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相棒 《囮な薔薇》

伊丹刑事は【叱ってくれる系】の女性がタイプなんだそうです(笑)

***

「こんにちは~~」

のっそりと入口から顔を出したのは珍しい捜一の2人で、厭そうな顔をした伊丹とヘラッと笑顔の芹沢が頭を下げている

「おや珍しい方が来られましたね~ どうかしましたか」

杉下さんの問いに2人が言うのは・・・

夜道を歩く女性を殴っていた連続暴行犯の被害者からついに死亡者が出てしまい、捜査権が一課に移ったらしい

そしてこれ以上の被害者を出さないよう囮捜査をするため、特命係にも声がかかったということで・・・それを聞いた神戸はすぐに察して焦り始める

ちょっ・・・それじゃあ薔子ちゃんを囮にするってことだよね

上からの指示だし、仕事のない特命係にきた捜査の手伝いだから受けなきゃだけど、正直・・・薔子ちゃんを囮になんて使いたくなくて苛つく自分が居る

「資料を見せてください・・・犯人の好みが知りたいですね」
「これだ」

伊丹刑事から貰った資料を真剣に読み続ける薔子ちゃん・・・彼女の集中力は尋常じゃない

今は呼んでも揺さぶっても気がつかないだろう・・・その集中力で彼女はきっと犯人が彼女を襲わずにはいられないほど好みのタイプを作り上げてしまうのだろうな・・・これもプロファイリングの一種かも知れないと杉下さんは言ってたけど

その杉下さんは他の資料を見て誰に言うともなく読み上げ、浮かんだ疑問点を上げていく・・・のに、僕も事件に集中する

「開始は午後5時30分だ!遅れるなよ」

捜一の2人が出ていったあと僕は薔子ちゃんに近寄った

「薔子ちゃん マンションに帰るなら送るよ」
「・・・いえ、此処に置いてあるもので何とかなりますね では着替えてきます」

「では僕は米沢さんの所へ行ってきます」

薔子ちゃんも杉下さんも立ち上がるから僕も立ち上がり、杉下さんと一緒に行くと言っておく・・・はぁ・・・まだ厭そうな顔するんだよね杉下さん

僕達の様子を見てクスクス笑う薔子ちゃんの笑顔に、いつも気まずさを救われてるなぁ~

「では後で・・・」

ん? んん? 薔子ちゃんが杉下さんに小声で何か言って、部屋を出ていったけど・・・なに? その仲良しさんな感じは!!! 僕を仲間はずれにしないでよ!!!

「杉下さん! 薔子ちゃんは何て言ったんですか」

「おや 気になりますか? 薔子さんはただ『あまり先輩を苛めないで下さいね』と言っただけですが、私はいつ神戸君の事を苛めたのですかねぇ~」

チロリと僕を見る杉下さんに笑顔を返すけど背筋にジワリと湿った感じが・・・

「もちろん!僕はそんな風には思ってはいませんが・・・そうですか薔子ちゃんが・・・くふっ」
「気持ちの悪い笑いですねぇ~ 薔子さんに気にかけて貰った事が余程嬉しいんでしょうが・・・僕は行きますよ」

「くふっ・・・あ、僕も御一緒します」
「仕方ありませんね」

そうして米沢さんから鑑識の情報を貰った杉下さんの頭脳が、早くも何かを掴んでいた

***

午後5時を時計が示す捜査一課の部屋に私は向かっていた

犯人が今まで襲った被害者の容姿・年齢・服装・メイクや髪型などを分析し掴んだ偶像に私は装う

ライトグレーのタイトスカートの上下のスーツに黒のサテン生地のブラウスと黒のストッキング・・・そうそうブラウスは胸の谷間が見えそうなくらいボタンを外しておく

髪は夜会巻きに結い上げて、ヒールのある靴を履き靴音を意識して出すように歩く

「仕上げは・・・縁無しダテ眼鏡っと」

化粧は普通にして唇にはグロスをたっぷり・・・これで犯人の好みの『秘書』が出来上がりっと!

コツコツと歩いて捜一の部屋に着いて入口から中を見れば・・・あ、いたいた 伊丹さん達3人と杉下さんと先輩!

伊丹さんたら杉下さん見て苦虫噛み潰した顔してるし・・・先輩は芹沢さんと話をしてて、こっちは笑顔だ

今日の私達は伊丹さんの班の囮役なんだっけ、コツコツと近づいて行けば真っ先に私を見たのは談笑していた先輩で・・・ あれれ?

先輩が何かに受けてて口に拳を付けて笑ってた目が、私を見た途端これでもかってほど見開かれた

「し・・・薔子ちゃん・・・なの?」
「はい」

先輩?  どうしちゃったんだろ・・・

神戸の戸惑う様子に首を傾げる薔子だが、もう一方では・・・

「なっなっなっ・・・なんて・・・(叱ってほしい・・・)」

「伊丹先輩?  ありゃりゃ固まってますね」
「伊丹・・・(分かりやすい奴だな)どんぴしゃタイプなんだな」

「ああ! 先輩のタイプって叱ってくれる系ですもんね・・・《バシッ》・・・痛いッス」
「うるせーー!!!」

芹沢の頭に伊丹の手が一発お見舞いしても、神戸の食い入るような視線は変わらない

「薔子ちゃん・・・それは反則だよ」

***

午後5時・・・そろそろ薔子ちゃんが来る頃だな~・・・今回はどんな変装するのか楽しみかも

なんて考えながら芹沢君と三浦さんと話してたんだけどさ・・・この2人が面白くて何かツボにきて笑ってたんだ

その時、正面からコツコツと女性の靴音が聞こえて目を向けたら・・・え゛っ!

目の前を激好みなタイプが服着て歩いてた。。。

縁無し眼鏡の知的な雰囲気に、ぷっくりした濡れたような唇・・・タイトなスーツが胸の膨らみと腰のキュッと締まったスタイルの良さを強調し、しかも・・・飾り気のないスーツの上着から覗くのはサテン地の黒のブラウスか
ら見える白い肌

それにブラまで見えちゃいそうに開かれた胸元と谷間の膨らみ・・・髪をあげてるから見える項(うなじ)や首筋の華奢さ・・・ああ・・・触れてみたい・・・

しかもしかもしかも!!! スカートから出たスラリとした膝小僧から下! 足首なんて細くって・・・ああ・・・あの足に手を這わせたい・・・いや身体中を僕色に染めて、虜にしたい

こんなに欲しいと思う女(ひと)は初めてだよ・・・薔子ちゃん・・・僕の胸を・・・身体を・・・心を・・・こんなに熱くした責任、ちゃんととってね

「先輩?」

キョトンとする君が破壊的に可愛いよ・・・うん! 笑顔で鼻血噴きそうになっちゃう僕って・・・病気かも!

横を見れば伊丹さんも僕同様動揺してるし(ややこしいな)

薔子ちゃんに出逢って何年ぶりかな ときめきを感じた・・・だけど彼女を知れば知るほど・・・感じたことのない感情が熱くて・・・正直クールさが売りの僕は持て余してた

でもね、薔子ちゃん・・・他の男になんか奪われたくはないから、そろそろ俺も本気でいかせてもらうよ

横の伊丹さんにも、稽古仲間の大河内さんにも、他の誰にも渡しはしないからね・・・

***

PM5:30  捜査一課総出による囮作戦が始まった

伊丹班に与えられた範囲の中を歩いていく薔子の後を尾行する伊丹班&特命係

コツコツと歩く薔子ちゃんをすれ違った男共が振り返っていく様子に神戸は苛々と爪を噛んだ

トレンチコートの裾を靡かせ歩き続けて1時間あまり・・・辺りはすっかり暗くなり街灯やネオンの灯りがポツポツと道路に光を落としている

コツコツコツ・・・歩いている間に感じ始めた背後の気配に薔子は、にんまりと笑い始める

コートの衿に付けたマイクに向かって小声で背後の様子を聞けば、薔子の予想通り・・・杉下警部が言っていた犯人像そのままの男が付いてきていた

「では私はこのまま路地に入ります」
『おし! 頼むぞ・・・安心しろ必ず守る』

「頼りにしてます」

インカムからそんな言葉が聞こえて伊丹さんの低い返事が聞こえて・・・気がつけば僕も

「薔子ちゃん・・・俺が守るよ」

なんて口走る俺って全然余裕ないし・・・カッコ悪ぅ~

『先輩 頼みます』

薔子ちゃんの声に俺は気を引きしめ彼女の後ろを見つめていた

暗い高架下を通り抜けた先の角を曲がる・・・ここが事前に決めた犯人を誘い込む路地

伊丹さん達は薔子ちゃんの後ろを追い、僕と杉下さんはこのポイントに先回りして待っていた

『今高架下を歩いている 直ぐに(犯人が)そっちに行くぞ』
「了解」

そんなやり取りをしていたとき・・・

『ぐっ!!!・・・はぁはぁはぁ・・・へへ~やった』

最初に息が詰まるような声が聞こえ直後に男の荒い息が聞こえた

『おい!』
「ポイントに来てない! 途中で襲われたんだ」

『んだとぉ~・・・行くぞ』
「神戸君!僕達も行きますよ!」

杉下さんと隠れ場所から飛び出して高架下まで行けば、伊丹さん達と鉢合わせ・・・って薔子ちゃんは?

左を見れば細くて街灯も疎らな暗い路地が見えた・・・それも横道が細分化されてるし・・・最悪
でも逃げ込んだのはここだと誰もが確信し犯人を追い詰めるため動き出した

『うわっ・・・やっぱりコートの下は・・・たまんねーこのスーツ・・・はぁはぁ・・・いい匂いだぁ~~~』

犯人の声がマイクから聞こえてくる・・・くそっ! 薔子ちゃんに汚い手で触るな!

『はぁはぁはぁ・・・ビリビリ・・・へへへっ・・・プッ』

服を破く音とマイクが外れたのか通信が切れた音がしてからはインカムからは無音だった

俺達は細い路地からの横道を手分けして調べるため駆け回った

杉下さんが何かを見つけたように一本の路地に入り走っていく

俺はその後ろを走りながら目の前に出てきた光景に頭の中が煮えたぎった

道に倒れている薔子ちゃんの身体に馬乗りになった奴が、上着もブラウスも前を破き下着に包まれた胸が露になっている

奴の手が白い肌をまさぐっている様子が一瞬で分かった俺は、走ったままの勢いで奴に一発入れて吹っ飛ばしたあと地面に転がった奴を俯せにして腕を背中に捻じあげた

「神戸君! 薔子さんを!」
「分かってます!」

杉下さんに犯人を任せ僕は薔子ちゃんの側へ・・・目に入る肌を見ないようにブラウスを併せコートの前を重ねて・・・気がついたら・・・地面に座り込んで抱きしめてた

「伊丹さん、此方です!」

遅れてやって来た伊丹さんは犯人を、芹沢君と三浦さんは僕と薔子ちゃんの側に来た

「神戸警部補・・・鈴城さんは?」
「嬢ちゃんは気絶してるようだ 警部補殿、病院で嬢ちゃん診てもらった方がいいんじゃないですか」

三浦さんの言葉にハッとした僕は彼女を抱き締めてる腕を弛め外傷がないかと調べた

綺麗に巻かれた髪も今はざんばらで・・・ぐらり と傾ぐ頭を支えようと後頭部に手をやれば・・・ぬるり とした感触

「警部補殿! 救急車呼びますよ」
「うわっ! 先輩!大変です鈴城さんが負傷しました!」

「何だとぉ~! おいこらぁ! お前の取り調べは俺がやってやる こいっ!」

チラリと薔子ちゃんの様子を見た伊丹さんの顔が極悪人に変わって犯人を睨み付け・・・犯人は青い顔して震え上がった

「救急車がもうじき到着しますから、私はここまで誘導してきます」

三浦さんの言葉に頷いた僕は薔子ちゃんが楽なように背後に移動した

「神戸君、きみは薔子さんに付いていて下さい 僕は彼女のお祖父様に連絡します」
「分かりました」

少しの後、三浦さんの誘導でやって来た救急隊員に運ばれた薔子ちゃんと僕は警察病院についていた

***

薔子ちゃんは病院に着いてすぐに気がついたけど、その日は検査や打った場所が頭なので大事をとり入院という事になった

頭に巻かれた包帯が痛々しい・・・

「薔子ちゃん・・・守るなんて言っといて怪我させてごめんね」

検査疲れでウトウトしている君の頬や包帯にそっと触る僕の指が震えていた

君を失うかと思った瞬間は無我夢中だったけど今は身体が震えて仕方がないんだ

君を守りきれなかった・・・後悔が押し寄せてくる

「ん・・・先輩」
「薔子ちゃん」

「ずっと付いててくれたんですか?」
「ああ・・・頭、痛い?」

「今は痛みは無いです」
「・・・」

ふわりと微笑む君を見つめることが僕には出来なかった・・・

「この怪我は油断した私と襲ってきた犯人のせいだから、先輩のせいじゃないよ」
「守りきれなかった・・・」

「守ってくれました・・・意識の無い私は先輩や皆が駆けつけてくれなければどうなっていたか」
「でも!」

「先輩の匂い覚えてます・・・抱きしめてくれた時の匂いを」
「薔子ちゃん・・・」

「私・・・先輩に抱きしめてもらえて安心したんです それで十分・・・」

薔子ちゃんの手が僕の手を握ってくれて、その温かさに救われたんだ・・・・・・ でもその手が細かく震えている事に気がついた

「先輩・・・もう1度・・・安心させて下さい」
「よろこんで・・・」

僕はベットの上の薔子ちゃんに覆いかぶさるようにして、抱きしめたんだ

・・・・・・・・・彼女の震えが止まるまで。。。

*** ~おまけ~

「ふむ・・・薔子は神戸君に心を開いておるようだのぉ~」

薔子の祖父、鈴城 勘兵衛が病室のドアを細く開けて覗き込んで中の様子を伺っていたのだ

「なんだこのジジィは・・・  出歯亀か~~?」
「それにしては高そうな着物してるし横に立ってるのは御付きの運転手か?」
「でも部屋を覗いてるのは間違いありませんね!」

上から伊丹、三浦、芹沢の3人がお見舞いに来て部屋を覗いている勘兵衛を見つけたのだった

「おい、鈴城の部屋じゃねーーのかよ あのジジィが覗いてる部屋は!!!」
「おいおい、嬢ちゃん大丈夫か!!!」
「逮捕しちゃいますか? 先輩」

つかつかと近寄った伊丹が屈みこんでいる勘兵衛の肩に手を置こうとしたとき、くるりと振り返った勘兵衛の手で伊丹の腕は掴まれていた

「痛ぇぇーーー  なんつー力だよ」
「無礼者~~ 老いたるとはいえこの鈴城勘兵衛! 敵に背後をとられて遅れをとると思うかぁーーー!!!」

「前警察庁長官の鈴城さんですか!」

三浦が思わず敬礼している中、病室のドアが開いて神戸が顔を出した

「あ、おじい様 来てたんですね 薔子ちゃん、今眠った所ですよ」
「おお、そうか そうか・・・」

((( お、お、おじい様だとーー??? 神戸警部補と鈴城前長官はどんな関係なんだ )))

トリオの3人が呆気にとられていると笑顔の神戸が部屋の外に出てきた

「今日は検査入院になりました  僕は今夜、彼女についていたいのですが・・・ おじい様、御許可いただけますか?」
「ふむ・・・ 神戸君ならば良いだろう  くれぐれも薔子の事をよろしく頼む!」

「怪我をさせてしまったのは・・・ 守りきれなかったのは僕です 申し訳ありません」

僕が深々と頭を下げるとポンポン・・・と、勘兵衛の手が肩を叩いた

「刑事たるものこの様な事も覚悟の上じゃ! 薔子もとっくに覚悟は決めておる! 儂だとて同じじゃよ・・・  君が気に病むことはない 」
「・・・・・・・・・しかし薔子さんに怪我をさせてしまって」

「なら君が責任を取りなさい」
「???」

可笑しそうに勘兵衛が笑うが、その顔がどう見ても悪人顔で何かを企んでいるようにしか見えない

「責任の取り方も色々あるでのぉーー  ま、薔子をその気にさせれば君の勝ちじゃ・・・ どうじゃ?」
「え? それって・・・・ もしや?」

もしかして本当に薔子ちゃんを俺に? この前の事も冗談じゃなかったんだ・・・ よかった

僕はニッコリと笑って おじい様に返事をした

「はい! 彼女を絶対にその気にさせてみせます  僕も本気ですから・・・」
「いい目をしておるのぉーー 儂の若い頃に、そっくりじゃ!!  楽しくなるのぉーーー」

豪快に笑いながら去っていく前長官の後ろ姿に、僕はもう1度深々とお辞儀をしたのだった

「ということは前長官承認付きですかぁーー」
「ちっ!!!」
「やれやれ(伊丹のやつ荒れるぞぉーー)」

「あれ? 御三方もお見舞いですかぁーー」

僕が声をかけると伊丹さんが唸り声を上げて・・・・・・・・帰って行っちゃった

さて、僕は薔子ちゃんの傍についてよぉーーっと!!!

***

伊丹さん、出遅れてますが・・・ ごめんなさい

この話は神戸さん落ちなので、あしからず(管理人)

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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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