トリオ相棒 《バレンタイン・パニック》

このお話はカイトくん、神戸さんのいる【トリオ特命】となります
嫌な方や苦手な方はスルーしてくださいね

遅まきながらバレンタインのお話を妄想しまして、ギャグなので優しい目で見ていただけるとありがたいです!

このお話では薔子は神戸さんと結婚して、警察庁に戻っているお話になります。
途中から 捜査一課のトリオも絡めています。



「そーろそろアノ季節ですよね!」
暇そうにタブレットを弄っていたカイト君が何かを思いついたように顔を上げて話しかけるのに、僕もパソコンから顔を上げ彼を見た

「アノ季節? ああ、アレね・・・・・・」
「先輩は毎年どうなんですか?」
「え? 僕は結婚してるからね・・・・・・まあ、それなりに・・・ね 」

「それなりって・・・・・まぁーた意味深〜〜〜」
「よっ、暇か? なによ、なんで盛り上がってんの?」
いつものように角田課長が組対5課から特命に来てコーヒーを入れながら、話題に交じる

「バレンタイン〜〜??? けっ! 」
「あれあれ? 課長、どうしちゃいました? 一気に不機嫌になっちゃって!」
剥れた角田はブスくれたままコーヒーをズズズゥーーとすする

「ふん! どうせ神戸やカイトは一杯もらうんでしょうよ! 俺なんてカミさんからも無いからね! 」
「えっ? 奥さんからも無いんですか?」
「・・・・・・そう改めて人から言われるとショックだよね・・・・・・ 神戸は? 嬢ちゃんからチョコやプレゼントやもらうんでしょ?」

「・・・・・んふっ、去年は熱い夜を過ごしたなぁー」
「ど。ど。どんなの? ねえ、どんなの? 教えて?ねえ、教えて」
「チョコと僕の好きなワインと・・・・・・色っぽくなった薔子を、美味しく頂きました☆」
「どんな感じなんすか?」

ちょいちょいっと手招きする神戸に耳を寄せるカイトと角田の耳元で神戸が囁く。。。

『・・・・・ベビードールを着た薔子がね、そんなもの着たことないから真っ赤に恥じらいながら僕の前に立った時・・・・俺ね、野獣になっちゃったの☆』

「嬢ちゃんが・・・・・・・」
「人妻って凄い・・・・・」

「今年は僕からチョコやプレゼント贈ろうかな〜・・・・・・んふっ、何がいいかな?」
ノロケるだけ惚気た神戸が楽しそうにパソコンに向かい、衝撃に動けないほど呆然としている角田や、凄い凄いと呟いているカイトは置いてきぼりだった

「薔子に似合いそうなの・・・・・・ん〜これもいいなぁー」
「俺にも見せてください、悦子に買ってやろうかな・・・」

「悦子さんならこういうの、どう?」
「うわっ! 先輩センスイイっすね!」
2人でパソコンを覗いている後ろ姿に、一気にヤツれたような角田がヨロヨロと特命の部屋を出ていった

「嬢ちゃんが・・・・・・ 色っぽいだろうな〜・・・・・」
そんな事を呟きながら歩くものだから、大木と小松が心配そうに角田の後をついて行った。。。




そんなバレンタイン当日。。。

朝から警視庁のロビーが大勢の婦警でごった返しているという異常な朝、婦警たちは手に手に小さな包みを持ち頬を赤らめて望みの人物が来るのを待っていた

まずは警視庁前で一緒になった捜査一課のトリオこと、三浦、伊丹、芹沢の3人に数人の婦警が近づき手の包みを渡した

「うわっ、嬉しいな! ありがとう!」
「おっ? 俺にくれるのか? ありがとうな・・・・」
「・・・・・・・・俺には誰にも無いのかよ! けっ! 義理でも持ってこいよ!」

芹沢、三浦に2つ3つチョコがきたが伊丹には・・・・・・・・・・・無かった。

「くそぉおおおおおお・・・・・・・・芹沢のアホ!」
「いたっ! 先輩チョコ貰えなかったって僕に当たるのやめて下さいよ〜」
「おい伊丹、行こうぜ」

「俺は見届けてやる! どうせカイトやソン警部補がもらうんだろうけどよっ」
苦虫を噛み潰したような顔でロビーに置いてある植木の影に芹沢を引き込み、様子を伺っている伊丹の後ろで三浦が困ったように溜息をついたのだった。

「来たぞ! ・・・・・カイトだ」

ロビーに入ってきたのはカイトで、キャーーという歓声に包まれて婦警たちに囲まれたカイトは両腕いっぱいのチョコを受け取ったのだった。

「うわぁ〜・・・20個は貰いましたよね〜 先輩とは大違いですね! いてっ!」
「お前はひと言余計なんだよ!」
「あれじゃあ持って帰るのも 大変だな」

芹澤の頭を叩いた伊丹はなおもロビーの様子を伺う

「くっそぉ〜〜・・・でれでれ鼻の下延ばしやがって! あのスッチーの彼女に言いつけてやる!」
「先輩、大人気ないですよ!」
「いいや! 言いつけてやる!」
「伊丹〜(仕方のない奴だなぁ・・・)」

「ん? また誰か来たようだな・・・・・・ 次は誰だ?」
「げっ! あれ大河内監察官ですよ」

さぁーーーっとモーゼが海を二つに割ったように、今までキャイキャイと騒いでいた婦警たちの海が割れた
訝しげな顔をしながらも足早に通り過ぎて行こうとする大河内に、伊丹の顔がニヤリと悪い笑顔が浮かぶ

「へっへっへっ! あの監察官も1つも貰えてないみてーだな・・・・・・へへへ、俺だけじゃないんだよ! いや、普通はもらえない男の方が多いんだよ!!!」
「・・・・でも先輩、大河内監察官もらってますよ」
「勇気のある婦警だなぁーー・・・ 並大抵の度胸じゃねぇぞ!」
「なんだとぉーー」

伊丹の視線の先では大河内に数人の婦警が包みを差し出していた

「あっ・・・あっ・・・あああーーーーー! 受け取ったぞ監察官! しかも律儀に手帳に名前聞いて書いてやがる!」
「・・・・もしかして処罰の対象にするつもりじゃ・・・」
「おいおい、いくらお堅い監察官でもバレンタインのチョコを渡したくらいで処罰の対象にするはずないだろう」

「わかんねぇーぞ、他の監察官ならどうでも・・・あの大河内だぞ!」
「いやいや、それは・・・・・・・・・ありそうだな、おい」

「まっ、まあ・・・大丈夫じゃないですか? お咎めにするなら受け取る前に言うでしょうし・・・ねぇ」
「・・・・・・・・なんか笑ってねぇーか監察官! 僅かだが口角が上がってやがる 」
「嬉しんだな・・・・・・」

植木の影に隠れきれない3人は、ああだこうだと好き勝手に話している・・・・・が、芹沢が

「ああーーー!!! 先輩、来ましたよ! 本命中の大本命! 警視庁口説きたい男No.1の神戸警部補が!」

【きゃーーーーーーーーー 】

「うるせっ! 耳が潰れるわ! くそーーー神戸ソンなんて新婚じゃねーか! 既婚者にこんだけ声あげて熱烈歓迎するなんて何かが間違ってる!」
「・・・・・・あれって、どんくらいの量なんですかね? 紙バックでもいるんじゃないですかね」
「そうだな、もう両手に持ちきれないだろう?」
「 知るかっ! けっ! 」

「凄いですね神戸警部補、1人1人にちゃんと御礼言ってますよ」
「おっ! 気を利かせた婦警の1人がソンにデカイ紙袋を渡してるぞ、用意いいなぁー」
「ふん! あいつは新婚じゃねーか・・・・・おっ! いい事思いついたぞ! 言いつけてやる!」

そう言った伊丹が携帯を出し・・・・・何処かに電話をかけている

「おぅ、久しぶりだな・・・・ 鈴城警視様・・・今は神戸警視様だったな・・・ ・・今よ、こっちのロビーで面白いもんが見られるんだ、すぐ来いよ! いいから! ・・・・・そう、直ぐだぞ!」
「嬢ちゃんに電話かけちまったぞ、伊丹のやつ!」
「どうするんですか、こっち来ちゃいますよ!」

「けっ! 自分の嫁にどんだけモテるか知ってもらうのもいいんじゃないですか!」
「でもこれで仲がこじれて離婚ってことになったら・・・」
「いいじゃねーか、そんときゃ責任とって伊丹が嬢ちゃんを嫁にすりゃ・・・」
「あっ、そっかぁー! そうですね! なら早く来ないかなぁーー」

芹澤の楽しそうな声が警視庁のロビーに響いたとき、その声に誘われるように入ってきたのは・・・・・・

走ってきたのか「はぁはぁ」と息切れしているのが珍しい鈴城警視・・・・・・もとい、今は結婚して神戸警視になった薔子の姿だった

入ってきて直ぐに大勢の婦警に囲まれて1人1人からチョコを渡されている自分の夫を見つけた薔子は、息を整えようと髪をかき上げ首のタイをグイッと指で緩めている

ぶらん・・・と垂れ下がったタイに釦を2つ3つと外して首元を大きく開いた薔子は、いつも通りの男物のようなスーツに身を包んでいた

壁に寄りかかり・・・軽く長い脚を交差させて腕を組んでいる薔子は、大きな瞳をひたりと神戸に向けて見つめている
その瞳に しだいに物騒な光を宿していきながら・・・・・・

警察庁から警視庁まで走って5分の距離だが、薔子は全速力で走ったので3分で着いていた
独身の頃、バレンタインに見た光景が目に浮かび薔子の胸にはいつしか嫉妬心が芽生え・・・・・・それに突き動かされて闇雲に走ったのだった

「たくさん・・・・・・もらってる」
結婚して半年・・・ 確かに愛されているとは思えるのに、どうしてだろう・・・・・・こんな光景に胸が締め付けられる

モテる夫は妻の自慢でしょ? ・・・・なんて言われることもあるけど、私はそこまで思えない

女性には優しく・・・・・・そんなフェミニストな彼のこと、拒むことなどしないのは分かってるけど。
そんな彼が、大好きで・・・・・・・嫌い

もう帰ろう・・・・・・ 馬鹿な私、苦しい思いをするのが分かってて来たんだから・・・・・・
そう、馬鹿なのは ・・・ 私。。。

「 薔子! 」
・・・・・・・彼に見つかってしまった

婦警の輪から飛び出てきた尊が私の目の前に立って、少し腰を曲げて私の顔を見上げてくる
いつもなら嬉しい仕草も、キラキラした笑顔も、今は・・・・・・・少し辛い

俯いてしまう私は、そのまま踵を返して帰ろうとしたんだけど・・・・・・ガシッと尊に 腕を掴まれた
察しのいい彼のことだ、私の様子が変わっていることに気がついたんだろう

・・・・・・・・・・鍛えている私は彼の手を振り払うこともできるのにな

「薔子? ・・・・・なにかあった?」
「いいえ、何にも? もう戻るから・・・・・手を離して?」
「嫌だ・・・・ そんな顔した薔子を行かせられるわけないだろ」
「・・・・・・・・・・大丈夫」

強がって、強がって、素直に甘えられない可愛げのない私が・・・・・邪魔をする
素直に言えればいいのに・・・・・・他の人からチョコを貰わないでって・・・・・・ 私のだけにしてって・・・・

頬染めてウキウキとした可愛らしい女性・・・・・・そんな私が敵わないような人から貰わないでって・・・・・・

言えたら、この胸の苦しさがなくなるのかな・・・・・・

「薔子・・・・・」




「おっ! 鈴城が来たぞ! ・・・・・・・ん? 何か様子が変だな」
「本当ですね! ・・・・・やっぱり旦那さんが女性に囲まれてプレゼント貰ってるって・・・・・見たくないんじゃ〜」
「急いで来たんだろうな、あんなに息を切らして・・・・伊丹が電話なんかするから」
三浦の言葉に伊丹の顔が引き攣る

「わ・・・悪りぃことしたのか、俺?」
「そうだ!」
「そうです!」
三浦と芹沢に同時に叱られた伊丹が、薔子の様子を伺えば・・・・・・

「鈴城・・・・・・なんて顔してやがる」
「モテ過ぎの旦那さんじゃ〜 心配ですよね、奥さんとしては」
「おい、嬢ちゃんを此処から連れ出すぞ! 見ちゃおれん! 」
三浦が動こうとしたとき伊丹が肩をつかんで首を振った

「俺たちが動いたって仕方が無い、神戸が動かねぇーと意味がねぇ! 俺がいってくる 」
伊丹が神戸の前にいる婦警をどかすと、いきなり現れた伊丹に神戸が驚いた

「どうしたんですか、伊丹さん」
「・・・・・・・お前、後ろ見てみろ!」
「朝から不機嫌なんですね」
「いいから後ろ見ろっつってんだよ!」
「後ろがなんです・・・・・・・・ 薔子?」
人垣の間から垣間見えるのは、愛しい妻の薔子・・・・・・今朝も2人で登庁したけど どうしてここに?

それより、なんて顔してるんだよ・・・・・薔子
愛おしむような、嫌うような、恋慕するような、哀しい瞳。。。

そんな目にさせたのは僕のせい? 僕が彼女達に囲まれているのが嫌なの?

素直に嫌だと言えない薔子・・・ でもその瞳が、彼女の口よりも雄弁に君の心を語ってるよ

「ごめんね、いま話した通りだから・・・・・ でも、ありがとう☆」
そう言い残して僕は彼女達の囲いの中から出て、君のそばに行くよ・・・・・・ほら、捕まえた!

甘えることが苦手な薔子だから、追い詰めてでも胸の内を吐き出させてあげないと・・・・・・
それに君なら簡単に振り払えてしまうのに、僕が掴んだままにさせてる

「薔子・・・・・・」
僕は君を引き寄せ抱きしめる

ここは警視庁ロビーで、バレンタインのせいで婦警や他のギャラリー が沢山いるんだけど構わない

「尊さん! 離して! ここは職場です!」
「ダメ! そんな哀しい顔した薔子をみたら抱きしめずにはいられないでしょう?」
「・・・・・尊さん」
「僕の腕の中はどう? いつも居心地がいいっていってるじゃん ・・・・・・今は?」
僕の肩に額をあててる君を一層強く抱きしめれば、君の身体から余計な力が抜けてくる

「今もいい・・・・・ 安心しちゃう」
「じゃあ、さっき・・・ どう思ったのか話して?」
「でも・・・・・ここじゃ」
「関係ない、関係ないよ・・・・・目をつぶって 薔子。 ここには僕と君だけだから 」
顔を見れば目をつぶった薔子・・・・・・

「・・・・・・可愛い女性からチョコを貰ってる尊さんを見て、私・・・・嫉妬しました」
「義理チョコだよ・・・ 気にすることなんかないよ」
「でも・・・・・」
「嫌だよね? ね、薔子・・・ 僕の手を見て?」
抱きしめていた腕を緩めて両手をホールドアップ☆すれば、薔子の目が一際大きくなる

それもそうだよね、あれだけチョコを持った女性に囲まれてて・・・・・・僕は1つもチョコの包みを持ってはいないんだから・・・

「僕は今年から妻からのチョコしか貰わないことにしたんです。 でも、せっかく僕のために用意してくれたんだし・・・・こうしない☆」

僕は彼女達からのチョコを1人1人、一旦は受け取り目を見てきちんと御礼を言って・・・・・・直ぐに返してしまうんだ 。
返した後には 握手して終わり!

1人1人、そうしていったら時間がかかったんだけど、皆も納得してくれたから気持ち良く終われたんだ。

その事を薔子に話せば目を見開いて・・・・・・・そして嬉しそうに抱きついてきて・・・・・・

危うく此処でキスしそうになったけど、しっかりと抱きしめあって・・・顔を見合わせて笑いあって・・・僕等は想いを確かめ合うんだ

「バレンタインの勝者は先輩ですね!」
カイト君がそう言うけど僕は1つも受け取って無いんだからカウントは0でしょ?

「勝者はカイト君じゃないかな? 僕は受け取ってないんだからさ」
「尊さん、私が間違ってました。 チョコを受け取って下さい」
「え?」
「用意してくれた彼女達にも悪いですし、何より・・・・・・私のために受け取らなかった尊さんの気持ちが分かりましたから」

「愛されてるって分かってくれた?」
「はい」
僕の問いかけに満面の笑顔で応えてくれた薔子・・・・・・もう、俺を煽っちゃダメだっていつも言ってるでしょ?

「???」
キョトンとする彼女の耳に囁くんだ・・・・ こんな可愛い奥さんに僕の理性は崩壊寸前、いつでもどこでも押し倒したくなるよってね!

「もう! 尊さんたら!」
頬を赤く染めながら照れ隠しだろう、髪をかき上げてプイッと横を向く君。。。

さっきまでとは違ってきりりとした瞳に、挑戦的に顔を上げる薔子はいつもの男前に戻ってたんだ

「きゃーー 薔子さん、こっちにいらしてたんですね!」
「あ、ともよさん・・・おはよう」
「朝から会えるなんてなんてラッキーなんだろ・・・・ そうだ、これ貰ってください!」
って、木下さん? それはチョコの包みなの? 薔子にチョコ?

今しがた登庁した木下さんの後ろには、同じようにリボンがかかった包みを手にした婦警さんたちがついてるんだけど・・・・・・マジ?

「よかった! 警察庁に持って行こうかと思ってたのに薔子さんに会えた!」
「あ、ありがとう・・・」

「私のも貰ってください!」
「神戸警部補とお幸せに!」
「いつも薔子様の幸せを祈っています!」
「これワインに合うチョコです! 旦那様と一緒に食べてくださいね!」

何を言う暇もなく、というか口を挟む間も無く薔子の手には包みがうず高く積まれていって・・・・・・うわぉ! 僕より量が多いかも?

両腕じゃ抱えきれなくなった薔子に受付の女性が段ボール箱をくれてる・・・・・どこから持ってきたんだろ?

とにかく、僕はカイト君に一言言い置いて・・・ モテる妻のチョコを運びに警察庁に行ったんだ

段ボール箱2箱を2人で運びつつ・・・・・・警察庁に行ってまたもやビックリ!

そうだ、そうだった・・・・・薔子にはファンクラブがあったんだった




「えーー!!! 先輩の奥さん、警視庁で2つ、向こうで3つ! 段ボールにいっぱいのチョコもらってんですか!」
「うん、僕もビックリさ・・・ 僕より貰ってんだもん」
「っていっても先輩だってデカイ紙バック3つもあるじゃないですか! 俺はこんだけっす」
「机にいっぱい乗ってるね・・・ でもねカイト君、チョコは量じゃないよ!」
「え? じゃあ何なんです?」

「チョコはね、愛だから・・・・・・僕は今夜、奥さんからもらうチョコが全てだし、カイト君だって悦子さんからのが、そうでしょ?」
「そうですね」
2人ともパートナーの事を思い出したのか、とたんにニヤニヤ。。。

皆からもらえるチョコも嬉しいけれど・・・ 愛する人からのチョコはまた格別で・・・・・・

「むふっ☆ 薔子にプレゼントも用意したし、美味しいワインもあるし・・・・・ 今夜が楽しみだな」
「悦子も今頃はこっちに戻ってきてますからね・・・・・・俺も、プレゼント渡してやろうかな〜〜」

神戸とカイト、2人が顔を見合わせて同じように笑っていると例のごとく角田がパンダカップ片手に入ってきた

「聞いたよ聞いたよ! 朝っぱらからラブシーンしたんだって? 神戸〜」
「まあ、そうですね」
「いつもながら情報早いっすね、課長!」
「だって持ちきりだよ! 今朝はその話題で持ちきりなの! 嫌でも耳に入っちゃうよ」

「良かったぁ〜〜・・・杉下さんが休みで! ね、先輩」
「ほんとにね、何を言われるかたまったもんじゃないよ」

「僕は別段、何をいう気もありませんよ。 お二人は夫婦なのですから」
突然、今日は休みだった上司の声が聞こえたものだから神戸もカイトも驚いた表情のまま、カチンと固まった

いち早く、愛想笑いを顔に貼り付けて上司に振り返ったのは神戸の方で・・・・・・カイトはまだ固まったまま

「おはようございます、杉下さん! 僕の記憶違いでなければ本日は公休日だったのでは・・・」
「ええ、僕も休みの日に登庁するつもりはなかったのですが・・・・ああ、コレコレ! コレを取りに来ただけなんですよ」
杉下の手には1枚のDVDが・・・・・・有名な落語家の独演会と銘打ってあるそれを、嬉しそうに鞄にしまう杉下

「それと・・・・・・せっかくの頂き物ですからね、こちらも持って帰ります」
「それ・・・・その包って」
「うそっ! まさか杉下さんにチョコ?」

見れば奥まった上司の机の上には綺麗にラッピングされた包みがちらほらと・・・・
それも大事そうに鞄にしまってから杉下は、帽子をヒョイっと上げて2人に挨拶し、来た時と同じように飄々と帰って行った。

「へぇ〜〜・・・ 杉下さんも案外・・・やりますねぇ〜〜」
「ほんとに! どんな人が贈ったんだろ? 何だか興味が湧いちゃうね」
「・・・・・・・・・・・・・・捜査、してみますか 先輩」
「・・・・・・・・・・・・・・捜査、しちゃおうか カイト君」

「まずは目撃者探しだね」
「この部屋に来るには組対5課を通らないと行けないですからね・・・・・ 聞き込みですね、先輩!」
「んふ・・・・・楽しくなってきたな」
「楽しくなってきましたね!」

笑顔で特命の部屋を出て行った神戸とカイトだが、彼等は忘れていた・・・・・・
杉下がチョコをもらっていたという事実に衝撃を受けたまま、凹んでいる人物を・・・・・

「嘘だろう? あの変人警部殿にチョコ? チョコが貰えんの? 俺には1個もないのに・・・・」

特命の部屋の隅で愛用のパンダカップを握りしめ、涙に暮れる角田が発見されるのはもう暫く後のことで。。。

聞き込みから帰った神戸とカイトが楽しそうに推理合戦をしている最中に、見つかるのだった。




「俺も欲しいよぉぉ〜〜・・・・・チョコが欲しいよぉぉ〜〜・・・・」
「あげましょうか? 」
「俺のもいいですよ」
差し出された神戸宛のチョコにカイト宛のチョコを見て角田は

「そういう意味じゃないでしょう!!! 嫌いだ! いい男なんて大っ嫌いダァーーー 」
と、叫んだのだった。。。




角田課長オチになりました(笑)
世間ではホワイトデーなのに、書いてるのはバレンタインというズレてる管理人です。

なぜか無性に書きたくなって時間を見つけてはちょこちょこと・・・書き始めなんて6日の午後3時半からですからね
私にしては早いとこ書き上げたお話です。

楽しんでいただけたら嬉しいです。

では (^_−)−☆
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プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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