②相棒 《王子とホスト》

相棒、神戸警部補殿loveな管理人の夢からの妄想話です

怒られないかと冷や冷やしている管理人です

*****

「今日から入ったタケルとショウだ!」
「「よろしくお願いします」」

「じゃ細かい事はフロア任せてるマネージャーに聞いてくれ  頑張れよ!!!」

社長に背中を叩かれたタケル=神戸が痛そうに身を捩る横で、ショウ=薔子はフロアを見渡しながら頭を下げた

ある事件のために2人は潜入捜査をしているのだが、警察の身分を隠して面接に来たのは確か3時頃だった

2人を見た瞬間「採用!!!」と高々に宣言した社長に呆れつつも、無事に入り込めた事に神戸は安堵していた

とはいえ、やることはホストだ・・・・・・自分に出来るかな?と考えつつも、要は女の子を褒めればいいだけだろうと自分の中で決着をつけた神戸・・・・・・もともと女の子を褒めるのは苦ではないし

この店では5時OPENのため今はまだ人が少ない

くぃくぃっと袖を引っ張られた神戸は、薔子がさりげなく顔を寄せてくることにドキッとした神戸

「な・・・なになに?」
「店が始まる前に彼等に近づかないと」

「あ・・・ああ、そうだね」
「タケルが話しかける?」

「入りたてで馴れ馴れしく話しかけて疑われてもマズイな・・・  今は待ってよう・・・待ってればチャンスがくるさ」

《そんなノンビリされても困るんですがね~警部補殿》

耳に装着したイヤホンから伊丹刑事の声がする

神戸と薔子は小さなワイヤレスイヤホンを耳の穴に入れ、衿の裏に付けたマイクで此方の音を伊丹に送っていた

伊丹達刑事達はホストクラブの裏の空き店舗に詰め、有力な証言がないかと聴いている

この事件は、ある会社の女性役員が部屋で殺された事から始まった

横領事件に発展した女性役員殺人事件は、とにかくその被害者のプライベートが見えなくて伊丹刑事も困り果てていたのだが・・・・・・唯一の手がかりが《ホストクラブで遊んでいる》だったのだ

手がかりを掴もうと勇んで来た伊丹、三浦、芹沢の3人だが伊丹が社長と言い争ってしまい臍を曲げた社長が従業員全てに協力をさせないようにしてしまった

そして潜入捜査をするため白羽の矢がたったのが、見かけも話術も警視庁No.1の《タラシ》と謳われる神戸警部補だった

そして嫌々な神戸と違い自分から志願した強者が薔子なのだった

「それにしても似合いすぎでしょう 男物のスーツ姿が・・・・・・」

呟く神戸の言葉は伊丹達には聞こえたが薔子には聞こえないのだった

***

数時間が過ぎた頃・・・・・・夕方のお客も引け、ホスト達も一息つく時間。。。

フロア裏の従業員控え室では新入り2人を囲んで、従業員全てが口々に叫んでいた・・・・・・

《大丈夫ですか~?  先輩~どうしましょう?新人虐めのリンチだったら?》
《おい!リンチだと? 助けに行かなくていいのかよ》

《何か興奮して言ってる雰囲気なんスが、何言ってんのか分かんないんですよ》
《とにかくもっと聴いて状況判断しなきゃな!》

イヤホンからは伊丹達捜一トリオの焦った声が聞こえてくる




「すげぇーなタケル! 初めてなんて嘘なんだろ~」
「そうそう! あの女性の扱い方は此処のNo.1のリョウさんに並ぶよ」
「タケルに囁かれてウットリしてるお客さんの多いこと!」

《褒められてますね・・・ さすが警視庁No.1のタラシ》
《凄い芸だな、俺らには逆さになっても出来ないぜ》
《したくもありませんがね・・・  っつーかホストに褒められる警察官ってどうかと思いますがねぇ~~~》

イヤホンの向こうからの会話に薔子がクスクスと笑っている

神戸はニコやかにホスト達を宥め、薔子の腕を掴んでその場を離れてから・・・・・・小声でイヤホンの向こうの伊丹達に文句を言う

「あのですね! 僕は精一杯努力してソチラに協力してるんですが・・・・・・好き勝手言うなよな」

《あ゛~・・・・・・すみませんねーー》
《あ、そうだ特命の新入りさんはどうなんですか?》

《そうだ!女の子なんだからホストは無理なんじゃ~》
《え゛っ? 三浦さん本当ッスか? あの人、女性???》

《バシッ》

《薔子さん、大丈夫ですか? 無理はしないで下さいね それと・・・》

どうやら芹沢が叩かれてマイクから離れ、右京が代わりに話しかけてきた

捜一トリオは後ろでゴニョゴニョと話し込んでいるようだ

《ちょっと宜しいですか? 被害者は会社の部下とも一線を引いて付き合わずに、その店で毎晩のように楽しまれていたようです ただ・・・》

「ただ・・・何ですか?」

《最近は何ですか・・・彼女のライバルという女性客がおられたそうで、その方の素性なども知りたいのですがねぇ~》

右京からの指示として神戸も薔子も頭に入れ、再びフロア裏の控え室へと入り打ち解けてきたホスト達から情報を引き出していった

***

次々と有力な情報が入るなか、店も繁盛していて接客に回らなければならない神戸と薔子

被害者の特徴をホスト達に話し探っていると浮かび上がるライバル客のこと

「あ、来た・・・ あの人がそうだよ」

示されたのは派手な化粧をした50代の女性客、まるで社交ダンスでもしそうなドレス姿で、ホスト達を侍らせている

「気をつけろよ! あの人機嫌が悪くなるとすぐに支払い嫌がってごねるからさ・・・踏み倒されないよう気をつけて!」
「踏み倒す?」

「ああ!そんで他の店から出入り禁止されてウチに来ちゃったんだよ」
「大きな声じゃ言えないけどさ、ヤクザの奥さんだって噂もあるから強く言えないんだよね」

話してくれたホストもマネージャーに呼ばれ、接客に行ってしまった

神戸と薔子が顔を見合わせ何とか近づこうとするが、そこは新入り・・・厳しいものがある

そうしているとマネージャーに呼ばれ、テーブルに着くように言われそちらを見やれば・・・

「わぁっ!!!  あの娘たち交通課の婦警だ!」
「タケルよく一目で分かるな」

「よくお菓子とか渡されるから覚えてるんだ」
「でも顔がバレるからな・・・・・・マズイな」

《警部補殿ほんとですか?  お菓子なんて差し入れされてるのかよ!!!・・・くそっ》
《先輩引っ掛かるのはソッチじゃないですよ!  バレたら証言なんか集まりませんよ~~~どうします?》
《不味い事になったなぁ~》

「私が先に行って事情を話します 合図したら来てください」
「あ・・・ああ  でも君一人で大丈夫かな?」

その神戸の言葉にイヤホンからと薔子の口からと、同時にクスリと笑い声が聞こえた

《神戸君、此処は薔子さんにお任せした方が良いと僕は思いますがねぇ・・・  薔子さん、程々にお願いしますよ》
「くすっ・・・・・・はい」

艶然と微笑む薔子に気圧された神戸が見送ると、上司の声がイヤホンから聞こえてくる

《神戸君、彼女は素晴らしい特技をお持ちですから心配は要りませんよ》
「はぁ・・・」

本当に大丈夫なのか?  と思いながらも自分より杉下から信頼されているらしい薔子に、面白くなく見送る神戸

薔子は・・・・・・  いや、ショウは ゆっくりと歩きながら店に飾ってある薔薇を一輪引き抜き内ポケットに入れ、シャツのボタンをもう1つ外し大きく衿を開いた

「こんばんは」

「きゃっ素敵な人~~~」
「「こんばんは!」」

女性客3人と他愛もない話をしていたのだが、中の1人が怪訝な顔でショウを見つめている

「どうしたの?  私ではつまらないかな?」
「いいえ!  違うんです」

慌てて否定する女性に訳を問えば、ショウが恩人に良く似ていると言うのだ

話を聞けば彼女達はもうじき結婚する彼女が最近塞ぎ込んでいる為、元気付けたくて初めてホストクラブに来たそうだ

「そうなんだ・・・  私からも話があるんだ  3人とも可愛い耳を貸してくれない?」
「「きゃ~~~可愛いだって」」

テーブルをずらしたショウはソファーに横並びに座る彼女達の前に片膝をつき微笑む・・・・・・ その流れるような仕草と美麗な微笑みにウットリとした3人は、ショウに請われるがまま耳を寄せていく

「驚いても声は出さないでね、婦警さん ・・・私は警視庁の刑事でこの店に潜入捜査をかけています」
「「「!!?」」」

「・・・良く声を我慢できました 私と一緒に神戸警部補もホストしてます これから彼も来ますが、貴女方は一般客として振る舞って下さい・・・・・・くれぐれも私達の素性がバレないよう協力を要請します  できますか?」

交通課の婦警といっても警察官だ・・・  顔を見回したあと力強く頷いていた

「・・・・・・可愛い貴女方に薔薇のプレゼント」

一本だけの薔薇の花を差し出したショウは、結婚間近の女性へと渡しタケルを見て瞬き合図した

神戸はあと二本の薔薇を隠し持ち近づくと、挨拶しながら取り出し2人に手渡した

「「カッコイイ~~~」」

矯声が沸き上がりテーブルは大いに盛り上がっていたのだった

***

「あれは新人なの?」
「今日から入ったタケルとショウです  お呼びしましょうか?」

「そうね~  挨拶ぐらいさせてあげてもいいわよ  呼びなさい!」

高慢に言い放つ彼女には逆らわずというマネージャーの言葉に従い、タケルとショウを此方に来るよう指示するも彼等は拒否をした

《行けばいいのに~》
《何で行かないんですか?警部補殿》
《どうかしたのか?》

「ああいうプライドが高いタイプは、少し焦らした方が食いつくと思うよ」
「僕も、そう思う」

タケルとショウは散々焦らしたあと不承不承、高慢ちきな客のテーブルについたのだった

***

そしてタケルとショウの駆け引きな会話で引き出された情報が、杉下右京の頭脳を動かし事件は一気に解決したのだ

ホストクラブの裏の店舗にいた伊丹達捜査一課の刑事が、店を出た彼女を重要参考人として警視庁へと連行していった

タケルとショウは店側に身分を明かし事件のためとはいえ騙したことを謝罪したが、店側からは・・・・・・

「たまにでいいから店に出てくれないか」
と懇願されていたが、やっとの事で振り切り店から出た2人

「ご苦労様です・・・  無事に事件は解決しそうですよ」
「ではやはり彼女が・・・」

神戸が漏らした言葉で杉下が大きく頷いた

「彼女は被害者と同じ会社で同じ役員だったそうです  ライバル視していた彼女は会社の金を横領し、罪を被害者にきせて殺害したようです」

「なんとも言えないほど自分勝手ですね」
「女は天使でもあり・・・  魔物にもなりうる・・・ま、女によりけりだけど・・・  神戸先輩もお気をつけて・・・」

「どういう意味かな?」

「警視庁No.1のタラシだと聞きましたから」
「ちがっ! 違うよ! 誰だよそんなデマ吐くの!」

焦る神戸に笑う薔子、そして杉下右京が加わり夜道を歩こうとしたとき・・・・・・目の前に先程まで協力してくれていた婦警3人組が現れた

「あのっ!  もしや貴女は、鈴城薔子警視正ではないでしょうか」
「・・・4日前までね」

「申し訳ありませんでした」

結婚間近の女性が深々と頭を下げたが、薔子の手が両肩にかかり上を向かせる

「気にしなくていい・・・  花嫁さんがあんな汚い親父の毒牙にかかるのを防げた・・・  私はそれの方が誇らしいよ」
「鈴城警視正~~~」

泣き出した彼女を優しく抱きしめた薔子は、囁くように何事か呟く・・・・・・すると彼女は嬉しそうに顔を上げもう一度深々と頭を下げた

友人達と帰り行く彼女達を見ながら再び歩き出した3人

新しい特命係の誕生だった。。。



~オマケ~

「あの人が真理の危機を救ってくれた鈴城警視正なの」
「それより何て言われたの?」

「でも真理、助けてくれた人って確か女性って言わなかった」
「あの人よ・・・」

『私に悪いと思うなら、とびきり幸せな花嫁になって・・・ 笑顔を見せてくれたらいいんだよ』

そんな優しい薔子の言葉は友人達にも伝えられ、ここに警視庁内で《薔子ファンクラブ》が発足されたのだった

***

第二弾です!
いえね、この後の話も携帯に入ってますので続きます

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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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