前編:☆痛快娯楽活劇☆

初☆時代劇です!!!

うわーー ドキドキしてます(皆様の反応に・・・・・・)
これは前編ですが、後編も書き上げてあるので明日UPできるよう予約投稿にします

******

ここは……とある国、とある時代のとある藩、その中でも田舎な山間の……とある村へと向かう一本道。。。

《 あおーん……うぁおーーーん…… 》

一本道が山の上から下まで、ずずっと通っている…………途中に、ぽつん とある茶屋

今はもう日の代わりに月が冴え冴えと照らす夜…………当然、店は閉まっている・・・・・・道は上へと昇れば山の中の街道で次の村までは歩いて半日余り、下へ行けば村があり小さいながらも湯が湧いている温泉宿だ

その、こんこんと湧き出る湯には不思議な力があり、傷を早く治したり子宝に恵まれたりとの評判に、ぽつぽつと湯治目当てに人が来るだけの静かな村だが……昨今、がらり!と様子が変わったと噂がある

何でも湯治という名目で集まった大店の主人等が、妻の目の届かない村で派手に女遊びができるという噂が…………

東からも西からも集まる湯治客で、静かだった村が様変わりし……客が落とす金子で潤う宿屋達

その……金の甘い匂いに惹かれる虫も多々おり、いつしかゴロツキが蔓延りはじめ、やがて一家を構えてしまった

静かな村だったのにゴロツキ共の斬った張ったの丁々発止や、毎夜繰り広げられる宿屋でのどんちゃん騒ぎが続き…………村人達は、疲れ果てていったのだった

そんなとき………茶屋の扉を夜だというのに《ほとほと》と、叩くものがいる

「 どちら様ですか? 」
茶屋の看板娘、お静が木戸の窓をめくって見れば…………

「 月の御使い? 」
娘の口からそんな言葉が洩れいでた

四角い小窓から見えたのは、年頃の娘ならば頬染めて瞳を潤ます…………絶世の美男子
白い額に僅かにかかる髪から、きりりと切れ上がった眦(まなじり)が娘を捉えて…………その初な娘心ごと鷲掴みに持っていった

「 夜分にすまない、連れが足を痛めてしまい難儀している………一夜の宿を所望したい 」
「 まぁ、お連れ様が………それは大変です 」

娘は二人暮らしの祖父に聞くこともせず、閂を外して扉を開けいそいそと美男子を迎え入れたのだった。。。

***

木戸を潜り入ってきたのは、武家の娘と侍……紫の頭巾を被った娘が足を引き引き入ってくる様子に、お静は足を洗えるよう桶に水を入れてと甲斐甲斐しく動いている

武家娘の足を洗ってやり、ふともう一人はと見れば……初めてその立ち姿を目にしたお静は目を丸くし、次いでうっとりと潤ませていた

お静にとって侍といえば、茶屋で団子を食べる むさい浪人者か、時折見廻りに来る偉そうにふんぞり返る黒い揃いの羽織袴の役人しか知らない……

その人は見上げるほど背が高く、総髪が腰まで届き、着流しの背で一つに束ねている

ゆらり……と立つ姿は、いつか見た役者絵も霞むほどに麗しく、不思議な色香に溢れていて、ついつい・・・・・・ぼぅぉーーーと、口を開けて呆けたように見惚れる娘の後ろから、頭巾の娘のクスクスと小さく笑う声が聞こえるが、もちろん、お静の耳には聞こえないようだ

「 お静、そちら様は? 」

奥から出てきた好好爺は、この茶屋の主である八兵衛
孫娘から事情を聞けば「それは難儀なことで、狭いですが家でよければ御滞在下さい」と、快諾し足の腫れに良く効く膏薬も出してきた

お静が足を洗った後、痛くないかと上を見れば……頭巾を外した武家娘の小さくも整った可愛らしい美貌に、またまた口を開けて惚けていた

「 天女様みたいに綺麗だ…… 」
思わず呟いた言葉に娘がクスクスと笑っていた

「 私は徳萬(とくま)、あっちは勝之介(しょうのすけ)と言います。一晩御厄介になりますね 」
「 はい! 」
にっこりと笑う徳萬に、お静もにっこりと返す

***

《 ぱちっ!  ぱちんっ!  ぱちぱちっっ………… 》

囲炉裏の中でたまに木が弾ける音がするだけで、静かな時が過ぎていた。。。

きゃいきゃいとはしゃいでいたお静は、疲れたのか布団に入りすやすやと夢のなか……

「 御前様は……御元気ですか…… 」
八兵衛が徐に口火を切れば、勝之介は《くすり》と笑った

「 元気ですよ……余りにも元気で姉上や私も追い付かぬほどに…… 」

徳萬が勝之介の言葉に同じように《くすり》と微笑む

「 今でも水戸を飛び出して、御忍びで諸国を廻りたいと言われてます 」
「 御健在でなによりだ…… 」

勝之介が懐から出したものを徳萬に渡し、徳萬はそれを八兵衛へと差し出した
日に焼けた畳の上に置かれたそれは、余り上手くない字で書かれた手紙だった

宛名は《梅園様》、差出人は一言《八》と書かれた手紙を見て八兵衛は嬉しそうに二人を見ている

「 水戸のおじぃ様から頼まれたこの件、私と勝之介が確かに納めてみせましょう 」
「 有り難うございます、ありがとうございます…… 」

畳に額を擦り付ける八兵衛を安心させるように徳萬は、その背を白い手で撫でていたとき《ぱちんっ!!!》
一際大きな薪のはぜる音が鳴り、八兵衛は顔を上げ話し始めたのだった

「 ここは元々、温泉が湧くだけで静かな村だったんです……それが村の宿屋を買い取ったのがいましてね、江戸から来た魅生(みせい)って奴でして…… 」

八兵衛は、温泉宿が賑わうのはいい!…………だが、と続けた

魅生(みせい)は大の女好きで湯女も自分が味見した後、飽きた女達に客の世話をさせているほどだ

湯女とは湯殿で客の背中を洗ったり酌をしたり、時には踊り………望まれれば褥の世話もするという女達だった
その女達は江戸から連れてきたのだが、生来の女好き…………村娘にも手を出し始めたのだった

「 じつは魅生がお静にちょっかいかけてきまして……相手は代官まで鼻薬を効かせやがって味方につけてるし、しがねぇ茶屋の主にゃ守れません 」

他の村人とも相談しあうも役人は話しも聞いてくれず、逆に咎められ連れて行かれそうになった事があり…………村人は、ほとほと困り果てていた

「 何という悪行だ!嫌がる娘を無理矢理だなどと! 」
急に仁王立ちした徳萬は、拳をふるふると振るわせて怒っている

「 まぁ、相手との合意が無いのは最低ですね…………嫌がる娘をその気にさせるのも乙なものなんだがな……くすっ…… 」

後半部分は小声だった勝之介の言葉は、興奮している徳萬には聞こえてはいなかった

「 成敗してやるぞ、魅生!!! 」
「 ………とりあえず最初は穏便に探りましょうね、姫様 」

そうして対策を練りながらも、夜は更けていくのだった。。。

***

その頃、騎馬で駆け抜ける二つの風が城下町よりも遠い、静かな温泉宿めがけて走っていた

正確には、以前は静かな温泉宿だったが最近評判が悪くなった村へと馬で向かっていた

飛ばしに飛ばしたため思うより早くついた二人は、密偵からの報告にあった宿屋へと足を向けていた

丁度そのとき反対側から同じ宿屋の前に来た笠をかぶった侍らしき者を見て、二人は警戒しつつ様子を見るように其の者・・・勝之介を見る

黒塗りの笠に、灰色の生地に銀糸の刺繍が裾に広がる着流しに歩くたびに捲れる裾から見える裏地の真紅と白い足・・・・・・ それは田舎には不釣合いの艶姿だった

「 ・・・くすっ 」
見られている事も知りながら、勝之介は二人を見ずにさっさと暖簾をくぐり中へと入っていた

「 いらっしゃい・・・・・・ 」

下働きの女中や、客引き婆などがいた玄関土間はいつも喧騒に包まれているのだが、笠を取りつつ勝之介が入った途端に一切の声が止み・・・・・・辺りは しーーんと静まり返った

「 女将はいるかな? 」
「 はいはい、私ですが・・・・ あら・・・・まぁ 」

出てきた女将は、ちょいと艶っぽい いい女で・・・・・・周りと同じように見惚れながらも、はっと気が付き女中に足を洗う水桶を持ってくるように指示を出すのは、流石と言えばいいのだろうか・・・

「 しばらくやっかいになる・・・・・・ そうだな離れか、静かな部屋がよい・・・ 前金だ 」
ぽん!と懐から小判を一枚出した勝之介に、丁寧にお辞儀をしながら女将が部屋へと案内に立った後、様子を見ていた男達は続けて入っていった

「 派手な奴だ・・・ 」
「 なかなかの人物のようですね・・・ 」
「 あいつも探るぞ 」
「 はい 」

謎の男達は、大人しく女中に案内され、宿屋へと収まっていった

*****

其々が部屋へと入り落ち着いた頃、謎の二人組=ピダムとポジョンが動く・・・・・・
そっと部屋を出て湯に浸かりに行くポジョンに、宿屋をうろうろと彷徨きながら見て取るピダム

一方、勝之介はというと。。。

「 女将すまないな・・・  私の酒の相手などさせて・・・ 」

女将を相手に昼間から酒を飲み、さりげなく今までの事を聞いていたのだった・・・・・・元々この宿屋は女将の物で、1年ほど前に魅生が泊まりにきて提案をした

「 提案? 」
「 はい、ここを流行らせてやるから・・・・と、その代わり利益の半分はよこすことと自分がすることには目も口もはさむなと・・・・・ 」
「 ほう・・・ では望み通りになったのだな 」

女将が望んだ通り、この宿屋はこの藩の中でも1番の賑わいを見せている・・・・・・・が、そう勝之介に問われて女将は顔を伏せてしまう

「 私は・・・こんな! 女に体を売らせている宿屋なんて・・・嫌で堪らない! 」
「 ならば魅生に手を引いてもらえばよかろう? 」
「 彼奴はここの主人気取りで・・・・・・私にも自分の女になれと迫るし、村の娘さんたちも狙っている・・・・・・追い出したくてもゴロツキを手懐けている魅生に・・・・・・逆らえないのです 」

「 泣くな・・・女将、では問うぞ 前の静かな宿屋に戻りたいか?  」
その言葉に顔を上げた女将は必死で頷き、勝之介の胸へと縋り付いて・・・・・・はっ、と何かに気がついたようだが、そのまま顔を埋めていく

「 女将、力になろう・・・・・・ 」
「 ああ、嬉しゅうございます 」

女将をその腕でしっかりと抱きしめながら、勝之助は酒を飲んでいた
落ち着いた女将が照れながらも、そっ・・・と身を離せば、勝之介の腕が引き寄せ・・・再び己の腕の中へと女将を収めてしまう

「 少し・・・・・・このままでも良いか? 」
「 はい 」
「 旨い酒だ・・・ 」

女将の頬が、勝之介の胸へと傾いて・・・・・・静かな時が、しばらくの間つづいていた

***   

「 さてと、そろそろ頃合だな 」
「 親分、頃合ってなんでやすか? 」

サンタクの馬のように長い顔を、呆れたように眺めたのは、ここの宿場町に新しく一家を構えた散宿(チルスク)組の親分、チルスクだった

「 お前は・・・ちったぁー頭を働かせろよ! ・・・魅生に使われるのもウンザリしてきたんだ。 ここら辺で宿屋の主人を俺がしたら・・・・・・いいだろう? 」
「 そうですね、親分はあの女将に一目惚れしてますもんね! 」

「 う・・・ううう・・・うるせぃ!!! 」
≪ べちん ≫と、一つサンタクの頭を叩いたチルスクは、厳つい顔を真っ赤にしている

「 魅生の野郎、あの女将を自分の女にするんだって息巻いてやがるからな!  ・・・・・・俺の方が先に惚れたんだ 」
「 やっぱり親分、惚の字じゃないですか! 」
「 うるせぃ 」
≪ べちん ≫

「 いってぇ~~~ 」
首を竦めて親分を見るサンタクは、自分の顔が綻んでいくのが止められないのだ

厳つく、鬼瓦なような自分の親分は、渡世の義理も人情も持っている侠気(おとこぎ)のある男なのだ
一目惚れした・・・・・・お向いに立つ温泉宿の女将が魅生につけこまれ、店をいいようにされていると知った親分はわざわざここに一家を構え、わざと魅生に擦り寄っていったのだ

女将を守りたいがため、ただそれだけに・・・・・・・・・

そうだ、女将の名前は・・・・・・はて? 何といったっけ?

「 おーい、チュクパン! 聞きたいことがあるんだ! 」
「 なんだ、なんだ そんな大声出しやがって!  耳があるんだから聞こえるよ! ったく・・・ 」

「 おい、向かいの女将の名前なんて言ったっけ? 」
「 ああ・・・・・女将さんか? 」
急にチュクパンが得意げに胸を張り、口を開いて・・・・・・・・パクパクと口は動くが、言葉が出てこない
言おうとしては、何度も口を開け・・・・・・はふっと一つ溜息をついた

「 俺も知らねぇーや 」
「 なんだよ、偉そうにしといて!  知らないのかよ! 」
「 でへへへ・・・ 」

しばらく賑やかにサンタクとチュクパンのやり取りが続いていた。。。

***

いったん、切りますね!
思いの外に長くなりました!  前・後編あたりで終わらせたいですが・・・・・・


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コメント

☆あき様へ☆

あき様、こんばんわです♪

> すーさんこんにちは♪ディズニーリゾート楽しんでいますか?今日は勤労感謝の日、家事を忘れてお子さんとゆっくり充電して、パワーアップして下さいね~♪
ディズニー楽しんで来ました! やっぱりクリスマスは楽しいですね!  家も早いとこツリーを飾らないと・・・と思いながらも、その前に片付けだぁぁーーー(がっくし)

> 以前話して下さった時代劇!私もすーさんのSSでパワー充電させてもらいました!楽しかったです。勝之介様ー(≧∇≦)「くすっ」って言われると『キャー』ってなってしまいます!(←アイドルコンサートのファンが持ってる派手なうちわ!あれを振りまくっている様子をご想像下さい)

もっと勝之介を艶っぽく書きたかったのですが、ギャグに走ってしまいました(笑)
今までにないスンマンを目指したので、今後もお遊び企画としてたまに登場するかも・・・・・・ですが、予定は未定であります

> でもすーさんがお元気になられて、沢山楽しいSS書いて下さるので、本当に嬉しいです。これからも無理のない範囲でドンドン(どっち?)書いて下さいね~♪楽しみにしております。

私も同じです、携帯片手に息子の相手して、息子から怒られたり「携帯ダメっ」っていわれますから・・・
一つの話を一気に・・・というタイプではないので、色んな話をちょこちょこ続きを書いては出来上がるもので・・・・・・なんでしょうね、これって・・・癖なんですかね?
そうかと思えば妄想が膨らみすぎると「一気に書き上げる」事もあるので・・・・・・・自分でも不思議です

妄想力は、必要ですね(笑)

旅行でリフレッシュしたので、それを生かしてディズニーリゾートを舞台に、ほのぼのデートとかさせてあげたいな・・・・・・

☆うさこ様へ☆

うさこ様、おはようございます(-^〇^-)/

> *お尋ねいたします。 ブログとも最新記事一覧に>: 再び☆ヨ~ロピアンで善徳でドタバタ で・・・とありますが記事が浮かび上がってきません?  これは?

これは、携帯からの投稿(メールでの)をすると、ブロ友最新記事一覧にお知らせが上がっちゃうんです・・・・・・ 色々、試したのですが何ともできなくて・・・・・・まだ編集したくて下書きにして書き込むんですが、お知らせだけ皆さんにいっちゃってしまうので、ごめんなさいです m(_ _)m

> 前編:☆痛快娯楽活劇☆  またこれは面白いご趣向ですね(ふふっ…)

ええ、前から水戸黄門のパロを考えていたのですがしっくりこず、それじゃーって少し設定を借りる程度で思うままに書いてみちゃえ♪と(笑)

> なんか水戸黄門風?爽やかに突き抜けてて面白いです!  そうすると8時45分マジックがあるのかな?

後編ではそのへんの展開があまりでなくて・・・悪者がミセンだけになってしまい出番がなくなりました
もっと、ドドーーンと華々しく書きたかったのになぁ・・・  文才が欲しいです

> とっても楽しみです。
ありがとうございます! その一言が、ものすごい励みになります♪

すーさんへ

すーさんこんにちは♪ディズニーリゾート楽しんでいますか?今日は勤労感謝の日、家事を忘れてお子さんとゆっくり充電して、パワーアップして下さいね~♪
以前話して下さった時代劇!私もすーさんのSSでパワー充電させてもらいました!楽しかったです。勝之介様ー(≧∇≦)「くすっ」って言われると『キャー』ってなってしまいます!(←アイドルコンサートのファンが持ってる派手なうちわ!あれを振りまくっている様子をご想像下さい)
うちの子は部活の試合中なのに、母は携帯に向かって何やってるのでしょう(笑)
でもすーさんがお元気になられて、沢山楽しいSS書いて下さるので、本当に嬉しいです。これからも無理のない範囲でドンドン(どっち?)書いて下さいね~♪楽しみにしております。

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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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