・さっき、私と恋人って言っちゃいましたよね、神戸さん」
ん? どうしたの、陽子ちゃん。

「・・・・・・ごめんなさい。 こんなのが恋人で」
ますますタオルで顔を覆い出した恋人は、僕にすまながってるんだ。

もう、いつも言ってるでしょ。

「君はそのままでいいんだ。 『こんなの』なんて言う必要ないんだって! 」
「でも・・・・・」
「ん〜〜〜・・・じゃあ、こうしちゃおうか?」

僕は彼女の顔からタオルを、そっと外して・・・・・・ポケットから飾りのついたピンで、彼女の前髪を横に止める。

大きな瞳が僕を見上げてるけど、ん〜ん! その涙目で上目遣いって反則だから!

「大丈夫! 俺がそばにいるから・・・・ね☆」
こくん、と頷く彼女の前から横に移動すれば、ジェントル始め、勢ぞろいの面々が揃って。

「「「「「おおおおおおおおお〜〜〜」」」」」

いちいちリアクションが大きんだけど。。。
ほら、陽子ちゃんがビクッとして怯えてるじゃないか!

「帰ろうか」
「はい」
彼女の荷物を持って出口に向かった僕達。

叫んだ後、固まってる彼等を見て、僕の溜飲が下がった。

ニッコリと、今度は本心からの笑顔で彼等を見て。

「ほら、魅力的でしょ! 僕の恋人は・・・ では失礼します 」
彼女の肩を抱いて銀座署を去った僕等だけど。

刑事課から阿鼻叫喚の叫びが銀座署を揺るがしたと、そのあと知ったんだった。




さてさて、こう言う風になりましたが、如何でしたでしょうか?
少しでも楽しんで頂けたら、嬉しいです。
関連記事

コメント

☆魁斗ママさんへ☆

こんにちは、コメントありがとうございます(^O^)/

こうやってコメントのやりとりができるのって、私も好きです!
毎日でも、私は嬉しいです!

おおっ!善徳ではアルチョンのファンですか、私も彼の忠義の一途さと、真面目おもろい感じがツボです。
私は善徳女王で、ピダムがあまりにも報われなくて、何とか幸せにしたくて・・・・・妄想が爆発しました(笑)
それがきっかけで、お話を書くようになりました。

あれ? そういえばスネイプ教授も、何とかしたい・・・何とかハッピーエンドをって。。。
動機は一緒でした〜〜〜(笑)

きゃっ! 素敵なお話なんて照れますね〜〜〜
ハッピーエンドを目指して書いてるんで、楽しく読んでいただけたら、私もハッピーです☆

迷惑なんて全然! またコメントお待ちしてます。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

☆魁斗ママさんへ☆

初めまして、管理人の すーさんです。
コメントありがとうございます(^-^)/

魁斗ママさん、善徳女王がお好きで私の所に来てくださったんですか♪

色々あるから最初、戸惑われませんでしたか?

お話を書くきっかけは善徳女王からな私。
拙い文章ですが、読んでいただけて嬉しいです♪

スネイプ教授も、神戸さんも読んでいただけましたか!
ありがとうございます!!
自分の頭の中の妄想を形にしたくて、書いてきました。

これからも是非、遊びにきてくださいね♪


管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
Secret

プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

ブロとも一覧


Cat Home

暁の唄

ちび眼鏡日記

月が浮かぶ夜

まきまきまき

うみにふわりふわり

snowdrop

みやびのブログ

よみよみ

SweetBlackな世界

日々のこと

きみと手をつないで

shibushibuuu

ゆめの世界

井の中の蛙

月の舟 星の林

古いおもちゃ箱

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR