中編 【龍の玉に、触れるなかれ・・・】by 段野竜哉

このお話は【記憶の底に、封じた恋】の後日談になります。

さてさて大変な目にあった陽子ちゃんですが、それでも月曜は来るんです。

会社へ行かなけりゃなりません! 心配性の竜哉さんは、どうするでしょうか(笑)








月曜日・・・・・それは会社が始まる曜日なんです。

金曜の夜に私は、営業部の山崎さんにレイプされそうになりました。
私を拘束したり、ビデオカメラで撮影してたのは、同じ部署の浅野さんと麻生さん。

ああ・・・・・どんな顔して3人に会えばいんだろう?

もちろん、3人の行為は許されるものじゃないです。 でも・・・・・

「なぁ陽子・・・ 本当にアイツらを訴えないのか? イクオに連絡すりゃ捕まえてくれるぞ?」
「・・・・・・そうなんだけど」

「コネ入社の2人の親は取引先の社長や、銀行の頭取っつーお偉いさんだから、迷ってんのか?」

それもそうなんだけど・・・・・もし警察に訴えて逮捕されたら、本人もだけど親御さんにも影響が出るでしょ?
そしたら会社にも影響でるし・・・・・すごく怖かったし、簡単に許すことじゃないと思うけど、踏み切れないの。



「ほら、竜哉くんのおかげで私は無事だったし!」
「だがな、あの浅野って女は、まだ注意しろよ? あの女は懲りてねぇーぞ・・・」

深町にあのあとの3人を調べさせたんだが、山崎はいつ警察が来るかと家にこもって震えてるが、あの浅野って女は・・・・・・・銀座でブランド品を買い込んでるって聞いたぜ。

麻生は最初大人しかったそうだが、浅野に誘われて同じくブランド品に囲まれてやがる。


女を犯そうとする男に手を貸したんだ、警察に話されたら・・・ なんて思えば呑気にブランド物を買い漁ってるなんてできねぇーだろうによ・・・・・・

それを平気でやってんだ、並みの神経じゃねぇーわな・・・・・・陽子が訴えないと見越してやがるのか?

・・・・・・・・それとも訴えられても親が守ってくれるか?

どっちにしろ、注意は必要だな。。。



「いいか、他の人がいない場所には行くな! 夜は定時に上がれ、迎えに行くからな」
「うん! 分かった」

「それと、コレを持ってろ」
ポン!と渡したソレは色々とカスタマイズしたスマホで、陽子が持ってるのと色違いにしたんだ。

「これは肌身離さず持ってろよ! もしものときはこのボタンを押せ、すぐに俺に連絡がくる」
「分かった! これ持ってると安心だね!」

ニコニコと嬉しそうに笑う陽子だが、いまいち危機感が薄いように思うが、仕方ねぇーか・・・・・・

会社の方にも仕込んであるから、ひとまずは安心か?


陽子の後輩の斎藤ってのに、協力してもらう話はついてる。。。


・・・・・・・本当は明日、行かせたくねぇ〜〜なぁ〜〜。

「自分でも注意するね」
「ああ・・・・・もし浅野が変な動きしだしたら、俺に連絡しろよ?」

「はい!」
「はぁ〜・・・・・行かせたくねぇ〜〜なぁ〜〜」

俺は陽子の身体をギュッと、抱きしめたんだ。



「おはよう〜〜」
「おはようございます紫月さん・・・・・あの、大変でしたね」

斎藤さんのその言葉で、あの後のこと 斎藤さんが知ってるって分かったの。
申し訳なさそうに私を見る斎藤さんに、私はニコッと微笑んだ。


会社を辞めたとき、私の味方なんて1人もいないって思ってたけど、私・・・・・馬鹿だね、こんなに心配そうにしてくれる人が、ちゃんといたのに。。。


「もう大丈夫よ」
「それならよかったぁ〜〜・・・・・ところで、紫月さんの事聞いてきたあのイケメンが、恋人ですか?」

「え?」
「とぼけないで下さいよ! あんなカッコいい人が紫月さんのこと心配でたまんないって顔して聞いてくるから、私ピン!ときたんですよ!!!」

更衣室で斎藤さんに迫られた私は、「しぃーー」って口に指を立てながら、コクっと頷いたの。

「やっぱり〜〜! いいなぁ〜〜私も恋人欲しいです!」
「斎藤さん可愛いもん、すぐに現れるわよ!」

「ならいいんだけど・・・・・出会いがないんですよね、出会いが!」
「クスクス・・・・・」

2人で更衣室を出て部署に向かっているとき、向こうから浅野さん、麻生さんが来た。

斎藤さんが警戒して私の前に出てくれた・・・・・・ありがとう、斎藤さん。
そのまま何も言わずにすれ違おうとしたのを、わざと真ん前に立ちふさがる浅野さん。

「何かご用ですか?」
「・・・・・・あなたを救いにきたヒーロー、かなりのイケメンだったじゃない。 名前教えてくれない?」

「「は??」」
何を言われるか身構えていた私と斎藤さんだけど、浅野さんの質問に2人して同じ言葉を言ってたの。

「だから、あのイケメンの名前を教えなさいよ! あのクラスのイケメンなら、私が相手してあげてもいいかなって・・・・・・クスクス」

どこからくる余裕なのか自信なのか、浅野さんはキレイに笑いながら私を睨んでいた。

「あなたには勿体無い人だわ。 それとも、顔はいいけど貧乏で底辺な男なのかしら? 私に言うのは恥ずかしいとか・・・・・」
「挑発にはのりませんよ? 浅野さん、あなたに教えるのは、勿体無いので・・・・・・教えません!」

私は前とは違う・・・・・愛してくれる人がいる、私を心配してくれる人がいる・・・・・・なら、私は強くならなきゃ。
言いなりになんかならない・・・・・・冷静に彼女と向きあうの。


「・・・・・・そう、紫月のくせに、生意気な返事ね」
「・・・・・・浅野さん? 前から言おうと思ってたんですけど・・・・・私は貴女の使用人じゃないですよ? 今後は同僚としての態度を守って下さい」

「あーら、元地味女が生意気になっちゃって! 私に意見まで言えるほどになったのね!」
「・・・・・何か勘違いされてますか? 私は『娘を頼む』と浅野社長に頼まれて、今まで貴女のフォローや使いパシリをしてきましたが、もう止めます」

私は1つ大きく息を吸って、彼女と決別するため竜哉くんから教えてもらった言葉を、言ったの。


「金曜の夜のこと、いつでも訴えられるよう証拠も証人もこちらにあります。 私としては事を荒げたくはないですが、今後、もし私に危害を加えるのなら直ちに警察に行きます。 浅野さん、麻生さん、もう二度と私に変なまねはしないと誓いますか?」

「ちっ、誓うわ! 誓います! だから訴えないで!」
麻生さんはすぐにそう言ってくれたけど、浅野さんはクスクスと笑いながら私を見ていた。

「アンタがそんな事言うなんて、きっとあのイケメンの入れ知恵ね。 ・・・ますます欲しくなったわ、あの男」
「・・・・・・・麻生さん、浅野さんが変な事しないよう貴女が止めてくれますか? じゃないと訴えるときは2人を訴えます」

「止める! 絶対止める! 浅野さん、もう止めよう! あれはもう冗談で済ませられないよ!」
「ふん! コイツに私達を訴える度胸なんかあるわけないでしょう! ビビらなくても、大丈夫よ・・・クスクス」

もう、言うだけは言った私は、その場を離れたの。


「チッ!!! 地味ブスな紫月が私に意見ですって!? 生意気よ!!!」
「浅野さん、ほんと止めて下さい!」

「大丈夫、大丈夫よ! この前は失敗したけど、成功してたらあんな事言えやしないのよ!」
「・・・・・・浅野さん? ・・・・・なに言ってるんですか?」

「紫月の男・・・・・誰か調べて! あの男、私の物にしたら紫月はどんな顔するかしら? ・・・クスクス」

クスクスと嗤う浅野は、その美しい顔を悪魔のように変え、笑い続けていた・・・・・・横の麻生が青い顔をして、引きつっているのに。。。



それから数日、表向き浅野さんは大人しくなったけど、私を見る目がそうじゃないと言ってる。

ソレは斎藤さんも感じてるみたいで、私を一人にしないよう気を使ってくれてるの。

仕事の方は頼もしい後輩たちや、事情を知って(浅野さんに嫌がらせされてる)先輩達も手伝ってくれてるので、そろそろ私は手を引いても大丈夫そうなの。

パーティーまであと2週間、課長に手伝いを終わらせる事を話そうとしたんだけど・・・・・・・


【 ガシッ!!! 】

「え?」
急に腕を組まれてビックリして横を見れば、それは浅野さんで・・・・・・えええ???

「課長! 紫月さんほど優秀な人材を、このまま辞めさせていいんですか?」
「は? いやいや浅野さん、僕はね紫月くんには辞めないで仕事を続けて欲しいと言ってるんだよ!」

「さすが課長! その言葉を待ってました♡ という事だから、紫月さんは辞めない事に決定ね!」
「・・・・・・何を考えてるんですか? 浅野さん」

何かある・・・・・そう思いながらも調子にのって引き止める課長や、斎藤さん達にもお願いされて・・・・・パーティー当日まで仕事することになりました。


・・・・・・・・でも私を引き止めて浅野さん、何を企んでるんだろう。


「なんだ、パーティーまで会社行くのか」
「ごめんね、斎藤さんにも止められて、押し通せなくなっちゃったの」

家のなかで2人並んでソファーに座って、今日のことを話してたんだけど。
コテン・・・・て、竜哉くんの肩に頭をもたれさせて、彼の手に触れてるとすごく安心するの。

「だが浅野がお前を引き止めるなんざ、何を企んでやがる・・・・・」
「・・・・・・ちょっと怖いな」


ぽつっと呟いた陽子を抱き寄せ安心させれば、俺の手をいじるお前の手を反対にギュッと握りしめる。

「大丈夫だ・・・・・・俺に考えがある」
「・・・・・・ありがとう、竜哉くん」

「いいってことよ・・・・・・」

お前は何も気にかけるこたぁーねぇーんだ。

お前は俺の隣で、ニコニコ笑ってりゃいいんだよ・・・・・・俺の隣でな。。。



「竜哉さん、今夜は会食の予定になってます」
「ああ、我孫子の姐さんとだろ? 分かってる、向かえ 」

銀座の宝石店の店主の我孫子桐乃から、紹介したい人がいると連絡があったんだが・・・・・・何かキナ臭いんだよな。

料亭の座敷に案内された俺が中へ入れば・・・・・そういう事か。

着物姿の桐乃の横に、恰幅の良い初老の男と・・・・・・浅野が、いた。

入口で立ってる俺に視線を合わせた浅野が、ニッコリと笑って俺に会釈しやがった。


「何の冗談だよ・・・・・」
「段野さん、座ったらいかが?」

桐乃が指し示す席に座った俺は、無表情に相手の出方を見てやろうとまっすぐ3人を見た。


初老の男は浅野の親父さんで、娘から俺に会いたいとせがまれツテを頼って桐乃に話を持っていったんだ。
大手流通会社の社長である浅野親父は、陽子の勤める会社にも関わりが深く、娘をコネで入社までさせている。

ま、そんな事はとっくに調べ済みだがな・・・・・・

確か娘が可愛くて溺愛して、ブラックのカード持たせて好き放題させてるって話だな。

こんな親じゃ、浅野が何をしてもかまわないなんて勘違いするのも分かる気がするが・・・・・・俺に近づいて、何が目的なんだ?


「いや、段野くん! 君は頭がキレるし度胸もいい! 気に入ったよ!」
「・・・恐れ入ります」

「段野さんはウチのお得意様でもあるんですよ? センスの良い方ですから、デザイナーにオリジナルで作らせたりしてるんです」
「ほぉ〜〜・・・桐乃さんからセンスが良いなんて言われるとは、なかなかの人物ですな」


はぁ〜〜・・・・・帰りてぇ・・・・なんでこんな狸と狐の化かし合いみたいな席に、いなきゃいけねぇーんだよ。


「おば様、私も段野さんとお話ししてみたいわ」
「くす・・・・まあリカコちゃんたら、積極的ね。 じゃ浅野さん、しばらく若い2人だけにしましょうか」

親父と桐乃が部屋を出ていけば、浅野が微笑みながら俺の隣に座りに来やがった。

「やっと2人っきりになれましたね。段野・・・・・竜哉さん♡」
浅野の黒い瞳が、キラリと光った。


ゆったりと俺に寄りかかるように座る浅野は、ビールを注ぎながら胡座をかいてる俺の腿にその手を這わせた。


「ね、私・・・キレイでしょ? 父親も段野さんのこと気に入ったみたいだし・・・ 父親の会社ごと私を手に入れてみない?」
「・・・・・・・」

「私ね、一人娘だし・・・・・前から会社を任せられる人と結婚してほしいって言われてるの。 段野さんならピッタリだわ♡」

・・・・・・ふぅ〜〜ん、こういう魂胆かよ。
自分の美貌も、家の財産も武器にして、男を手に入れようとする・・・・・大した玉だな。

「紫月さんに悪いとか思わなくてもいいわよ! 魅力のない彼女が悪いんだから・・・・・クスクス」
「・・・・・・・・」

・・・・・・魅力がない、ねぇ〜〜〜。

「ね、ベットでも楽しませてあげるわよ? 今から行かない?」

大きな目で男を誘い、上目遣いで魅了する・・・・・・おまけにコイツと結婚すれば、あの大手流通会社の社長の座が手に入るってプラスαまでついてきやがる。

普通の男なら、簡単に落ちるんだろうなぁ〜〜〜・・・・・・・俺だって、コイツはどうでも良いがコイツの親父の会社には興味がある。


ふん・・・・・コイツを手に入れりゃ、親父の会社も俺の物か。

「私の話に興味が出たみたいね。 ・・・・・ねぇ、キスして♡」

ふふふ・・・・・ニンマリと笑う浅野の顔が、どんどん近づいて・・・・・息がかかるまで近づいた唇は、真っ赤なグロスでヌラヌラと光ってやがる。

・・・・・・・・キスをするまで、あと数センチ。。。






《 ブーー・・・・ブーー・・・・・ブーー・・・・・ 》
「はいはい・・・・・あれ? 誰だろ?」

スマホにかかってきた電話だけど、名前が表示されない・・・・・訝しげに思いながらも画面をタップして出てみた私。

「テレビ電話なの?」
タップしたスマホはすぐに何処かを映してて・・・・・・お座敷??

「あ、竜哉くんだ・・・・・」
お座敷に座ってる人は2人いて、その1人が竜哉くんでもう1人は・・・・・・・浅野さん???

何を言ってるのか分からないけど、2人の顔がどんどん近づいていって・・・・・・え? なにこれ・・・・・

「竜哉くんが、取られちゃう・・・・・・・」
震えてきた私は、手の中のスマホを見ながら、その場でヘナヘナと座り込んでしまう・・・・・

「あ、どうしよう・・・・どうしよう・・・・竜哉くん・・・・・竜哉くん!」
どうしようと呟いていても、私には何も出来なくて・・・・・ただ手の中のスマホを眺めてるだけで・・・・・・

浅野さんのキレイな顔が、ニッコリと微笑みながら竜哉くんの顔に近づいてって・・・・・・・嫌っ! 嫌っ!!!

このままキスしちゃうの? 竜哉くん、浅野さんとキスしちゃうの? 嫌だよ・・・・・嫌だよ〜〜

「・・・・・竜哉くん、竜哉くん! 竜哉くんっっ!!!」
私の手の中の画面に、2人の顔が重なって・・・・・・・・・涙が盛り上がって画面が見えないよ・・・・・・




あと数センチで、浅野の唇は俺に触れる・・・・・・だが、俺は浅野の肩を掴んで、手荒く吹っ飛ばした。

畳の上に転がる浅野をチラリと眺めりゃ、長い髪がホラー映画みたいだぜ。

「何すんのよっ! 痛いじゃないのっ!!!」
「気安く触るんじゃねぇーよ、ブス!」

グワッと噛みついてくる浅野に、俺は思いっきり侮蔑の顔で見てやった。

「何ですって! 私のどこがブスなのよっ! ブスっていうのはねアンタの彼女の紫月のことよ! 地味で陰気くさくて男にも相手にされないダメダメな女のことよっ!!!」

「はっ! 笑っちまうぜ性格ブスが!!! 悪魔みたいな性格で、男なんかアクセサリーの1つくらいにしか思ってねぇーような女、俺の眼中に入ってこねぇーよ!」
「何ですって?」

「浅野リカコ・・・会社の社長の娘なのをいい事に、仕事はチャランポランで定時にはきっちり帰る。残った仕事は陽子に丸投げにさせてるくせに、アイツを・・・・お前は他の男に襲わせた!」

「紫月は私の父親に頼まれてるのよ、私の面倒を見るように! きっとパパから金を出してもらってんでしょ? なら私の使用人と同じ意味じゃない! 使用人なら使用人らしく、黙って言う事聞いてりゃいいのよっ!!!」

静かな料亭で怒鳴りあってんだ、筒抜けなんだろう・・・・女将と桐乃と、親父が飛んできたが、そこで見てろよ!
この女の化けの皮、剥がしてやる!!!

「陽子はな、金なんか受けとってねぇーよ! 確かにお前の親父は渡そうとした。だがアイツが受け取るわけねぇーよ!」
「嘘よっ! お金も貰ってないのに私の世話なんかするわけないじゃないの!!!」

「アイツは、陽子はな・・・お前が同僚だから、助けるのは当たり前に思うんだよ。 馴れない仕事で大変だろうと昼メシまで使いっ走りしてやって、残業も頑張るヤツなんだよ!」
「ふん! あんな陰気な女、使いっ走りしかできないでしょ? 私みたいな美人が使ってやってんだから、喜んでるわよ! 」

「リカコ・・・・・」
なんだ、親父がしゃしゃってきやがった。

「今の話は本当か? 仕事はチャランポランで、出来ない分は紫月くんに丸投げだなど・・・・・」
初めて知ったのか親父は険しい顔をしている。

「ええ、そうよ! パパから月々幾らで雇われてるんだから、給料分は働いてもらわなきゃ損じゃない!」
「リカコ、お前は仕事をするという事が、どんな事か分かってないのか!!! 」

「確かに私は紫月くんに娘の事を頼んだ。 お前がいうようにそれなりの金額も用意した・・・・・だが、彼女は受け取らなかったんだ」
「え?」

「『同僚として私にできる事があれば、彼女の力になりたいと思っていますから、お金は結構です』そんな風に言ってくれる人に、仕事を丸投げしていただと? 〜〜〜情けない!」
「それだけじゃねぇ〜〜〜・・・・・親父さんよ、娘を悪くは言いたかねぇーが、この女・・・陽子をレイプさせようとして手伝ってたんだ」

「なんだって・・・・・・女性をレイプする手伝いをリカコが??? 同じ女性でありながら・・・・・お前?」
「嘘よ、パパ信じないで? 私がそんな事するわけないじゃないの!」

認めやしねぇーよな、ああ・・・・・分かってるさ、分かってるから俺は、コレを持って来てたんだ。

「親父さんよ、コレの中身見てみな? あんたの娘がレイプ現場を撮影してるぜ? まあ、俺が助けたから陽子は無事だったけどな」

ポイッと放ったICチップを受け取った親父さんは、ソレを胸ポケットに入れた。

「分かった、コレは私がちゃんと見よう。 ・・・・・段野くん、君は紫月さんの恋人なんだね」
「ああ・・・ じゃ、俺は帰るわ」


スタスタと歩きだした俺は、そのまま陽子の待つ家へと、帰ったんだ。。。




「ただいま・・・・」
ん? いつもなら迎えに出てくれる陽子がこねぇ〜〜・・・・・・寝てんのか?

リビングに進めば、なんだいるんじゃねぇーか・・・・・・・陽子?

「おい、どうした? 」
スマホを両手で持ったまま床にペタンと座ってる陽子は、様子がおかしい。

声をかければボォ〜っとしたまま俺の方に顔をあげるが、お前・・・・・・泣いてんのか?

「何があった陽子! おい、どうしたんだ!」
「・・・・・・・たつやくん?」

「ああ、俺だ・・・・・」
「たつやくん、たつやくん、捨てないで・・・・・・私のこと、捨てないで・・・・・」

「捨てるわけねぇーだろ? おいおい、どうした子供みてぇーにしがみついて」

陽子の顔をみようと屈んだ俺の腹にしがみついて・・・・・泣いてやがる。

陽子の手の中から床にコトン!と落ちたスマホを拾って、タップすりゃ・・・・・・これは、あの料亭の座敷か?

今は誰もいない座敷が映ってるが、もしかして浅野とのやりとりをコレで見てたのか?


もしや浅野がそばにいた時のを見てたのか?

この角度なら天井近くに隠したスマホから、テレビ電話で中継してるって感じか・・・・・・わざわざ陽子に自分が迫る様子を送りつけるとは、つくづく悪趣味な女だぜ。

「見てたのか? 浅野とここにいたのを」
「うん・・・・浅野さんが竜哉くんのそばにいて、何か話してて・・・聞こえないけど、キスしてるのが見えて・・・」

ぎゅうぎゅうしがみついてくる陽子は、俺を浅野に渡したくないと必死だ・・・・・・・・・だめだ、頬が緩んでくる!

こうまであからさまに嫉妬する陽子を見るのは初めてだ・・・・・・・・う、う、嬉しいじゃねぇーか、バカ野郎!

「竜哉くん、竜哉くん・・・・・ずっと一緒にいて? 私を・・・・・捨てないで?」
「ばぁーか! 捨てねぇーよ! 俺なんかに必死で捨てないでなんて、言ってくれるお前を・・・・・可愛いお前を捨てるかよ、バカ野郎!」

「ほんと?」
「泣くなよぉ〜〜・・・もう、泣く顔も可愛いヤツだなぁ〜〜」

泣きながら俺を見る陽子に、俺はそっと・・・・・キスをする。

優しく、優しく、そっと触れて・・・しだいに深く舌を絡めるキスへと変化させ、ギュッと陽子を抱きしめた。


「・・・・・・・俺はお前を離さねぇ〜〜。 ・・・・お前を愛しすぎて、離せねぇ〜〜んだ。 絶対に、離してなんてやんねぇー・・・」
「ほんと?」

「・・・・・・たっぷりと、分からせてやるよ。 ベットいくぞ陽子」
「・・・・・・竜哉くん!」

姫抱きにして寝室へと向かえば、嬉しそうに頬染める陽子に俺は、頬が緩みっぱなしで・・・・・・もう、可愛いじゃねぇーか、こんちくしょう!

それから何度イッたか数えきれねぇーほど陽子をイカせ、何度も身体を繋げたんだ。

俺はベットにいる間じゅう陽子に囁くんだ・・・・・「愛してる」と。

「私も、愛してるの・・・・・竜哉くん」
「俺にはお前だけだ・・・・・・もう、お前しか欲しくないんだ・・・・・」

激しくなる俺の動きに、抱きついてくる陽子と・・・・・一緒にイった。



それから陽子は引き継ぎをして、会社を辞めた。
斎藤さんに後任を任せた陽子は、パーティーへの細かな事を書き出し、彼女に渡したんだ。


それから1週間がたち、パーティーの日になった。。。


「陽子、今日は俺に付き合ってくれ」
「うん、いいよ!」

俺は選んでおいたドレスを陽子に着せ、美容院で髪をセットさせ、ある場所へと向かった。

おっと、忘れちゃならねぇーのがネックレスだ・・・・・
桐乃に注文しておいたダイヤのネックレスに、この前の詫びだと桐乃がくれたピアスをつけさせた陽子は、えれぇ〜綺麗になりやがった。

車を降りて見上げるお前は、ハッとしたように俺を見た。

「竜哉くんが連れて来たいって、ここ?」
「ああ、ここだ」

そこは陽子がいた会社の創立記念パーティーの会場だった。


陽子には言ってなかったが、俺はこの会社の株主なんだ。
招待状だって、ちゃぁーーんと事務所に届いたんだぜ?

さ、行こうか?

タキシードを着た俺にエスコートされた陽子は、どこかのお姫様みてぇーに品が良く美しいんだ。

「竜哉くんのタキシード・・・・・カッコイイね♡」
「ふっ・・・・・・お前は綺麗だな。 今すぐ抱きてぇ〜〜よ」

「ばか・・・・・」
頬染めるお前が照れて俺を上目遣いに見やがって、マジで反応しちまうぜ。

「さ、行くぞ」
「はい」

俺と陽子は創立記念パーティーに、向かったんだ。。。






ざわざわ・・・・・・賑やかに歓談する人々は、それぞれドレスアップしてグラスを手にし、笑いさざめいている。

ホテルの中の大きな会場を借り、料理は全てレストランチェーンの店からの持ち込みで始まったこのパーティーは、大盛況だった。

ホテルの厨房を借り受け、店の自慢のシェフが最後の仕上げを施した色とりどりの料理たちは、客達の舌を満足させていた。

「いや〜〜良かった! 大成功だよ浅野くん!」
「うふふ、私もホッとしました。 大任でしたので毎晩眠れなくなるほどで、今夜はゆっくりと眠れますわ、部長」

「お父上も仕事をバリバリしておられるが、娘の君も優秀だね!」
「ありがとうございます、部長」

そう、浅野はこのパーティーの成功を全て自分の手柄にしていたのだった。

( ふん! 私がリーダーなんだから、部下の手柄は私の手柄でしょう? 美人な私がこの成功に1番相応しいのよ!)
ニヤリ・・・・・・浅野の悪魔のような笑みは、誰にも見られてはいなかった。


社長や会長をはじめ、会社のお偉方が一同に揃ったこのパーティーで、部長に連れられ役員に紹介された浅野は、このパーティーの主役だった。

「ふふ・・・ 美しく輝いてる私には、パーティーの主役が似合うのよ」

「美しく聡明な浅野くんは、会社の宝ですな! ガハハハ・・・・」
「そんな、言いすぎですわ。 私なんて、仕事を真面目にするしか能がないんですから・・・」

「それそれ! その謙虚な所も実にイイ!!!」
「恐れいります・・・」

調子にのった役員の1人が、そう褒めそやせばニッコリと微笑んで返す浅野。
そうして浅野の自尊心をくすぐる、気持ちのいいパーティーは進んでいった。


「なぁーにが、大成功だよ浅野くん!だよ、全部、紫月さんが段取りから交渉から、手配までしてくれたからでしょ? 自分の手柄にしてるけど、嘘ばっかりじゃん!!!」
「そうよ、紫月さんが辞めても私達が困らないよう、詳しく書いてある自分のノートを譲ってくれたから成功したんであって、浅野のヤツ、一体何をしたのか教えて欲しいくらいよ!!!」

「ブランド物を買ってきて自慢ばっかりして、仕事はお座なりで間違いだらけ! 何しに会社に来てんのよ!」
「人の手柄は横取りして・・・・・あんな『自分が頑張りました』みたいな顔してさ、どうやってここまで辿り着いたかなんて、1つも知らないでしょ、あの人!」

「・・・・・・・私、悔しい。 あんなに頑張った紫月さんが認められなくて、あんな口だけ女がパーティーの主役みたいになって・・・・・スゴく悔しい」
「私も悔しいよ」

チームとして頑張っていた同僚達の頭には、今ここで1番賛辞を受けなきゃいけない人の顔が浮かんでいた。



招待状を見せ会場に入れば、そこ此処で歓談する人の塊が出来ていた。

気後れしてる陽子を連れて、颯爽と向かえば知り合いから声がかかる。

「段野さん、その横の美しい女性は、君の連れかね?」
「ええ、私の婚約者です」

「ほぉーー! 数々の浮名を流していた君も、とうとうその人に捕まったかね!」
「はい・・・・・誰よりも大事な、俺の女です」

そう俺が言いきるとソイツは一瞬ポカンと口を開けたが、すぐに笑い出していた。

「おやおや段野さん、彼女にゾッコンだね!」
「はい・・・・・お恥ずかしながら」

そうやって陽子を連れた俺は、自分の婚約者だと紹介して回ったんだ。

陽子は真面目に挨拶していたが、嬉しそうに照れてる顔は・・・・・・すっげぇー可愛くて、べらぼうに色っぽい。


・・・・・・・ああ、早くお前を抱きてぇーよ。 メガネを外したお前は童顔でさ、可愛い顔して巨乳で華奢で、男ならお前みたいな女を好きに抱きたくて、たまんなくなんだよ。

本当だって! ちっと周りを見てみろ! ほらアイツも、あっちのあの男も、向こうも、そっちも! お前のこと舐めるように見てやがる。

自分の連れの女がいるのによ、お前を厭らしい目で見てるだろ? 欲しくてたまんねぇーーって目で、見てやがるだろ?

いいか陽子、俺から離れるなよ? お前は俺の女だ! 誰にも渡さねぇーし、誰にも触れさせねぇーーー!


お? なんだ? そんな嬉しそうにニコニコして・・・・・そうか、俺に愛されてるって嬉しいのか、そうかそうか、可愛い女だな、お前はよ。。。

ん? モジモジして真っ赤になって、お前どうした? トイレならあそこだ、連れてってやろうか?

違う? だったら何でそんなモジモジしてんだよ・・・・・・・・んあ? 背伸びして俺の耳に・・・・・


「・・・・・帰ったら、いっぱい愛してね♡」


くぅぅぅ〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・可愛い! 陽子は世界一可愛い、はい、決まりな!!!

さ、顔だしたし帰るぞ! 帰ったら、いっぱいいっぱい愛してヤろうな!

思いきって今夜、子供作るか? なぁーに、中出しで一晩中ヤってりゃ問題ねぇーよ!

足りなきゃ1週間でも、1ヶ月でも毎晩ヤろうぜ! 俺は大丈夫だ!!! 体力には自信があるし、お前が相手ならヤル気も自信がある!!!


「ばか・・・」
くぅぅぅ〜〜〜〜〜〜・・・・・その『ばか』って言うときの顔、スマホに撮っていいか? 写真も動画も両方な!

何するって? もちろん待ち受けにすんだよ! 動画は何度でも見るためさ、決まってんだろ。



・・・・・・・なあ陽子、早く帰りたいからよ・・・・・さっさと、終わらせようぜ。

・・・・・・・俺が考えた、【 復讐 】 をよ。


ニヤリと笑う俺は、陽子の手をしっかりと握って、歩きだしたんだ。。。





やばい、長くなりすぎてます。

本当は前後編で終わらせるつもりが・・・・・・まだ続きます。

きっと次で終わらせられるでしょう・・・・・・たぶん(笑)


よろしければ、お付き合いくださいませ。。。

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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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