11:【大学生の恋人達】~ユシンの嫉妬、ウォルヤの憂い~

一昨日の金曜は、姑の退院でやっとホッとできましたが・・・その日の夕方から息子が (-_-;)
下痢&吐くで一騒動です! おかげでコタツ布団などをクリーニングする覚悟ができました(上にやっちゃったので、その場所を綺麗にして出しました)

今日も朝から吐いてましたが今は元気にWilしてます(笑)
時間がほしいですわ!

前回アーチェリーはトンマンが活躍しましたが、姉を哀しませた事でスンマンのスイッチが入りましたね(笑)
ピダムは入りまくりでしょうが、さて・・・今回は【お坊ちゃんの挫折】をテーマに。。。

ユシンファンの方は見ない方がいいかも・・・です(すみません)

***

「 何故だ、何故あいつ等は勝ち続けるんだ!!! 」
≪  バシィ!!!  ガシャーーーン。。。  ≫

理事室にウォルヤに抱えられるように連れてこられたユシンは机の上にあった花瓶を叩き落していた

「 ユシン、落ち着け・・・ 今まで黙っていたが、お前はスンマンの価値を知らなさ過ぎた・・・ 」
「 スンマンの・・・・・・価値? 」

「 会社で聞いた事なかったか? 俺達は経営や宣伝部だったから畑違いだが、開発部のDr.MOONの事・・・ 」
「 会社の研究所の主任だろ? 確か天才だって・・・・・・彼女の発明品は新羅家はもとより他の会社にも貸してるとかで前に問題になったな・・・  5年前か? 」

「 ああ、新羅家で独占したい役員達が、特許を自分名義でとって他の会社にも使用させて個人で資産を増やしている彼女に反旗を翻した事があった 」

ウォルヤが何を言いたいのか・・・・・・ユシンは親友をじっと見つめて彼の言葉に耳を傾けている

「 その時、私はある役員の秘書としてその場に居たんだ・・・・・・ Dr.MOONはスンマンだった 」
「 なっ!!! 5年前ならスンマンは14歳か?  信じられん!!! 」
ユシンの眼が見開かれて語られるウォルヤの言葉に頭を振り続けた

「 だが事実だ・・・それに社長と会長の命令で特許問題もスンマンのやりたいようにと言われ、スンマンがDrとは漏らさないように命令されている 」
「 そ・・・そんな・・・ 」

「 ピダムとポジョンとかいう兄弟は、あのミシルの息子達だ・・・・・・ ピダムは人を従わせるカリスマ性に溢れ弟のポジョンは冷静に情報を集めて分析し兄の暴走を止めている・・・この二人が絶妙なバランスで試合の『 場 』を自分達のペースに引き込むんだ 」

ふぅ・・・・と一つ息を吐いてからウォルヤの口はまだユシンに言わなければならない言葉を話す 

「 あの4人を見ていて俺が思ったことだがな・・・ あの4人はそれぞれが相手の苦手な物を補いつつ強力なチームワークで勝ち星を挙げている・・・・・・ ここの甘ちゃん生徒にそれを覆す力など無いとは、思わないか? 」

押し黙りつづけるユシンの眉間には険しい皺が刻まれている・・・ 何かを考えているようだが・・・ ウォルヤはそんな彼の様子を少し憂いを含んだ潤む瞳で見つめ続ける

「 なぁ、ユシン・・・ 頭脳のスンマン、ムードメーカーで場を惹きつけるピダム、冷静に分析し補佐に徹するポジョン・・・そしてトンマンさんが皆をまとめている・・・ 最強のチームだ・・・ 勝てないよ 」
「 勝てないなどあるものか! どこかに必ず、何か弱点が・・・あるはずだ 」

苦しげに呟くユシンの声が次第に叫ぶように大きくなって両手で頭を抱え込んでソファーに座り込む・・・・・・そんな彼の姿にウォルヤは説得をしている

彼にとってユシンは輝かしい新羅家の一族で、会社でも力を振るいいずれ後継者にという声も上がるほどの存在で・・・・・・憧れの、世の中の明るく輝かしきものの象徴でもあったのだった

男同士で抱くには友情以上のこの感情に戸惑う自分だが、彼のためになりたいと思う気持ちを・・・・・・封印できぬほどの熱さゆえに・・・・・・真摯に彼を支える道を選んでいた

だからこそ常の彼の真っ直ぐな正義感を貫かせたいとの思いが、尋常ではない今のユシンを止める自分がいた

自分が慈しんだ、真っ直ぐな正義感あふるるユシンを取り戻したくて・・・・・・彼に逆らって怨まれても構わない!  恋人達を引き離そうとする企みの、その黒い欲望からユシンを救いたかった。。。


「 眼を覚ませ、ユシン!  ただのチームじゃないんだ・・・・・・2組の恋人同士がそれぞれ兄弟であり従姉妹同士で信頼関係のある4人で・・・・・・並の絆の強さじゃないんだ! 引き離そうとせずに、認めるんだユシン・・・ 」

「 兄弟で従姉妹同士で・・・・・・だがスンマンは? いつあのポジョンとか云う奴の恋人になった? 最近なら・・・絆などまだ無いんじゃないのか? しかも、男のような格好を止めていない・・・ つけいる隙なら・・・あるのではないか? 」

「 ・・・・・・ユ・・・シン・・・ 」

ぶつぶつぶつ・・・と暗い瞳のユシンの狙いがスンマンに向いてしまった事にウォルヤは僅かに青ざめていた

彼は知っていたのだ・・・・・・スンマンがユシンを好いていた事を・・・そしてトンマンしか見えていないユシンから「女」として完全に無視され続けていた彼女の・・・・・・悲しみを・・・

同じ人を見つめ続けていた彼だからこそ・・・・・・知っていたのだった。。。 
  
「 やめろ、彼女を狙うな! 」
「 なぜだ? 本当に付き合っているかも判らないんだぞ? 何を気にする? それに私の従姉妹としてあんな女ったらしと付き合うなんて許せないだろう? 」

「 やっとお前を諦められた彼女に手を出すな 」
「 ・・・諦めた? 私を? ・・・・・・スンマンは、私が好きだったのか? 」

< しまっ・・・・・・しまった!!! >

口から出てしまった言葉はもう、取り返しがつかない・・・・・・
訝しげにウォルヤを見るユシンには、青ざめつつ狼狽する潤んだ黒い瞳が・・・先程の言葉に真実という重みをのせていた

「 止めろユシン・・・ トンマンさんが好きなら彼女に正々堂々ぶつかるんだ! スンマンを・・・彼女を道具に使うな 」
「 そうか、私の事を好いてたのかスンマンは・・・・・・ならあのチームを切り崩す事もできそうだな 」

「 ユシン!!! 」

表情のない顔で何かを考え続けるユシンに、ウォルヤは苦悶の顔で見つめ続けていた。。。

***

「 試合は一端、お休みです! 只今から昼休憩としますので、皆様は昼食をとって再び此方に集まってください! 」
司会者役の女生徒が宣言するとピダムがさっそく腹を押さえている

「 何か食いに行こう・・・ 腹減ったよ 」
「 そうだな、食堂で何か食べよう! 」
片手でトンマンを抱き寄せながら腹が減ったとオーバーに喚くピダムに、トンマンは微笑んで「 うるさいぞピダム 」と楽しそうにじゃれていた
 
「 スンマン、食べに行きましょう 」
「 私はコレでもいいんだが 」
ポケットから出した研究所で作られたビスケットをポジョンに見せたスンマンだが、やんわりとソレを取り上げられ・・・・・・そのままポジョンの大きな手で手を繋がれて連れて行かれる

「 あなたの《美味しい物》を探しましょう? 」
「 うん 」

繋がった手と手を不思議そうに見つめたスンマンだが、暖かな感触が嬉しいのか にっこり と微笑んでポジョンを見る

「 ・・・・・・可愛い 」
ぼそっ・・・と呟いたポジョンが先に歩いているピダムとトンマンを、スンマンの手を引いて追いかけていく

その様子を見ていたユシンが、ゆっくりと後ろを歩いて行く・・・・・

食堂に着いた4人だが・・・・・・そこは生徒達でごった返しており、空いた席など無かった

「 どうする? 空いた席ねぇーな・・・ ! そういえばこの前オープンしたうちのレストランってこの近くだよな? 」
「 ああ、そうですね。 電話します 」

サッと携帯で店に電話したポジョンが個室を取り今から向かうと話しながら指で○を作り微笑んだ

「 取れました! 車で5分もあればつきます・・・・・・さあ、行きましょう 」
「 行こうトンマン。 旨いもの食べようぜ 」

ポジョンがスンマンを、ピダムがトンマンをエスコートして食堂を出ようとしたとき・・・・・・ユシンが前に立塞がった

「 なんか用か? 」
ピダムの警戒した視線をユシンはチラリと見たが、彼の用があるのはスンマンだけ・・・・・・彼女の真正面に立ち見れば怪訝な顔をして眉を顰めている

「 スンマン、話がしたい・・・一緒に理事室で昼を食べないか? 」
「 ・・・何が狙いだ? 」

「 今後の事を少し話せないかと思ってな・・・・・・ 」
「 今後ねぇ・・・ 」

「 ああ、姉想いのお前なら・・・・・・私の話を聞いて損などしないと思うが、どうだ? 」
「 ふ・・ん、どんな話か興味はあるな・・・ 」

にやり と笑うスンマンの皮肉気でも華やかな笑顔を見たユシン・・・・・・初めてまともにスンマンを見た瞬間だった。。。

「 この馬鹿げた試合を終わらせる話ならば聞いてもいいがな・・・ 」
ユシンの思惑が知りたいスンマンの瞳がキラキラと煌きはじめ、真正面に立つ男に注がれる様子を横で見ているポジョンの拳が強く、握られた

「 あなたが行くなら私も行きます 」

静かで低い男の声が、スンマンの横から聞こえる・・・・・・痛いほど握られた手を感じてスンマンがポジョンの横顔を見ている

「 それなら私も行くぞ! この試合の発端は私とピダムなのだからな 」
トンマンも行くと主張しはじめ・・・・・・ピダムは、じっとユシンを上から下まで眺め続けて何かを感じようとしている

「 ならよぉ・・・  こうしないか? 」

ピダムが口の端を上げて笑いながら言い出したことにトンマンは大きく頷き、ポジョンも賛成し・・・・・・ユシンは顔を強張らせていたが、提案を飲んだ

そうして3台の車が学園を出て「ミューズ・レストラン」へと向かった。。。

***

5人は個室へと案内され、予め注文されていた料理が次々と運ばれてきた

「 このサラダ上手いな・・・私はホワイトアスパラが好きなんだが・・・これは缶詰じゃないな 」
「 そうだよ、トンマン! うちと契約してる農家が作るアスパラを毎日運ばせてるんだ 」

「 スンマンどう? 」
「 野菜が旨い・・・ 青臭さが苦手なんだが、これ・・・美味しい ポジョンこれ何? 」
「 パプリカだよ・・・ 良かった、美味しくて・・・ 」

2組の恋人達の仲睦まじい様子を目の当たりにしたユシンの顔は、同じサラダを食べながらも苦虫を噛み潰したような顔しかしてはいなかった

メインの魚料理を頬張るトンマンとポジョンとユシンに、肉料理のピダムとスンマン・・・

「 これは旨い・・・魚の皮がパリパリで・・・このソースとまた合う・・むぐむぐ・・・ 」
「 トンマン、これも旨いぞ・・・少し食べろよ・・・ 鶏肉も飼育からやってるから、そんじょそこらの鶏とは訳が違うんだ! オレンジのソースと絡めて・・・ほら口開けなよ! ・・・はい、あーーん 」
「 あーーん、ぱくり・・・もぐもぐ 」

ピダムに口に入れてもらうことに慣れているのか、照れもせずに口を開けたトンマンは美味しそうに食べている

「 旨い!!! 」
ニッコリ笑うトンマンに満足そうなピダムがもう一口・・・と、口に入れている

「 くすっ・・・ 兄は鶏肉が大好きで、自分の鶏肉を分けるなんて初めて見ましたよ 」
「 そうか・・・ 姉上も楽しそうで良かった・・・ 」
二人を見つめるスンマンの瞳は優しく輝いていた

「 あなたのは子牛のカツレツです・・・ そのソースを絡めると美味しいですよ 」
「 ・・・・・・うん 」
「 私のも食べてみますか? 」
ポジョンが皿を差し出したが、スンマンはふるふると頭をふって・・・・・・カツレツをナイフとフォークで切り分けながらも、ユシンをちらり・・・と見ている

相も変わらず険しい顔で、黙々と食べ続けるユシンだが・・・・・・たまにトンマンとピダムのじゃれあいを見ては一層、表情が険しくなっていった。。。

スンマンの視線の先にいるユシンを知り、ポジョンの眼が冷気を纏いながら鋭くユシンへと向けられる

「 ピダムすまない・・・お前の大好きな鶏肉・・・あまりに美味しくて、半分は私が食べてしまったな・・・ 」
「 いいよ、俺は家でも食えるから・・・ それよりトンマンが喜んでくれる方が、俺は嬉しいから・・・ 」
「 ピダム・・・ ////// 」
「 トンマン・・・ でへっ ////// 」

完全にトンマンとピダムは2人の世界へと飛んで行ってしまっている・・・・・・

「 あ、トンマンじっとしてて 」
「 ん? 」
2人で顔を見合っていたのだが、ふいにピダムの指がトンマンの唇の端についていたソースを掬い・・・・・・そのまま、ゆっくりと・・・・・・ぺロリと指を舐めるピダムの瞳がキラキラと輝きトンマンを見つめ続ける

トンマンの顔が、火が出るように真っ赤に染まった。。。

デザートを食べるトンマンはようやっと落ち着いたのか、自分達の周りを見る事ができた

「 そうだ、ユシン! 話とは一体なんだ?・・・・・・・・ なんだかおかしな雰囲気だな 」
「 ポジョンの奴・・・・・・怒ってるな・・・ 」
トンマンとピダムが今度はヒソヒソと耳元で囁きあい、ちらり、ちらりとユシンを見るスンマンに、此方を見ながら顔を険しくさせるユシン、スンマンを見ながらもユシンを見て眼だけではなく全身から冷気を噴き出しているポジョンを見て・・・・・・2人で首を捻っていた

そんなこんなだが、無事に食事を終えた5人は店から出て自分達の車へと戻っていく・・・・・・車についた時、ユシンはスンマンの腕を掴み少々強引に自分の車の助手席へと引き入れた

「 スンマンは私の車で送ろう・・・ではな 」
一言そういったユシンは、あっという間に車を出して走り去った

「 くそっ! 」

ポジョンも慌てて自分の車に乗り、後をつけていった・・・・・・そんな2台の車を見送ったトンマンとピダムは2人で険しい顔をしながら見詰め合う

「 ユシンの狙いは何だ? 」
「 きっとスンマンを取り込んで俺達を負けさせようって魂胆だろ? 」
「 大丈夫か? 」
「 大丈夫だろスンマンだし、ポジョンが追いかけたし 」
ケロリと平然と言うピダムにトンマンも頷いている・・・・・・2人は既にスンマンのユシンへの思いが過去になっていることを知っていたのだった

知らないのは1番近くにいて、スンマンの心を既に掴んでいるポジョン、その人だけだった。。。

「 では戻るか 」
トンマンを乗せてピダムの車は軽快にエンジン音をあげて走っていった。。。

***

「 ユシン、私に話とはなんだ? 」
「 ああ・・・ 」

どこかで話がしたい思いはあったユシンだが、時間の事を考えると結局は学園に戻ってきていた

普段からあまり使われていない裏門の駐車場はガランとしており、車もまばらで話すには此処しかないな・・・と、ユシンは車を降り、スンマンも降ろしていた

「 スンマンお前・・・・・・私が好きだったのか? 」

元来のユシンは下手な小細工など出来ない性格であるため、今も素直にぶつけていた

「 それを知ってどうする? いや、そう誰かから言われて・・・・・・私を利用したくてきたのだろうな・・・ 」
「 お見通しか・・・ 」

皮肉気に笑うスンマンは、しかし・・・その瞳だけはユシンを気づかうように見つめていた

「 まあ、言う奴など知れているが・・・  お前、正々堂々と姉上にぶつかれぬか? ピダムはああいう軽い口調だが姉上の事に関しては命がけなほど真剣だ・・・ 」
「 私も! 私だとて真剣だ!!! 」

「 そうか? 相手に伝えなければ・・・一人よがりにならないか? ・・・・・・相手のためを思ってでは無く、お前のは自分の勇気が無いからであろう? 」
「 ぐっっ・・・・・・ 」

「 答えに詰まる・・・それは自分でもそう思ってた・・・という事かな? 」
「 うるさい! お前はどうなんだ! 私からすぐに他の男に靡くなど軽いんじゃないか? 」

「 くすっ・・・ そうかもな・・・ だがユシンはどうせ私の事など眼中にないだろう? ・・・ならば軽かろうが重かろうが意味はないだろう? 」
「 スンマン・・・ 」

ユシンは目の前のスンマンの表情に戸惑っていた
くすくす・・・・・・と、無邪気に笑い続ける彼女に・・・・・・その笑いの意味がまるで分からない自分に戸惑うばかり。。。

「 くす・・・ 姉上しか見ない、見えない、考えられない・・・・・・だが、そんなお前が好きだった 」
「 スン・・・ 」

「 新羅家に引き取られてから私は家族というものを知り、教えてくれる姉上達が大好きで・・・不埒な輩から守りたいと武術に精を出していた・・・ ある日パーティーがあり私もドレスを着させられた 」
「 ・・・・・・ 」

「 親族の子供達が私を取り囲み囃したて笑っている時、お前が助けてくれた・・・・・・それが嬉しくて・・・『もう大丈夫だよ』と言ってくれたユシンを・・・・・・好きになった 」

無邪気な笑顔のままに話し続けるスンマンは、その透明な笑顔のまま・・・ユシンに語り続ける

「 だがお前はトンマン姉上しか見えてない・・・・・・私など童話の、子供に虐められていた亀のようなものだと直ぐに気がついた・・・・・・あの状況なら、お前は相手が何だろうと助けたのだから・・・ 」

人でも、犬でも、何でも・・・・・・お前は助けた・・・そうスンマンは続けたのだった 

「 この前のパーティーの夜だがな・・・・・・ピダムが命を懸けて姉上に気持ちを伝えた事で勇気を持った私は、告白したんだぞ・・・ お前に 」
「 え? 告白? スンマンが私にか? 」

「 ふふふ・・・そらみろ! 姉上しか見えていないユシン・・・ 私が好きだと言ってもお前は妹として好きだと返してた・・・  目は姉上から外さずに・・・ 」

≪ あ!  あの時・・・ あの時か? ≫
ユシンの記憶に蘇ったのはドレスアップして輝くばかりに美しいスンマンが、頬を染め瞳を潤ませながら自分をじっと見つめていた・・・・・・記憶。。。

≪ あのとき私は何と言った? スンマンはどう言った? ・・・だめだトンマンしか見ていなかったから覚えてない ≫

狼狽し困惑し、固まるユシンにスンマンの透明な微笑みが向けられる

「 私を見もしないユシン・・・ 私がユシンに告白するために美しくなりたいと言えば、自分の思いを抑えても力になってくれたポジョン・・・ フラれたからじゃない・・・ そんな優しさに私は惹かれてたんだ 」
「 スンマン? 誰に言っている? 」

「 ユシン、確かにお前が好きだったが・・・・・・今にして思えば憧れだったんだと思う。 兄に憧れるようにお前を見ていたんだ 」
「 スンマン 」

「 ユシン、嫉妬に溺れて自分を見失うな! ・・・男なら生き様も、女を愛する様も筋を通せ! さらばだユシン 」
ユシンの傍を通り過ぎるスンマン・・・・・・そんな彼女の鮮やかで透明な微笑みに、何も言えずにいる自分の不甲斐なさを噛みしめつつ理事室へと戻っていった

***

ユシンがその場から立ち去るときにスンマンは後ろの木の陰を見ていた

「 心配だったか? 私はそれほど信用ないか? ・・・お前が自分の気持ちより私を大事にしてくれる、それが嬉しくて次第に惹かれていたんだろうな・・・ 」
木に向けて話すスンマンだが、その並木の陰から見知った男が現れる・・・・・・後をつけてきたポジョンだった

「 あなたを信用してないわけじゃない・・・ ただ自信がないんです・・・私があなたの恋人という自信が・・・ 」

俯いているポジョンが見ている地面に、スンマンの靴先が見えて・・・真正面の直ぐ傍に立っていることが分かり顔を上げた、その瞬間。。。

首にしなやかな腕が回り、胸に柔らかな膨らみが当たる感触がしてスンマンがポジョンを抱きしめていた

「 私が好きなのはポジョンだけだ 」
「 スンマン・・・・・・ キスしていい? 」
「 うん! 」

恋人同士が重なり合う唇に酔いしれている後ろから、2人の兄弟の片割れと従女姉の片割れが仲良く木の陰から顔を出していた

「 何もなかったようだな 」
「 だろ? 心配いらねぇーよ 」

「 ・・・・・・そろそろ戻らないとな 」
「 そうだけど、誰が止めるんだ? あの2人盛り上がってるぜ 」

顎をしゃくってピダムを示すトンマンに、自分を指差し目を丸くするピダム

「 嫌だよ! ポジョンに怨まれちまう! トンマンだろ、こういうときは! 」
「 ふん、こういうことは男のお前がするもんだ 」
トンマンのニヤリと笑う顔に押されたピダムがぶつぶつ言いながらも2人に近づいていく

「 どんな理屈だよ・・・ まあ、トンマンに言われりゃしゃーないかっ!!! 」

≪ ばん!!! ≫
キスに夢中のポジョンの背中を思いっきり叩いて戻る時間を知らせたピダムが、その後ポジョンから冷たい態度を取られ続けたのは言うまでも無い事だった。。。

「 兄上、覚えてて下さいね・・・ 」
冷気を纏うポジョンの言葉に内心怯えながらも兄としての矜持を保とうとするピダムに、美しい姉妹は楽しそうに笑いあっていた

***

さて次からは試合に戻りますが、ユシンの嫉妬や葛藤にウォルヤの思いも書きたかった管理人です



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コメント

☆さなた様へ☆

さなたさん、おはようございます!

> 初コメント失礼します(微妙に人見知りなんで…)
初コメント嬉しいです!(ようこそ~~~♪  私も人見知りなんで分かります)

> 恋人同士の絆が深まって行きますねぇ~~ww
> 空気読まずにイチャコラするトンピにビックリですがwwwユシンさんどうしたの?って感じですねww

トン&ピ推進派なので何気ない食事風景でもイチャコラさせてしまいます・・・
トン&ピは1ヶ月ちょい先にカップルになってますのでスン&ポも2人のイチャコラ食事に慣れてます(笑)
ユシンはトンが男とイチャコラ・・・についていけずに嫉妬でメラメラ~~!です

> やっぱり、お坊ちゃまは一度は挫折して頂かないと味が出ませんからねwww
そうです、そうです! ボンボンは一度こてんぱんにしとかないと性格が並か並以下になりますからねーー

> ドラマのユシンに実直だったらなんでも上手くいくと思ったら大間違いだ!って言う憤りを感じてたので(ユシン×トンマンをプッシュする制作陣のせいのとばっちり)こういう展開、良いですwww

私も憤りを感じながらドラマ見てましたよ! トンがユシンと恋愛って無理がありすぎて鳥肌たって拒否してましたから(笑)
だって何の恋愛感情の描写も無くユシンからの告白と切羽詰った状況(両サイドから命を狙われる)で流れのままに駆け落ち?しましたからね・・・・・・はぁ?ってテレビに向かって言ってました

> それにしてもウォルヤさん。
> 行き過ぎの想いを自覚してるだけドラマのウォルヤさんよりまともだと思いますwwww

そうなんです! ドラマは無自覚のうるうる目攻撃垂れ流しでしたが、現代だとそうはいきませんよね
なので自覚した彼の、自覚したからこその決意&熱意を出せたら・・・と思ってます

初コメントありがとうございます&うれしいです

っちょ!ユシンさん?

すーさん、こんばんはですwww
初コメント失礼します(微妙に人見知りなんで…)

恋人同士の絆が深まって行きますねぇ~~ww
空気読まずにイチャコラするトンピにビックリですがwwwユシンさんどうしたの?って感じですねww
やっぱり、お坊ちゃまは一度は挫折して頂かないと味が出ませんからねwww
ドラマのユシンに実直だったらなんでも上手くいくと思ったら大間違いだ!って言う憤りを感じてたので(ユシン×トンマンをプッシュする制作陣のせいのとばっちり)こういう展開、良いですwww

それにしてもウォルヤさん。
行き過ぎの想いを自覚してるだけドラマのウォルヤさんよりまともだと思いますwwww
Secret

プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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