番外:≪癒しの闇≫~セブルス・スネイプ~

えっと、番外第一弾はセブルス・スネイプさんです

*****

僕はホグワーツを卒業した。。。

ルシウス先輩からは「死喰い人」へと散々、誘われたのだが・・・・・・尽く返事はうやむやに誤魔化した

「死喰い人」・・・ スリザリンの純血主義に賛同したいる僕は、当然ホグワーツを卒業したら死喰い人になるつもりだったんだ

5年生の新学期が始まった頃ならば・・・・・・

だが、レイ・・・  僕はお前に出会い、変わった

スピナーズエンドの自宅のリビングで、紅茶を飲みながら僕は自分の思考へと沈んでいった。。。


お前、1つ下の後輩のレギュラスに言っていたよな・・・ 寮の談話室で・・・

『主義主張を言うのはいい、だがな、そのために他の人を傷つけたり・・・あまつさえ殺してもいいだなんて言う奴は信じられないし、ソイツの主張なんて潰してやる』

いつもにない激しさがお前の口から飛び出すから、僕は少々、呆気にとられていたんだぞ

『すまないな、セブ』
「いいんだが、何かあったのか?」

『屋敷から出られない私は、水鏡で色んな場所を映していたんだが・・・どこかの国の公園で遊ぶ仲良さそうな親子を見ていたとき・・・・・・爆発があって・・・・・・』

レイは苦しそうな顔をしながらも、話していく・・・ 本当に、辛そうに・・・

『公園の中のベンチの下に仕掛けられた爆薬は・・・ちょうど座った、その母子や他の子供達も爆発に巻き込まれて・・・ 父親だろうか? 子供のボールを取りに離れた場所から、走ってきて・・・真っ黒な子供と奥さんを抱きしめて泣いていたんだ』

『私はその後も水鏡を見ていて、テロリストが自分達の指導者を刑務所から出したいため爆薬を仕掛けたと知ったんだ』
「ずっと見てたのか、お前は・・・」

『ああ・・・ 水鏡を通して怪我をした子供たちに治癒の力を送っていたが・・・ その母子は手遅れで・・・・・・どうしてやることもできなかったんだ・・・ どうしてやることも・・・・・・くぅ・・・』

「レイ・・・」

『本当に仲が良さそうで・・・ 笑いあっていたのに・・・ 真っ黒になって・・・ 他の子供達は救急車が到着する頃には治癒術で軽傷になってたんだ・・・・・ 私は初めて、人が憎いと思った』

思い出して泣いているレイの隣に移動した僕は、彼女の頭を胸に抱え込んだ・・・・・・少しでも、慰めたくて

そうしたら・・・僕の頭の中に、何か映像が流れてきた・・・・・・

*****

小さな女の子が1人、部屋の真ん中でポツンと座っている

その子の前には、外側が真っ黒で仲が真っ赤な大きな容器があり、中には水が満たされていた

『わぁ・・・お外はいいなぁ・・・ お空は青いのね・・・』
一心にその水が入った容器を見ている女の子は、楽しそうに笑っている

『黎明も、お外で遊びたいな・・・』
レイメイ・・・ この女の子は、レイか? そう言えば小さいながらも濃藍色の瞳も、紅い唇も確かに幼くしたレイに間違いはない

『あ、外人さんだ・・・ お母さんと一緒なんだ・・・ お父さんもいる・・・・・・ いいな、黎明にもいればいいのにな・・・』
少し悲しそうな声に顔をのぞき込めば、小さなレイの綺麗な目には哀しみが浮かんでいる

部屋の中を見てみれば、ガランとしており本当に部屋なのかと思ってしまうほどだ

何もない部屋の中で、ちょこんと座って水鏡を見て・・・・・・お前は、レイ・・・お前は、何を考えている?

こんな小さな子を放って置くのか? 誰も来る様子がないことに、僕は腹が立ってきた

今のレイは5才くらいだろうか? ・・・そう僕がレイを観察していたとき水鏡の中から爆発音が聞こえた

『ああ!!! あの子達が大変になってる! オン・マリ・シェイ・ソワカーーー・・・癒しの光よ彼の者達へ届きたまえ 摩利支天よ届けたまえ』

レイの小さな掌から光が溢れて水鏡に吸い込まれるように入っていくと、バタバタと倒れている子供達何人にも同時に光が届いている

「なんて力だ・・・こんな小さなうちから」

だがレイはまだ小さい、かなりな負担なんだろう・・・小さな額に汗の粒が現れ、垂れていく

レイの背後から水鏡を覗いてみれば、レイの光はあの、おそらく爆薬の仕掛けられたベンチに座っていたであろう母子の・・・・・・真っ黒な体にも注がれていた

『助けられない・・・でも、痛みは・・・・・・痛みだけでも・・・・・・取ってあげるから・・・』
「レイ、もうよせ! お前の方が倒れてしまうぞ」

声をかけても聞こえないのは分かっているが、それでも止めなければレイが・・・お前が倒れる

水鏡の中では父親が2人を抱きしめ、最後に何かを話していたが・・・・・・母子は目を閉じ、動かなくなった

『黒! あの母子に慈しみの扉を開けてやるんだ!』
≪はい、姫様!≫

服の袖から出てきた黒龍が水鏡の中へと入り込み、母子の身体から光る玉を取り出し・・・ 大事そうに長い胴体でくるみながら空へと昇っていった

その後、レイの小さな身体が横に倒れ気絶したいたが、毛布のような掛ける物も無く、誰かが来るわけでもなく・・・・・・辺りが暗くなるまでレイは、放って置かれた

夜になって自分で気がついたレイが起き上がり、部屋の四隅に立てられた蝋燭に指をさせば火がついた

そのまま、水鏡を覗くレイが手をかざせば場面が変わり・・・ 幾人かの男がいる部屋が映る

『何だと? そんなくだらない事のために、あの母子は死んだのか!!!』
これでもかと眼を見開き、驚愕しているレイに僕も水鏡を覗くと・・・・・・そこには得意そうに嗤って夕刊の1面を見ながら話す男達がいた

「これで政府も、あの方を俺達に返してくれるだろうぜ」
「あと2、3件してからでもいいんじゃないか? 爆弾はまだまだあるんだからな!」
「政府が答えを渋ってる間に、朝・昼・晩とぶちかましてやろうぜ」

下卑た笑い声、夕刊の写真には母子を抱きしめて泣いている父親の姿が写っているが、それを手で叩き狂ったように嗤っている男達が見えた

『・・・・・・まだ、続けると?』
レイは既にこの頃から英語が話せるようで、男達が話しているスラングも理解しているようだ

『・・・・・・人の命を何だと思っているんだ!!!  あんなに幸せそうだったのに・・・ あんなにも・・・・・・』

レイの瞳からはポロポロと涙がこぼれ・・・・・・それをグィッと袖で拭ったレイは、深呼吸した

『命には命を、罪無き者を弑した報いは受けてもらおう・・・・・』
レイ・・・ 何をするんだ?

『地獄の業火をお前達に見せてやろう・・・・・・ オン・キリキリ・オン・キリキリ・・・・』

「うわぁーーー 何だこれ! 火が! 燃えちまうよ!」
「ぎゃーー! 蛇が!蛇がいる! 俺の体を這いずり回ってる!」
「げぇ・・・ 溺れ・・・溺れる・・・俺は泳げない・・・」

部屋の中にいた男達が、それぞれ何事か叫びながら悶えているのだが、部屋の中は何一つ変わってない・・・

ただ男達が床に転がりバタバタと苦しんでいるのだ・・・ 幻覚か? そんな感じのようだな

やがて苦しさに耐え切れなくなった男達が、床に転がったまま次々と気絶していき静かになった

『己のしたことを悔やむ心があればいいのだがな・・・・・・』

小さなレイがそう呟いたとき、部屋の外から声が聞こえた

「お食事の用意が整いましてございます」
「分かった、今行く」

レイが部屋を出ていってから、僕は水鏡を覗いてみれば・・・・・・そこはこの屋敷の中のようで、レイが写っていた

別な部屋の中で、1人で食事をしているレイを部屋の外から使用人達が睨んでいた

「また力を使って水鏡に没頭してたのよ・・・気持ち悪いったらありゃしない」
「まだ5才なくせに、あの態度はどう? 可愛げのない!」
「仕方ないんじゃないの? 霊力が強すぎて実の両親にも捨てられて、此処に来たんだもの」

聞くに耐えない悪意のこもった言葉の数々に、僕は胸が苦しくなる

まだ話していた使用人たちが最後に言った言葉は・・・

「化け物が!」
「化け物のくせに」
「血筋を守るために生かされてる化け物!」

僕は思わず小さなレイを見れば、あの子はこっちを見ていた・・・・・・聴きたくなくても聞こえたのだろうな

僕はレイの傍に寄ろうとして・・・・・・ 視界が、ぐにゃり・・・と歪んだ

*****

「セブ? セブ、どうしたんだ! レギュラスも! おい、大丈夫か!」

歪みが無くなったときには、其処はさっきまでいた寮の談話室で・・・・・・僕の向かいのレギュラスも、ぼぉーーっとした顔をしている

「大丈夫だ、レイ・・・」
「よかった」

僕の言葉に、ホッとしたように笑うレイを見て僕は、僕は・・・・・・ 止められない衝動で、レイをきつく抱きしめていた

あの時の小さな女の子は、華奢だが少女の肢体を持っているが、僕はあの小さなレイを抱きしめていた

「レイ・・・ レイ・・・」
「セブ、どうしたんだ?」

僕はレイを抱きしめたまま、レイに後頭部を撫でられていた・・・・・・・

「スネイプ先輩、長いですよ。 もう離れてください」
レギュラスの声が頭の上から聞こえるが、僕は構わずにレイを抱きしめ続けた

「セブ・・・  あったかぁーい」
「そうか・・・」

心地よさそうに聞こえるレイの声に安心して、まだ離さなかった僕はレギュラスに引き剥がされてしまった

「長いですよ! さ、今度は僕が温めて差し上げます・・・レイ先輩」
「ふぇ?」

その後は、レギュラスとレイの取り合いになったのだが、クマからリリーに呼ばれたレイが「リリーの所に行くね♪」と去ったので引き分けとなった

*****

だが、あの映像を見てしまえば・・・ 闇の帝王のしていることに嫌悪を感じることがあり、昔のようには気持ちが戻らないのだった

そうしてレイはヴォルデモートととの戦いに、時の狭間へ行ってしまい・・・・・・僕は、ホグワーツを卒業した

卒業してからの僕は、魔法薬学の研究者として在学中から書き溜めていた物を学会に発表し始めた

教科書の調合の仕方よりも完成度の高い、調合方法に始まり、レイと作り上げた新薬も発表した

僕は半年で、魔法薬学では名前が知れ渡るようになり、今は発表したものの論文を纏めて本を執筆している

出版社も決まっており、毎日が忙しく過ぎていく

既に両親は亡くなっている僕は自宅を受け継いでおり、1階を改造して研究室を作り毎日が充実している

資金の方は、発表した研究で認められたため研究費の名目で魔法省から支払われる

1つの研究成果につき研究費が支払われているので、幾つもある僕は結構な金額を受け取っている

今書いている本からも原稿料と、出版してからの印税なども入ってくるから・・・・・・正直、金には不自由しなくなった

在学中の頃の教科書や、内容をレポートにして纏めていた羊皮紙などを見ながら・・・・・・・レイの文字を、僕は見つめていた

レイ・・・ お前は元気なのか?

レイ・・・ お前、独りで泣いてないか?

レイ・・・ 僕達の研究成果を発表したんだ


「セブは魔法薬学で偉い学者さんになればいいと私は思う・・・ それに・・・」
「偉いかどうかは分からないが、卒業したら思い切り研究していたいな・・・ あ、レイは僕の助手に雇ってやるぞ  ・・・・・それにって、何だ?」

「う? あ・・・・う・・・」
「はっきり言えレイ! 何かあるのか?」

「////// 魔法薬学の教授とかも、似合うと思う・・・ ホグワーツで!」
「ふふん、それもいいかもな  そのときも、レイは僕の助手だぞ」

「うん! 薬草を育てたりしてセブをフォローするよ リョクにも手伝ってもらおう」
「そうだな・・・ ならば卒業したら自宅を改造して研究室を作り、学会で名を上げた方が教授への近道かな・・・・・・・ぶつぶつぶつぶつ」

「セブ・・・ もうそろそろ食事に行かないと・・・・ セブ? おーい、セブーーー  戻ってこーい!」
「ぶつぶつぶつぶつ・・・・・・・」

「くすくす・・・・・ セブってばまた自分の中に入っちゃった・・・ セブ、立って・・・そう、いい子・・・このまま私が腕をつかんで行くからね! はい、歩こうね」
「最短で教授には・・・・ぶつぶつぶつぶつぶつ・・・・・・」

「スネイプ先輩、また・・・ですか?」
「レギュラス手伝ってくれないかな?」

「分かりました、レイ先輩の頼みなら僕で良ければお手伝いしましょう」
「助かるよ、レギュラス」

お前が望むなら・・・ 僕は学者にでも教授にでもなってやろう・・・

お前に相応しい男にも・・・・・・ そうして待っててやるからな、レイ・・・


僕は、此処から・・・・・・・何が出来るだろうか?

レイを援護するために、僕に、何が・・・・・・

*****

今回は卒業してからの進路相談ではなく、≪スネイプ教授への道≫でした
やっぱり教授なんですから名前が通ってる方が、なりやすいかな?という管理人の思い込みです

それに資金の方も明確にしておきたかったので、お金持ちなスネイプ教授! でも使うことが余りないから貯まる一方のような気がします(本とか薬草くらいしか使わなそう・・・)

次は、本編では余り絡ませられなかったレギュラス君の番外を書きたいですね



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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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