④:X'mas企画【現代に続く新羅…パーティー編】

じゃじゃ~ん!
④まで続きましたね(笑)

ネタも色々頂いたので……パーティー編が終わったら、さて何にしましょう(まだ終わりませんが(笑))

企む管理人でございます(^o^)/

※※※※※

「うまい、うまい」
「そうか?」
「躯を固くせずに……俺に任せてよ」
「ああ……お前、上手いな」

最初は固くなった体が動かずにピダムの足を踏んだトンマンも……今はピダムのリードのままに軽やかにステップを踏んでいた。

最初に足を踏んだとき、てっきり舌打ちでもされるかと思ったトンマンだったが……降ってきたのはピダムの優しい声と微笑みだった。

「トンマンは軽いから、俺の足の上に乗って踊ってもいいよ」
「馬鹿な事を言うな……」
足を気にして下ばかり見ていたトンマンが思わず見上げると……黒曜石にキラキラと星を散りばめたように煌めいた瞳のピダムが、優しく……優しく微笑んでいた。

《とくんっ!》
……まただ、ピダムのこの眼を見たら心臓が跳ねる……不整脈か?

医者に……と考えながらも、そのままピダムと躍り続けるトンマンだった。

一曲が終わりホッと息を吐いたトンマンに冷えたグラスを差し出すピダムのタイミングの良さにトンマンは驚いていた。

「さ、少し休もうか?」
「あ……ああ、そうしてもらえば有り難い」
「くっくっくっ……緊張した?踊れないって言うほどじゃなかったよ」

「ぴ…ぴ…ぴ……」
「ひよこの真似?」
「……お前のリードが上手かったから……楽しかった」
「よかった~……実は久しぶりに踊るから内心ヒヤヒヤしてたんだよ」
大袈裟に息を吐いて安堵するピダムに『ぷっ』と吹き出すトンマン

「全然わからなかったぞ」
「要は度胸だな」
「私だとて度胸はある!!」
鼻息荒くピダムに言うトンマンの、くるくると変わる愛らしい表情に……ピダムの笑みが深くなる

何故これほど心惹かれるのか……この愛くるしい顔に、目まぐるしく変わる表情に、魂を持っていかれたのか……

ほんの数時間前にはパーティーに出ることも煩わしかったのにな……

じっ……と見つめるピダムの表情に、トンマンの頬が熱くなる……自身に意味も解らずに。

「さ、あっちで話そう」
自然にピダムがトンマンの背中に手を置いて歩き出す。

二人はまた楽しそうに話をしていた。

※※※

トンマンとピダムが仲良さげに話す様を見つけた男が舌打ちをした。

「ちっ、スンマンを病院送りにしたらさっそく虫が付きやがった」

口汚く独り呟くのは先程会場に入ってきた若い男だった。

「親父~」
恰幅のいい……というより油ギッシュな60代と思われる男が息子に呼ばれて溜め息を吐いた。

「なんだ!真司」
「トンマンに虫がついてる」
「なら姉の方にしろ」
「嫌だよ~チョンミョンは苦手なんだ」

「全く、どっちだっていいだろう……仕掛けは持ったな?」
最後は小声で辺りを憚るように息子に声をかけた男は新羅家の親族会の一員だった。

とは言うものの端の端、末端に近い男は新羅家の中枢に入るのが夢だった。

新羅家の末裔の一人の娘と、金を積んで婿に入った男は娘が僅か二年で病死した後も新羅家の親族会に居続けていた。

後添いを貰い子供が生まれたが当然、新羅家の血が流れていない事に焦りを持っている。

だが、自分の息子達の誰かがチョンミョンとトンマンをモノに出来れば立場が変わる。

いつも邪魔をしていたスンマンを襲わせたのもその為だった。

鉄壁の守りを固めるスンマンを病院送りに出来たこの日、意気揚々とパーティー会場に現れたのだった。

そして……この卑劣な親子が考えたのは、チョンミョンかトンマンを薬で眠らせ我が物としようとするものだった。

《……ふん!息子に襲わせた後、写真をしこたま撮って脅せば言いなりになるだろう》
醜い妄想に気を良くした男は、ふと踊っている人々の中で一人の女に目を奪われた。

抜群のプロポーションを肌にピタリと沿ったドレスで踊る美しい女……両脇にスリットが入っているドレスから真っ白な肌がチラリと覗く。

膝上のドレスの裾から長い足が伸び軽やかにステップを踏んでいる……見ている男の喉が《ごくり》と鳴った。

女好きで度々問題を起こす初老のその男はドレス姿のスンマンを見続けていた……スンマンとはまるきり気がつかずに。

《相手の男は見たことあるな……確か美室財団の息子の一人だ!……秘書をやってた筈だが……》

どんよりと濁った目に欲望の色を湛えたまま物欲しげにスンマンを見続けていた。

※※※

「ははっ!ポジョンは踊りも上手いのだな!」
「貴女が上手いからつられました……さ、少し休憩致しましょう」

会場を回るボーイからグラスを取りスッと差し出す絶妙のタイミングは奇しくも兄のピダムと同じだった。

「……ポジョンは女性に慣れてるのだな、扱いがスマートだ……」
「パーティーも仕事ですからね、慣れていないと兄に恥をかかせてしまいます……特に家の仕事柄もありますから」
「……もう一曲踊らないか?」
「宜しいのですか?……あの初老の男を見られて貴女の体が固くなった。何かあるのでしょう?」

「ふふ……鋭いな」
ニヤリと笑うスンマンがポジョンの腕に躯を擦り寄せ腕を組むと……ポジョンが嬉しそうに微笑む。

「あっ!」
「どうされました?」
「ううん、何でもない……」
《初めてこんな笑い顔を見た……さっきまで寂しそうな笑い顔ばかりだったのに……》

何故か俯いたスンマンの頬をツン!とポジョンがつつくと、振り向いたスンマンの頬が赤く染まっていた……

「???」
ポジョンの不思議そうに問う表情にスンマンは慌ててそっぽを向いてボソッと呟いた。

「お前は寂しそうな笑い顔しかできないのかと思ってた……だから気になったのだ」
ぐっと腕に力を込めたスンマンが嬉しそうにポジョンに向け微笑む……

「さっきは素敵な笑顔だったぞ」

匂うような色気を含む艶然とした微笑みのスンマンだが、言葉はまだまだ幼い感じがポジョンには堪らなく可愛らしく写る

《ああ……もう駄目だ!この方に心どころか魂までも魅了されてしまう……》

「ポジョン……」
「どうされました?」
今までの頬を染めたスンマンの顔から一瞬で鋭い眼差しの厳しい顔になった彼女が、ポジョンの背後から近付く初老の男に警戒していた。

「後ろから近付く男が私を狙ったのだ……バレたか?」
「顔を伏せて私の後ろに……面識がありますから探ります」

1を言えば後を察して行動するポジョンの呼吸がスンマンには嬉しい誤算だった。

※※※

「やぁ~美室財団の……ポジョンだったかな?」
「これは木田様……お久しぶりです」

慇懃に挨拶する初老の男=木田はポジョンの背後に隠れたスンマンの体をジロジロと無礼なほど眺めている。

「後ろの美女は君の恋人かな?」
厭らしく舌嘗めずりしながらスンマンを舐めるように眺める木田にポジョンは怒りが湧くのを必死に我慢した。

「はい、大切な恋人です」
「ふぅ……ん、秘書の君には勿体ないゴージャスな美女じゃないか」
「木田様はいつも素敵な方をお連れではないですか……今日は?」
「はははっ!もちろん今日も女連れさ」
ぐいっと女の腰に回した腕を引き寄せると女が嬌声を上げる

「今宵は御子息もご一緒ですか?」
「ああ……息子達に新羅家の姫を紹介しようと思ってな~」
「それはX'masですし御子息も喜ばれるでしょうね」
「ん?……まぁ、なんだ私が教えた秘策もあるからな」

下卑た笑いをあげながらも目はスンマンを見ている木田にポジョンの拳が強く握られた……

「まぁ、女など一度抱いてしまえば後は言いなりだからな~」
ポケットから出したハンカチを開けば何か白い粉薬の入った小さなビニール袋が見えた。

「それは?」
「女を男狂いにさせる薬さ……これを盛れば一発さ」

「なぁ~ポジョン君。この女にも飽きてきてな……そちらの美女と取り替えてくれないか?」

まるでグラスでも取り替えるような軽い言い方にポジョンは反応が遅れた。
「……は?」

「こいつは中々具合が良いから君も楽しみなさい……私は君の連れている女を試すから……」
にやにやと下卑た笑いを浮かべたこの男にポジョンは怒りを押さえて必死に笑う。

《お前などにこの方を渡すか!!》

「申し訳ございません、何分まだネンネなもので木田様の御相手はつとまりません……では失礼致します」

一礼したポジョンはさっさとスンマンの腰を抱き歩き去る……その一連の動きに成す術もなく木田は見送った。

※※※

スンマンを連れて会場を出たポジョンはスンマンの肩から自分の上着を着せると溜め息をついた。

「貴女のドレスが木田を引き寄せたのでしょう」
「?……どういう事だ?」
「露出が多すぎます……此処など肌が見えています」

つっっ……とポジョンの指先がスンマンの腰から脇の肌を撫で上げた。

「……んっ……」
ぴくん!と震えた躯にポジョンは驚いた……余りに敏感な反応に……そして真っ赤になったポジョンはスンマンに着替えるよう話した。

何故か赤くなったポジョンに面白がりながらも素直に着替えに部屋に戻ったスンマンを見送ってポジョンは会場に戻る。

「兄上……そのままで聞いてください」

トンマンと談笑するピダムの背後から近付いたポジョンが、他の者に知られないよう背中合せに立ち囁いた。

「建設業の木田を知ってますよね」
「ああ……」
「その木田が襲撃の犯人です」
「何だと……」
「木田が息子二人とこの会場に来ました……たぶん警護の甘くなった今、何か仕掛けるとスンマン様はお考えです」
「トンマンは任せろ……俺が守る!」
「確か前に木田は薬を飲み物に溶かして眠らせて女を犯すと話してました」
「分かった、気をつける」
「では、また何か判ればお知らせします」

スッと離れたポジョンにピダムの口の端が上がり、うってかわって酷薄な笑顔が覗いた。

《守る……トンマンは俺が守る!……何をしてもな……》

「トンマン」
「なんだ?」
「もう一曲踊って頂けますか?」
「うん!」

嬉しそうなトンマンを連れてピダムは優雅に踊り始めた。

衆人環視の中なら下手な事もできまいと践んでいた。

「トンマン……」
「なんだ?」
「貴女は俺が守る」
「えっ?」

くるり……とトンマンを回して引き寄せたピダムは愛しそうにトンマンを眺めた

「貴女は、俺が、守るから……私の側から離れるなよ」
「分かった、よろしく頼む!」

「くっくっくっ……確かに頼まれました」
楽しそうなピダムだが眼は鋭く木田と息子二人を見張っていた

※※※

「スンマン様、せっかくお似合いだったのに~」
「すまぬタンシム……露出が多いと言われたのだ」
「恋人がお出来になったのなら……これは止めましょう」
「がる~」

黒豹の《クロ》も見ているなかスンマンはタンシムが用意した淡い藤色のシフォンドレスに手を通した。

ミニスカートにも見えるその下にはフリルが何段も着いたペチコートパンツで膝上三センチまでに露出を抑えていた。

「これなら暴れても見えません」
タンシムが自分のコーディネートに満足そうに呟いた

「がお~」
ポジョンの上着をクロが器用に持ち上げスンマンに渡した

スンマンが受け取り会場に向かう為、扉を開けたらポジョンが立っていた

「……これだとどうだ?」
「大変よくお似合いです……可愛らしい」
「ふふ……こういうのは姉上達が似合うのだが」
「貴女がお似合いです」

「木田の事は兄ピダムとアルチョン殿に伝えました……女を薬で眠らせて犯すのはあの男の常套手段ですから」

「……私は素晴らしい相手を掴まえたようだな」
「え?」
「ふふ……何でもない、行こう」

渡された上着を着たポジョンが腕を差し出した

「ふふ……」

楽しそうな二人が寄り添って会場に向かった

※※※※※

トンマンは恋の入口に立ち、ポジョンは既に恋い焦がれるほどになっていて……違いが面白いかと(ピダム~ガンバレよ)
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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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