12《麗☆花萌ゆる皇子たち》

東池(トンジ)・・・皇宮の中にある、皇宮で最初に朝日がのぼる池。大きな池です。
私のお話では、よく2人がデートする場所でもあります。






ウヒさんを探しに教坊へと走る私と、ソ皇子。

角を曲がるとペガ皇子と探してるウヒさんが! 後百済(フベクチェ)への道を尋ねると、何か警戒してる??

「信用ならん」
私の横からソ皇子が、一言で切り捨てる。 ・・・あのね、こっちがお願いする立場なんですけど。

「ウヒさんは私の、友です」
はっきり、きっぱり、言いきればソ皇子がウヒさんをジッと見た。

「なぜウヒに案内を頼むのですか?」
ペガ皇子がウヒさんを背に庇いながら聞いてくるのに、陛下の御逝去のことを話したの。

「明日、ヨ兄上とウクが御殿を襲撃するそうだ。 ゆえに直ちに正胤を連れ戻さねば・・・だがすでにウクが、松獄(ソンアク)への出入りを制限した」

ここに至って事は重大になった・・・・・・陛下が望む正胤を、皇帝にするにはとにかく、この皇宮に来てもらわないと!
ヨ皇子やウク様に襲撃されて、遺言を作られたら・・・・・・ヨ皇子が皇帝になる。

たぶん、陛下は遺言を遺してないと思うから。。。



「私だけが知る、後百済への道がある」

ウヒさんの言葉にすがるしかないわ! ウヒさんとペガ皇子が二人で正胤を迎えに行った。

「これで大丈夫・・・」ペガ様は無事に正胤に会う事ができるはず。


「夢で見たのか?」ソ皇子から聞かれて、頷いた私。。。

陛下の謁見の間で、皇帝の座を見ながら隣同士に立つ私たち。

「座ってみたいか? あの座に」
「いいえ。 私は権力の座より・・・あなたの妻の座の方が、いいです」


ふっ・・・・・ 可愛い事を。。。
日が暮れた謁見の間では、蝋燭の灯りが黄金を煌めかせている。

その灯りを見ながらヘスに、皇帝の座に座りたいかと尋ねれば、私の妻の方がいいと答えおった。
私も同じだ・・・・・皇帝の座より、この世の栄華より、お前の夫がいい。

「付いてきて欲しい所がある、良いか?」
私の問いにヘスは、にっこりと微笑んで「もちろんです! どんな場所でも、あなたとならば付いていきます」と答えた。

私はヘスの手を握り、陛下の寝室へ・・・御逝去された陛下が、いらっしゃる部屋へと、向かった。


「毎年、誕生日には陛下から仮面が届いた。 『新しい仮面を届ければ、父と子の情愛が保てると思うのか?』などと憎まれ口を叩いていたが、私を気にかけてくれていると実感できて、嬉しかったのだ」

「二年前など陛下御自身が、遠くから私に会いに来てくれたのだ! 嬉しかった・・・」

ぎゅっ・・・ ヘスの手が、私の手を強く握る。 私は一人では、なかった。。。

ヘスという妻が、私を支えてくれている。
愛しい妻が、側にいる・・・私を、愛してくれる・・・ 私に、温もりが与えられたのだ。


陛下の寝室に入れば、黒の紗の幕が四方から囲んでいる。
その中に我が母ユ皇后と、ウクとヨナの母のファンボ皇后が、いた。

皇后様!と呼びかけ、しばし陛下に会う事に許しをもらった。
ヘスは幕の外に控えさせた・・・我が母ユ皇后の、側に近寄らせたくなかったのだ。

気性の激しい母が、ヘスに何かしないかと心配でもあった。


「最後の御言葉は『浮世(ふせい)』・・・人生はまことに儚くて、虚しいと仰せでした」

私の胸に少ないが、陛下との思い出が蘇る・・・・

「ジモン、皇宮の兵と武器はどれだけだ? 大将軍に確かめよ」

「世が明けたら、ヨ皇子とウク皇子が、反乱を起こす・・・陛下は次期皇帝には正胤を望まれていた・・・ 御意志に従う」
「大将軍に確認を」

ジモンが確かめに場を離れ、ウクの母のファンボ皇后が信じられぬと、私に聞いてきた。

「間違いありません」と答えれば、ぐっ!と目を閉じた・・・ おそらくウクを助けるため、どう動けばいいのか考えているのだろう。

それに比べて我が母は、ヨ兄上が反乱などするはずがない! 謀反など間違いだ!と叫び出す。
あげく私に手を出すな!と、詰め寄るが・・・・・

「謀反を起こして無事に済むと思うなど、欲をはりすぎではないですか?」
母にそう言い、私は部屋を出た。

ヘスの手を握りながら歩く私は、誰もいない回廊で・・・・・・ヘスを、抱きしめた。

ヘスは黙って私に抱かれ、ぎゅっと抱きしめ返してくれた。


「夜が明けるまでに色々とせねば」
「お手伝いいたします」

「ああ、頼む」
「旦那様? 動かなくてもいいのですか?」

もう少し、お前を感じていたい・・・ 腕の中に入る小さなヘスの温もりが、陛下を喪った悲しみを癒してくれる。

ん? 腕の中のヘスが動いた、と思えば唇に柔らかな感触が・・・・・・ヘスが【 キス 】してくれた。

「元気でました? 悲しいでしょうが、今は陛下と正胤のために我慢しましょう?」
「・・・もう一度だ。 まだ足りぬ」

「しょうがないですね〜〜・・・ちゅっ♡」
「まだだ、まだ足りぬ」

「旦那様・・・」
「ヘス・・・」

ああ、お前は・・・・・・あたたかい。。。






夜が明けた・・・・・・・予想通り、ヨ兄上とウクが兵を率いて、皇宮へときた。

私も鎧姿で時を待つ! 正胤が向かっているはず、その時間を稼がなければ!

大将軍と共にヨ兄上とウクを迎えれば、謀反ではなく自分たちの母を迎えに来たと言った。

はっ! 兵を率いて母親を迎えに来る息子が、いるものか!



じりじりと向かい合う両軍でヨと大将軍が話しているが、緊迫したなかでウクが剣を抜いた!

真っ直ぐに私に向かってくるウクに、私も剣を抜きやりあう・・・・・・剣同士のぶつかり合いで、火花を散らしながら、やり合った。

正直、ウクがここまで私とやり合えるとは、思わなかったが・・・・・・俺も、全力でやろう。



《 ひゅん! 》 《ひゅん!ひゅん!》

空気を切り裂いて飛んで来たのは、屋根から放たれた矢だった。

的確にヨとウクの兵に当たった矢は、一体誰が命じた?


そのとき皇軍を率いた正胤が、ペガと共にやってきた。

正胤、間に合いました。 ホッとしている私の目の前で、ウクが、ヨ兄上の首に・・・剣を向けた。

どういう事だ? 二人は仲間だったのでは、ないのか?


「今になって、裏切るのか!」
「はなから手を組んでいないから、裏切りではない」

「そなたの策略はウクから聞いた。それゆえ戻ってきたのだ。 ウク、そなたは此度の功労者だ」
「恐れ入ります」

正胤に、ウクが知らせていただと? ならばウクは、ヨに加担したふりをして正胤を助けたのか?

だが先程まで交えた剣からは、ウクの凄まじい殺気が感じられていた・・・ 本気で私にかかってきていた。

本気で、私を亡き者にしようとしていた・・・ ヘスを、手に入れるために。


それにしても・・・変わり身が早いな、ウク。 いや、最初から正胤に恩を売るためだったか?

皇帝が望む次代は正胤だ。 それは公然の事実・・・ 臣下も豪族たちも知っている。
ならば、その正胤から皇帝の座を奪えば、それは逆賊。

ふん! 真面目なウクの事だ、後ろ指さされる皇帝の座など御免であろう。


・・・・・・狙うなら、正胤の次。 そういう男だ。


兵に捕らえられたヨ、それを見計らったようにジモンが。

「皇帝陛下が先ほど、逝去されました。 正胤を次の皇帝にすると仰せでありました。皇后様方が臨終を看取り、御遺言を預かった事を、皇子様方に御報告します」

この宣言で、次の皇帝が正胤に決まった。

「新皇帝にご挨拶します! 万歳、万歳、万々歳!」


ウク様を初めに、ソ皇子、大将軍と次々と新皇帝をお祝いする挨拶が、続くなか・・・ 私は、見ていたの。

でも、これで終わりじゃない。

捕らえられたヨ皇子は、隙を見て逃げた。 その追跡にウク様、ソ皇子、ジョン様が向かったんだけど。。。

実の兄を、ソ皇子が斬った・・・・・・そして崖から落ちたヨ皇子は、死んだ。


ドラマを見ていた私は、知っているわ。
実の兄を、本気で斬り捨てられなかったソ皇子は、急所を外した。

そして、何年か後に、ヨ皇子は戻って来る。

今度こそ正胤を殺め、自分が皇帝の座につくために。


私は、どうすればいいのだろう?

愛しいこの方を、守りたい・・・・・・



「ここにいたんですね」
「・・・・・・」

東池(トンジ)のほとりに座るソ皇子を見つけた私は、隣に座ったの。

「ヘス・・・ 私は兄上を・・・ 斬り捨てた」
兄を斬ったショックで泣いているソ皇子の背中に手をやり、とんとん、とゆっくり叩く。

たとえ普段は憎まれ口を言い合ってても、利用しようとか、できなければ排除しようとか、仲の悪い兄弟だったとしても。

それでも自分の手で、斬りたいなんて思わない・・・ 優しい人だから。。。

でも謀反を起こした者を、逃すわけにはいかないから・・・


私は涙を流すソ皇子を引き寄せ、胸に抱え込むように抱きしめた。

せめて、あなたを泣かせてあげたいから・・・・・・ 東池が夕焼けに染まっても、私達はそこにいたの。


「ヘス・・・」
「ソ皇子様、風が冷たくなってきました。 そろそろ屋敷に帰りましょう?」

「そうだな・・・」
そう返事をしながら、動かないソ皇子。


・・・・・・ヘス、お前がいてくれて良かった。 俺を愛してくれて、良かった。

兄を、斬った。 この罪は、重いだろう・・・ 他の人は俺を責め、嫌がるだろう。

だがヘスは、ただ黙って俺を受け入れてくれた。


俺を幼子が母の胸で泣くように、抱きしめ、泣かせてくれた。

・・・・・・初めてだ。 幼きころ、母の手で顔に傷を負い、そのせいで母からも周りからも、疎まれた。

信州(シンジュ)での人質生活では、皇子以下の扱いだった。

俺を気遣う者など、誰もいなかった。 ましてや優しく包んでくれることなど、求めても、欲しても、手に入る事はなかった。


ヘス・・・ヘスよ、お前だけが、俺を受け入れてくれる。 お前だけが、俺を包んでくれる。


・・・・・・お前だけが、俺を愛してくれるのだ。


お前の胸で、思いきり泣いた俺は・・・ どんな顔してお前を見ればよいのか、分からない。

「さ、帰りましょう?」
優しいヘスの声に、照れがあるが思いきって顔を上げた。

「帰ろう、俺たちの屋敷に」
「はい!」

ニコニコと笑うヘスと、俺たちの屋敷にもどったのだ。






これでドラマの13話分が、終わりました!

ヘスのようにドラマで未来を知っている分、これからどう動くのか楽しみな私です。

では、皆さまGW楽しんで下さいね♡



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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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