⑪:【現代に続く新羅…スキー編】 ピダムの熱……

前半はトンマン&ピダムのラブですが、ギャグにならないよう頑張ります(笑)

※※※

一先ずかたがついた安堵感から、ピダム達のスィートで料理と酒が振る舞われていた

広いリビングだがSP達も一緒に入って立食していると、流石にうるさくて……ピダムはトンマンと二人になりたくて仕方なかった

・・・・・・トンマンに触れたい・・・声も、笑顔も自分だけに向けていてほしい・・・・・・そう思うピダムの体はじんわりと熱を持つ

「トンマン」
「なんだピダム」


「……ちょっと景色を見に行かないか?」

低い艶をおびた声で囁かれたトンマンは、頬が朱に染まるのを感じながら……頷いた

※※

部屋を出た二人は並んで廊下を歩く

今日は大晦日パーティーがあるからか何となくホテル自体がざわついているような……

そんなことを話しながらエレベーターに乗れば……


扉が閉まった瞬間、ピダムの腕がトンマンの体にまとわりつき締め付ける

肩口に顔を埋めたピダムが深く深呼吸する……ああ、トンマンの香りだ……

胸一杯に吸い込んだピダムの満足そうな笑い顔は、当のトンマンにも見えていなかった


固まる体に笑いながら階数のボタンを押せば、滑らかにエレベーターが下降していく


「ぴ、ぴ、ぴだむ……どこに行くのだ」

「言ったろ?  景気の良いところ」


《  ちん!  》

すぐに止まったエレベーターは5階と表示してある

トンマンの手を握り歩き出すピダムが着いた先には、【支配人室】と書いてあった


マスターキーを出したピダムが開ければ、中には支配人が居る

話がついているのか心得た含み笑いでピダムとトンマンを見て、一礼して部屋を出ていった


※※

【支配人室】は広い窓が部屋の側面一杯に広がった角部屋で、今は真正面にスキー場と横面には町の夜景の明かりがキラキラと瞬いている……


「素敵な部屋だな」
「そうだろう?  このホテルを建設するとき四隅の部屋をこんな風にしたんだ」

「で? わざわざ支配人を追い出してこれを見せたかったのか?」
トンマンの笑顔にピダムの、ニヤリとした笑顔が応え部屋の明かりを落とした


「?……ピダム」
「もう少し……」
「何がだ?」
「5、4、3、」
「?」
「2、1!  今だ」


《どん……ひゅるひゅるひゅる…………ぱぁぁ~~ん》


「花火だ~~♪」

窓に駆け寄り見入るトンマンの子供のように煌めく横顔を、次々と上がる花火が彩っていく


「うわぁ~  良い眺めだな……」
「だろ?」
「だが、二人だけで見るには勿体無いぞ!  スンマン達も誘えば良かった」

その言葉にピダムの表情が変わり、花火に見入るトンマンはそれに気がつかない


「おおっ♪  色んな色の花火が!  美しいな……な、ピダム」


「二人になりたかったんだ……」

低い……小さな呟きがピダムの口から漏れた


「ん?  なんだ?」

やっと横を向いたトンマンの瞳に、切なげに眉を寄せて目を伏せるピダムが映る……


「事件もかたがついた。 だから、俺はトンマンと二人になりたかったんだが……トンマンは違うんだな」

「え?」


星を散りばめた瞳を潤ませながら眉根を寄せ、苦しそうに自分を見つめるピダムに鼓動が早くなるトンマン


「ふっ……女になんて惚れるもんじゃないのかもな」

「ピダム?」

「適当に遊んで抱いて飽きたら別れて………こんな気持ち知らない方が良かったのかもな」

「………」

「俺はトンマンが好きだ。  いつでも二人になりたいし、触れていたい」

「私は………」

口ごもるトンマンに手を上げて……わかっているよ、とピダムが呟く


「分かってるよ、トンマンは俺の感情に引きずられてるだけだって……さ」


《 どん!  ひゅるひゅる  ぱぁーん!  ぱんぱんぱん!  しゃーーー》

打ち上げ花火が続いたあと、スキー場で噴水のように花火が吹き上げている


白い光線が辺りを昼間のように明るくし、トンマンとピダムの顔も白く照らされて………


向き合う二人が見つめあうなか、ピダムの頬に光る筋が見えた


「ピダム、泣いてるのか?」

※※※

暗く明かりを落とした部屋のなか、花火の白い光に照らされて………見えたピダムの頬に光る筋を見た


「まだ出会ってから10日も経ってないのに………俺はトンマンに惚れて焦がれて、どうすりゃいいのか分からない」


「俺だけがトンマンと二人で居たくて……俺だけが焦がれて……俺だけがトンマンを求めて……」

ふっ………と、自嘲の笑みにピダムの顔が歪んでいく


「トンマンにはいい迷惑だよな。  強引な俺が振り回しちまって……」


……こんな事言ったってトンマンを困らせるだけだ


止めなきゃ、焦らないで待とうと決めたのに……初めての感情に俺は………余裕がない


だが、俺だけが求めてるなら、これ以上焦がれる前にトンマンの前から消えた方がいいかもしれん

・・・今なら……まだ、離れられる……


「俺、正直……どう愛せばいいのか分からないんだ」


「こんなに感情が溢れたら、トンマンを求め過ぎて困らせてるんじゃないかって……トンマンはそんなに俺を好きでもないのに………」

その言葉に弾かれたように顔を上げたトンマンは、次の瞬間ピダムの俯いて下を向いてる顔を両手で挟んで自分に向けて………………ちゅっ☆


唇に触れるだけのキスをした


「トンマン……」

「怒っていいかピダム」

「怒る?」

「私がいつピダムを好きじゃないと言った?」

「でも……トンマン…」

「私は好きでもない男と旅行に来ないし、キスもしないぞ!」

「あ………」

「不安にさせたのは謝るが、あまりに綺麗な景色だから皆で楽しんだ方がいいと思ったのだ」


ふわり……と、柔らかな感触がピダムの首に巻き付いてきて、暖かな温もりも胸に伝わる

「と……トンマン!」

ピダムはトンマンに抱きしめられ、腕の中に包まれる感触に ………歓喜とともに想像していなかった事だけに固まっていた


「私ばかりではなかったな………初めての事に戸惑っていたのは……」

「トンマン……俺」

「同じだピダム」

「お……なじ…?…」

「そうだ、私もお前も 同じだ」

・・・・・俺だけじゃない、求める心は 俺だけじゃない・・・・・・急に体から力が抜けるようだ

「そっかぁ~…同じか」


トンマンの背に手を這わせ、しっかりと抱き合って二人は確かめあった


恋に戸惑う自分達……ならば自分達のペースで、話し合っていこうと


コツン!  と額をあわせて笑いあう二人はやがて、どちらともなく視線をあわせ………鼻を擦りあい………唇を重ねて………晴れやかに笑いあった


「新年おめでとうトンマン……」
「新年おめでとうピダム!」


二人仲良く手を繋ぎ皆の所に戻っていった

※※※

「ふぅ~~~」
ドサッとソファーに座ったスンマンの隣にすかさずアルバートが座る

「どうした? スンマン」
「ん~……疲れた」

長い足を持て余すように組んだスンマンにクロがすりよってくる

「クロ~~~♪」

クロを抱きしめ頭を撫でるスンマンが片手でタキシードのタイを弛めボタンを外していく


上着を脱ぎベストを脱ぎ、胸の谷間も見えるくらいにボタンを外したスンマンがクロとソファーに寝転べば………じきにウトウトと微睡み始める


「くすっ……疲れたのね」

圭織がアルバートを押しのけてスンマンの横に座り、場所を取られたアルバートは向かいに座った


「室長!」

ポジョンを呼んだ圭織がスンマンを示し運ぶよう言う


「ここじゃ体が痛くなっちゃうわ、ね! クロ♪」
「うがぉん」
圭織が言えばクロが頷く……タイミングの合う一人と一匹だ

「いつの間に仲良くなったんだ?」

首を捻りながらもスンマンを抱き上げ運んで行ったポジョンを見送り、付いていこうとするアルバートの腕を取り足止めする圭織


「二人にさせてあげなさいよ」
「僕だってスンマンを……」
「でも二人は思いあってるのよ、アンタはお邪魔虫!」


「お邪魔虫でけっこう、僕は行くよ」

へこたれないアルバートがなおも行こうとするのを、止める圭織


「アンタの事、日本で何て言うか知ってる?」
「?」


「人の恋路を邪魔するヤツは馬に蹴られて飛んでいけーー♪」
「うがるるる~~~♪」

「分かった?  さっきはスンマンを守ろうと室長も頑張ったんだから、邪魔しないの!」

「まったく……仕方ないか」

「そうそう、男は潔く!  さ、飲もう~~」

「昨日までと別人みたいだね、君」
アルバートがマジマジと見つめる


確かに昨日までの自分じゃない……男に捨てられる前、いや上京する前の故郷に居た頃の自分に戻っている


圭織は恥ずかしそうにペロッと舌を出した

「トンマンやスンマンのおかげよ……やっと素直な自分に戻れたの  ちょっとイイ気分だわ」

「素敵になったよ」

アルバートの言葉に頬が染まるのを見られたくなくて、バン!と背中を叩けばアルバートが咳き込んだ

「褒められて照れちゃうけど、しばらく男はこりごりなんだ私。  惚れるなよぉ~~♪」
「げほっ・・・・ごほっ」
「さ、シャンパン飲もうっと♪」

今度はムンノと話している佳織にアルバートか苦笑して、シャンパンを取って佳織に渡した

「こんなのもイイか」
「なに!」
「何でもないさ、さあ、どうぞ」

***

スンマンの寝室に運び込んだポジョンは、ベットに寝かせて・・・・・・体の痛みに呻いた

「つっ・・・」

蓮との打ち合いに赤紫色に変色した胸を押さえて部屋を出て行こうとしたポジョンの腕を、スンマンが掴みベットに腰掛けさせ服を捲りあげた

「酷い色になったな・・・・・・ふふ」
「スンマン様」
「さあ、服を脱げ  治療しよう」

スンマンは部屋の片隅に置いてあるジェラルミンのスーツケースを開けて薬をテーブルに並べ始めた

かちゃ・・・かちゃ・・・

薬品を混ぜ、ポジョンの胸を手の平で撫ぜて状態をしり塗っていく

「冷たいが我慢しろよ・・・・・痛みはすぐに引く、あとで内服薬も渡すから何か食べてから飲めよ」
「スンマン様・・・・・・」

ベットに寝そべりスーツのシャツを肌蹴て・・・・・・胸も、肩も、露にしたポジョンの胸に薬を塗る白い手が掴まれる

「ご無事でよかった」
「・・・・・・ポジョン、消毒してくれ」
「なにを?」

「あの時、・・・・・・連に・・・・・・キスされた・・・」
「見ていました 映像を  たまらなかった」
「ポジョン・・・・・・して・・・・・・」
「スンマン様」

二人の唇が重なり、離れて、また重なり・・・・・・クスッと笑うスンマンにポジョンも笑い・・・・・・今度は長く、長く口付ける

深く舌を絡ませ、角度を変え、ポジョンの上に寄せていた体を反転され・・・・・・男の体の重みがかかる
ポジョンの両手がスンマンの顔中を撫でる・・・・・・頬を、額を、顎を、髪を、狂おしいほどの思いのままに触れていく

《  ぱぁーーん  どぉーーん  》

花火も眼に入らない二人は、情熱のままに口付けを繰り返す

「 んっ・・・・はぁ・・・・ポジョン」
「スンマン様・・・」

恋人達には新年の花火よりも、熱い抱擁と口付けがいいようだ・・・・・・

*****

やっと新年が明けました!
もう2月なんですが・・・・・ 

そろそろ休暇を止めて帰らないんですかね?(笑)



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コメント

☆椿さまへ☆

こちらこそ 最初にお願いしようと思いながら興奮しちゃって頭からすっ飛んでしまいました


こちらこそお願いします

リンクして善徳女王二次創作ワールドを広げましょう!!!

ピダムの揺らぎは現代でも変わらない所があるだろうな……と(笑)

初めての恋愛感情に最初に戸惑い四の五のしちゃうポジョンと、突き進んでから揺らぎがでるピダムて対比ができたらよいな……と(笑)


古代編の本編も再開しなきゃ……な管理人です

椿さまのブログに触発されて疼いてきました(笑)


あ、『華と狼』楽しみにしております♪♪

熱い~!

真冬の花火も素敵ですが、花火よりも熱い二組ですねー!素敵です!雪が溶けそぉですね(笑)

グイグイ押してたピダムの切なさと葛藤が……。
人を好きになると弱くなっちゃいますよね。好きな人を守るため、強くなれるところも恋愛の凄いところ!
人は変われるんだなぁと思います。(←良くも悪くも相手次第ですが……)

土・日はすーさん様は多忙だと知りつつお願いがありまして……!
すーさん様のブログとリンクさせて頂けないでしょうか?なんと言ってもすーさん様や緋翠様のブログで最終回ショックから立ち直れましたので!

ご検討宜しくお願いします!
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プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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