《ハケンの女》by 柳川隆一

スカッとジャパンに出てたお話からの、柳川くん&桜ちゃんの物語です。

アルジャーノン・チームで妄想が。。。

咲人くんが若手のホープ社員、その同僚で柳川くん、檜山くんがいます。


派遣を虐めるお局社員には、佐藤仁美さんです(笑)






「高城 桜です、よろしくお願いします」

私は今、派遣である会社に出勤しました。
目立たないよう髪は頭の後ろで1つに纏め、ダークグレーのスーツに低めのパンプス、化粧は薄く、そして伊達メガネを着用し入ってきた私。


「私は社員の佐藤です。 派遣はあっちに席がありますから、さっさと行って!」
「はい」

私は佐藤さんに示された机に荷物を置き、辺りを見れば・・・・・社員の方達は一人一人デスクがあるんだけど、派遣は長机を2人で使ってるんです。

私は隣の方に挨拶して、荷物を足元に置いたとき佐藤さんに呼ばれて指示をもらいました。

「派遣は私が出す指示を一生懸命やればいいのよ、分かった?」
「はい」

そうして、私の派遣の日々が始まったのでした。


「派遣の高城さぁ〜〜ん!」
「はいっ!」

手を止めて慌てて佐藤さんの横に立てば、バサッと渡された書類。

「これ、すぐにやっといて!」
「今、先ほど頼まれた伝票の計算をしていて・・・・・」

「はあ!? それが何? 私がやれって言ったら直ぐやるの! あ、どっちも1時までだからね!」
「はい」

山のようにある伝票と、新しく増えたファイルに私は気を取り直して電卓を構えたの。

それから一心不乱に計算し続け、やっと終わったのは12時過ぎ。
佐藤さんの机に終わった伝票やファイルを置いて、早くお昼を食べなきゃ午後から保たないわ!

私はオニギリとポットを鞄からだして、食べ始めた。


「あれ? 高城さんオニギリなんだ」
「はい・・・・・?」

何このイケメン!?
スラッとスーツの似合う爽やかな、俳優さんみたいに素敵な人が、私に微笑みかけてるんですけど!?

「おい咲人! 昼行こうぜ〜〜」
次に入って来た人もイケメンで・・・・・・でもちょっとチャラい感じがするな。

「俺、ラーメンがいい」
またまた入って来たのは背の高い真面目そうなイケメンで・・・・・っていうか、何この3人?

「あれ〜〜新人さんかな?」
チャラいのが話しかけてきたから、私はオニギリを置いて立ち上がったの。

「本日からここで働かせていただく高城です。よろしくお願いします」
「うわっ、真面目〜〜〜! 俺、営業2課の柳川隆一っていうの、よろしくねん♡」

「俺は檜山、で、こっちが白鳥・・・・よろしく」
「3人とも営業2課なんです、こちらこそ よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」
もう1度、深々と頭を下げた私に、柳川さんが・・・・・・・爆笑して受けていた。

「真面目・・・・・絵に描いたような真面目! うははっ!」
「柳川、失礼だ」

3人が昼に行ってしばらくして、社員食堂から佐藤さんが上機嫌で帰ってきた。

「白鳥くんとお話ししちゃったぁ〜〜! いつ見ても麗しいぃわぁ〜〜」
他の女子社員にそう話しているのを聞いて、白鳥さんには近づかない方が身の為なんだと思った。

「柳川くんは楽しいし、檜山くんも男らしくて、素敵なのよねぇぇ〜〜」
3人ともかいっっ!!!

・・・・・・・・あの3人には、まとめて近づかないでおこう。。。

私はそう誓ったの。



なのに・・・・・・・はぁ〜・・・・・・

天気の良い屋上でお昼のオニギリを食べている私。
1時間の昼休憩だけど、佐藤さんからの二重、三重の重複仕事で大抵私はいつも30分しか休憩がなくなるんだよね。

デスクにいるとまた仕事を振られるかと思って、屋上で食べるようになってたんだ。

「あ、高城さん目ぇーっけた!」
「柳川さん・・・・・何か御用ですか?」

「いや、用って訳じゃないんだけどね? 俺もさ、今日コンビニ飯だから一緒にいい?」
「はあ・・・・・」

いいって返事するより早く隣に座る柳川さんは、コンビニの袋からサンドイッチを出して食べ始めた。
でも男の人がパンって・・・・・・足りるの???

「そのオニギリ、高城ちゃんの手作りなの?」
「はい・・・・・お恥かしいんですが料理ができなくて、オニギリなら作れるんです」

「・・・・・・・美味そうだね?」
「よかったら、1つ食べます?」

私の言葉にニカって笑った柳川さんが、「いいのぉ〜〜」とか言いながら手を出してオニギリを1つ齧りついてた。

「・・・・・・・うまいっ!!!」

急に真顔になったから不味いのかと心配したんだけど、どうやら口に合ったみたいで良かった。

「・・・・・うん、うまい」
「良かったらお味噌汁もどうぞ」

ポットに入れてきた味噌汁をカップに入れて渡せば、それも真顔で飲み干してる。

「・・・・・・これも、うまい」
「柳川さん、急に真顔になるから不味いのかと心配になりました」

「いや、美味いよ! スッゲー美味い! 」
「くすくす・・・・・」

今度は焦って美味い、美味いと連呼する彼に、可笑しくなって笑っちゃった・・・・・・あはは、涙出ちゃった。

「・・・・・・どう? あそこ」
「あそこって総務ですか?」

「・・・・・ちょっと小耳に挟んじゃったんだけど、あそこのお局キツいだろ? 女には」

あはは・・・・・・下手なこと言えないから笑って誤魔化した。

「・・・・・・ね、もう1つオニギリちょうだい? あ、味噌汁も! 代わりに俺のパンあげるから、ダメ?」
「くすくす・・・・・いいですよ」

それから私の作ったオニギリを全部食べた柳川さんと、私は・・・・・・・少し、仲良くなりました。



「ほんと、美味いわぁ〜〜! 桜ちゃんのオニギリと味噌汁!」
「褒めても他には無いですよ?」

私は柳川さんの分もオニギリと味噌汁を作って毎日、彼とお昼を食べてるんです。

「あのさ・・・今日なんだけどさ、帰り一緒に帰らない? オニギリの礼にさ、夕飯奢ってやるよ」
「美味しい夕飯、お願いします!」

「任せとけ! って言っても、そんな期待すんなよ? そんな高級なとこは連れて行けねぇーけど」
「楽しみにしてます」

ワクワク・・・・・毎日昼を一緒に食べて、チャラいだけじゃない彼のこと、好きになってたんです。



まさか、その会話を聞かれてたなんて・・・・・・・私は知らなかったんです。






・・・・・・・・怖い。。。


昼休憩から戻ってきたら、佐藤さんがイライラしてて・・・・・・派遣の私達は彼女の黒いオーラにビクビクしっぱなしです。

「高城さん、コレ!」
「はい」

「高城さん、次コレね!」
「はい!」

「高城さんっっ!!!」
「はいっ!!!」


「あのダンボール、倉庫まで全部運んでね! もちろん、エレベーターなんか使わないで階段で行きなさいよ、階段でっ!!!」
「・・・・・はい」

総務部にどどん!とあるダンボールの数々を、私は1つ1つ運んでいきました。

これがまた重いのなんの!!!
他の派遣の人が手伝おうとしてくれても、佐藤さんにイヤミ言われてしまって・・・・・・こうなったら1人で運ぶわよ!!!

「はぁ・・・はぁ・・・・ 重っ!!!」
「ちょっと、ど、ど、どうしたんだよ! 桜ちゃん!」

「あ、柳川さん・・・・・」
「貸してみな! ・・・・・・・・重っ!!! これ運んでたの? 力あるね桜ちゃん!」

「大丈夫です、柳川さんは自分の仕事に戻ってください」
「俺は大丈夫だから、倉庫に持ってくんだろ?」

そういって運んでくれた柳川さん・・・・・・彼には悪いから1つ運んで仕事に戻ってもらったんだ。

その後も幾つもダンボールを運んだ私は、1時間後、やっと運び終わったんです。

「佐藤さん、終わりました」
「あっそ! 次はコレよ!」

佐藤さんに顎で示されたのは・・・・・・・・何処から来たのよ、このダンボールの数々。。。

「うちの派遣は力仕事が得意だからって言ったら、他の部署からもコレ、倉庫まで運んでくれって集まっちゃったのよぉ〜〜! よろしくね!」
「はい」

「エレベーターは使わないでよ!」
「はい」


そうして1つ1つ運んでいくんだけど、総務に戻ると・・・・・・増えてる!!!

1つ運んで戻ると2つ増えてる・・・・・・・いつまでたっても終わらないダンボールを運んで、気がつけば定時をとっくに過ぎていた。




「高城さん、大丈夫かな?」
「休憩もさせてもらえずに、ずっとダンボール運んでるでしょ? せめて水でも買ってきとこう!」

そんな声が聞こえた俺は、彼女たちが行った自販機に追いかけたんだ。

「ね、高城さんがなんだって?」
ペットボトルを買った彼女たちは桜ちゃんと同じ、総務の派遣さんで・・・・・昼休憩がすんでからずっと、桜ちゃんが総務から倉庫まで階段でダンボールを運んでるっての聞いたんだ。

「嘘だろ? なに? あれからもずっと運ばせてるのか?」
「佐藤さん、わざわざ他の部署に内線電話で運ぶ荷物を持ってこさせてるんです」

「休憩もさせてくれなくて・・・・・いくら派遣が嫌いだからって、こんなのあんまりです!」
「あ、高城さんっ! 行こう!」

彼女たちは桜ちゃんを見つけてペットボトルを差し出したんだ。
ゴクゴクと美味そうに飲んでる桜ちゃんはさ、汗だくで・・・・・・俺はハンカチで額の汗を拭ったんだ。

「なあ、大丈夫か? 俺がするから休めよ!」
「ううん、私が頼まれた仕事だから・・・・・頑張る!」

「じゃ、一緒にしよう! っていうかちょっと待ってろ!」
「いいから! 」

そういって桜ちゃんが戻っていくんだけど、俺は電話を出して片っ端から男を集めたんだ。

白鳥や檜山も呼んで総務に行けば、中からヒステリックな叫び声が聞こえる・・・・・・




私が汗だくになりながらダンボールを運んでると、有難いことに廊下でペットボトルの水を渡してくれる仲間がいるの。
直接、手助けする事は佐藤さんに怒られるからできない仲間が、タオルだったり、水だったりを渡してくれるの。

柳川さんが手伝うとか言ってくれるけど、きっとそれは逆効果なんだよね。

佐藤さんがこんな事、私にさせるのってきっと柳川さんと昼を食べてるのを知られたんだと思うんだ。

だったらその柳川さんに手伝われたら、ブルブルっ!!! おっ、恐ろしいっっ!!!


私は終わらないダンボール運びに、ヘトヘトになりながらまた1つ、ソレを手に取ったの。。。


「早くしなさいよ! あんたの仕事はそれだけじゃないんだからねっ!」
「はい」

「いつもの伝票計算は置いといたから、それが終わったら計算しなさい!」
「・・・・・・・はい」

まだまだあるダンボールに、デスクの上の山のような書類を見て、さすがに疲れが押し寄せてきた。

「ふふん! これだけ仕事があると定時には帰れないわね! 男と食事なんて・・・・・無理よね!」

ああ、佐藤さんの言葉に私は柳川さんに誘われたのを思い出していた。
きっと、あの会話を聞かれたんだ・・・・・・・佐藤さんに。


「派遣のくせに、男に色目使ってんじゃないわよっ! あんたも “ あの子 ” の様に追い出してやるっ!」
「あの子? もしかしてそれは・・・・・・」

「うるさいうるさいうるさいうるさい〜〜〜!!! さっさと運びなさいよ!!! 早く、さあ早くっ!!!」

佐藤さんの金切り声が、総務に響き渡った・・・・・・・




「女の嫉妬は、恐ろしいねぇぇ〜〜〜」
「・・・・・・これはもう虐めだろうが!」
「・・・・・・・あの子」

俺と檜山、それに咲人が入ってきた総務なんだけどさ、さっきから咲人の様子が変なんだ。


「あっ、白鳥きゅん! どうしたの? なにか総務にご用ですか?」
「・・・・・・・あの子って、誰の事ですか? 」

「え? やだぁ〜〜白鳥きゅん、怖い顔してぇ〜〜・・・・・これはなんでもないの! いつもの笑顔を見せてほしいなぁ〜〜」

白鳥に媚びを売るお局は、俺らから見ても必死でさ・・・・・滑稽なほど怖い顔した咲人の機嫌を取ろうとしてるんだ。

ってか、咲人? お前、どうした???


「あの子って誰の事か聞いてるんだよっ!!!」
いきなりキレた咲人がお局の胸ぐら掴んだから、俺と檜山が羽交い締めして止めたんだ。

いくらお局でも、女は女だかんね・・・・・・女に暴力はいかんでしょ?

「あの子って・・・・・遥香のことだろ? あんた、遥香も虐めただろう?」
「遥香ちゃんって、2ヶ月前に辞めた派遣の? 咲人、あの子と?」

俺は咲人の顔を見れば、こいつ・・・・・ものすごく悔しそうな顔して、お局を睨んでるんだ。

そっか、彼女が急に会社を辞めたのも・・・・・・お局からの虐めだったのか・・・・・・


え? そうしたら桜ちゃんが虐められたのって? まさか咲人と???
え? 嘘だろ? 俺、今夜、彼女に告白しようって思ってたんだぞ!

「そうそう、あの遥香ってのも仕事はできないのに男には色目使って媚びてさ! 男に媚びるほど暇なんだから仕事を山ほどあげたのよ! それのどこが悪いの? 辞めたのだって自分が仕事できないのが悪いんじゃない!!!」

「私は悪くないわっ! アイツや高城が悪いのよっ!!!」

「おいおい、そんな言い訳、子供でもしないだろう?」
呆れた俺の言葉が刺激したのかお局が俺を睨んできた。

「アンタだってそうよ! いつも私が良くしてあげるのに飲みにも誘わないじゃないっ! それなのに、高城なんかホイホイ誘っちゃって!」
「はあ? なにそれ? 俺が誰を誘おうと関係ないじゃん!」

そうやってちょっとしたことで怒って喚くし、派遣だろうと何だろうと一緒に働く仲間を差別するなんて女としてより、人として嫌だもん、俺。


そのとき、俺の前に桜ちゃんが出てきたんだ。



「佐藤さん、私・・・派遣は派遣でも会社の中の問題を内部から調査するための、潜入派遣なんです」
「せっ・・・潜入?」

「さ、桜ちゃん!?」
彼女は髪を解いて、メガネを取って、そして何かを襟につけたんだ。

それは・・・・・・この会社の親会社の《 三国コーポレーション 》のバッチだった。

「私は《三国コーポレーション》の調査部からきたんです。 佐藤さん、あなたがしてきた事を全て白日の元に晒します」
「うそ・・・・なんで派遣が・・・・・三国の? しかもエリート中のエリートしかつけられない金バッチじゃないの!」

「会社の中の事は、その会社に入ってみなければ分からない。 遥香が受けた痛みを、佐藤さん・・・・あなたは考えるべきだ」



そうして、総務のお局社員は本社で事情を聞かれ、今まで辛くあたり辞めていった1人1人に謝罪をしていったんだ。



「ふーん・・・・・んじゃ、桜ちゃんは三国の本社に戻るのかぁ〜〜」
「ええ・・・・せっかく仲良くなれたのに残念です」

「そういえば遥香さんて咲人の前からいなくなってたんだって?」
「ええ・・・・彼女は精神的に追い詰められてて、恋人の咲人さんからも逃げたんです。そして道でフラフラしてる所を私が助けて・・・・・事情が分かったんです」


それから桜ちゃんは辞めていった派遣や社員に会い、佐藤さんのしてる事の証拠固めをした。

周りを固めてから、桜ちゃん自身が実際に派遣として潜入したってわけか。。。


「あのさ〜〜・・・・・それでね、俺たちの事なんだけど・・・・・」
「俺たち?」

キョトンって、キョトンって、それ酷くない???


「・・・・・・高城桜さん、あなたのオニギリと味噌汁に惚れました。 俺と付き合ってください」
「オニギリと味噌汁・・・・・・・」


やべっ! ついそんな事言っちまったけど、違うっ! 食いモンだけじゃないんだ!

「話してて楽しいし、優しいし、だから付き合いたいって思ったしそれに・・・・・・」
「それにオニギリと味噌汁・・・・・・・」

「くぅ〜〜〜・・・いつもなら上手いこと言えんだけど、何でだよ・・・・桜ちゃんには上手いこと1つも言えないんだけど!」
「なんででしょうね?」

「あのさっ、誤解しないでくれよ? 食いモンにつられたんじゃないんだっ! 桜ちゃんにつられたんだっ! ・・・・って、俺、マズイにもほどがあんだろ!」

「くすくす・・・・・・」

可笑しそうに笑う桜ちゃんがメチャクチャ綺麗で・・・・・・

「私を、恋人にしてくれますか?」
なんて桜ちゃんから言われて、俺はもう舞い上がるほど嬉しくてさ!


ギュウッって抱きしめて、抱きしめて、叫んだんだ。


「桜ちゃんは俺の恋人だぁ〜〜〜」
「くすくす・・・・・・」


そうして俺たちは、付き合いはじめたんだ。





勢いに任せて書いちゃいました!

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Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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