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≪涙が止まるまで・・・優しいキスをおくろう・・・・・・≫

ドリカムの『やさしいキスをして』をこの前、歌番組(友近さんが歌ってた)でマジマジと聞いてからとりつかれてます(笑)

で、どうしても自分の中でムクムクと湧き上がるポジョンのスンマンへの物語を書きます

九尾狐を書きたいのに頭が切り替わらないので、先に此方を・・・・・・

【アルバイトしよう♪】の、もしポジョンもスンマンも大学生だったらシリーズから・・・

***

初めて見たのは桜が咲きほころびはじめた4月、新入生があふれるカフェでだった・・・

あなたは洗いざらしのGパンに男物のようにシンプルなセーターを着て、少年のような細い四肢で兄のピダムを打ち負かしていた

てっきり美少年だと思っていた私は、傍らの女性を守るために兄に立ち向かった腕っ節の強さと度胸に感嘆していた・・・・・・

「 姉上・・・ 行きましょう 」
優しい低い声が傍らの、おそらく兄が興味をもってちょっかいかけたであろう女性を気遣いナイトのようにエスコートしていく・・・・・・その優美な仕種に、見惚れていた・・・


新入生歓迎のパーティーで兄の目当てのアノ女性が会場に現れたと聞き、兄に伝えに行ったとき・・・・・・兄ピダムの顔が意地悪く歪むのを見た!!!

「 こいつトンマンと色違いのドレスなんか着やがって、似合わないくせに滑稽だぜ 」
兄の眼がお前も言えと催促する

兄に逆らう事など幼い頃からしたことのない私が、気が進まないが同じように意地の悪い言葉をぶつけようとしたとき・・・・・・顔を上げたのは、あの美少年・・・・・・

切れ長の大きな瞳から、ポタポタと音が聞こえるような大粒の涙を流す美少年・・・いや、彼女は・・・・・・何より美しかった・・・・・・

ドレスの裾を掴んで、真っ赤な目をして駆け出した彼女を、彼女の従姉妹というトンマンと探している時に聞いた話が私の胸を少し痛ませた

幼い頃 いつもズボンをはいて男の子のような格好ばかりの彼女が、ドレスを着たときに・・・・・・似合わないと、滑稽だと、笑われ・・・・・・囃し立てられ、小さな心に傷が入ったのだろう

「小さな頃からスンマンは美しかったのだ、だが私と姉を守りたいがため武道に精進し男のような格好ばかりしていたのだ・・・・・・いくら綺麗だと言っても聞いてくれなくて・・・ 」

見つけたのは庭園の片隅の東屋のなか、膝を抱えてうずくまる彼女の涙で濡れた頬が・・・・・・月と照明に反射してキラリと光った

≪  ズキリ・・・  ≫

胸の痛みに顔をしかめるが・・・・・・ふふっ、まさか・・・・・・な・・・


兄の失礼な言葉のお詫びと放ってはおけない衝動に突き動かされてメイクをし、服を手直しすれば・・・・・・美しい月の化身のような女神が現れた

そのときに私は自分の鼓動が、だいぶ前から早く打つ事を自覚していた・・・・・・彼女を見て早くなる鼓動のわけを・・・・・・・・

そのまま会場に戻り兄の前に進ませた彼女の美しさに、兄が抱き寄せ・・・・・・口説き始める

彼女の自信に繋がるかと私が言い含めたことなのだが・・・・・・胸が、ざわめく。。。

すらり とした長身に、鍛えてある体躯、しなやかな長い四肢・・・・・・そのどれもが先程の薄暗い東屋で見たときよりも明るいスポットライトの元で・・・・・・目が眩むほどに輝いている・・・・・・

兄の逞しい腕が力強く抱いて、彼女の細い腰が際立つさまに・・・・・・ 心が、ざわざわと波立つ。。。


「 ・・・私も触れたい・・・ 彼女の体に、心に・・・ 」

兄から『 美しい 』と言われれば彼女の心も少しは晴れただろう・・・ そう思っていると「 お礼は何が良い? 」と聞かれて、冗談のつもりでいった・・・

ふわり と首に回された腕を感じたと思ったら、思いがけない・・・・・・ キスのお礼に、私は蕩けてしまうほどに嬉しくて 呆然と立っていた

***

それから大学の構内で彼女を探してしまう自分がいて、情けない自分に自嘲して笑うばかりだ・・・

校門から続く桜が咲き誇る、ある日・・・ 彼女を、姉の授業中には立ち寄る裏庭の桜の木の列のなかで見つけ・・・・・・しばらく眺めていた

あれは・・・ 今年の4月から来たという新しい理事、たしかキム・ユシンとかいう・・・

まだ30手前だろう若い理事に女生徒がさっそく騒いでいたのを思い出した私は、彼が彼女に近づいていくのを見ていた

桜の木の根元に座り本を読んでいた彼女の顔が、近づいてきた理事に気が付いて見上げて・・・・・・笑った

慌てて立ち上がった彼女の服の埃をはらってやる理事に、少し頬を染め照れくさそうに見る彼女・・・

ああ・・・  一瞬でわかる、あなたの・・・・・・ その顔・・・ 好きなのか、その男が・・・

二人は仲良く歩き出していったが、私は・・・  私は しばらく動けないまま・・・その光景をずっと見つめ続けていた・・・  二人が見えなくなるまで・・・

頬を伝うのは 雨かな・・・  涙ではないと、思いたい・・・


そうしてしばらく経った今夜は、新しい理事を歓迎するパーティーがある  

私を見つけ駆けてきた あなた。。。

「 私を綺麗にしてほしいんだ 」
「 ・・・いいですよ。 では、ドレスを選びに行きましょう 」

あの男のために綺麗になりたいという あなたの頬が、瞳が、恋するあなたが、私には・・・・・・痛い

だが、とびっきり美しくしてあげよう・・・  無骨そうな あの男でも・・・一目で恋に落ちるように・・・


報われなくともいい・・・

結ばれなくとも、いいさ・・・

 
あなたは 只一人の 運命の人 だから・・・  あなたが 笑っていてくれれば・・・いいさ・・・


うちの会社でエステさせ磨き上げ、ドレスも化粧も、私が選び、私が施して・・・・・・鏡に映るのは月の女神・・・ アルテミスのような あなた

パーティー会場のホテルに送り、そのまま腕を組みエスコートして入っていけば周りから起こる感嘆の溜息に、男からの熱い視線が渦巻いていく

あなたには、見えていないようだが・・・ 

真っ直ぐにユシンに進む あなたの腕が・・・・・・私の腕から躊躇いもなく離れて・・・ 急に温度を失った腕が寂しい

途中で振り返った あなたの自信のなさに揺れる瞳に微笑んで頷いてやれば、ほっとした顔をして笑ってくれた

「 そうです・・・ あなたは笑っていて・・・  そのためなら私はどんな事でもできるから・・・ 」

その微笑を守れるならば・・・ 私の胸の痛みなど ささいなことだ・・・

仲良く話している二人を見るのが、やはり辛くて その場を離れた私はワインを飲みながら壁の花になっている

だが目はつい二人を追ってしまい・・・・・・踊りはじめた二人が・・・ 理事が下手なんだろうな、そのぎこちないワルツに笑ってしまう意地の悪い自分が嫌になる・・・

「 ポジョン様、私と踊りませんか? 」
「 いえ、私と! 」
「 それより、この近くに洒落たバーがありますの・・・行きませんか? 」
 
いつものことだが、寄ってくる女達が煩わしくて・・・でも、この胸の痛みから気を紛らわせたくて一人の手を取り会場をあとにした

こういうホテルの場合、トイレの他にパウダールームというものがある・・・ そこに入り鍵をかけ手荒く口付ける

「 んっ ・・・はぁ・・・////// 」

名前も知らない女の首から鎖骨、そうしてドレスをずらして胸を・・・・・・ 裾を捲り上げ下着に手をいれ弄り濡れた感触に・・・・・鏡の前に座らせて足を開かせ・・・・・・  そこで、急に虚しくなって 止めた

「 ダメだよ、簡単にさせちゃ・・・ 」
「 ポジョン様・・・ ////// 」

キスをして外にでれば あなたがいた!  何故だ? 恋人は? ユシンは?

呆気に取られた顔をしている私を見た あなたが、私の後ろのあられもない姿の女を見て驚きに瞠目している

女が服をなおし慌てて外に出て行っても、私達は動かなかった

***

驚きに目を見開いた あなたに、見られたことで動揺してる私・・・

気が付けば あなたの頬には涙の後が・・・・・・ なぜ?

「 泣いてるの? なぜ? 」

私の声がこの場の呪縛を壊した

「 あなたには関係ない! 」

鋭く睨んだ あなた。。。  『関係ない』という言葉。。。  あとから あとから伝う涙。。。

私の中で、何かが弾けた

黙って腕を掴んで後ろのパウダールームへと押しやり、扉の鍵をかけた

「 取り消して・・・ 取り消せ! 」
「 何をだ! 」
「 関係ないなんて言葉、取り消せ! 」
「 いやだ! 女と楽しんでればいいだろ! 私には関係ない! 」
「 理事と何があった! 」
「 何も無い! 」

壁に両手と体で身動きできないように押さえつけ、鼻先がすりあう距離で押し問答している私達・・・

「 あの男が好きなんだろ? あの男のためにドレスを着たんだろう? 」
「 離せ! お前には関係ない! 」
「 関係ないなんていうな! 」
「 だが事実だ、お前には関係ない!!! 」

「 好きなんだ! どうしようもなく好きなんだ! だから他の男の為に綺麗になりたい あなたに協力した ・・・・・・でも見ていられなくて、他の女で紛らわせようとしたんだ・・・ 」

「 見てればよかったのに・・・ 」
「 え? 」

「 ユシンは昔から姉上が好きなんだ・・・ 妹としてしか思えないって・・・ ふられた・・・よ 」
「 馬鹿な男だ・・・ こんな美しい人が側にいるのに ・・・他の女など 」

そっと・・・ 抱き寄せて、抱きしめれば・・・・・・あなたが素直に私の体に腕を回してくる

頬に手を添えて・・・顔を上げさせて涙に濡れる頬に、そっと 口付ければ・・・ 目を閉じる あなた・・・


小鳥がついばむような 優しいキスを 贈ろう・・・

あなたの涙が乾くまで・・・・・・  あなたの心が癒されるまで・・・・・・  あなたの微笑が見れるまで・・・・・・


報われなくとも いい・・・・・・

結ばれなくとも いいさ・・・・・・


あなたは 私の 只一人の・・・・・・ 運命の人だから・・・・・・

***

いかがでしょうか?  

こういう切ない系は、管理人的には好きなんですが・・・・・・

いやぁーー  読むのと書くのとじゃ偉い違いで(笑)

トンマンがハリセンもって乱入しようとしたり、他の女をツマミ食いしそうなポジョンに後ろから殺気を感じたりと忙しかったです(笑)

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① 【大学生の恋人達】☆ピダム&ポジョンの告白編

アルバイトしようで出てきた大学生のピダムとポジョン!
フェロモン兄弟がトンマンとスンマンに恋をして告白するまでを書きたいかな・・・(笑)

***

春爛漫、ここ桜花学園では名前にもなっている桜の木々が今も盛りと咲いている

トンマンの講義の間、桜の木の花を眺めたり根元にすわり書類を読んでいるスンマンの側に誰かが立っている

「あんた、目障りなのよ」
「姉だかしらないけど! あのトンマンって女!!! ピダム様に媚びて相手してもらおうとうろついてさ!」
「そうそう、あんただってパーティーでポジョン様にキスされて! 」
「いい気にならないでよね!」
「あの二人に近づかないで!!!」

言いたい事をいうだけ言った女子生徒がスンマンの周りからいなくなった

ただ見ていただけのスンマンだったが、はっと姉を心配して講義をしている教室まで駆けて行った

***

教室まで駆けてきたスンマンが中を覗くと・・・・・・

「ピダム? あの野郎~~ 」

トンマンの隣に座って肘を付きながらトンマンだけを、うっりと見ているピダムに周りの生徒がざわざわと騒いでいる
女子達の中には悔しさに顔を歪ませて憎々しげに見ている者さえいる

「あなたは講義を受けないの?」
後ろから聞こえた声にピクリと反応したスンマンが、ゆっくりと振り返ると・・・・・・声の主、ポジョンが微笑んで立っていた

「私は加賀教授の授業しか興味がない」
「え? 加賀教授って・・・あの若くして心理学の権威になった人?」
「ああ、教授がアメリカで発表した論文が面白くてな・・・ 今まで触れなかった分野を学びたくて来たんだ」
「加賀教授の授業だけを受けてるの?」
「ああ 他に学ぶ事は・・・いや、私に教える事は無いだろうからな、この大学に」

ニヤリと笑うスンマンにポジョンが微笑み、手を取って歩き出した

「なんだ?」
「暇でしょ? トンマンさんは兄に任せて君は私と話そうよ」
「断る!」

手を振り払ったスンマンは教室の中に入り、ピダムをどかして姉の隣に座り睨みつけている

「ふられたか・・・」
自分の手を見てポジョンが呟きながら、さっきのスンマンの手の感触と・・・僅かに震えていた指先を思い出す

「可愛いな・・・」

その後ポジョンも教室の中に入り、ピダムの横に座ってスンマンを見ていた

兄弟のその様子に学園のファンクラブが蠢き始めていることを、4人は知らなかった

***

「だいたい気に入らないのよ、あのトンマンとかいう女もスンマンも!!!」
「お嬢・・・」
「お前達、あの二人何とかしてよ!」
「しかし、お嬢。 目立つことはいけやせんぜ」
「ふん! うちが極道だってバレなきゃいいのよ!」
「しかし・・・」

「若いの寄こして、今すぐに!!!  あの二人・・・ヤらしてやるから」
「・・・はい」

ピダムとポジョンのファンクラブの熱心な追っかけである彼女のうちは極道だった

表向きは貿易商というふれ込みで桜花学園に入り多額な寄付金で家の事をごまかして通っている

そのカッとなると見境なく噛み付く性格の彼女は、今ではファンクラブの会長という名で他の会員を牛耳っていた

「ピダム様は私のものよ!!!」
「はぁ・・・・・・」
彼女のお目付け兼用心棒の男が携帯で若い者を集め、隠れさせたのは1時間が経った頃だった

「くすっ  思いっきり恥をかかせてやる」
息巻く彼女を見つめる男は、しかしスンマンを見たことがあった・・・・・・どこでだったのかが思い出せない

だが、確かに会ったことがある・・・・・・さて どこだったかな・・・

***

「ちょっと、あんた達顔を貸してよ」
彼女がファンクラブの会員達にトンマンとスンマンの二人だけを連れてくるように指示したのは、普段使われてない大学の講義室だった

すり鉢状の講義室では、席にファンクラブの女子生徒が見下ろしている
すり鉢状の底の部分に黒板や教卓などが置いてあり、トンマンとスンマンは其処に立たされた

「設備が余ってるとはもったいないな・・・」
「大学の経営が甘いのでしょう・・・」
「ふむ、改善の余地は多そうだな」
「はい、姉上」

周りの雰囲気もなんのその、二人が楽しそうに話し続けていることに彼女の額に青筋がたった
「なに余裕ぶっこいてんのよ! 気に入らないわねーーー!!!」

「何をそんなにカリカリしてるのだ? あの人は。」
「さあ、カリウム不足でしょうか? それともダイエットによるホルモンバランスの崩れか・・・」

「ほっときなさいよ! あんた達に思い知らせてやる!  お前達来なさい」
彼女の声に扉から黒いスーツに身を包んだ1人の男と、背後には若いチンピラが5人入ってきて二人を囲んだ

「これから素敵なショーが始まるわよ! まずは服を脱いでもらって裸踊りだわ!  やって!」


「姉上、私から離れないように・・・」
「分かった」
「心配は要りません、影にSP達もいますから」
「スンマンがいるのだ、そんな心配はしておらぬ」
「・・・一度、思い知らせてやりたくて誘いにのりました」
「存分にやっていいぞ 私もいい加減ウンザリしてるのだ」

「なにごちゃごちゃ言ってんだ!  可愛い顔してるよな・・・裸にひんむいてやる!」

5人の男達が手を二人にかけようとしたとき、スンマンの手から何かが伸びた!!!

「うぎゃ!」
「ごはっ!」
「ぐううううーーー」
「げほっ・・・」
「うっ!!!」

警棒のような金属の太い棒を的確に急所へ繰り出し、あっという間にチンピラ5人は腹や肩を押さえて床に転がった

「なに、こいつ」
「お嬢、下がってください」

黒スーツの男が彼女を背に庇い、スンマンの前に立ったときふいに記憶が蘇った
「あんた・・・確か8年前・・・・・・大会の無差別級で優勝した・・・」
「お前、誰? 誰でもいいけど御付なら主人が非道をする前に止めないといけないんじゃない?」

転がる男達を見たスンマンが嘲笑して彼女を見やる
「短絡的に男を使ってどうこうしようだなんて、腐ってるね、性根が!」
「なんですって!!!」
「ピダムが好きなら直接売り込めばいいだけだろ? 手下使って脅して・・・・・・そんな考えが最低に愚劣だ」

「あいつヤっちゃってよーーー 私にそんな口きいて只じゃおかないから」
黒スーツの男がスンマンにかかっていったが、動きを見切られ避けられ腹に拳を埋め込まれ床に転がった

「わ・・・私になんかしたら、家の者が許さないんだからね! あんたなんか!」
どこに持っていたのか卵をトンマンに投げた女だが、横からスンマンの手が伸びてキャッチし・・・・・・女に投げつけた

ぱしゃ! と音がして頭から卵をかぶった女は席で事の成り行きを見ていた会員達に向き直った
「あんた達も投げなさいよ!」

慌てて卵を取り出した会員達はトンマンの前に進み出たスンマンに投げていく

スンマンは飛んでくる卵を掴んでは席に向かって投げ返していく・・・  が、そこは多勢に無勢・・・たまにスンマンに卵が当たっている

スンマンは卵が当たっても気にせずどんどん受け止めては投げ返した

投げ返す卵のほうが圧倒的に多いから席にいる会員達から悲鳴が溢れて卵を投げる手が止まってしまう

***

「もう、終わりか?」
「スンマン、大丈夫か?」

トンマンの肩を抱き、悠然と歩き出すスンマン・・・ そこに床で呻いていたチンピラの一人が襲い掛かった

トンマンの腕を掴もうとしたチンピラが、スンマンの長い足で蹴り飛ばされて綺麗な放物線を描くのをその場にいた者全てが見つめた

スンマンが手で合図すると扉からサングラスをかけた黒づくめのSR達がチンピラを取り押さえた
「この場にいる者の全ての名前と家を書いておけ・・・・・・ああ、特にコイツの家を教えろ」
SPにトンマンを外に出させてから、スンマンは彼女の真ん前に歩み寄り・・・・・・にたり、と笑った

「お前、家ごと潰す。  覚悟しておけよ・・・・・・ふふふ・・・くっくっくっ・・・」
「あ・・・あんた達、いったい・・・  こんなSPに警護されてるなんて・・・金持ちの家なの?」

ずいっ!と顔を寄せるスンマンに恐怖を感じて後じさる彼女の背中が、黒板に当たり止った

《 バン! 》と顔の横に手をついたスンマンの目が蒼く燃え上がり射抜くように激しく見つめている

「ああ、金持ちさ。  姉上に手を出そうとしたお前を家ごと吹き飛ばせるくらいのな・・・  くっくっくっ」

笑いながら講義室から出たスンマンにタオルを渡す女性SP

「姉上は?」
「午後の講義に行かれました」
「ピダム・・・とかいう男がうろつくから姉上の周りにSPを配置して・・・姉上が嫌がってもいい  寄せ付けないようにしておいて」
「はい、スンマン様」

「私は理事長室に行く」
「お一人でよろしいのですか?」

「ああ・・・ 卵だらけだからシャワーが浴びたいんだ」
「では、お召し物を用意させます」

「よろしく・・・それと・・・」
「はい、かしこまりました」

たたたっと軽やかに走り出したスンマンと別れたSPが、後ろの柱の影に向かい声をかけるとポジョンが出てきた

「スンマン様は30分後に心理学教室においでくださいと言われています」
「・・・気付かれてましたか」

女性SPが誇らしげに笑いながら、答えた
「あの方に気配を消しても無駄です、では、私はこれで」

「こんな警備が必要なほどの人物達か・・・ また兄もやっかいな人に惚れたもんだ。 ・・・・・・私もか」

ポジョンは一人呟いて、くすくすと笑いながら心理学教室へと向かった

***

「ユシン、シャワー借りるぞ」
「どうした、その姿は?」
「卵パックだ、気にするな」

この学園の理事長が今年の4月から若い男性に代わった事は知られていたが、その人物とトンマン、スンマン姉妹とが親戚とは知られていなかった

理事長室の奥に作られたシャワールームで洗い流し、しばらく熱いシャワーが気持ちよく浴びている

「ふぅーー 」
バスローブだけで理事長室に現れたスンマンに若い理事長は、目のやり場に困って窓の外を眺めている

「すまないな、理事をやらせて」
「いや、いいさ。 前から教育に興味があったからな」
「ふふ・・・  興味は教育だけ? 」

書類の載った大きく重厚な机と椅子に座るユシンの間に入ったスンマンが机に座り、ユシンを眺める

その・・・まだ水滴の残る白い肌が、匂い立つような艶かしさの胸の谷間がバスローブの合わせ目から覗くのを、これまた見れないユシンが目を泳がせて・・・・・・額からは汗が伝う
 
「スンマン離れなさい だいたい若い娘がはしたないぞ!!! 」
この魅力的な従姉妹は自分がいかに男を惹きつける魅力があるか自覚してない・・・・・・困ったものだ

「早く服を着なさい ここは理事長室だぞ、わきまえなさい」

思いの他、言葉が強く出たユシンだが本人はスンマンの肌から意識をそらそうとしてるので気がつかないのだった

「ユシンのばか・・・ お前は姉上しか見えてないんだな・・・ 」

下を向いたスンマンの小さな呟きは、風のようにその場を離れたユシンには聞こえないままだった

***

スンマンと別れたあとのトンマンは周りをSP達に囲まれながら、講義のある教室に向かっていた

「ト~~~ン マン♪ 」

ピダムがいつもの様にトンマンの隣に座ろうとすると、黒服のSP達に止められた

「 なんだよ、こいつら 」
「 私の警護の者だ 」
「 警護? 」
「 ああ、じゃあなピダム 」

SP達に押しやられたピダムが教室から出され仕方なく授業が終わるのを待っていた

「 君、授業は受けないのか? 」

廊下に佇むピダムに声をかけたのは新任の理事、ユシンだが・・・・・・彼は彼でトンマンの様子を見に来ていたのだった

SP達に囲まれたトンマンに安堵しつつも、膨れっ面をしている様子に「ぷっ」と小さく笑う彼にピダムの何かが警告している

「 あんた、新しい理事長だよな・・・ トンマンの何? 」
「 ・・・・・・君に答える義務はない・・・ 」

「 ふう・・・ん、気にくわねぇーーな 」
「 この学園での評判は聞いてるよ、ピダム君 」
「 君・・・ねぇ~  俺はトンマンが好きだ、ぜってぇー俺のものにする 」

にやり・・・と笑うピダムだが目は真剣にユシンを見つめている

彼の動物的に鋭い勘は、先程からトンマンへと向けられるユシンの瞳の奥に宿る恋心に気が付いて牽制と、宣戦布告をやった・・・・・・対するユシンは長年秘めた恋心を会ったばかりのピダムに言い当てられた動揺で、何も言えない・・・

「 な! なんだね、いきなり! 」
「 俺は言ったからな・・・ あとから卑怯だとか言うなよ・・・ じゃなっ! 」

駆け去るピダムに呆気に取られながらも、思案に耽るユシンはそのまま歩き出していた

「 理事! あなたにの歓迎パーティーの件でお話が 」

事務長に捕まったユシンが、理事室に戻った時にはすでにスンマンはいなかった・・・

***

「 失礼します 」
ノックをして入るスンマンの目の前には加賀教授・・・まだ30歳になったばかりというのに教授であり数々の論文と実績で心理学界の寵児となった彼は、銀縁の眼鏡がよく似合う知的でハンサムな男だった

「 こちらに私の知り合いが来ていませんか? 」
「 私はここにいます 」
「 ああ、すまない遅れてしまったか 」
「 いえ、教授と話が出来てよかったです 」

二人が握手して別れるのを不思議そうな顔で見ながら、部屋をでるポジョンに自然に背中を押されて歩き出すスンマン

「 知り合いなのか? 」
「 いえ、前から心理学に興味があったので講義を受けられるか聞いていました 」
「 うけるのか? 」
「 はい、今日の午後から受けます 」

歩きながらポジョンはスンマンの顔を見つめ、「カフェに行きましょう」と優しく声をかける

カフェについた二人はコーヒーを頼み、楽しそうなポジョンが気鬱そうなスンマンが話し出すのを辛抱強く待っている

「 ピダムの事なんだが、あいつは姉上に本気なのか? 」
言い難そうに話し出すスンマンのよく通る少し低い声にポジョンは聞き惚れている

「 それは、兄に直接言われたらいかがですか? 」
「 ・・・・・・またケンカになるだろう・・・ 」
「 くすっ・・・ 気があうと思いますがね 」

「 俺の事、呼んだか? 」
にょっきり現れたピダムがスンマンの隣に座り、彼女のコーヒーを飲むさまにポジョンの眉がしかめられる・・・

「 姉上のことなんだが・・・ 本気なのか? 」
「 ああ、なんだ? 俺が冗談でトンマンにちょっかいかけてたと思うのかよ! 本気も本気、もうトンマンしか考えられねぇーー 」
「 ならば、火の粉を姉上にかけるんじゃない! 」

呼び出され襲われた1件をピダムに話したスンマンは、すっ・・・と目を細めて改めてピダムを見た
 
「 もし、このような事が続くようなら姉上の側には二度と近づかせない・・・ 」
静かに低く・・・・・・穏やかな声だが、その氷の刃のような声にポジョンはゾクリとし、ピダムはニヤリとした

「 おい、そいつらの名前分かるか? 」
「 ああ、名簿を作った 」

ポケットから無造作にだした紙をピダムに渡し、広げさせれば首謀者の名前が赤い色で○を付けられていた

「 この女が会長でこの1件の主犯だ。 家は極道だそうだ・・・こいつはピダムにお熱なんだから付き合えば? 姉上など忘れて・・・ 」
「 はっ! 俺はトンマンに叩かれて気が付いたんだ! 俺の運命の女はトンマンだって! 」
「 ・・・・・・お手並み拝見としよう・・・ 二度と姉上に危害を及ぼさないようにな 」
「 ふん! お前からのテストって事か? 」

冷酷な微笑を浮かべたスンマンが席を立ちながらピダムとポジョンを見る

「 ああ・・・そうだ  もしヘマをしたら2人とも消えてもらう・・・ 」

スンマンが立ち去ってから兄弟は名簿を見て考え始めた・・・

「 まずはコイツからだな・・・ 」
「 そうですね・・・ 」
「 調べないとな・・・行くぞ、ポジョン 」

兄弟は数日、学園には来なかった・・・


「 あれだけ纏わりついてたピダムがいないと・・・ 」
「 姉上? 」
「 ・・・なんか、寂しいな・・・ 」
「 え? 」

トンマンからの意外な言葉に固まるスンマンの肩に、散り始めた桜の花びらが・・・・・・一片、そっとのっていた

***

というか、トンマンって迷惑だといいつつもピダムが賑やかに傍にいることが楽しくなったんでしょうね・・・
で、ふっといなくなると・・・寂しい、と。。。
さてさてユシンはどうでるか! ですね(笑)

     

②【大学生の恋人達】☆ピダム&ポジョンの告白編

私のつたない文章でも、読んだ方の気分転換になってくれたらと思っています・・・・・・

さてさて、この二人・・・告白してくっつくのはどっちが早いんでしょうね(笑)

***

数日ぶりに現れたピダムとポジョンは早速、トンマンとスンマンの二人を探し大学の中を走り回っている

やっと見つけた二人は講義の間の休憩か、カフェでくつろいでいる

「 これを見ろ! 」
「 ん? 」

トンマンに挨拶した後、スンマンにファイルを渡したピダムが得意気な顔をしている

ぱらぱら・・・と、中を見てみれば≪念書≫と書かれている書類の束・・・・・・そこにはファンクラブの解散と、今後2人には何もしないという親と本人との署名捺印があった

「 もしこれを破れば学園にいられないようにするって脅せば簡単だったぜ! 」
「 ・・・・・・ふうん 」
「 どうだ! 俺もポジョンもやるだろう? 見直したか? 小僧! 」

ばさっ・・・と、テーブルに投げ出したスンマンが片眉をあげてピダムを見て・・・・・・笑った

「 生ぬるい・・・ 美室財団といっても後継者がこれか? 」
「 なんだと!!! 」

「 1つ! 念書なんて法的には何の効力も無い、書かせるなら弁護士に公正証書くらい用意しておけ 」
「 うっ! 」

「 1つ! 会長の極道の名前が無い! これは? 怖くて避けたのか? 」
「 バタバタしててそれどころじゃなかったんだよ、向こうが! 」

「 1つ! 真っ先に一番の親玉を締め上げなかった手際の悪さ・・・  せっかく1日待ってやったのにな・・・ 」
「 どういう意味ですか? 」

初めて口を開いたポジョンを見たスンマンが黙ってノートパソコンを開き、2人に見せた

画面には。。。。。

≪日本の中でも1、2を争う極道の派閥が警察により壊滅!≫
≪麻薬の輸入で貿易会社をしていた組長逮捕!≫
≪日本の暗部、売春組織が摘発! 娘達は無理やり働かせられていた!≫・・・・・・などの文字が躍っている

「 日本の暗部といっても秩序は存在するし、暗黙のルールもある。  だが、彼女もそうだが父親も手段は選ばず、敵には徹底的に噛み付いて・・・のし上がった  そんな歪みを弄って、疑心暗鬼にさせて疑わせてやれば・・・・・・噛み付いたら終わりな人物にも攻撃して、あげくが自滅・・・ くっくっくっ・・・ 」

「 何した? 」
「 私は何も? ただ、日本の暗部も世界の暗部も繋がりあってる・・・ 汚いやり方でのし上がった奴に同じようにしただけさ・・・ 本当は部隊でも差し向けて屋敷ごと潰してやるつもりだったが姉上に止められた 」

「 スンマンは過激すぎるのだ、私達が表にでるのは避けなければね・・・ ふふ 」
「 ふふ・・・ 」
微笑みあう美しい姉妹が1瞬、魔女のように見えたのはピダムもポジョンも同じだったが、彼等はそれを嫌がるどころか うっとりと眺め続けた

「 すげぇ・・・トンマン、俺はもうお前に夢中だよ 」
「 くすっ  普通は怖がるんじゃないのか? 」
紅茶のカップを持とうとしたトンマンの繊手を握ったピダムが、そのまま椅子から下り片膝をついて・・・・・・手の甲にキスを贈る

「 トンマン、好きだ・・・ もうトンマンしか見えない・・・ 俺の恋人になってほしい 」
「 ・・・・・・私はまだピダムを知らない 返事はできない 」
「 でも俺がトンマンを好きだって気持ちは知っていてほしい ・・・必ず俺を好きになるから 」
「 くすっ 自信家だな 」
「 嫌いか? 自信家な男は・・・ 」

見上げてくるピダムの黒曜石のような黒い瞳が、星を散りばめたようにキラキラと煌き潤み・・・・・・トンマンを、トンマンだけを見つめている

毎日毎日 講義の間中その瞳でじっと見つめられ続けていたトンマンは、数日ぶりに改めて見つめられて胸がドキドキと鼓動が早くなるのを感じていた

スンマンはじっと姉の頬が赤くなる様子を眺めている・・・・・・

「 姉上、時間です 」
「 あ? そう・・・そうか、ならば行かねばな・・・ 」

あたふたと歩き出したトンマンの横に当然のように付いていこうとしたピダムを遮ったスンマンが顎をしゃくって椅子に戻るよう示した

「 なんだよ! 」
「 手際の悪さと、手ぬるいやり方・・・・・・ お前はまだ認められない 姉上に近寄るな! 」

言い置いて立ち去ったスンマンの後姿にピダムは呟いた

「 まだ学生でそこまで出来る方が怖いよ・・・ ま、さすが俺のトンマン!って事だがな 」
「 すさまじい姉妹ですね 」
「 お前だってスンマンに惚れてるんだろ? 」
「 ・・・気付かれてましたか 」
「 調べないとな・・・ 」
「 ええ・・・ 」

二人が同じようにニヤリと笑ったのを・・・・・・トンマンもスンマンも見てはいなかった

その笑いが今まで見た事のない笑いだったのを・・・・・・

***

≪ 美室財団本社ビル ≫の会長執務室の前にピダムが立っていた

あれからトンマンの傍にいこうにもSP達に阻まれてちっとも近づけやしない・・・業を煮やしたピダムはトンマンとスンマンの二人を調べようと母親のいる本社ビルにやってきた

「 ババァ! いるか! 」
「 ・・・ピダム、その口に効く薬はないのですかね・・・」
「 ふん! 電話で話したろ? 調べたか? 」
「 知りたければ丁寧にお願いしなさい 」
「 ・・・教えてください、お母様・・・  げろっ!!! 」

「 お前が新羅財閥の令嬢と知り合いとはね・・・ 」
「 なんだと? ババァ本当か? 」
「 何かあっても私は助けませんよ、新羅家にはうちも敵いませんからね 」
「 ・・・弱気だな、ババァ 」

ファイルをもって執務室をあとにしたピダムに、すっと寄り添うポジョンも手にファイルを持っている

二人は空いてる会議室でそれを付き合わせることにした

ピダムの方はトンマンとスンマンの家が世界有数の財閥、新羅財団ということと家族構成などがのっている 

ポジョンの方は先程のファンクラブの会長の女の行方と構成員の行方だった

「 ふ・・・ん、だいぶトチ狂ってるみたいだな、あの女 」
「 ええ、二人が危ないですね 」
「 戻るぞ! 」
「 はい! 」

二人は車を飛ばして大学に戻った・・・

***

「 許さない・・・あの2人・・・ 」
「 お嬢、もう止めてください 」
「 あんたは悔しくないの! 家もなくなって、私はあの二人を許さないんだから! 」
「 あの2人に手を出したら、お嬢もただじゃすみやせんぜ 」
「 もう、いいわよ・・・ 私は・・・ 」

大学の構内で暗い瞳をした彼女が獲物を待っていた・・・・・・次の講義に行く時に絶対にここを通ると確信して。。。


家が潰れた彼女は、彼女名義にしてあったマンションにいたのだが・・・・・・どうにも腹が立ち、怒り狂い、後先も考えずに大学に戻ってトンマンとスンマンを狙っていた

バックに忍ばせたナイフを確認した彼女が、ちょうど目の前を通り過ぎようとするトンマンに気がつき襲い掛かる・・・・・・

その時、浅黒い男の逞しい腕が彼女の体を羽交い絞めし、もう一人が御付の男を押さえてしまう

「 ピダム様! 」
「 人生を棒にふるな! 俺にのぼせるのもいいが、地に足つけて考えろ 」
「 そうですよ・・・兄のような女ったらしより、真面目な方を見つけなさい 」
「 お嬢・・・ 止めましょう 」

「 でもピダム様はあのトンマンがお好きなんでしょう? 」
「 そうだ、だから諦めろ! 」
「 ・・・・・・ずっと好きだったのに・・・ あんたなんか好きになったばっかりに・・・ 」

ゆらり と立ち上がった女がナイフを手にトンマンを追いかけて行く・・・・・・余りの速さにピダムも追うが、追いつかない


「 あんたがいなければぁぁぁ~~~ 」

凶刃がトンマンに届こうとした瞬間、後ろにいたスンマンが姉を抱きしめて庇うのと、ピダムの手がナイフの刃を掴むのとが同時だった

「 ピダム! 」
トンマンの目が真ん丸にまり、自分を庇ったピダムを見つめる

次の瞬間、スンマンの腕の中から飛び出して血の流れるピダムの掌をハンカチで縛り、血を止めようと必死になっている・・・・・・その血が服を汚すのも構わずに、ただもうオロオロとピダムを気づかっている

「 ピダム、血がひどい・・・  ああ、どうしよう 」
「 トンマン、無事で良かった・・・ 俺は大丈夫だから・・・ 」

「 ふふ・・・ 姉上、うちの緊急病院にピダムを連れていってあげて下さい 」
「 スンマン・・・ 」
 
「 お前達、はやくピダムと姉上を運ぶんだ! 」

SP達に二人を任せた後、スンマンがポジョンを見やる・・・・・・そのポジョンは女と御付の男の二人を取り押さえていた

「 ここまで愚かだとは、思わなかったよ 」

冷酷な声がスンマンから出ていた
 
「 ここの卒業までの学費と生活費の預貯金、それに不動産もある・・・馬鹿な真似をしなければ食うには困らない・・・  」
「 さっさと警察に突き出しなさいよ! 」
「 ・・・・・・ポジョン、あなたに任せよう 」

スンマンが、ピダムを試すと言ったときの目をしながら・・・・・・真正面からポジョンを見据える

「 私も試されるのか? ・・・まあ、いいさ 」

ふっ・・・と微笑んだポジョンは二人から手を離し、地面で鈍く光っていたナイフを布でくるんで持つと二人に向き合った

「 どうして欲しいかな? 君達は・・・ 」

答えたのは御付の男、名前を篠田といった。

「 警察は勘弁してください、組は消滅してますし復讐なんて考えるほど人望はなかった人です でも娘のお嬢だけは復讐したかった、父親ですからね・・・・・・止められなかった私が悪いんです 」
「 篠田・・・」
「 もし警察に行くなら私を犯人にしてください 」
「 しのだ・・・・・・ あんた・・・なんで? 」

「 お嬢、真っ当に生きてください! お願いしやす ・・・惚れてたんだよ、あんたの事 」
「 しのだ!!! 」

二人が泣いて抱き合うのを見たポジョンは、ある提案をした

「 じゃ! こうしよう・・・ 」

スンマンが目を瞠ってポジョンを見て、そして ふんわりと微笑んだ。。。

***

「 つっ・・・ 」
「 痛むか? ピダム 」
「 トンマン様はこちらに、ピダム様は処置室に 」

トンマンが縛ったハンカチも既に真っ赤に血に染まり、止まらない血が滴っている

新羅家の病院の救急治療室にリムジンで乗りつけたトンマンに、連絡を受けていた医師達は素早く動き治療してくれた

SPの一人にロビーに連れてこられたトンマンだが、じっと待つのがじれったくてピダムの消えた処置室にはいっていく

麻酔を打たれ傷口を縫われたピダムの手が包帯で巻かれ、肩から吊られ・・・・・・やがて病室に案内されたピダムと二人になったトンマン

「 ・・・・・・ありがとう ピダム 」
「 いいよ、トンマンが無事なら・・・ 」
「 でも今後はこんな無茶はするな 」
「 ・・・・・・トンマンが危ない時は無茶もするさ、約束なんてできない 」
「 約束しろ! 」
「 できない!!!  ・・・惚れた女を守るためなら男は無茶もするもんだ・・・ 」

ニヤリ・・・と、からかう様な笑みを浮かべるピダムは怪我してない方の手でトンマンの頭を撫でた

「 本気・・・なのか? 」
「 本気だ、あんたに惚れてる・・・ この命、捧げるほどに・・・ 」

強い光を目に宿したピダムの・・・  その瞳に射抜かれたトンマンが、我知らず頬を赤く染めていた

頭を撫でていたピダムの手が・・・・・・トンマンの後頭部をつつみ、引き寄せ・・・・・・ベットからピダムが乗りだすのと、されるがままなトンマンの顔が近づき・・・・・・重なった

柔らかいトンマンの唇を感じながらピダムは体をベットへと戻していけば、自然にトンマンが覆いかぶさるような格好になる

その間も離れない唇からピダムの舌がトンマンの口内に入り込み、舌を絡ませ・・・・・・口付けが深くなる

「 んんっ・・・ あふ・・・ 」

息も出来ないほどに激しい口付けに、トンマンの鼻から漏れた吐息がピダムの頬をかすめ、耳に届き・・・・・・もっと夢中になっていく

体から力が抜けていくトンマンを抱きしめたピダムが唇を離した

「 トンマン、俺の恋人になって・・・ 」
「 私だけを見るか? 」
「 ああ、トンマンだけだよ・・ 」
「 なら・・・いいよ ////// 」
「 やった! 」

嬉しさのあまり、両手で強くトンマンを抱きしめたピダムが・・・・・・掌の痛みで顔をしかめるがトンマンを離しはしなかった

***

「 じゃ! こうしよう 」
と、ポジョンが言い出したことは・・・・・・

「 篠田さんは美室財団の警備担当で就職してもらって、君はまずは大学を卒業する事だね 」

「 じゃ、警察には? 」
「 届けないよ、でもまだ・・・おかしな真似するようなら警察にいってもらう ・・・これは証拠としてもらっとく」

「 ありがとう・・・ 」
「 ありがとうございます 」

憑き物が落ちたような女は素直に謝ると篠田と二人、帰っていった

「 これでは不満ですか? 」
「 100点満点ではないが、いい点だな・・・・・・ 」
「 わざとあの二人を野放しにしてたのは、兄と私を試すため? 」

ちろり・・・とポジョンを見たスンマンが頷いた

「 そうだ、他の者は分散して受け入れたからな・・・ 危険なのはあの2人だけだった 」
「 兄の気持ちを測りたかったんですか? 」
「 本気なのか、違うのか・・・ただそれだけだ 」
「 ・・・怖い方だ・・・ 自分の命を的に矢を射るようなことをして・・・ 」

「 ふふ・・・仕方ない、見えないものを測ろうとするんだからな 」

笑いながらスンマンとポジョンが病院に向かい、口付け合う二人を見て・・・・・・一人は溜息をつき、一人は微笑を浮かべていた

***

それからはピダムはトンマンの《 恋人 》として堂々と横に並んで歩くようになり、スンマンも態度を柔和させていった

意外にもピダムと気のあうスンマンが友人として、同じくトンマンを大事な人として思う者同士として距離を縮めていく

そんな濃密な4月も過ぎようとした頃、大学の構内をいつものようにスンマンを探しながら歩いていたポジョン

「 おーい! 」
先に見つけたスンマンが走ってポジョンの目の前に来た時、ポジョンの目は高潮しているスンマンの顔につい、見惚れてしまう

「 今夜、パーティーがあるだろ? ・・・・・・私を綺麗にしてほしいんだ・・・ 」
「 ・・・・・・新しい理事の歓迎セレモニーですね 」
「 ああ・・・  いいか? 」
「 ・・・では、ドレスを選びに行きましょう・・・ 」

声がかすれてしまう・・・ 顔から血の気が引いていく・・・ あの男のために綺麗になりたいのか・・・

私は普通に見えてるか? 青い顔は知られてないか? この心を切り裂く痛みは・・・あなたには知られてないか?

「 さあ、行きましょう・・・  とびきり綺麗にしてあげるよ・・・ 」
「 ありがとう! 」


心から血が流れていく感触をかんじながら・・・・・・ あなたの笑顔のためなら、あなたが望むのなら、私は私の全てを捧げよう・・・・・・

今夜、私は世界で1番の道化になって魅せよう・・・・・・あなたのためだから・・・

***

ピダム、うまいこと行きましたね!

私のパターンに無い展開です

ちょびっとサスペンスタッチでしたが、こうでもしないとくっつきませんからね(笑)

次はポジョンですね・・・ 引き伸ばして《切ない系》させてもいいかな(←オイ!)

なんてね!




     

③【大学生の恋人達】☆ピダム&ポジョンの告白編

少しでも読んでくれた方に、ワクワクやドキドキを届けられる事を願って・・・

先にピダムとまとまっちゃったトンマン・・・ えーーっと、ユシンは?(ユシンファンの方ごめんなさい)

*****

「 ここは? 」
スンマンが見上げたのは美室財団の誇るファッションからエステまで、女性の≪美しくありたい≫という願いを叶える大きなビルだった

「 このビルの中でエステも化粧も髪も、全てを美しくできます、さあ、行きましょう 」

ポジョンに背中を押されて中に入るスンマンだが、気後れするのか意識無くポジョンの指先を握っている・・・

その握られた指先から震えが伝わってポジョンは優しくスンマンを振り返る

「 大丈夫・・・・・・私があなたに嫌なことするわけ無いでしょう? 」
「 ・・・・・・うん 」
「 怖いの? 男を殴り倒せるのに、エステが怖い? 」
「 ・・・・・・綺麗に・・・なれるかな?  また・・・笑われたら・・・ 」

ハッとしたポジョンだが、彼はスンマンを見て強く声に力を込め真摯に告げた

「 あなたを見て誰もが溜息をつくように・・・・・・月の女神のように美しくします。  私に任せて・・・ 」

じ・・・とポジョンを見たスンマンが『こくり』と頷いたのを嬉しそうに見たポジョン・・・・・・彼女の信頼を得られていると感じた彼の心は、嬉しかったのだ

それからポジョンはスタッフにエステの指示をし連れて行かせ、この間にパーティーで着るドレスと、それに合う彼女の髪のセットを美容師と相談していた

念入りに磨き上げられて出てきたスンマンの、しっとりとした艶やかな肌にスタッフ達からの憧れの溜息を聞きつつ、ドレスを着せ髪をセットし、メイクはポジョン自らが担当した

3時間後、会場のホテルの車止めに乗りつけたポジョンがエスコートして連れてきたスンマン

先にホテルに着いていたトンマンとピダムが息を飲むほどに磨き上げられたスンマンは、まるで地上に降りた月の女神アルテミスのように美しく、凛とした神々しさで会場中の溜息と熱い視線の的となっている

***

キム・ユシンはその日、朝から落ち着きなく理事室の中をうろうろとしていたのだった

従姉妹のトンマンに今夜のパーティーのパートナーとして出席してほしいと伝えた時、いつもならば「 仕方ないな・・・早く彼女を作ればいいのに 」と言いながらも了承してくれていたのに・・・・・・

「 ダメだ、他を当たってくれ 」
「 え? いつもは一緒に行ってくれるだろ? 何故だ? 」

「 私に恋人ができたのだ、もう彼女のフリはできない 」
「 ・・・・・・こいびと? 」

「 会場で紹介しよう・・・ スンマンに頼めばいいではないか、私から伝えておこう 」
「 ・・・あ・・・ああ、そう・・・してくれ・・・ 」

電話を切ってからもユシンの頭の中には、トンマンの「 恋人 」の声がこだまして渦巻いて・・・・・・立っていられずソファーに沈むように座り込んだ

「 恋人・・・ トンマンに恋人・・・ 」
呆然と呟いて・・・・・・ ショックの余り遅刻して学園に来たユシンだった・・・

***

新しい理事の紹介がすみ、新羅家の縁者であるユシンに近づこうと女生徒も、その親も色めきたつ中でトンマンがにこやかにピダムと腕を組んで会場入りした

スンマンもポジョンと腕を組みトンマン達の後ろから会場に入って来た

「 さ、堂々と行ってください 」
「 ポジョン・・・ 」
「 大丈夫! あなたはこの世で1番綺麗ですよ・・・ 」

腕から離れて歩き出すスンマンに優しく勇気づけたポジョンが見ている中で、スンマンは不安げな瞳で一度ふり返った

ポジョンの頷きと、その優しい微笑で笑顔になったスンマンが真っ直ぐにユシンに向かうと、ポジョンは苦しそうに顔を歪めて拳を握りしめワインを飲んだ

1つ、また1つ、ワインのグラスを空にして壁にもたれてスンマンを見続けるポジョンが、ピダムは気になっていた

「 ペースが早い、悪酔いしなきゃいいがな・・・ 」

***
  
「 ユシン・・・ 」
「 ああ、スンマンか・・・ 」

目の前に来たスンマンが頬を染めながらユシンを見ても、彼はピダムと笑い合うトンマンをじっと見ていた

「 ピダムは姉上に本気だと、ちゃんと伝えたぞ 」
「 ああ・・・ 聞いた 」
「 ユシン、私も伝えたい事があるんだ 」
「 ん? 明日でもいいか? 今は考えられない・・・ 」

その言葉にスンマンの顔が青ざめていく・・・が、彼女も今夜、伝えなければと覚悟を決めてきていたのだった

「 ・・・踊らないか? 」
「 ああ・・・ 」

ちょうど流れたワルツにユシンと踊りながら・・・ 心ここにあらずなユシン。。。

ユシンの目はトンマンにずっと向けられていた、そう・・・スンマンと踊っていても・・・そのとき、会場から女の手を引いたポジョンが、消えていった

「 私を、見て・・・ 」
「 ん? 」
「 ユシンが 好きなんだ 」
「 え? ・・・スンマン? 」
「 昔から姉上を見てることは知ってる、だが、私は・・・ 」

「 俺も好きだよ、スンマンは大事な妹だから 」

トンマンから視線を外さずに・・・事も無げに言ったユシンは、スンマンの一世一代の告白をそうとは知らずに断っていた

目の前のスンマンが見る見る青ざめて、その頬に涙が伝おうとも・・・・・・トンマンしか見えていない彼は、ぎこちなくワルツを踊り、1曲終わればスンマンの手を離してしまう

「 ふふ・・・ 」

力なく笑ったスンマンが逃げるようにドレスのまま走って行った・・・・・・一人で泣ける場所を探して・・・

***

「 うっ・・・」
流れる涙を拭おうともせず歩くスンマンがトイレに篭ろうとしたとき、その手前の扉が ふいに開いた

ぶつかりそうになって顔を上げたスンマンが、ポジョンを見て・・・・・・その後ろの個室の中の・・・・・・胸も露に、ドレスも捲くれて下着が見えそうな女も見て・・・・・・目を大きく見開いた。。。

≪ ポジョンの恋人? ・・・・・・二人で何を・・・ ≫ 

女が服を戻して慌てて出て行ったのを見ても、動けないスンマンの頬に新たな涙が伝う・・・

「 泣いてるの? なぜ・・・ 」

優しいポジョンの声が、何故だか無性にスンマンを苛立たせ・・・・・・怒りを生んだ

「 あなたには 関係ない!!! 」

睨みつけたスンマンの手を取りパウダールームに入ったポジョンは鍵をかけ、彼女の体も壁と自分で挟み込み閉じこめた

「 取り消せ 」
「 あなたには関係ない 女と楽しんでたらいいじゃないか! 」
「 理事と何があった! 」
「 何も無い! 」

「 あの男が好きなんだろ? あの男のためにドレスを着たんだろう? 」
「 離せ! お前には関係ない! 」
「 関係ないなんていうな! 」
「 だが事実だ、お前には関係ない!!! 」

「 好きなんだ! どうしようもなく好きなんだ! ・・・だから他の男のために綺麗になりたい あなたに協力した 」

ポジョンの顔が苦しそうに歪む・・・・・・

「 ・・・・・・でも見ていられなくて、他の女で紛らわせようとしたんだ・・・・・・」

自分の腕を掴んで壁に押し付けているポジョンの腕が震えているのを、スンマンは感じていた

「 見てればよかったのに・・・ 」
「 え? 」
「 ユシンは昔から姉上が好きなんだ・・・ 妹としてしか思えないって・・・ ふられた・・・よ 」

「 馬鹿な男だ・・・ こんな美しい人が傍にいるのに ・・・他の女など 」
「 姉上ばかり目で追って・・・・・・私など1度も見なかったな、ユシン・・・ 」

***

パウダールームの中で抱きしめられて落ちついたスンマンが、ポジョンの胸の中で・・・その胸の早くなる鼓動が心地良くて・・・男の体に腕を回した

頬に掌を感じてポジョンの顔を見れば、優しいキスが降ってきた・・・・・・小鳥についばまれてるような触れるだけのキス

なんだか とっても安心できて・・・ 涙が止まった

「 バックを貸して 」
ポジョンにバックを渡せば中からコンパクトと口紅をだしてメイクを直してくれる

「 くすっ・・・ 」
「 どうしました? 」
「 だって、くすぐったくて 」
「 動かないで・・・ 」

パフにファンデーションをとり目元や頬を軽く叩くと、くすくす・・・と笑って身を捩る あなた

ようやく終わって口紅を付けようとすれば、目を閉じて待つ あなたが可愛い・・・・・・ちゅっ

「 ポジョン 」
「 私はあなたが好きだと言いました。 チャンスがあればキスしますよ 」

「 他の女と してたくせに・・・ なにが、私が好き!だよ 浮気者は嫌いなんだ 」
「 最後までしてませんから、セーフ・・・ですよ 」

「 ふ・・・ん、最後までしなきゃいいんだ、わかった 」

私をからかう あなたが愛しくて、口紅を筆で塗りなおしながら見蕩れてしまう

「 ・・・・・・好きです、あなたが・・・ 恋人になったら他の女なんて目にも入りませんよ、心配しないで 」
「 な! 心配なんか! してないっ!!! 」

「 早く恋人になれるといいんだけど 」
「 ふん! 浮気者はきらいなんだ! ////// 」

照れたスンマンが扉を開けようとドアに手をかけると、ポジョンが後ろから抱きしめる

「 好きだ、スンマン・・・ もうあなたしか見えないから・・・ 」

ゆっくりと振り向いたスンマンのグロスが輝く唇にポジョンのそれが重なり、思いの全てをぶつけるように舌を絡ませ激しく求めるように口付けるポジョン

「 んんっ・・・・・んふっ・・・・・」

どうして・・・私は・・・逃げないのだろう? 
どうして・・・私は・・・ユシンが私を見ない事よりポジョンが女といた事の方にショックを受けてるんだろう・・・

どうして・・・ポジョンのキスが・・・気持ちいいんだろう・・・

どうして・・・・・・どうして・・・・・・どうして離れたくないんだろう・・・・・・

ポジョンが唇を離したとき、スンマンの顔が蕩けるように うっとりと目を瞑っていた

「 あ・・・わたしは・・・  ////// 」

自分の気持ちが分からなくなったスンマンがパウダールームを飛び出していく・・・・・・

***

呆然としているスンマンがそのまま会場に戻り、壁にもたれて立っているとポジョンが隣に立った

「 ポジョン・・・ お・・お願い・・・しばらく・・・ 」
「 しばらく・・・なに? 」
真剣なポジョンの眼差しに、その熱い視線に怖くなったスンマンが・・・・・・じりじりとポジョンを見つめたまま横に動いていくのを、ポジョンも逃がさないように、ゆっくりと近づいていく

「 あいつら何してんだ? 」
「 なんだろうな・・・ 」

目敏いピダムが様子のおかしなスンマンとポジョンに視線を向けると、スンマンが会場の壁際をじりじり・・・じりじり・・・と移動し続けている

「 どうして逃げるの? 」
「 分からない 」
「 私の手をとって・・・ 踊りましょう? 」
「 いまは・・・いい・・・ 」
「 なぜ? 」

「 あ・・・わからない・・・ 」 

スンマンの切れ長の大きな黒い瞳が、困惑の光に揺れて・・・・・・真剣な熱いポジョンの視線から外せずに、揺れている

「 さっきのキス・・・ どうだった? 」

ポジョンが手を差し伸べたまま進み、スンマンが じりじりと動く分だけ近寄り続けている・・・・・・距離にして2歩分の間を空けたままの二人。。。

「 さっき・・・・・・キス・・・ 」
思い出したスンマンが自分の唇に指先をやり頬を赤らめる・・・・・・その態度は拒絶ではない、ポジョンの眼が鋭く細められる


≪ とん・・・ ≫

スンマンの背中の壁が隅の角に当たって止まる。。。 

その瞬間、2歩分の距離を一気に縮めたポジョンがスンマンの両肩の横に自身の両手をついていた

「 あ・・・ 私、ユシンが・・・ 」
「 誰を好きでもいいさ・・・ だが私にふり向かせてみせる・・・ 」

「 ポジョン・・・ こわい・・・ 」
「 逃げないで・・・ 」

再び出会った唇が・・・・・・息もできないほどの激しさで・・・・・・ポジョンの両手に抱きしめられて・・・・・・スンマンの頭の中が、真っ白になっていった・・・・・・


***

ポジョンが、戸惑うスンマンに・・・ここぞとばかりに迫ってますねぇーーー

しっかしユシン、見てやれよ! せっかく綺麗にしたのに(ま、逃がした魚は大きいぞっと!)



 
     

④【大学生の恋人達】☆ポジョンの告白の行方・・・

日常を少しでも忘れて楽しんでくれたら嬉しい管理人です

またしても、ポジョン視点の切ない系を・・・くせになりつつある管理人です

***

パウダールームで思いがけず告げてしまった・・・・・・この思い。。。

あなたを抱きしめ、キスを降らせていれば あなたの腕が私の体にまわる・・・・・・それが嬉しい

ドアの取っ手に手をかけて出て行こうとするあなたを抱きしめ、本気のキスをした


舌を差し込み、怯えて震えてる口の中・・・  あなたの舌を探し当て・・・絡めて貪る

思いのすべてを込めて夢中で・・・・・・角度を変え、右からも左からも向きを変え少しでも深く、少しでも強く・・・・・・少しでも 私を刻み付けたくて・・・・・・長い時間、あなたの唇を私のものにした

体の力が抜けてきた あなたの腕が・・・私の背中の上着を握りしめ縋りつく、それも嬉しくて仕方がない


顔を離して あなたを見れば・・・・・・なんて表情だ・・・・・・

うっとりと目を閉じて、微笑むような まどろむような ・・・恍惚とした顔が、愛らしくて・・・美しい・・・

思わず私の体が固まり動けないまま あなたを眺めていたら・・・・・・まどろみから気がついた あなたの顔が驚きに目を瞠り 頬を染めて・・・私を振り切り出て行った

***

あなたを求めて会場に辿りついた私は、壁に背をつけ呆然とユシンやトンマンを見てる あなたを見つけた

静かに近づくが気がついた あなたは、あなたの顔が・・・・・・私を見て驚きや、戸惑い・・・困惑にかわる

近づけば逃げる あなた。。。

首を横に小さく振り、まるで怯えるように後じさる あなた・・・ 

じりじりと壁沿いに移動する あなたを追って私も進む・・・・・・追い詰めてしまう事も判っているのに、一度噴火した思いの炎が・・・・・・あとから、あとから 噴き出していくのを止められなくて

「 踊りましょう 」
首をふる あなたに手を差し出したまま進む、私・・・・・・だが あなたの揺れる視線が、いつも強い意志の光を宿した瞳が・・・・・・心細げに揺れている

「 どうでした? さっきのキス 」
「 さっき・・・キス・・・ 」

投げかけてみた問いに あなたの指先が自分の唇を触り、私を見る目が熱く潤んでくる・・・・・・頬まで染めて・・・・・・

壁の突き当たりに当たった あなたに二人の間の距離を一気に飛び越えて抱きしめて、キスをした

「 んん・・・・んっ・・・はぁ・・・ちゅくっ・・・・んむっ・・・・ちゅるっ・・・ 」

慣れてない あなたの舌を探り、絡めて吸い取り・・・あなたの唾液も飲み干すように重ねた唇を強く吸う

あなたの体から力が抜けていくのが分かり、抱きしめる腕に力を込めて・・・二人になれる場所へ連れて行こうと抱き上げ、ふり向いたとき・・・

「 私の従姉妹を離しなさい 」

男の無骨な声が、のっそりと聞こえた

「 心配しないで下さい 」
「 君はポジョン君だったね、兄と同じで評判は聞いてるよ 」

このパーティーの主役、ユシン理事が立って私の腕の中のスンマンを見ている

「 どんな評判かは知りませんが、彼女は私が連れて行きます・・・  理事はパーティーを楽しんでください 」

夢うつつ・・・と云わんばかりに蕩けるような表情の彼女が、うっすらと目を開ける

「 スンマン! このような場所で見境無く男に唇を許しているなど、恥ずかしくないのか! 」
「 あ・・・ ユシン・・・ 私は・・・ おろして・・・ 」

理事の言葉にビクリと体を振るわせた彼女は・・・見る見る青ざめながら私を見て降りたいと願う・・・
 
ゆっくりと彼女を下ろして立たせるが、足がふらつくのか転びそうに・・・・・・私が支えると理事の目が鋭く細まり彼女を射抜く

その目が彼女を咎めているのを見て、私の胸に憎悪が湧き上がる

「 失礼ですが、彼女は誰にでも唇を許すわけじゃない。 このような場所でキスをした私を蔑むのはいいが、彼女は何一つ悪くはありません・・・ 」
「 一緒だろう? 武道を修めてるスンマンが君一人くらい倒すのはわけないはずだが、それをしない事が事実だ! ふしだらだと云われても仕方ないはずだ 」

「 たかがキスの1つで ふしだら・・・・・・いつの時代の話ですか? それに、私は彼女に恋してる・・・ 求めてしまうのは恋する男の特権でしょう? 」
「 君がスンマンを? 」

心底、意外そうに私を見るこの男、その真意が分からずに私は人当たりの良い笑顔でユシンを真っ向から見た

「 学園中の女生徒が夢中になってると聞くが、そのプレイボーイがスンマンを? 」

その声に 笑う顔に ユシンが彼女を女としてみていない事がよくわかった

支えている彼女の体が小刻みに震えている・・・・・・ああ、傷つけたくないのに・・・・・・聞かせたくなくて耳を塞ぐように腕を回して抱きしめた

「 スンマン・・・ 私は あなたが好きです。 あなたが思うよりも、あなたは美しくて気高くて・・・月の女神のようで、私を惹きつけてやまない 」

「 スンマン、こちらに来なさい。 家まで送ろう 」

彼女の視線がユシンと私を交互に見つめて、混乱しているのだろう・・・・・・何かに縋りたいような目をしていた・・・・・・

***

「 一人で帰る・・・ 」
彼女は私の手も、ユシンの手も取らずに一人で行ってしまった・・・

私はこのとき、彼女の後をすぐに追わなかった事を悔いた・・・・・・あとから ひどく後悔したがその時は目の前の無骨な男に腹が立って何か一言いいたかったのだ

「 理事は、彼女をどう思いますか? 」
「 小さな頃から知っている従姉妹・・・ まぁ、妹のようなものだ 」

「 妹・・・  そうですか なら兄らしく見守っていればいい! 彼女を責めるようなこと言わずにな! 」
「 そうはいかない、大事な妹を女ったらしの毒牙にかけたくはないからな 」

「 くすっ・・・大事な妹ね・・・ 」
「 何がおかしい! 」
「 いえ、ただ・・・ 理事は世界で1番美しいものを、気がつかずに捨ててしまったのだ・・・ それがおかしくて・・・ 」

突然、小さく笑い始めた私にユシンが不審がるが、そのまま目礼し歩き出しスンマンを探す

ホテルのロビーに居た彼女に声をかけようと、走る私に気がついた彼女が・・・・・・慌ててタクシーに飛び乗り逃げるように走り去った

「 ・・・スンマン・・・ 」

私は携帯を取り出し彼女に電話をかけた・・・・・・コール3回ででたスンマンの声は、掠れている・・・

「 戻りませんか? 私と食事でも行きませんか? 」
『 いかない・・・ 』

「 さっきの理事の言葉を気にしてるの? 」
『 すま・・・ない、しばらく考えたいんだ・・・ 』

「 では、明日ランチしませんか? 大学で待ってます 」
『 ポジョン・・・ すまない 』

「 スンマン? 」
『 ・・・・・・すまない 』

≪ ぶつっ・・・ツー・・・ツー・・・ツー・・・ ≫

「 切れたか・・・ まあ、明日カフェにいれば逢えるだろう 」

だが・・・・・・私がいくら待とうが、その日を境に彼女が大学に現れることはなくて・・・・・・1週間が過ぎようとしていた

あれから日に何度、電話をかけただろう・・・ いつも決まって流れるアナウンスに落胆し、せめても伝言をふきこむ毎日。。。

メールも送れはするが返事はこない・・・・・・

トンマンに聞けばあれから彼女は家に帰らず、新羅家の研究所にこもってるという

「 研究所? そんな所に何故、彼女が? 」
「 聞いてないのか? スンマンは既に大学も大学院も卒業資格を持っている・・・ アメリカではドクターとして向こうの研究所にいたんだ 」

「 ドクター? 医者ですか? 」
「 そっちじゃなくて 博士号を持っているんだ 」

「 博士? 」
「 ああ、機械工学、細菌科学、バイオ、経済、あと何だったかな・・・ まぁ、色々だ 」

「 まるで天才・・・ 」
トンマンの話に目を丸くしながらも聞いてる私に、だから・・・と話を続けるトンマン

「 研究所の中はいくら新羅家の私でもおいそれとは入れない場所なんだ。 まぁ、毎晩電話で出てくるように言ってるから そのうち来るだろうが・・・ 」
「 電話には出るんですか? 」

「 ああ 」
「 私の電話には出ないのに・・・ 」

「 スンマンも気にしていたが、答えが出ないと苦しんでいるようなのだ・・・ 」
「 私の想いが苦しめているのですね 」

「 スンマンの知能が高く、それゆえに幼い頃から研究所と家との往復でな・・・ 」

トンマンの話に私は胸が締め付けられてしまう・・・・・・彼女の高すぎる知能ゆえに大人達から与えられていた環境は、およそ普通の子供とは別世界のものだった

同じ年頃の子供の通う学校などとは縁が無く、最高の家庭教師による『英才教育という名の監獄』・・・・・・トンマンとその姉との触れ合いしか接触は許されず遊ぶ事も許されない

コンピューターと研究所の白い壁の部屋と新羅家だけの世界に居た彼女が、年上の従姉妹達を守るために武道を習い・・・・・・誰も彼女の知能しか見なかったが故に、自分がいかに美しいかも知らないなんて・・・

「 スンマンが初めてドレスを着た日、子供達に囃し立てられたあの日、ユシンが庇ったのだ・・・ 本人はもう忘れているがな・・・・・・」

だから彼女は恋をしたのか、嬉しかった幼い日の思い出を大事にして・・・・・・

***

人と接触する事がなかった彼女に、私の想いは強すぎたのだ・・・・・・

苦しめている・・・・・・ 誰より大事な人を、私の想いが・・・・・・ならば・・・

ならば私は、自分の想いを封じよう・・・・・・  彼女の苦しみを取り除きたいから・・・

彼女の携帯にかけた・・・・・・しばらくして聞こえるアナウンスに溜息がでた

「 私の電話にはでたくない・・・のだな・・・ 」

ユシンなら、でるのかもしれないな・・・・・・ ふふっ・・・・・・

ピーっと音が鳴りいつものように伝言を入れる・・・・・・いつもとは違う言葉を。。。


「 もう、考えなくていいのです。 私は あなたの友人に戻ります。 強すぎた私の想いは忘れてください・・・ 私も忘れますから・・・ 何もかも、忘れてください・・・・・・無かった事にしましょう・・・ 」

これでいい・・・ これで彼女はもう苦しまない・・・  私が忘れられるはずなどないが、いいさ・・・

何より大事なのは、あなただ・・・・・・

前のように屈託なく笑ってくれれば、それだけでいい・・・・・・

もし、友人にも戻れないなら・・・・・・そこまで考えて胸が締め付けられるほど苦しくて、顔を顰めたが・・・仕方ない

その時は大学を替わろう・・・  ふふ・・・私の顔を見ない方が彼女も早く忘れられる・・・

愛おしい彼女の為なら耐えられるはずだ、この胸を切り裂く痛みにも、心臓が締めつけられる苦しみも・・・

耐えてみせるさ・・・報われなくともいい・・・  結ばれなくとも、いいさ・・・

あなたは只一人の人だから・・・

***

「 忘れていい・・・ 忘れる? 何もかも・・・? 無かった事にする? 」

携帯に着信があっても出られない自分がいる

でも何を伝言したのか知りたくて・・・・・・切れたら直ぐに伝言を聞く毎日

ポジョンの熱い声を聞いて・・・私は自分の心が誰に向かってるのか分かってきた

幼い頃に庇ってくれたユシンが好きだった・・・ だが、分かってもいたのだ

ユシンが私を庇ったのは、多勢に一人の私が哀れだったから・・・同じ状況ならば、誰でも同じように庇っただろうユシン・・・

それも分かっていたが、それでも大事な思い出だったんだ・・・・・・

今は女として見てもらえない私だが、好きだと告げて女として見て欲しいと思っていた


だが、私など1度も見なかった・・・・・・それがユシンの答え。。。

ポジョンは・・・私を熱く見てくれて本気で思ってくれた・・・・・・それがポジョンの答え。。。

私は・・・私は・・・ ユシンにふられた事より、ポジョンが女を抱こうとしたのがショックだった・・・・・・それが私の答え。。。

でも、ポジョンは友人に戻るという・・・・・・私のためか?

確かめなければいけない。。。

会って確かめなければ・・・・・・それが『いま』の答え。。。

私は車のキーを取り、部屋を出て向かう

大学に、ポジョンに、私を愛すると言った男に会いに・・・・・・

真っ赤なフェラーリを運転してスンマンは大学に向かった

***

さて、スンマンもやっと憧れと恋との違いに気がついたかな?って感じですね

次回で告白編は終わります(たぶんね←オイ!)

プロフィール

すー※さん

Author:すー※さん
私的妄想世界が広がっております。
イチオシは窪田正孝さんの役柄いろいろ妄想話です♡(その他にも相棒の神戸さん、スネイプ先生や善徳女王など色々でございます)

最近は更新ができてませんが、発作的に投下してます。
8月、9月の試験に受かれば時間ができるので、それまでは見守っていて下さいませ。

合言葉は『シリアスからエロまで』・・・・・楽しんでいただければ幸いです。。。

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