相棒☆番外 《男前な薔薇》

今日は捜査一課のトリオ中心でお送りします
このトリオも大好きなんですよね!

***

「先輩! 先輩! 先輩~~~」

捜一の部屋に入ってきた芹沢刑事の叫び声に、部屋中の刑事が注目しているが、当の芹沢は夢中で走ってきているため、気がつきはしない・・・・・・目標は先輩の伊丹刑事!

「うるせーーんだよ!!!」

いつもの事で頭を叩かれた芹沢

「痛いなぁ~ いい情報仕入れてきたのになぁ~~~」
「何だよ」

伊丹に聞かれ拗ねていた表情を嬉しそうな笑顔に変えて、内ポケットから手帳を取り出し読み上げた

「えーっと 鈴城薔子警部 年は28才! 特命係に来る前は警察庁情報犯罪対策課にいてIT犯罪やハッカー対策などの企画やプログラミングをされてたそうです」
「あ・・・あいてぃー犯罪」

伊丹の言葉に芹沢が『ぷっ!』と吹き出したのをジロリと睨み、その般若の様な顔から逃れるため三浦の後ろに隠れてしまう

「鈴城・・・嬢ちゃんのことか! いや~あんな魚を旨そうに食べる娘、初めて見たぞ」
「三浦さんは随分なつかれてましたよね~ この前の飲み会で!」

芹沢に言われた三浦はまるで「娘と飲んでるように思えて楽しかった」と答えていた

「芹沢! 早く先を言えよ」
「えっとですね・・・ビックリしないで下さいね・・・警察庁に居たときの階級が凄いですよ!」

「勿体ぶるなよ」
「なんと警視正なんですよ、警視正!」

「はあ? 28で警視正? いくらキャリアでも程があるだろ?」

三浦の驚きの声と内容に捜査一課の刑事達が伊丹・芹沢・三浦の周りに集まってきた

この3人と薔子が居酒屋で飲んだ翌日に、二日酔いを覚ますため差し入れに来た薔子の美貌と気さくな態度に他の刑事達も好印象を持っていた

差し入れの梅昆布茶は伊丹達が一杯飲んだ後、他の刑事達に奪われ飲まれてしまったのだ・・・三浦は三杯ほど飲めたそうだが(笑)

「東京大学法学部首席卒業に公務員Ⅰ種試験トップ合格・・・しかも中学まで英国で育った帰国子女です!」
「はぁ~華々しい経歴だな~」

「出世が早いのは入庁以来、外国からの高官の護衛に駆り出された時に色々と手柄を立てた功績が凄いらしいですよ」
「功績って? 何だよ!」

「それは警察庁の機密になるので言ってくれませんでした」

誰の情報なんだよ・・・と、その場の刑事達は皆が思ったが、余計な一言で話が中断するのを恐れ誰も突っ込まなかった

「じゃ~なんで降格のうえに特命係に飛ばされたんだよ!」
「実は・・・ここの交通課に真理ちゃん居るでしょ?」

「あ゛? ああ! 結婚するって聞いた・・・」
「仕事はきちんとするし、人当たりがいい娘だろ」

伊丹と三浦に頷いた芹沢が、急に神妙な顔をした

「その真理ちゃんが警察庁の警備部にヘルプ行ったときあったでしょ?」
「ああ・・・知事だかに脅迫状が届いたって山だろ? あんときは俺らも手が足りないってよー パーティー会場のホテルの外警備に出てたよな」

「中は警察庁の警備部が固めてよ、外は俺らにさせてたよな」
「その時、知事の息子に真理ちゃんレイプされそうになっちゃって、そこを扉を蹴り破って救ったのが!!!」

「・・・鈴城か?」

伊丹が聞けば芹沢が何故か得意気に頷いている

「だけどそれだけじゃ二階級降格なんて・・・そもそもレイプしようとした奴が悪いだろうが」
「鈴城さん、その息子を背負い投げしたらしいッスよ・・・それで知事が処分しろーーって騒いだらしいス」

「なんだよ・・・ ん?ちょっとまて・・・他の警備部の奴等は何してやがった?」
「・・・それが、日和見主義で有名な主任が現場を仕切ってたそうで、ソイツの命令で見て見ぬフリだったと」

「なぁんだと~!!!」

伊丹が芹沢の胸を掴み締め上げる

「先輩!タンマ!  苦しいッス~~~」
「おい伊丹止めろ!  話の続きが聞けねぇだろ」

「はぁ~はぁ~先輩は馬鹿力なんすから~ あ゛ー・・・息止まるかと思った」

トリオの中でも最年長でまとめ役の三浦に、伊丹が芹沢を離す

「しっかし・・・もし鈴城が止めに入らなかったらと思うと胸クソ悪りぃーーや」
「そうですよね! だから交通課の婦警達は真理さんの恩人だーって盛り上がってますよ」

「しっかし警視正から警部に降格かよ・・・ って割には嬢ちゃんはケロッとしてたな」
「ああ・・・それはですね~」

芹沢が手帳をペラペラと捲っているのを皆が見ている

「・・・それは分かりませんでしたーー!」

固唾を飲んで待っていた刑事達がガタガタと床に崩れ落ちていった

「バカ野郎~~~中途半端に期待させるなよ!!!」

《パカッ》
伊丹に叩かれたイイ音が部屋に響くのだった

***

「どう? 特命係にもう慣れた?」
「まだ1週間ですから慣れたもどうも分かりません」
「ふふ・・・そりゃそうだね」

警察庁長官官房室長に呼ばれた薔子は、お茶を飲みながらニコやかに答えていた

「でも地下室に隠ってるより私には合いそうです」
「そう・・・杉下とも仲良しさんだものね、鈴城ちゃんは」

「おじ様には感謝しています 希望通り特命係に入れてくれたのですから」
「飛ばした・・・の間違いじゃないのかな」

「くすっ・・・ 望んでいたのは私ですから」
「ま、そんな事いいんだけどね 鈴城ちゃんお腹空かない?」

「ではランチに行きますか?小野田官房長」

「やだな~鈴城ちゃんには おじ様って呼ばれたいの、僕」
「クスクス・・・では、おじ様! 美味しいランチに連れてって下さい」

「僕ね、今日は美味しいオムライスがいいんだけど どこか知ってる?」
「う~~~ん・・・知りません」

頭を捻る薔子の答えに小野田が微笑み、携帯を取り出しどこかに電話をしだした

「あ、僕! ねぇオムライスの旨い店知らなぁーい?・・・へぇ~お前って何でも知ってるね・・・行ってみるよ 鈴城ちゃんも一緒だからね」
「杉下警部ですか?」

「ふふ・・・良くお分かりで  じゃ行こうか」
「はい」

2人は警察庁を抜けてカフェでオムライスに舌鼓みを打ち、その場で別れたのだが・・・  小野田官房長が去った後のカフェでゆっくり珈琲を飲む薔子に迫る影が3つ

「あ!三浦さんに芹沢さんに伊丹さん 昼食の帰りですか?」
「そうですよ 鈴城さんも?」

人懐こい芹沢が薔子の横に座り込んだため、三浦も座り・・・伊丹も渋々といった顔で席についた

3人も珈琲を頼んだ直後に芹沢が胸ポケットから手帳を取り出し薔子に聞き出した

「鈴城さんは二階級降格をどう思いますか? 《バシッ》 いってぇ~~~」
「ストレートすぎんだろうが!」

「嬢ちゃんもショックだろうから聞くな芹沢!」
「別にいいですよ そうですね・・・何か枷が外れて伸び伸びできるってのが正直な感想です」

「「「枷?」」」
妙な言葉に3人の声が揃った

「ええ・・・階級が上がれば縛られる柵(しがらみ)も多くなりますし、私は特に囲いの中に押し込められてましたから ・・・お飾り人形なんて私が進みたい道じゃないですからね」

「お飾り人形・・・なんの事だ?」
「いえ何でもないですよ・・・時間なので私はこれで・・・  今度また居酒屋に連れてって下さいね」

するりと口を挟む間もなく席を立った薔子を見送った3人は、新たに増えた言葉に首を捻っていたのだった

***

それから暫く経った頃・・・・・・

「先輩 先輩 先輩~~~」

芹沢の叫び声が捜査一課に飛び込んでくる

息急ききって入ってきた芹沢は伊丹の側へと一直線に向かい、急に小声で伊丹と三浦が話しかけた

「分かりましたよ!  《お飾り人形》の意味が!」
「ぬぁんだと」

「芹沢~警察庁にどんなツテを持ってんだ?」
「それは置いといて!  聞きたくないんですか? ものスゴいネタですよ~」

《パコッ》

「さっさか話せ!」
「いたぁー 分かりましたよ! 鈴城警部は確かに警察庁の《お飾り人形》と言われてました・・・」

「何で!」
「先輩!  前の警察庁の長官の名前って覚えてますか」

芹沢の問いに伊丹は頭を捻った

「え?なんつったかなぁ~・・・  す・・・すし?」
「何で寿司だよ  確か・・・おい!まさか」

三浦が思い出した名前と薔子の名前に、もしやと芹沢に言いたくて口をパクパクさせている

「三浦さん正解です!  そう前の長官の名前は鈴城勘兵衛!  鈴城警部のお祖父さんです」
「何だと」

「それが本当なら嬢ちゃんなんて言えないぞ~  鈴城長官は退職されたが御子息や御兄弟が官僚やら警察内部にたくさん居るんだ」
「それでその叔父やら従兄弟やらに前長官から『薔子に怪我をさせるな~』と命があったそうですよ」

「しかしよ・・・ちょっとしか見てねぇが、アイツが大人しく椅子に座ってるとは思えないがな~」
「先輩!鋭いッス」

伊丹の呟きに芹沢が拍手をしている

「先輩の言う通り鈴城警部は反発して捜査に入ったり警備部のヘルプにも積極的だったそうッス」
「へぇ~」

「剣道・合気道は段持ちで得意技は一本背負いと踵落とし!」
「は?一本背負いなら柔道じゃないのか?」

「踵落としなら空手だろう」
「何か武道場で相手構わず組み手とかしてるうちに身に付いたそうです」

「どんだけジャジャ馬なんだよ」

伊丹の呆れた声に三浦も頷いていた

「ああ、もう1つ!  鈴城警部の男らしさに警察庁でファンクラブもあるそうで今は呼び戻すための署名運動などが盛んだそうです」

「呼び戻す~~~」

「ファンクラブの会員は殆どが女性だそうです」
「ここは宝塚かよっっ!」

「先輩、正解!  今日は冴えてますね~」
「何がだよ!」

「警護するにも色々と変装していたそうで、それが殆ど男役なんで婦警が《警察庁のオスカル》とか言ってました」

「・・・・・・警察庁って暇なのか?」
「俺に聞くなよ・・・」

「よく調べましたね~」

「そりゃあ~もう!人脈を伝って伝って辿りに辿りましたから!  って神戸警部補~~~?」

芹沢の真後ろからヒョッコリ顔を出した神戸の手には鑑識からの報告書があった・・・・・・米沢に頼まれ暇だった神戸が届けに来たのだった

そこで部屋の隅に固まる3人の後に、そぉ~~~っと近づき話を聞いていたのだ

「で?何で彼女って人気なんですかね~~~」

芹沢に呑気に聞く神戸に応えるように手帳を捲る芹沢

「鈴城警部はキャリアなんですが現場の意見に耳を傾けて上に提案書を出したりと、気さくな態度が人気の秘密だとか」
「ふぅ~ん・・・  なんかますます興味が湧くな」

「神戸警部補は彼女に興味がおありですか?」
「あれ~ 風向きが変わったようなので僕は退散しようかな~・・・」

伊丹の睨みに退散しようと神戸が振り向いたとき・・・・・・ 真後ろに腕組みし仁王立ちした薔子がニヤリと笑いながら立っていた

「いつまでも帰って来ないと思えば此処でしたか、先輩・・・」
「薔子ちゃん 何か怒ってる?」

「組対5課から急ぎの仕事がきてるって先程お話ししましたよね~~~」
「は・・・はい、されました」

「では行きますよ」
「だって書類整理は眠くなるんだもん☆」

「だもん☆ じゃないです・・・  さ、行きましょう先輩」
「ふわぁーい」

神戸の背中を後ろから押していた薔子だが、横を通った総務の婦警が躓き転びそうな瞬間!

「危ないっ!」
「きゃっ」

神戸を放り出し床にぶつかりそうな婦警の身体を受け止めていた

「大丈夫?」
「はい! 痛っ・・・」

「足を捻ったみたいだな」
屈んだ神戸が婦警の足首を調べると、彼女は痛そうに顔を歪めている

「医務室へ行きます」

神戸の言葉にサッと薔子は婦警を横抱きにして医務室へと向かったのだった

置いていかれた神戸が慌てて追いかけて行くも、捜一の中に居た数人の婦警が・・・

「カッコイイ~~~」
「直ぐに自分の為に動いてくれるって凄いよね」
「もう~私ファンになっちゃう~」

「「「鈴城警部~~~私もお姫様抱っこして欲しい」」」

キャー・・・と賑やかな婦警を見ていた伊丹・三浦・芹沢は何か納得したようにウンウン!と頷きあっていたのだった

「そういや嬢ちゃんは英国に住んでたって話だよな」
「三浦さん?」

「英国は紳士の国だからなぁ~  嬢ちゃんは紳士な振るまいが身に付いてるんだな」
「先輩は鈴城警部に女性に持てる秘訣を習った方がいいッス」

「バカか芹沢! 女が女にモテてるんだぞ、俺が習って どうするんだよ」
「でも男にも女にもモテない先輩よりマシな気がします いてっ」

「せぇーーりぃーーざぁーーわぁーー いい度胸だな、お前ぇぇーーーーーー」
「ごめんなさーーい」

今日も捜査一課には芹沢の声が響いているのだった

*****

伊丹さんもイイ・キャラですよね!

でも三浦さんがお父さんキャラで上手くまとまってるんですよね! この3人のドタバタが好きですね

ではでは (o・・o)/~
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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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