①月に照らされ、陽に焦がれ……

善徳女王の魅力にとりつかれた私……

こういう事も始めてしまいました(^。^;)

申し訳ないですが、100%自己満足な世界なので受け入れて下さる方のみ見てください。

稚拙で拙い文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸せです。

あと、ドラマでは48話現在スンマンは出ていません。(私の視聴した話数です。全話だと62話になります)


ノベライズからヒントを受けて登場させています。

ノベライズだと、ものすっごい形容なので(馬のように長い顔で背も高く鍋蓋のような掌……と)、そこは私の世界なのでとびきりの美形にしました(笑)

イメージはずばり!!宝塚の男役さまです

誰をイメージしたかは……また今度に
では、ドキドキの開始です(*^∇^*)V

※※※※※

貴族による穀物買い占め騒動もどうやら収拾がつきそうな頃。

トンマンは双子の姉、チョンミョンの霊廟で久方ぶりにゆるりと亡き姉と語り合っていた。


「姉上……」

いくつもの蝋燭の灯りに浮かび上がったチョンミョン公主の絵姿に、心のうちを語りかけるトンマン。


「トンマン公主様……」
控えめに呼ぶ声に我に返ったトンマンが後ろを見た。

入口に侍女のチョンソが立っていた。


チョンミョン公主の幼馴染みでもあり、今は亡き姉の分もトンマンに尽くしてくれる大事な侍女だった。

男の姿で朗徒として過ごしていたトンマンにとって、右も左も分からなかった王宮のしきたりや、公主としての振る舞いや言葉遣いなどをそっと教えてくれる有難い存在だ。


……姉上の霊廟にいるときはなるべく邪魔をしないよう気を配るチョンソにしては珍しいことだな……

トンマンが「なんだ」と返事をすればチョンソが部屋の中に進んできた。


「トンマン公主様に内密に是非お会いしたいと……」
いつもになく歯切れが悪いチョンソだった。

いつもなら名前をハッキリ言うし、その前に取り次ぎも火急の用件以外はしないのに…………それに内密にだと?


私の侍女を味方につける者とは一体誰だろう……まぁ、チョンソの事だ、私に害をなす者など通さぬだろう。

ふふっ……と面白そうに少し微笑みながら頷いたトンマンに一礼し、チョンソが下がると後ろから代わりに入ってきたのは…………


蒼く輝く夜空の月のような………凛と耀くような美貌の長身の男だった。

さっと跪ずいた男はよく通る声で話し始めた。

「初めて御目にかかります。スンマンと申します………」


その名に聞き覚えがあった………

「…………スンマン…………スンマン公主!?」
驚いたトンマンは無礼になることも構わずに……まじまじと目の前の男を見た。


いや、スンマンは男ではない!

トンマンの父、チンピョン王の弟の娘だ!!

確かめるようにチョンソを見ると頷いていた……ということは目の前に居るのは確かにスンマン公主ということだ……


トンマンにとっては従姉妹になる、歴とした聖骨の姫だった。
たしか、唐や中原に見聞を広めに長い間出ていると聞いていた。


その初めて会う従姉妹が目の前にいた。

「私が………不思議ですか?」
くつくつと可笑しそうに笑うスンマンは、丸い茶色の目を真ん丸にして己を見る従姉妹を楽しそうに見ていた。


「今日、内密に伺いましたのには訳があります」
「従姉妹殿、堅苦しいのは止めにしないか?」

目の前のスンマンに手を差し出して立たせたトンマンは、持ち前の人懐こい笑顔で話しかけた。

「私の宮へ行こう……話しはそれからだ」
からりと言ったトンマンは、にこりと微笑んでいた。

前から会いたいと願っていた同族の姫と、心ゆくまで語り合いたかった。

初対面ながらも不思議と情のような温かい気持ちがわいてきていて不思議だった。
亡き姉と姉妹とは知らずに出会った時のように……何か心が惹かれるものを……

「有難い! 堅苦しいのは苦手なもので……」
すらりとした高い背に男物の平服が良く似合うスンマンだった。


二人が霊廟の外に出て、連れだって歩いて行くのを暗闇から見ている者がいた。

「…………誰だ?あの男は……」


ピダムだった。

トンマンから任された穀物の買い付けが上手くいった為、報告しようと探していたのだった。


………ユシンでも、アルチョンでも、ましてやチュンチュでもない…………初めて見る男だった。

ピダムは気がついてなかった…………何も言わずに見送った己れの拳が、固く握られ秘かに震えていたのを。


トンマンと男と侍女達が、歩いて消えていった方をじっと見ていたピダムは、そっと後を追いかけた。

※※※

どれぐらいたったろう…………

トンマン公主の宮に帰った主人が珍しく………いやおそらくは初めてだろう、酒席を侍女に用意させ誰かと話し合い…………時が過ぎた。

時折、僅かに場が賑わっている声が聞こえてくる。

侍女達は美しく盛り付けられた肴をいくつも運び入れていった。

ピダムはまだまだ終わりそうもない賑やかさに独り、外の暗闇の中から窺っていた。


石段に座り込み、膝を抱えて……下唇を噛みながら。

トンマンに報告があるのだから堂々と侍女に取り次ぎをしてもらえばいいのだが…………ふと、躊躇われた。


「………邪魔になる、かな……」
独り、呟いた。

いつもなら、そんなことお構い無しのピダムだが………なぜか今夜だけは躊躇ってしまった。

それにしても…………ピダムは先程見た光景を思い出して、ぎゅっと膝を抱く手に力を込めた。

月の光に照らされた二人が、笑顔で話しながら歩く姿が…………美しかった。

トンマンが可愛らしく輝いているのはいつもの事だが………男に向けた顔が…………無邪気に笑いかけていた顔が…………いつにも増して美しかった。


そんなことが浮かんだ頭をふるふると振ったピダムは、また宮を見上げていた。
賑やかな笑い声が沸き上がっていた。

※※※

宮についたトンマンとスンマンは向かいあって座った。

「話されよ、スンマン公主」
にこやかに促すトンマンに姿勢を正してスンマンが見つめた。

「トンマン公主様、この新羅をどう思われますか?」
スンマンの笑みが消え、目が鋭くトンマンを見ていた。

「貴族がのさばり、王権は弱まり、民が疲弊しきっている…………何とかせねばならない……」


「………何を……ですか?」
スンマンの瞳が迫ってきた。

今、この問いの答え次第では、目の前の従姉妹が味方になるか………離れるのかが決まるとトンマンは悟った。

すぅ~と息を吸い、頭を整理し慎重に言葉を紡ぐトンマンを、スンマンは何一つ見逃さずに見つめ続けた。


「私は民が安心して暮らせる世を作りたい………自分達の土地を耕し、子供や孫に繋げていく。……土地を開墾し、自作農が増えれば税は貴族を通さず王室に入る………ひいては王権強化に繋がろう」

最初は慎重に話し始めたトンマンだったが、語り続けるうちに熱が籠った。

スンマンも鋭い指摘を投げかけ、女性二人で話すには色気のない政治談義で時が流れた。


「……三韓一統ですか?」
トンマンとの政治談義が楽しくて、つい微笑んでいたスンマンの目が細められた………微笑みはそのまま、目だけがすぅ~っと冷ややかに。

「そうだ、三韓一統だ………とはいえ、国力の落ちた今の新羅には手に余るだろう…………何年も、何十年も、もしくは何世代もの王が夢を同じくして歩まなければならない」


「………新羅の見る不可能な夢……ですね」
スンマンが満足そうに微笑んだ。


トンマンの意図した事が分かって、すっきりした顔だった。

椅子から立ち上がったスンマンが、鮮やかに跪ずいた。

艶やかな髪が後を追い、ふわりとその背に広がる。

その手には剣があったが、トンマンにかざすように顔の前に差し出していた。


「私スンマンは、只今この時からトンマン公主に忠誠を誓います。……私の命はトンマン公主に捧げます」
よく通る涼やかな声が高らかに宣言した。

「私も貴女も同じ聖骨の公主なのだ………臣下のようにしなくとも………」

顔だけをトンマンに向け、跪ずいたままスンマンは言った。
「私の気持ちです………ところで、トンマン公主は酒は飲まれますか?」
すっくと立ち上がったスンマンが朗らかに尋ねた。


「飲む………が、公主となってからは久しく飲んではいないな………」
トンマンが男装して朗徒だったころ、たまにチュクパン達と店で飲んでいた事が思い出され懐かしいトンマンだった。


酒はいける口のトンマンがふと、思い出したように言った。
「毎日、気が抜けなかったものだから、酒を楽しむことさえ忘れていたわ………」
と、苦笑するトンマン。

スンマンは後ろで控えていた侍女チョンソに目配せした。


「トンマン姉上、今宵くらいは勉強は止めにして私と酒でも飲みませんか?………いや、私が姉上と飲みたいのです。」
「姉上と?」スンマンの呼び声に嬉しそうに反応したトンマン。


「私はチョンミョン公主も姉上と呼んでましたので………トンマン姉上と呼びたいのですが……ダメでしょうか?」
しゅんっと項垂れたスンマンが可笑しくて、くすり…と笑いながらトンマンは頷いた。


「そう呼んで下さい……では私もスンマンと呼びます」

※※

女性二人で酒を酌み交わしていた。

………飲むより話し込んでいる方が長い二人だった。


「姉上!  姉上の側近はどんな人物ですか?  見てみたいからここに呼んで私を紹介してください」
スンマンが笑いながら言い出した。

トンマンの話に登場する人達に好奇心が沸いてきたスンマンだった。


「そうだな………アルチョン殿なら侍衛府にいるかな?………チョンソ」
信頼する侍女に宮殿にいたら連れてきてくれと頼んだ。


「姉上……しばらくは私の事はただの臣下としておいて下さいね」
悪戯を思い付いたように瞳を輝かせて頼むスンマンを、訝しげにトンマンは見たが従姉妹の頼みを了解していた。

「?………わかった」

※※

外に他の女官と出たチョンソは、手分けして呼びにいくよう手配した。


………姫様方が仲良くなって嬉しいチョンソだった。

トンマン公主様は知らないだろうが…………スンマン様はあれで燃え盛る太陽のように烈しいお方だから……

ホッと肩の荷を下ろせたような安堵を抱きつつ、御酒をもっと用意しようと歩き出したチョンソは暗闇で何かが動いたのを見た。


目の前に真っ黒な塊が飛び出てきた。


「きゃっ!?」
チョンソが驚いて小さな悲鳴をあげた。

「ピ……ピダム様」
驚いて跳ね上がった鼓動を宥めるように、胸に手をあてたチョンソに構わずピダムがぶっきらぼうに立っていた。

「公主様に取り次ぎを………」

我慢しきれず出てきたピダムだった。

※※

部屋に通されたピダムが嬉しそうに椅子に座った。


「ピダム、今日から私の護衛をするスンマン殿だ」
「公主様……スンマン………と、お呼びください」

……くふっと同時に笑った二人は、まるで悪戯っ子が最高の企みを思いついたように楽しげだった。

『な……なんだ、この野郎は!!!』
トンマンの手前、口から飛び出そうな罵りを、ピダムはぐっと我慢した。

目から火を噴くように、殺意まで混じった光線をスンマンに浴びせたピダムとは対照的に…………ゆっくりと盃を口に持っていき酒を飲みながら、悠々とピダムを見詰め返すスンマンの目は……笑っていた。


ピダムは躯中が、かっと怒りの余り燃え上がりそうだった。

「ピダム殿、酒はいかがですか?」

『お前の酒なんか飲めるか~!!』
叫びたいのに口に出せないピダムだった。

黙って盃に注がれる酒を見ていた。

※※※

拙いながらもドラマとは違う筋書きの《善徳女王ワールド》を目指します☆
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コメント

☆あき様へ☆

あき様、おはようございます♪

本当に今月は行事が多くて・・・ 嬉しいような「他の月にまわしてほしいわ」と思うことも(笑)

> 新作の更新のない間、昔のSS改めて堪能しています♪ で、気がついたのですが、もしかしたらSSデビュー一周年でいらっしゃいますか?
> もしそうでしたら、
>  ☆おめでとうございます☆ 
>  創作を続けているすーさんもすごいなと思いますし、それだけの魅力のある“善徳”もまたすごいです!

・・・・・・・・今、気が付きました!  遡って見ると一話の投稿が10月15日でした!!!
本当にSSを書き始めたのはもう少し前ですが(たぶん3週間か1ヶ月前くらい)、ここで始めて1周年☆です

当時はドラマも48話しか見ておらず、でもピダムの悲惨な最期は偶然見た雑誌で(しかも立ち読みで)知った私・・・・・・
矢も立てもたまらずに、それまでしていた「嫁姑の愚痴」(by、auブログ)で書き始めたのが思い出されます

> これから年末に向けて益々忙しくなるかと思いますが、お体に気をつけてお過ごしください。
> ……新作ゆっくりお待ちしています♪

おお! 待っててもらうのは心苦しいですが、気持ちが切り替えられたら頑張りますね♪
暖かい言葉、嬉しいです
ありがとうございます

すーさんへ♪

すーさんこんにちは♪
体調はいかがですか? 過ごしやすい気候ですが、秋はお子さんの園行事も多くて大変ですよね。(私も経験者です!)

新作の更新のない間、昔のSS改めて堪能しています♪ で、気がついたのですが、もしかしたらSSデビュー一周年でいらっしゃいますか?
もしそうでしたら、
 ☆おめでとうございます☆ 
 創作を続けているすーさんもすごいなと思いますし、それだけの魅力のある“善徳”もまたすごいです!

これから年末に向けて益々忙しくなるかと思いますが、お体に気をつけてお過ごしください。
……新作ゆっくりお待ちしています♪
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プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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