前:《ダイ・ハード》~ハンス・グルーバー ~

大好きな作品のアランさんです。  悪役として登場していましたが、コートの着方も紳士で・・・・・・もう、最初から最後までハンス役のアランさんに釘付けでした・・・

前編は少しギャグめなので大丈夫ですが、後編は、ある意味、悲恋(私では初めて)なのでお気をつけて。。。(嫌な方は後編はスルーしてね☆)

*****

「ひぃあっ・・・・・・  んぐっ!」
喉の奥から沸き上がる悲鳴を手で口を覆って懸命に堪える私・・・

今、目の前で起こっている事が信じられなくて・・・で、でも・・・隠れなきゃ・・・隠れなきゃ!!!

私は会社からの帰宅途中、曲がり角を曲がって目に入った光景に固まるものの慌てて後ろに戻り身を隠した

(ナイス、自分!)

平和な日本に育った私だが、あるきっかけで思い切ってアメリカに来たのは高校生のとき。。。

それから必死に英語を身に付け大学に進み、そのまま一流企業に就職できたのは幸いだ

(はっ!  ショックで思わず自分の人生振り返っちゃってたわ)

私がこんなにも動揺してるのは・・・・・・大通りのこの道から一歩入った路地の先で見たもの、数人の男達が誰かを囲んでて・・・・・・その男達の手には黒光りする銃が握られてて・・・・・・

ああっ! 私のバカ!!!

突っ立ってないで逃げなきゃ・・・さっきパトロール中の警官を見たわ
あの人達に話して・・・・・・

そろそろと動こうとした私だけど、こ・・・腰が抜けて・・・へっぴり腰で・・・動けないよぉ~~~

(行かなきゃ!警官に知らせなきゃ!頑張れ私!ファイトだ私!)

気合いを入れて歩き出そうとした私の肩を、誰かが掴んだ

「ひっ!!!」

「何処に行くのかな・・・お嬢ちゃん?  よかったら私が送るよ」

頭上から低くて、でも甘い声が響いてくる・・・  アメリカ人にはない綺麗な発音・・・  イギリスの人なのかな?

振り替えると上等そうなダークグレーのコートの胸が広がり、顔を上げると年上のハンサムな男が小さく口角を上げて微笑んでいた

(存在感のあるハンサムだなぁ・・・  っていうかモロ好みなんですけど~~~  //////)

不謹慎だし、ノンキ過ぎる私はやっぱりパニくってるんだと思う

「えっと・・・  Mr. ???」
頬を熱くさせながら、きょとんと見上げる私の横腹に硬いモノが押しつけられる感触

「付いてきてもらおうか」
「あの・・・  ?」

この時点でも私はまだ気がついてなかったのよね・・・・・・  目の前の紳士が、あの銃を持った男達の仲間だってことに

間抜けにもほどがあるわよね

肩に手を回されてエスコートされるみたいに路地へと向かう私は、自分に突き付けられた銃を見て・・・・・・何だか非現実的すぎて考えることを止めてしまった

脳の許容量を越えちゃったわよ

そして私は男達に脅されてる男と共に路地を抜け、その先に止まっていた二台の車の片方に押し込まれて連れていかれたのだった

*****

(何処に連れて行かれるんだろう・・・・・・でも私が無事に帰されるって可能性は無いんだろうな・・・  )

『殺される』だろう自分の未来が簡単に分かった私は、体が震えてきてしまい・・・・・・ぴったりと隣に座る紳士(本当は紳士じゃないんだけどね)のコートを無意識に縋るように掴んでいた

その様子を見詰める男が、片眉を『くぃっ』と上げて何か言いたそう

私が乗った車は前方を走るワゴン車から逸れて、別方向へ走っていく

着いた先は綺麗なアパルトマン・・・・・・高そうなマンション

男の腕が肩に回され連れていかれる私は、他の人から見たらどんなふうに見られるのかしら?

もしかして・・・  恋人とか?  //////

(な・・・何考えてんのよ私!  今からどうなるか分かってんの!)
頭をふるふると振って考えを吹き飛ばそうとすると、私の頭に手が置かれて止められる

怪訝そうに見るヘーゼルの瞳に・・・・・・また顔に熱が集まるのが分かる

部屋に案内された私はそこで紳士から解放されソファーに座らされた
紳士は隣の部屋に電話をしに行ったみたいで、ソファーの前には金髪でムキムキの男がローテーブルに座って・・・・・・私の事をニヤニヤしながら足の先から舐め回すように見つめている

コートから覗く膝から下をムキムキ金髪が自分の靴の先で触ってくるのを、何とか避けようとする
(ストッキング伝染するっちゅーの!高かったんだから!)
そんな私が面白いのか今度はソファーの隣に座り・・・・・・あろうことか膝に手を置いて撫で回して、次いでバリッとストッキングを破いた

(~~~!!!)

「吸い付くような滑らかな肌だな・・・」
露になった脚に無遠慮に触る、男の手

「いやっ!」

膝からスカートの中に滑り込まそうとするムキムキ金髪の腕を掴み、必死に止める
でも私の力じゃ止められない・・・・・・じわじわと入り込む掌が熱くて湿っぽくて、嫌悪感に肌が粟立つ
「いやだったら・・・・・・止めて!!!」
「大人しくしろ」
《バシッ!!!》

頬を叩かれソファーに倒れ込む私に、すかさず覆い被さるムキムキ男・・・・・・脚を開かれ身体を割り込ませ、手がスカートの中の下着を脱がそうと忙しなく動いてる

「きゃっ・・・・・・」
悲鳴を上げようとした口がムキムキ金髪の手で塞がれるが、私もこのまま黙ってるつもりないからね!!!
目の前の顔に平手打ちして頭をポカポカと殴る・・・・・・けど、ニヤリと男が笑ってるのは効いてないから

「ふぐぅ・・・・・・むー・・・・・・」
下着を取られて、ばたばた抵抗していた脚を抱え上げられ・・・

「カール・・・  何をしている?」
「兄さん!!!」

電話が終わった紳士と、玄関から新たに男が入ってきて声をかけるとムキムキは黙って私から離れた

私は三人から少しでも遠ざかるように部屋の隅まで駆けて、へなへなと座り込む

自分で自分の身体を抱きしめると、痙攣してるようにぶるぶると震えている

「俺にその女をくれ」
ムキムキの言葉に私は身を縮ませて目を瞑る
嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ!!!  あの男だけは嫌だ!!!

「・・・トニー、兄さんを連れて向こうへ」
「分かったよハンス」
「ちっ!!!」

弟に連れられムキムキが出ていった音を聞いても、私はまだ震えていた

口封じに殺されることは解りきっている・・・・・・今は遠ざけられてもムキムキ金髪に渡されて、散々犯されてから殺されるんだ

私の頭にはあの男に犯される自分が浮かび・・・・・・嫌悪感に吐き気がした

何かが・・・  心の中の何かが・・・  壊れたような音が・・・  した。

「あー・・・  Ms. イチジョウ?」
私のバックから身分証を出して見ながら紳士が・・・  ハンスだっけ?  が話しかける

「・・・Ms.イチジョウ」
「・・・ヨウコ」
「・・・ヨウコ?」
「そう・・・私の名前はヨウコ」
「・・・OK、ではヨウコ・・・  」

ハンスが何か言う前に私は、目の前に立つ彼の唇を塞いだ・・・  自分の唇で・・・つま先立ちして、それでも足りないから腕を首に回して引き寄せてやっと届く長身の彼の唇は、少し冷たかった  

「ん・・・  んふっ・・・  」
私から仕掛けたキスだけど、直ぐに主導権は彼に移ってしまい後頭部を掌が包み、逞しい腕が私の腰に回されて・・・・・・身動きできない

恥ずかしいけど私は・・・・・・今まで男の人と付き合ったことがない

必死に勉強してて余裕なんてなかったから・・・

キスだって馴染みがないから・・・・・・きっと辿々しい私は彼から見れば酷く滑稽だろう

ぬめっと口内に入っている彼の舌に絡め取られて、もう・・・頭が真っ白に・・・
ガクン!と膝から力が抜けて立ってられなくなっちゃう・・・・・・でも、彼の逞しい腕が支えてくれるから安心。

「何のつもりかな?  命乞い?」
ヘーゼルの瞳が鋭く私を射ぬいてる

「私は、どうせ殺されるんでしょう?  だったら・・・・・・」
「・・・・・・だったら?」
「貴方が殺して・・・  いま・・・」
「・・・・・・面白い思考だな。  逃げようとは思わないのかね?」
片眉を器用に吊り上げた彼に、見惚れてしまう私って・・・・・・本当にバカだ

「私みたいな小娘を逃がすほど貴方は間抜けじゃないでしょう?  ・・・・・・きっと部屋を出た所で捕まってしまうわ、それに身分証や社員証はバックに入ってるし、住所が知られてるなら・・・でしょ?」

一気にそう話せば彼の瞳が驚きの色を浮かべてる

「・・・・・・その通りだ。  君は、終わる」
「・・・・・・お願い・・・あの男には渡さないで」
「何故かね?  カールに気に入られれば君は生きていられるかもしれないよ」

意外に情が深い男だからね・・・  

ニッコリと面白そうな笑い顔の彼に、私は思わず叫んでいた
あの男は、絶対に、イヤ!

「あんな男に好きにされて生きるくらいなら・・・  誰にも触られずに死んだ方がマシよ!」
「・・・・・・」

「もし、情けがあるなら・・・・・・Mr. ・・・・・・貴方がいいの」
(一目惚れ・・・なのかな?・・・貴方がいいの・・・)

「・・・・・・」

掌で顎を覆い、ふむ、と何か考えてる彼

「・・・  その後、殺して・・・」
(狂ってる・・・・・・きっと私は、狂ってる)

(でも・・・『抱かれる』なら貴方がいいの)

彼は黙ったまま、私を見つめ続けた。。。。。

*****

可笑しな女だ・・・・・・

今度の『作戦』には絶対に必要な情報を持った男を、仲間と拉致しに来た

男を囲む仲間を二歩下がって見ていれば・・・・・・背後から微かな靴音

私は、静かに路地の角に身を潜ませて様子を窺う。。。

90度の壁を挟んで探れば・・・・・・何やら小柄な女が、いや少女か?  が、百面相をしている

青くなりワタワタと屈みこんだ少女が、拳を握りしめキッと決意した顔をし歩き出そうとした

逃げられたら大変だ、懐に入れていたサイレンサー付きの銃を握る

少女は大通りにいるからな、この場で直接は不味い・・・・・・肩を掴んで路地に引き摺り込み、声も出せない間に・・・・・・

瞬時に頭の中で思い巡らすも目の前の少女が・・・・・・なんだ?  腰が抜けたのか?  立てずにペタンと座り込んでいる

そうして壁に手をかけ必死に立ち上がろうとしてはズルっと滑る姿が、小動物が焦るように忙しなく動くさまに似ていて・・・


・・・・・・危うく噴き出しそうになった

へっぴり腰で立ち上がった少女を逃がさぬよう肩を掴み、声をかけた

触れた掌から伝わる細い肩に、振り向いた少女の頬が瞬時に赤く染まるのを見て・・・・・・柄にもなくドキリとした

そのまま車でアジトの1つへと向かい、私は連絡をしに隣の部屋に向かった

「・・・・・・ああ、情報を貰えば用はない。  ・・・・・・始末しろ」

男への指示をして隣に戻った私が見たものは・・・・・・

筋骨隆々としたカールに組み敷かれた少女の細く白い脚に、釘付けになる

カールを弟に任せて部屋から出したが、私の脳裏には先程の・・・スカートを捲り上げられ太股までも露になった脚がチラついていた

・・・・・・女には不自由してないのだがな


そして、少女のバックから身分証を取り出し見れば、28才?  本当に?  ・・・・・・日本人は恐ろしいほど童顔なのか?
てっきり10代か、いっても20才だと思っていた

平静を装いつつ社員証を見つけ見ていたが、一流企業の秘書という肩書きにも驚いた

そうして、彼女の思考にも私は驚きと感嘆を抱いた

銃を持つ男に拉致された挙句にレイプされかけた・・・・・・その直後にも拘わらず自分が脱出できる可能性がないと冷静に判断している

死を前にして・・・覚悟を決めた者の目をした彼女が、私に近付き・・・・・・口付ける

辿々しいそれに、何故か私は煽られてしまい・・・直ぐさま抱きしめ舌を差し込む

『・・・・・・貴方がいいの・・・』
『抱いて・・・殺して・・・』



こんな女が、いたのか。。。

私は彼女を抱き上げ寝室に向かう

抱いて・・・・・・殺すために・・・



殺せるかは謎だがな・・・・・・

*****
如何でしたでしょうか? 

知的で冷酷な男が、一人の女との出会いに目覚めていく・・・・・・そして、女の願いもむなしく破滅へと向かっていく

そんな話を書いてみたくて・・・・・・

では、楽しんでいただけたら幸いです


     

後:《ダイハード》~ハンス・グルーバー~

悲恋にしようとしてできなかった管理人です(いえ、ある意味ではなんですがね)

*****

「あんっ・・・ハンス・・・やぁっ・・・だめっ・・・」
「ダメじゃないだろ?  こんなに気持ちいい顔して・・・」
「あっ・・・い・・・いわないっ・・・でぇ~~・・・ふぅ、んんっ」
「この肌・・・滑らかで、甘くて・・・しっとりと手に吸い付いてくる・・・・・・堪らないよ」

(貴方の声も・・・よ、私を狂わすバリトンボイス・・・・・・あっあうっ)

「ハンスっっ・・・ハンス・・・・・・好き」
「お前は、私の、私だけの、ものだ、くっ! ヨウコ! ふっ!」
「あぁ・・・  おっきぃ・・・激しっ、い・・・」



「あぁ!!!  ああ・・・んんっ・・・」


情事の後の気怠るい刻・・・  ハンスは裸のまま、まだ呼吸さえ荒い私を抱きしめ目を閉じる

あれから2年半・・・

私は殺されもせずに、ハンスと暮らしてる

自分の住んでいたアパートを処分し、仕事も辞めた私は、ハンスが仲間にも明かしてないマンションで彼と暮らしている

不思議・・・・・・あの時、ゆっくりと時間をかけて抱いてくれたハンスに・・・  嬉しくて擦り寄っていた私が「殺していいよ」と言えば。。。

『ニッカリ』と笑ったハンスが・・・  //////

「ん?  今、殺し(イッタ)ただろ?  まだ足りないのかな?」
なんて言って・・・・・・続けて  //////

終わった後(気絶しちゃってたけど、目覚めた後)もう一度尋ねても・・・・・・同じ台詞で、同じ事して・・・  //////

(その度に執拗に何度もイカされて、気絶しちゃうから・・・  次は言えなくて  //////)

現在に至る。。。
(恥ずかしいけど、幸せ)

「ん?  ハニー・・・目が覚めたのか?」
「ハンス・・・まだ寝てて  貴方ったら明け方に帰ってきたんだから」
「ヨウコは?」
「忘れたの?  私は今日から会社よ!  朝ごはんは置いておくからね」
するりとベットから脱け出してシャワーを浴びにいく

反対していたハンスを説き伏せやっと入社できたんだもの、頑張らなくちゃ!

実は、まだ行かせたくないハンスの雰囲気が分かるのよね

だからベットに居たら危険なの・・・  きっと私を抱いて行かせないようにするんだから(面接の時に何回も使われた手口だもの・・・気絶するほど愛されて、気がついた時間には面接が終わってて受けられなかったのよねぇ・・・幾社ダメにしたか)

さて、と!
今日から社会人に復帰するぞ!

ハンスに「行ってきます」と、置き手紙を残して・・・・・・いざ、出陣!!!

「ナカトミビル」へ!!!


・・・・・・この時は、まさか、こんな事になるとは思わなかったわ。

半年後・・・貴方が、この会社をターゲットにしたなんて・・・・・・

テログループを装いビルを占拠して、地下金庫に眠る6億ドルの債券を奪うことになるなんて・・・・・・

私を人質の中から見つけた時の貴方の顔、私と同じ顔だった

『どうして、ここに!?(ヨウコ!! ハンス!?)』

*****

銀縁の眼鏡姿、グレーのスーツ、髪を綺麗に纏めた秘書姿のヨウコを、集めた人質の中から見つけた時は息が止まりそうになった

『お願い、お金ならもう十分にあるわ!  危ないことから足を洗って』

『私を愛してるというなら・・・お願いよハンス、仲間と手を切って他の国に行きましょう?  二人で静かに暮らすの・・・お願い』

ああ・・・愛しきヨウコ・・・  君がずっと言ってたようにしていたら、こんな事にはならなかったのだろうか?

計画は最初は順調だった

が、誰かが邪魔を始めた

テログループを装い警察に解放を要求し、その間に金庫に眠る宝を掘り出そうとしていた


大丈夫だ、計画は完璧だ・・・・・・多少のアクシデントは修復がつく

大丈夫だ・・・大丈夫だ・・・

人質の中から勇敢にも手を上げた者が、いる

クリスマス・パーティーの会場だったホールの隣の部屋で待つと、入ってきたのは女が二人

細かいカールの栗毛の女と・・・・・・黒髪のヨウコだ

何でも妊婦がいるから、別な部屋でソファーに寝かせて欲しいとの要求だった

「ソファーを運び込んでやろう・・・・・・それでいいだろ」
「ええ」
「それとトイレタイムを」
「・・・分かった」

二人が出ていく・・・  栗毛の女には名前を尋ね帰したが、ヨウコは・・・・・・

腕を取りドアを閉め鍵をかけ、ガラスの壁になっている部屋のブラインドを閉じる

「ヨウコ・・・」
「ハンス・・・」

君の潤んだ瞳がオニキスのようだ

「もう、後戻りは・・・?」
「・・・・・・出来ない」

強く抱きしめキスをする・・・・・・深い、深い、キスを・・・刹那の間。。。

*****

何てことだ!!!
マクレーン!!!

あんな男に計画を邪魔され仲間が次々と殺られていくだなどと!!!

だが、金庫は開いた・・・・・・マクレーンの妻とヨウコを人質にとり、逃げきってみせる

逃げきれば・・・・・・足を洗ってヨウコと二人で静かに暮らそう

あと、もう少しで・・・  私が勝つんだ・・・

仲間と債券を入れたバックを運んでいるとき、あの男は私達の目の前に出てきた

上半身裸でボロボロに傷付いたマクレーン・・・  妻に銃を向ければ、大人しく手に持っていた自分の銃を床に投げた

私はマクレーンの妻を引き寄せ銃を向けながら、仲間に始末するよう合図を送る

勝った・・・  コイツを殺って早く逃げれば、ヨウコと二人の生活が待っている

ああ・・・・・・そんなに心配そうに見詰めるんじゃないヨウコ・・・  今すぐ君が、欲しくなるだろ?

計画は終わる・・・  あと、しばらくで。。。

私は銃を構え直し、マクレーンを見た

「ハァ~ッハッハッハッ・・・ハァ~ッハッハッハッ」
バカ笑いを始めたマクレーンを訝しく思えど、銃を向け撃とうと・・・・・・



《バンバンバンバン!!!》



私が射つより前にマクレーンの手に、何処から出したのか銃が握られ・・・・・・撃たれた

撃たれた・・・・・・?

痛みがない・・・・・・?

*****

柔らかな感触・・・  甘いが控え目な香水の匂い・・・  胸に埋まる艶やかな黒髪・・・・・・ヨウコ?

白いブラウスの背中に赤い幾つもの銃創と、迸る滴り。。。

「ヨウコ!」
あの瞬間、マクレーンの妻を突飛ばし私の前に出たヨウコが、私を抱きしめた

銃弾を受けた衝撃で跳ねる君の身体を咄嗟に支えた私は、崩れ落ちる小さな身体を信じられない思いで抱きしめた・・・

「「ヨウコ!」」
抱きしめたまま床に座ればマクレーンの妻が駆け寄ってくる・・・  邪魔をするな!!!

マクレーンの妻を突き飛ばし、はね除け腕の中を見れば、ヨウコが苦し気に目を開けた

「・・・ハン・・・ケガ・・・」
「私は無事だ!  ヨウコ直ぐに病院に」

「ケガ・・・なく・・・て、よかっ・・・」
小さな手が私の頬に触れる、柔らかな感触に堪らず握りしめる

「ハン・・・に、げて・・・」
「一緒に行こう  連れていくぞ」

私の言葉にふるふると小さく頭を横に振るヨウコ・・・  青白い顔の目の焦点が合わなくなっている

何人も殺してきた私の目には、愛しい君が助からない事も・・・・・・今、逝ってしまうことも判る

頭の中で冷静な部分が、ヨウコが後数分で私の手の届かない場所に逝ってしまうことを告げている

「はやく・・・にげ・・・げほっ・・・」
ヨウコの唇から赤い血が垂れる

「ヨウコ・・・  ああ・・・」
「あいし・・・ハンス・・・・」

最後に、儚いが美しい笑みを浮かべたヨウコの手が・・・・・・ぽとり、と落ちた

「!!!」

目蓋がゆっくりと閉じられ、か細い呼吸が・・・・・・徐々に間隔をあけていき・・・・・・

止まる。。。

う・・・嘘だ  誰か嘘だと、言ってくれ・・・・・・彼女が死ぬなんて!

もうあの可愛い顔も、微笑みも・・・・・・見られないのか?

私が耳元で囁けば恥ずかしそうに頬を染め、うっとりと見つめてくれたヨウコ・・・

君が一人で私の腕の中から何処かに逝くのを、私は黙って見ているしかないのか?


「ハンス!  大人しく投降するか?」
「うるさいマクレーン!!!」


投降?  捕まって刑務所に行くのか?

ヨウコを・・・  彼女を残して?  彼女から離れて・・・・・・生きていけ、と?


彼女から、離れて・・・・・・

彼女は旅立ってしまった・・・・・・私を置いて・・・

置いていかれた私が、彼女に追い付くのは・・・・・・この方法しかない

離したくない・・・・・・愛しい人。。。

離れたくない・・・・・・愛しい人。。。


たとえその行き先が地獄だろうとも、私の行き先に君を連れていくよ・・・・・・

私を置いて逝くなんて、許さない・・・

そうさ、君は私のものだ・・・  誰にも渡さない・・・  何処にもやらない・・・  そう誓ったよ?

はにかんだ笑顔で嬉しそうに応えた君が、昨日の事のように思い出せる

さぁ・・・  一緒に逝こう


ふらふらとヨウコを抱きしめたまま立ち上がったハンスに銃を構えるマクレーン

だが、マクレーン夫妻が見た光景は・・・・・・

愛しげに、事切れた女の血に濡れた唇に口付けたハンスが、しっかりと彼女を抱きしめたまま・・・・・・ビルの、割れた窓から身を翻した姿だった

ハンスの顔が、まるで新婚旅行にでも愛しい女と出掛けるような・・・・・・満足そうな笑顔に夫妻が驚いていた

止める間も、止めさせる気もないハンスと彼女は、真っ逆さまに高層ビルから落ちていった。。。

*****

「ヨウコ・・・  ヨウコ・・・  目を開けて・・・」
「んっ?」

耳元で囁かれるベルベットボイスに、うっとりと目をあけた其所には・・・・・・ハンス?

私は銃弾を受けて、死んだはずよね?

きょときょとと周りを見回せば、其処は二人が住んでいるマンションのリビングで・・・

「???」

首を傾げて頭の上にクエスチョンマークを並べた私に、ハンスが堪らず爆笑してる

「くっくっくっ・・・  やはりヨウコは・・・いいな」
「でも、だって・・・ハンスは助かったんでしょ?  じゃ、目の前のハンスは・・・・・・ああ!!!」

ポン、と手を叩いたヨウコはニッコリと微笑む・・・・・・可愛い笑顔だ

「天使様でしょ?  私の一番愛してる人に変身してくれたのよね」
「くっくっくっ・・・  可愛い勘違いだがヨウコ、私を他の男に間違うのは許さないよ」

そう言いキスをする・・・  深く意識さえ絡めとるディープキスを・・・君に・・・・・・

「ハンスなの?」
驚く彼女は何故か急に涙ぐみ、あっと思う暇もなくポロポロと溢れさせてしまう

「ごめっ・・・ごめんなさい・・・  私・・・守れなかったのね貴方を、銃弾を浴びさせてしまったのね」

言葉に、つまる。。。

死してなおも私を気づかう君に、敵わないよ

くしゃくしゃな顔で泣き続ける君が、愛しくて・・・  抱き上げて連れていく

何処かって?  決まってるだろ?  二人で天国にイケる場所・・・・・・ベットさ

「離さないよ」
「離さないで」
「私の行き先が地獄だろうと、君だけは連れていく」
「貴方の行き先が地獄だろうと、ついていくわ」

前にも言ったでしょ?  ウィンクをする彼女に抱き上げたままキス・・・・・・

そうして、寝室へと向かった。。。

*****

「はぁ~・・・」
一人の天使がリビングのソファーに座っている

「彼女のいじらしさに感動した神々が特別に彼に恩赦を出したんだけど・・・  まあ、善行を積まなければいけないペナルティはありますが」

一人ごちる天使は彼等が寝室から出てくるのを待っているのだが・・・・・・

「いつまで籠れば満足するんですかねぇ~~  早く帰りたいんですけど」

微かに聞こえてくる甘い喘ぎと矯声に、やれやれ・・・と諦めた天使は、紅茶を煎れて飲み始める

彼等が出てくるのは、大分たってからだった。。。

*****

さて問題です、彼らはどれだけ籠ってたんでしょうか?(笑)

楽しんでいただければ嬉しいです☆彡
     

≪乙女座殺人事件≫~アランさんはエド役です~

昨日やっと見れたこの映画、タイトルから分かるように刑事モノです
でもアランさんは、刑事ではありません・・・ お金に惹かれて手伝う芸術家さんです(パソコンが出来るのですよ)

物語はさておき、私は余り考えなくても分かるストーリーに、この頃疲れていた脳が適合して楽しめました(おいおい・・・)
しかもコレって結構前の映画なので、パソコンやら何やらが面白くて・・・  そうそう、昔はこういうのだったわ!と楽しみ、被害者の方のマンションの間取りに感嘆しました(やはり日本とは違って広いわーー)

キャラでは市長役の人が終始、怒鳴ってるので「血管切れんか?」と心配になり、アランさんの髪型と髭のマッチ具合に悶えてました!(もう素敵過ぎて困りましたよ、ほんとに)

アランさん、カッコイイし・・・ 貧乏みたいで洋服の肘に穴が空いてたり(革ジャンにも)しても可愛い /////、女性をエスコートする自然な ちょっとした仕草にウットリしたりしてます (´▽`*)アハハ

映画のネタバレにもなりますが、思いついたので書いちゃいました(ほとんど勢いしかないような話です)

ネタバレ嫌な方は申し訳ないですが、ここでUターンしてくださいませ。。。

*****

「はぁーー  疲れたな」
マンションへの帰り道、なぜかボヤいてる うら若き乙女な(そこ、笑わない!)私  

日本の雑誌編集者な私は、NYに特派員として送られ勉強中の毎日。。。

日本では大手でも此方では・・・・・・・・ねぇ 馬鹿にされてるから勉強させてもらっている雑誌社でも気が抜けないっていうか、緊張の連続で・・・・・・おまけに英語だし

一応、通じるけどさ・・・・・・  緊張は毎日するよね、続くよね、息がつまるよね・・・・・

もう、おかしくなる寸前よ・・・・・

しかも1年も続く連続殺人事件って、全部、この辺のマンションでしょ?

知ったときは(御丁寧にも教えてくれた女性がいました・・・ 面白そうに笑ってたけどね!!!) 気持ちが悪くて引っ越したいけど会社が用意してくれたマンションだし、無理なんだよね・・・・・・

こんな時にさ、守ってくれる恋人でも居たらいいんだけど・・・・・・丸っきり、いないし!

傍に居て、優しく抱きしめてくれるだけでも・・・・いいのになぁーーー

背が高くて、ハンサムで、でも笑顔がもの凄く可愛い男の人!  ふふっ それでね、何だか放って置けない人って、母性本能擽られていいよね!

日本にいるときの友達にソレを話したら笑われたけど、もっと現実見なさいとか言われたけど、ダメンズ好きとか言われて・・・・・・ 軽く落ち込んじゃったけど・・・・・・

「はぁーー  なんか虚しくなってきた」

会社の中で見つければイイとか思うでしょ? でもこっちは日本人で特派員として来てるから色恋沙汰で問題起こしたくないから同じ会社の男性はNG!なんだよね

っていうか、女性の友達も見つけられない私なんて、男性の目に止まるわけないから考えてもムダよ、ムダ!

「はぁーー・・・ あ゛~~ため息ばっか!  幸せ逃げちゃうよ」

そんな私のこの夜が、とんでもないものになるだなんて想像もしていなかったの・・・・・・ やっぱり、ため息つきすぎたからかな???

*****

なんだかんだと考えながらも、私はマンションに着いていた

入口の守衛さんに挨拶して中へと入り、エレベーターで上がり16階に着く・・・・・・ふあーーーー 帰ってきたぞぉぉーーー

エレベーターを降りてすぐ1つ伸びをしたら、首や背骨から「バキボキ」だって!

私これでも20代なんですけどぉーー!  異国での気苦労で老け込んだかぁーーー!

巻き髪でアップにしていた髪を解いて軽く頭を振ると、ふわり、と肩を黒髪が覆う

「うん、スッキリした!」

部屋のドアの前で、鞄から鍵を出して鍵穴に差し込もうとした・・・・・・いつもの日常が、その日は違った!!!

「~~~ぐぅ~~~ふぐぅ~~~」

ひえぇぇぇぇえええええええええええーーーーーーーーーーーーー

外人の男2人に口を覆われるは、肩をつかまれるは、身体を引き摺られて用具室に入れられる

なになになになになに????????

レイプ? 強盗? え? 私の人生、ここで終わりなの?  初めては好きな人とって後生大事にとっておいた挙句がレイプなの????

それなら中坊の時に告白された浩君でも、高校の時に好きだった淳君でも、大学の時の憧れの先輩でもあげとけば良かったぁぁあああああああーーーーーーーー

パニックになった私の目の前には、金の☆が・・・・・・・・・  あ! これって警察官バッジだ!

わーー 初めて見たけど日本の警察手帳より断然、カッコイイなぁーーー って、えええええ????

警察官がレイプ?????     

私の頭の中は、パニくってて・・・  しょうもない事を思ってしまいました、すみません

******

「30分交代でドアを見張ろう」
ニックの提案で僕達は用具室から、問題の部屋のドアを見張り続けた

其のかいあってか、犯人が現れ鍵を細いピンの様なもので開けて中へと入っていった・・・・・・ コイツが1年も続く連続殺人事件の犯人

あとは部屋の主の独身女性を捕まえて、事情を説明し協力してもらうんだが・・・・・・ 今度は部屋の主が現れるのを再び待つだけだ

ああ、僕はエド  好きな絵を書いて暮らしている、いわゆる芸術家ってやつさ

同じアパートの向かいの部屋のニックに「金を稼がないか」と誘われて、この事件に絡んでるんだが・・・・・・この部屋には僕とニックと、もう一人市長の娘バーナデットも居る

彼女の親友が先月殺されたことからニックと知り合ったらしいけど・・・・・・ なんだか2人は関係がありそうだ

はぁ・・・  僕にも素敵な彼女が居れば・・・・・・ははっ、最後の彼女に言われたんだっけ

「生活力の無い男なんて、男じゃないわよ!!!」

あれは、痛かった・・・・・・  絵で食べていけるはずもないから、女性が望む贅沢なんてさせてはあげられないしね

まあ、こんな僕でもいいと言ってくれる女性に出会えることを、願うばかりだ

そんな女性が居たら、僕は・・・・・・凄く優しくしてあげるのになぁ

その時、エレベーターが開き1人の東洋系の女性が降りてきた

くくっ・・・くくくっ・・・・  降りてすぐに腕を伸ばして首をふってる

何だか無邪気な女性なんだな・・・  データによれば出版社にお勤めの27才・・・・  んん?

27才? ニホン人は幼く見えるって、本当なんだな

「ニック!」
彼女が部屋の前に立ったからニックを呼び、視線を戻せば・・・・・・僕は、息を飲んだ

彼女の手が髪にかかったかと思うと、キレイに纏められていた髪型が・・・・・・・ふわり、と広がりながら肩へと落ちていく。。。

廊下の明かりに反射する艷やかな黒髪が、ふわ・・・ふわ・・・と、鳥の羽のように彼女の肩に、背中にと降り積もっていく・・・・・・

綺麗だ・・・・・・

「行くぞ、エド」

意識全てを持っていかれていた僕は、ニックの声に正気に戻るのと同時にドアを開けて彼女を捕まえに行った

「~~~ぐぅ~~~ふぐぅ~~~」
彼女の口を掌で覆い声を出せないようにして、用具室へと引き摺り込むとニックが彼女の肩を掴み話し始める

パニックを起こしているのか涙ぐんだままの、潤んだ黒い瞳に魅せられる

彼女が落ちついたようでニックの言葉に頷いたのを見て、僕は彼女の口から掌を外した

「はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「ごめんね、苦しかった?」

もしかして息が出来ないほど抑えてしまったかな?と、申し訳なく思い声をかけると彼女は「大丈夫です」と可愛く返事をしてくれた

僕達は彼女の身代わりを立て部屋へと入らせ、現行犯で奴を逮捕するという作戦を説明した

協力すると言ってくれた彼女からニックが鍵を受け取り、バーナデットの首に保護のプロテクターを巻いた

奴は絞殺魔だからね、タートルネックのセーターの下にプロテクターを着けバーナデットは彼女の鍵を握り部屋を開けて入っていく

ニックはハンマーを手に扉の前に立ち、待機してる

「捕まるといいですね」
「ああ」

・・・・・・っ! クソっ もっと気の利いた事は言えないのか僕は!

部屋の中から物音が聞こえて、ニックがハンマーでドアを叩き続けるのを用具室から見ながらも・・・・・・なかなか空かないドアに焦り始めてくる

バーナデットが危険だ!

飛び出そうとした僕と、ドアの蝶番がヤラレて扉が外れて地面に倒れるのとが同時だった

ニックが犯人とやりあっているだろう音が、もの凄くしてくるが一向に静かにはならない

ヤバい、ニックがやられてるぞ!

犯人とニックが部屋から出てきたのを見て、僕も加勢すべく用具室から飛び出した

*****

「げほっ・・・ ごほっ・・・」

私と一緒にいた人が犯人に向かって行ったけど、簡単にパンチを受けちゃって廊下に転がってしまった

ニックさんは犯人を追って階段を落ちていったし、私は床に転がってる彼に駆け寄りハンカチを差し出した

「待っててください」

部屋の中にはバーナデットさんが居るはずだから・・・・・きゃっ、彼女は犯人に抵抗してたのね

今は壁に寄りかかり気絶しているわ

「バーナデットさん、バーナデットさん! 大丈夫ですか?」
声をかけながら頬を少し叩くと気がつかれて、すぐにキョロキョロと何かを探し始めた

「電話は、こっちです! 使ってください!」
「ありがとう」

警察に通報してる彼女の傍に濡らしたタオルを置いて離れ、私は廊下に戻って床に座り込んでる彼にも濡らしたタオルを差し出した

「ありがとう」
ニコッと笑う顔が可愛くて・・・・・・結構、年が上のように思える男の人には失礼かもしれないけど、本当に可愛い笑顔

「どういたしまして・・・ //////」
やだ、頬が・・・ 顔が・・・ 赤くなってるのが自分でも分かる

「みっともないね・・・ すぐに殴られて終わっちゃったよ」
「そんなことないです  犯人に向かって行かれたの、カッコ良かったです //////」

「エド・・・早く」
通報を終えたバーナデットが部屋から出てきてエドさん?と、ニックを追うのに・・・・・・・・私も気が付いたら混じっていた

エレベーターで下へと着いて待っていたら、すぐにパトカーのサイレンの音が幾つもし始めた

ニックさんは階段で犯人と格闘中みたいで、ガタン・ドタンって音が聞こえる・・・・・・けど、私達は重いカートを押してるオジイサンに邪魔されてエレベーターから出られない

そうして犯人を捕まえたニックさんが、マンションから犯人を担いで出て行った

*****

「僕はもう辞める! うちへ帰って絵を描く  独創的なやつをな・・・  see you」

ニックにそう宣言して歩きだした僕の後ろから、呼び止める声が聞こえた

「何! 事件は終わっ・・・・・」
「あの! あの・・・ コーヒーでも如何ですか? 」

僕の後ろを追いかけてきたのは、あの部屋の女性・・・・・・可愛らしい東洋の女性

「私の部屋、すぐそこだから・・・」
「知ってる」

「あ、そうですよね・・・・・・ もう 何言ってるんだろ 私ったら!!! 」

くすっ・・・ 真っ赤になっちゃって・・・  こんな時間に、男を部屋に入れるだなんて・・・危機感がないね

「えっと、えっと・・・」

真っ赤になりながらも何か言おうとしてる彼女が可愛らしくて、僕は笑顔で頷いていた

「コーヒー・・・飲ませて?」
「はい!」

彼女の部屋に戻ると、あーーあ、ドアが床とキスしてる・・・・・これじゃコーヒーどころか眠れないだろうと思うが

「あう・・・忘れてた 」
「中に入ろう」

入口で固まる彼女の背中を そっと押して部屋の中へと入った僕は、彼女に電話を渡して大家にドアを修理してくれるよう頼むように彼女に指示した

「はい・・・」

彼女が電話している間に、僕はコーヒーメーカーを見つけ水と豆をセットし電源を入れた

コーヒーの香りが辺りに漂い始める・・・・・・  んん~~いい匂いだ いい豆を使ってる  

ちょうどコーヒーが入った所で彼女の電話も終わったようだ・・・・・・マグカップを渡しながら僕は聞いたら、彼女はお礼を言いながらも困ったように眉尻を下げている

「いつ修理してくれるって?」
「・・・・・・それが早くても明日の朝だって言われました」

「今夜はどうするの?」
「・・・・・・コーヒー飲んだら考えます えへっ コーヒー美味しいです!」

のんきに笑いながらコーヒーを啜る彼女を見たら、何だか僕も落ち着けた

それにしても・・・・・・艷やかな黒髪だな  エキゾチックで触れてみたくなる

おまけに顔は年齢不詳な、美しさと幼い感じが入り交じった・・・・・・僕が今まで見たこともない可憐さだ

僕の癖で気になった彼女の顔を、じーーーっと見つめ続けてしまったようだ・・・・・・また真っ赤になっちゃった

「可愛い」
「え? //////」

そうして僕達は、この夜に出会い、始まったんだ。。。

***** ☆おまけ☆

「ただいま♪」
「おかえり・・・」

私はドアを開けて居間に佇む背中を、背後から そっと抱きしめたの

彼は絵筆を握ってるときがあるから、揺らさないように静かに腰に腕を回して「ただいま」と、もう一度言うの

「おかえり・・・」
腕の中の身体が、クルリと反転したかと思えば 今度は私の身体を逞しい腕が包み込んでくれる

あの夜、もしかしたら私は絞殺魔に殺されていたかもしれなかったのに、そうはならずに生きている

それだけじゃなくて・・・・・・優しい恋人も、できちゃった

「・・・・・・顔を上げて? ああ、君の笑顔は僕の疲れを癒してくれる最高の薬だね」
「知っていた? 貴方が私を抱きしめてくれるのは、私の癒やしなのよ?」

エドが笑いながら私を抱きしめる腕の力を強くしてくれる・・・・・・  ああ、貴方の腕の中って、何でこんなに落ち着くんだろう

そんな事を考えていたら、急に抱き上げられて寝室へと連れていかれちゃう・・・・・・あの、エド? 私クタクタなんですけど? 

尋ねる目を向けると、急に方向転換して・・・・・・今度はバスルームへ、って、そういう意味じゃないんだけど

「くすっ  ゆっくりバスを楽しもう?  僕が洗ってあげるから・・・ね?」

男の人にも色気ってあるんだということを、私はエドで知りました・・・・・・・・はい、その片眉上げて「ん?」って顔されると私は逆らえないんです

はい、彼にメロメロです

私は今、彼のアパートに一緒に住んでいます

前のマンションは事情を話して(殺人事件に巻き込まれた)、解約してもらい代わりに手当としてお給料に入れてもらってます

そうしてエドの部屋に帰って彼と料理を作り、一緒に食べることで私は凄く温かな気持ちになれて仕事もこれまで以上に頑張れるんです!

「こら逃げちゃダメ! スーツがシワになっちゃうだろ? ・・・・・・・僕に任せて」
バスルームに着いてスーツを脱がしてくれる彼に、恥ずかしくて逃げてたら怒られちゃいました

そうして2人でバスタブに浸かって色々と話をして、1日が終わる

う~~~ん・・・・・・  私、幸せだなぁ~

「くくっ・・・ 気持ちよさそうな顔してる」
「幸せだから、笑顔になるんだよ?  エド、大好きだよ」
「僕もだよ」

もう、ため息なんてつかないわ!

*****
なんだか乙女な終わり方ですが、これにて ごめん(書き逃げーーー)


     

②≪乙女座殺人事件≫~タコはたこ焼きが1番よ~

再び≪乙女座殺人事件≫のエドさんの登場です!

映画の中でニックさんが料理をする材料で、でん!ってタコが映ったんですがね・・・ 
茹でたタコの足を1本皿に乗せてソースをかけて切って食べるという・・・・・・おいしいの?って感じでした

それが妙に頭に残ってて(笑)  今回はこういうお話にしてみました!
乙女座殺人事件なだけに、ヒロインちゃんが妙に乙女チックなんですがね・・・・・彼女の名前が出てないことに気がついた方いらっしゃいます?  

どこまで行けるか、名無しで引っ張ってみます! 

*****

えっと、奥手な私にも素敵な彼ができました! 

ため息ばかりついていた、あの頃・・・・・・ もしかしたら絞殺魔に殺されてたかもしれなかった、あの夜・・・・・・

ニックさん、バーナデットさん、そしてエドさん・・・ この3人が私の命の恩人なんです

ここまでなら災難な夜となってましたが、私はこの夜に・・・  彼、エドさんに出会って、恋に落ちたんです

あれから私は今まで住んでいた場所を引き払うよう、日本の会社に申請して自分で選んだ所に住んでいます(家賃は会社の手当がお給料に振り込まれてます)

まあ、殺人事件の被害者になるかもしれなかったマンションだといえば、会社も直ぐに手続きをしてくれました

そうして あの夜から1ヶ月たった今は・・・・・・私は彼の待っているアパートメントへと急いでいます

そうなんです・・・  エドさんも私の事を好きになってくれたみたいで、今日から一緒に暮らすことになったんです

以前の自分なら「嫁入り前の娘が!」という親の怒りを恐れて何もできないままでしたが、もしかしたら「あの夜」に自分は死んでいたかも知れないって思うと・・・・・・・

後悔したくないって、強く思うようになりました

今までの憧れと違う気持ちも、私を後押ししてるし・・・ 何より、エドさんと少しでも一緒に居たいから・・・・・・

アパートについた私は階段を駆け上がり部屋の前へと走っていく・・・・・・ 少し乱れた息を整え、ノック!!!

ドアが開くとそこには、ニッカリと笑うエドさん!

「おかえり」
その言葉と同時に彼の腕の中へ・・・・・・ 強く抱きしめられ、頭の天辺のつむじにチュッてキスされちゃった //////

「た・・・ただいま //////」
「また真っ赤だ  可愛いな」

が・・・外人さんって表現がストレートなんだもん  照れちゃうよ //////

チュッ・・・ 今度は ほっぺに・・・・・・ あううぅーーー顔が熱いよーーー

「中に入ろう?」
「はい」

優しく肩を抱かれて招き入れられる部屋の中、2人で入ろうとしたら・・・・・

≪バン!!!≫
「ふぎゃ!」

向かいのニックさんの部屋からバーナデットさんが飛び出してきて、有無を言わせず私の腕を掴んでニックさんの部屋の中へ入っていった

*****

「ねぇ、お願い! コレを何とか料理して?」
「バーナデットさん、どうしたんですか?」

「実は・・・・」

とにかく焦っている彼女から事情を聞くと、ニックさんとディナーをする約束をしたのだけど事件が起こったためニックさんは遅くなると連絡があったそうです

じゃ 自分で料理して待っていようと思い立った彼女なのですが、市長の娘さんで料理などしたことがない彼女は材料の前で途方に暮れていたのだそうです

そのとき、向かいの部屋に私が帰ってきたと分かったので助けを求めた・・・・・・ということですね!

「そうなの・・・  これなんだけど、料理できる?」

キッチンのまな板の上に 【でん!!!】 と乗っているのは・・・・・・・・タコ

「立派なタコですねぇーー  これは刺身用ですか? 唐揚げ? 鍋? うーーん、酢漬けにしても美味しそう♪」
「ニックはね、蒸したコレにソースをかけて食べるとか言っていたわ」

「たくさん作って皆で食べるのも楽しいですよね」

私の言葉にエドさんが顔を顰めるのを、私は見逃しませんでした!!!

「エドさん? タコは嫌いですか?」
「・・・・・・この国の人間なら、食べられる方が稀だと思う」

「バーナデットさんは?」
「私も・・・ 今までのは美味しいとは思わなかったわ」

「そうですか・・・・・・  では今夜は日本式でいきましょう!」

足りない材料を持ってくるためエドさんと部屋に戻り、彼にも手伝ってもらって運び込んだ私はスーツを脱いでGパンにTシャツという格好にエプロンをつけて向かいの部屋に戻った

「えっと、バーナデットさんはコレをかき混ぜて下さい・・・・・・ エドさんはコレを刻んでくれますか?」
「「yes」」

「では私はタコさんを切ります」

大人4人分ってどれだけの量を刻めばいいのか、いまいち分かんないけど・・・・・・ま、いっか!

余ったら何かに使おうっと! 甘く炊いても美味しいよね

大人3人で用意すると、早く出来るんだなぁ~~と妙に感心しながらも下拵えの終わった材料をテーブルに移動させる

バーナデットさんも、エドさんも私が何をするのかと興味津々ですね・・・・・・

ボールに一杯になった切ったタコを、怪訝な顔して指でつついてる エドさん、可愛いーーー //////

山盛りキャベツの荒みじん切りはエドさん作で、タコとキャベツを順番に見比べて首を捻るエドさん

片眉をクイッと上げて顎を手で摘んでる様子は、どこか色気もあって・・・  私は ぼぉーーっとエドさんを見つめていたらしい

「コレは、どう使うの?」
バーナデットさんの質問で我に還った私は、コンセントを繋いで電気をオン!!!

「あったまるまで待ってくださいね!」

私はその間に、油とキッチンペーパーを丸めた物を用意して待つ

2人にも席に付くよう話して・・・・・・よし、あったまった!

油を引いて・・・・・・準備オッケー!!!

「いきますよぉーーー」

じゅじゅじゅーーーーーー

部屋に音が響いていった。。。

*****

彼女は何をするんだろう? 僕は下準備が終わった材料をテーブルに乗せてから、それらを眺めていた

一向に、分からない・・・・・・ 諦めて彼女を見れば、彼女は僕を見つめて頬を赤く染めていた

黒い瞳をキラキラさせて僕を見つめる彼女は、美しい・・・・・・ オニキスのような瞳に、桜色に染まった頬

髪は仕事用の巻き髪をほどいて首の後ろの辺りで1つに結んでいるものに変わっているが、癖がついているんだね 毛先がクルリとしてて雰囲気がある

しかし、今夜は僕たち2人にとっては大事な夜なんだが・・・・・・まさかバーナデットに邪魔されるとは思わなかったよ

予定では、昨日一緒に買い込んだ食材から彼女が何か作るつもりでいたみたいだし、安いが美味しいワインも「明日のために奮発しちゃいます」と言って用意してくれたのに・・・・・・

もちろん飲み頃になるように僕が冷やしておいたんだけどね

予定が狂っちゃったけど、仕方がないか

僕は諦めて、今を楽しむことにしたんだ

彼女は何をするのかな? 

前の部屋から僕の部屋へと運び込んだ荷物の中から、僕には使い方も分からない機械を出してきた彼女

それに電気を繋ぎ、電源をいれて楽しそうに待っている

半球状に穴の空いた機械に、1つ1つ丁寧に油を引いた彼女はさっきバーナデットがかき混ぜていたモノを流し入れた

じゅじゅじゅーーーーー

音は、美味しそうだな

生地を入れた半球の穴に、これまた切ったタコとキャベツを入れて・・・・・・再び、生地を流し入れる

暫く待つと彼女の手には小ぶりなアイスピックが!  何? 何をするんだ?

「楽しいですよ、見ててくださいね」

クルッ・・・ クルッ・・・ クルッ・・・ クルッ・・・ クルッ・・・

「何これ? 何してるの?」
「僕も分からないよ・・・・・・これは何してるの」

「うふふーーー  これはですね、≪返し≫と言って形を作るのと中まで火を通すためにしてるんですよ」

それからも彼女は楽しそうにソレを弄り続けている

「できました!!!」

皿に乗せて何か黒いソースをかけ、その上からマヨネーズをかけて、木のクズをかけ、緑のゴミをふりかけた、真ん丸の物体

ニコニコと微笑む彼女から皿を受け取った僕と、バーナデットは目の前の【丸い物体】を見つめていた

「食べられるの?」
「今は凄く熱いから気をつけてくださいね」

「あつつっ・・・  でも、凄く美味しいわ!」
バーナデットがナイフとフォークで切り分け、一口食べてから言った言葉に僕も手を付けた

「すごく熱いから気を付けてね、エドさん・・・  ふぅーー ふぅーー」

僕の隣に座った彼女が、切り分けたソレに息をかけて冷ましてくれる

フォークの先に突き刺して、恐る恐る口の中に入れると・・・・・・・・トロトロとした柔らかい感触に、スパイシーな匂い・・・・・・

「美味い」
「良かったぁぁーーー  美味しくなかったら どうしようかと思っちゃった」

僕の一言に心底ホッとしたように呟く彼女が、可愛くて思わず抱きしめていた

「僕は幸せだな・・・ 料理上手な彼女とこれから一緒で!」
「エドさん //////」

また真っ赤になった彼女の頬にキスを落として、またフォークに刺し口に運んでると向かいのバーナデットからの冷たい視線に気がついた

「悪かったわね、料理したことなくて」

オゥ! 彼女のこと忘れてた!

「大丈夫、ニックがするから!」
ウィンクして言うと、バーナデットも彼女も笑ってくれた・・・・  よかった

それからは彼女が次々と焼き続けて、僕とバーナデットは食べ続け、ニックの分も皿に一杯にしたらあれだけあった材料も底が尽きた

後始末もして僕達は部屋へと引き上げたのだが、去りぎわバーナデットから質問が・・・・・・

「これは何ていう名前の料理なの?」

「たこ焼きって言うのよ!」

・・・・・・・・・たこ焼きね、僕も覚えておこう! 君と暮らし始めて、最初に食べた料理だからね

パタン・・・ 部屋のドアを閉めれば、やっと君を独占できる

たこ焼き器を置いた君が、僕のためにコーヒーを淹れようと動いてるのを捕まえて抱きしめる

くすっ 君の髪にも洋服にも、さっきの「タコ焼き」の匂いがしているよ

美味しそうだね・・・・・・ 今度は此方をいただきたいな・・・・・・

そう言うと君は、真っ赤になって・・・ 瞳を潤ませながらも「うん」と言ってくれた

*****

ポチャ・・・  ピチャン・・・

シャワーのコックから漏れてくる水滴が、湯面にはねて音がするなか・・・・・・僕はバスタブにゆっくりと浸かっている

彼女と一緒に入るつもりだったんだけど、これ以上はないくらい真っ赤になっちゃって恥ずかしがるからね

諦めたんだよ・・・・・・・・・今夜はね、くすっ

彼女はたぶん、こういう事するのは僕が初めてなんじゃないかな?

初々しい彼女の言葉や態度で分かるから、僕も慎重になるんだ

さて、上がろうかな・・・・・・  次は彼女の使う番だからね

僕は彼女がバスに入っている間に、ワインを抜いておこう・・・

そうしてワインを2人で楽しんでから、君という甘いデザートを・・・・・・・・

楽しみにしながら上がった僕は、彼女をバスへ入らせてワインを抜いていたんだが。。。

バーナデットから話しを聞いたニックが、僕達の部屋に押しかけて「タコ焼き」の話しを聞きたがるのには参っちゃったよ

しかも湯上りの彼女が、たまらなく綺麗で・・・・・・ 邪魔が入らなければ、ずっと見ていたかったのに!

それから2人っきりに戻れたのは、何時間も後のことで・・・・・・疲れた僕達は2人で寄り添ってベットに入って、そのまま朝まで眠ってしまったんだ

まぁ、起きてすぐに彼女を味わったのは、想像がつくことだろう?

ちょうど休日だから、その日は1日ずっとベットにいたんだ

彼女? 彼女は素晴らしいよ・・・・・・ 詳しく? ははっ 嫌だね!

彼女の全ては僕のものさ! 誰にも教えてなんてやらないよ!

じゃ、またね

*****

はい、結局「名無しさん」のままなヒロインちゃん・・・ 引っ張れるものですね~~

今回はタコ焼きを書いてみましたが、ニックさんはいわゆる「ゲテモノ料理」がお好きなようです!

西洋の方はタコ・イカなんて食べないと聞きましたが、今でもそうなんですかね?

アランさんも嫌なのかなぁーー  サキイカ旨いけどなぁーー  では、これで終わりです!

・・・・・・・・・・たぶん(笑)
     

流れ星☆彡様 相互記念:《キャンバスに込めて byエド》

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すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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